四月十四日から二三日まで退任宣教師への感謝ツアーが実施された。一行十七名は明年のプロテスタント伝道開始一五〇年に先立って、日本に福音の種を播くべく米国教会から派遣され来日した奉仕に対して改めてお礼を言うため、教団を代表して渡米した。
まずはカリフォルニア州クレアモントに赴き、四〇名の退任宣教師と再会と出会いを与えられ早速感謝のひとときを持った。
その後A・B二つのグループに分かれて各々の集会を意義深く持った。詳細はやがて新報紙上でも報告することとするが、幾つか感想を述べさせていただく。
まず何よりもこんな遠くより、よくぞ日本に伝道に来られたということだ。飛行機とバスで十五時間かかって移動できる現代と違って幾多の困難をも越えて大変な時間をかけて来日した。その目に見えぬ労苦に対する感覚というか想像力をいやがうえでも掻立てられる。宣教師の奉仕はあたりまえのことでは決してなかった。
多くの犠牲があり、祈りがあり、何よりも愛があった。
そしてまた、犠牲を犠牲とも思わぬ宣教師の信仰、そして祈りを以て支え切った教会の存在がある。教会だけでなくキリスト教主義学校、社会福祉施設を設立し運営しつづけてきた米国のキリスト教会に生きた福音の力を尽きぬ感謝の思いとともに、圧倒されるものとして、感じた。
教団は多くの愛の負債を有する。伝道により返済せねばならぬ。
(教団総会議長 山北宣久)