昨年十二月三日~六日、台湾新竹市聖経学院で台湾基督長老教会主催の会合が持たれた。人権宣言三〇周年国際研討会である。出席者はスタッフ二八名を含めて二三五名、国際と名付けられた会だけに十五ヶ国から代表が集った。
あの時、台湾基督長老教会(以下PCTと記す)が非常な苦難に立たされている台湾の国際的現状にあって世界に向けて発した人権宣言に大きな衝撃を与えられ、教団も目覚めさせられた。
この大会がいかに大切な意味を持つものであるかは歴代の総会議長・投獄生活を続けさせられた高俊明元総幹事らが講演をなし、アピールを発していたことからも充分伝わってきた。
私も三〇分のレスポンスを担当させていただいたが、同胞のために苦しみ闘いを引受け、深い祈りと信仰に裏打ちされた勇気ある言動によって教団もどれだけ教えられ、励まされてきたことか、PCTとの生命的交わり、絆に感謝しつつ語った。
この人権宣言のスピリット……
地に足をつけて
機屋(はたや)商人の四人姉妹の次女として生まれる。先に姉が生まれたので両親は次こそ男の子、と期待されての誕生だった。両親の期待を裏切った事を肌で感じて成長する。それ故、ひねくれ、ひがみ根性たっぷりの性格に育った(本人の弁)。敗戦当時の中学校担任教師は、東京女子大卒業生であり、その人格的影響を強く受けて日本女子大学に進学した。そこでキリスト教と出逢い、弓町本郷教会に足を運ぶようになる。そして当時の田崎健作牧師から洗礼に与った。
日本女子大在学中は、学生YWCA の会長を務め、カンファレンスで日本全国を回って活躍する。大学卒業と同時に父親により実家に引き戻されるが、館林教会の前身となる働きをしていた金子牧師夫人と、農繁期に子どもを預かる季節託児所を立ち上げた。その伝から地域の学校長の裁量で、音楽の教師として採用される。しかし、キリスト者として未熟な私では「生徒を指導する……
去る一月二一日~二二日にかけて、農伝協の総会及び研修会が、岩手県の舘坂橋教会で行われた。参加者は、日帰りも含め二五名であった。
農伝協の特徴は、食材を持ち寄り調理し、それを皆で食べるという会の持ち方を大事にしている。また、教会の礼拝堂の長椅子を利用させていただき、ベッドを作り、持ち寄りの寝袋で宿泊させていただくというやり方も定着している。これをすることにより、食事への思いが入ることは当然だが、突然参加者が増えたりしても、気楽に対応できるし、参加費も安くできるという特徴を持っている。自給率の高いメニューを太田先生は「陸の刺身」と表現された。
今集会のテーマは「農の視点から見た憲法」だった。東山道晴牧師による開会礼拝から憲法に添った奨励は良い繋ぎになったと思う。
主題講演は太田一男氏(酪農大名誉教授)にしていただいた。まとめが難しいので、印象に残る言葉を列記してみたい。
◎グローバル化……
「種を蒔く人」として召され
バートンルイス・キャシー
(UMCからの派遣宣教師)
四〇年近くになる日本での宣教活動、そして自分の人生を顧みるとき、これ程長い年月を経たものかと驚きを隠せません。
一九七〇年一月、夫ハリー、まだ乳飲子だった娘と共に私は東京に到着しました。薄曇りの寒々とした日と記憶しています。多くの人が外出時に白いマスクをする様子を不思議に思いました。日本で生活を始めてから今まで、解らない事だらけの私を辛抱強く支えてくれたのは、仕事仲間や友人でした。心から感謝しています。
最初に赴任したのは筑波学園教会でした。爾来二〇年間、茨城地区の牧師先生、教会員の皆様からの御指導と教えに恵まれました。夫は巡回説教に当たり、筑波大学でも教鞭を執りました。私は女性のための英語クラスで教え、教会付属幼稚園では英語も教えました。又筑波クリスチャンセンターでは、夫婦で聖書勉強会を行い、……
「とても無理ではないか」「しかしなんとしてでもやり遂げなければ」。
1億5千万円の目標を掲げてスタートした「新潟県中越地震」被災教会会堂等再建支援募金。困難な中で更に期間を延ばし、目標も3千万円アップ。しかし、達成できました。3月末で募金は終了いたします。皆さまのご協力を心から感謝し、ご報告いたします。
「新潟県中越地震」被災教会会堂等
再建支援委員会
第三回在日韓国朝鮮人連帯特設委員会が二月四日、教団会議室で開催された。
まず、十一月二〇日に施行された外国人生体情報採取制度について同日、総会議長及び当委員長名で出された「改正入管法の施行に対する声明」、旧日本軍「慰安婦」支援募金献金取組終了についての幹事会の認識、および一月十七日~十八日に西南KCCで開催された第二二回外キ協全国協議会の報告を受けた。
その後、外キ協と教団との関係の在り方、教団と在日大韓基督教会との宣教協約に基づく今後の取組、「外国人住民基本法(案)」の条文などについて若干意見交換し、次の事柄を決定した。
◎次の会合に委員を派遣する。教団宣教方策会議(3/10〜11)、在日大韓基督教会〈宣教100周年〉第14回人権シンポジウム(4/20〜22)、第13回外登法問題国際シンポジウム(6/30〜7/2)、第19回全国キリスト教学校人権セミナー(8/7〜9)。
◎「外国……
二月七日~八日、第35総会期第四回社会委員会が遠州栄光教会(浜松市)を会場に開催された。
今回は社会事業同盟関係の研修を兼ねた委員会であり、礼拝奨励も日本キリスト教社会事業同盟からの選出委員である長沢道子委員が担当した。
礼拝後、社会福祉法人聖隷福祉事業団の諸施設見学に移り、遠州栄光教会の森田恭一郎牧師より聖隷クリストファー大学構内の聖隷歴史資料館にて聖隷事業の歴史や基本理念、教会との関わりを伺った。その後、聖隷三方原福祉タウンにて知的障害児施設小羊学園や聖隷三方原病院ホスピス礼拝堂を見学した。翌日は特別養護老人ホーム十字の園にて共に朝礼拝に出席し、同施設の見学も行った。
総じて聖隷事業団の業は、キリスト教精神に基づく「隣人愛」を医療、保健、福祉、介護サービス等で実践している事が強く感じられるものであり、また懇談することのできた前聖隷福祉事業団理事長長谷川力氏、小羊学園理事長稲松義人……
第35総会期・第四回伝道委員会が二月四~五日、岡山教会で開催された。
今回の主な議案は六つ。一つ目は、教区伝道委員長会に関する件。今年六月十一~十二日に、「高齢者の課題と伝道」との主題の下、岡本知之牧師(西宮教会)を講師に開催される予定の同会について、会場を大阪教会とし、そのプログラムを協議・決定した。
二つ目は〇八年度開拓伝道援助金申請に関する件。土佐嶺南教会(三〇〇万円)、西宮名塩伝道所(二〇〇万円)、宮城野愛泉教会(三〇〇万円)の申請があり、協議の結果、前二者は申請通りの援助額を決定。後者は書類不備につき保留。後日、委員長、書記の判断に一任となった。
三つ目は、〇七年度後期分会堂貸出金申請に関する件。宮城野愛泉教会から三〇〇万円の申請が出されていたが、右の理由で決定を保留した。
四つ目は、同教会からの〇八年度分エクロフ基金貸付金申請五〇〇万円。この件も同扱いで、エクロフ委員会……
「母は出産を控えて重病にかかり、母子共に危険だからと医者に妊娠中絶を勧められた。しかし自分が死んでもと、周囲の反対をはねのけ私を生んでくれた。母が自分の体を第一にしていたら、私はここにいない」「これを知った村のお母さん方が、毎晩お乳を下さった。このお母さん方は、被差別部落の人々であり、私もそうだった」。
二月四日(月)、岡山教会を会場に開催された教団伝道委員会主催の「伝道講演会」で、東岡山冶牧師(上下教会)は、内容的には大変に重い、時に辛いエピソードの数々を、笑みを見せながら淡々と語った。否、涙も見たし、怒りの表情も見た。しかし講演は明るく、赦し・希望が基調であった。
大学三年時、神学部に編入したため勘当され、絶望のあまり線路を枕に電車を待ったが、終電が過ぎていた。その時、不思議に「我キリストと偕に十字架につけられたり。最早われ生くるにあらず。キリストが我が内に在りて生くるなり」という……
去る2月10日、沖縄県北谷町で起こった米軍海兵隊員による14歳の女子中学生への暴行事件について大きな衝撃を受けています。まことに慚愧にたえません。
再発防止の声も虚しく繰り返される暴行事件に憤りを感じ、強い抗議を米軍はじめ関係者に送ります。
被害を受けた中学生の癒しを祈ると共に、根にある基地の撤去のために、沖縄に住む人々と力を合わせていくことをもって痛みの共有と致します。
2008年2月18日
日本基督教団総会議長
山北宣久