第53回大阪教区総会は、五月五~六日、大阪女学院へールチャペルで正議員二八八名中、一九一名(開会時)が出席し開催された。
在日大韓基督教会宣教100周年を覚えて守られた開会礼拝では、在日大韓基督教会西南地方会会長・全聖三牧師が韓国語と日本語の両方で聖書を朗読した後、在日大韓基督教会総会長・鄭然元牧師が「主の平安を共にする人々」と題し、説教を行った(通訳は金智一牧師)。説教は過去100年の歴史を振り返りながら、以下のように結ばれた。
「神様の願いは、人種、民族、国家を乗り越え生きる私達が、自分の住んでいる地域とその国の繁栄のために祈ることである。私達は弱い群れであるがこの御言葉に従い、この地と日本のために祈る。教団においても小さな群れのために祈り、協力してほしい」。
その後、鄭牧師の司式により共に聖餐に与り、准允式・按手礼式が執り行われた。礼拝後、全聖三牧師から来賓挨拶を受けた。
常……
問安使実質拒否で激論 西中国
第57回西中国教区定期総会は、五月六日から二日間、山口市の防長苑で開催され、正議員一四〇人中、開会時一二〇人が出席した。
冒頭の組織会で、「北村慈郎教師への退任勧告取り下げを求め、受け入れられないときは問安使を受け入れられない。ただし、傍聴は構わないとの常置委員会通知に対して、山北教団総会議長から『問安使受け入れ拒否と理解する』との返答を受理したので、教団問安使を准議員候補としない」との常置委員会見解が報告された。
これに対し、「問安使に質問・議論したい人も多い中での実質問安使拒否は、常置委員会の判断に疑問がある。教団問安使の拒否は教区問安使の拒否につながる」との反論が出て、「准議員名簿に教団問安使の枠を設ける」との修正案が提案された。
「土俵の上で議論を戦わすのが西中国教区の伝統だった」「昨年も総会前日に結論を出した。常置委員会の在り方に疑義があ……
「教団新報」四六四四号において後宮敬爾氏は、当研究所の発行した「陪餐問題に関する資料ガイド」(以下「ガイド」)に未受洗者陪餐を肯定する文脈の中で触れています。当研究所はガイドのこの種の扱いが広まることに対して深い憂慮の念を持つものであります。
ガイドは、そのはしがきにおいて明らかなように、本来、信仰職制委員会からの依頼に応えて同委員会での検討資料としてまとめられたものであり、諸教区・諸教会への配布を意図したものではありませんでした。これがガイドの性格であります。
引用もきわめて短いものです。そのため(ガイド作成時の研究員や委員は原典を参照し、その文脈と文意とを正確に把握できたはずですが)今日ガイドだけを見る人は誤解する可能性があります。一例だけ挙げてみますと、ガイドの7頁にあるアメリカ長老教会(PCUSA)の「食卓に来る用意をするよう誰もが挑戦をうけている」、「誰も食卓から排除されるべ……
時に叶った主の導き
大正の終わり、東京市下谷竜泉寺町の生まれ。樋口一葉の名作「たけくらべ」の舞台。遊里吉原の近く、多くの人々がそれに関わって生計を立てていた。折しも救世軍による廃娼運動が盛んになった時期、迫害に対し「無抵抗の抵抗」で対抗する救世軍兵士の話を聞き、幼心に「この人々は何か他の人とは違う」と感じていた。
小学校入学の年に満州事変、卒業の年に日中戦争。典型的軍国主義教育を受け育った。「中学より仕事をしろ」という考え方が支配的だった典型的な職人社会の中で、太平洋戦争開戦を迎え、十八歳で徴用される。
二〇歳で敗戦。聖戦と信じ込んでいたことがすべて間違いであったことを知らされ、生きる目的を失った。それから一年あまり後、焼け残った日本橋丸善で、売り物がほとんどない中に、カラー表紙の五〇冊ほどの本が積まれていた。「新約聖書五円」。見るのも取るのも初めての聖書を買い求め、マタイ伝二六……
広島キリスト教社会館の創立五十周年記念会が、二月十七日午後催された。
当館は、被爆後の広島において、被差別地域の子どもたちとその家庭を支えるために、一九五八年に米国メソジスト教会の協力でメアリー・ジョーンズ宣教師により開設された。創立の記念と共に、教団や教区の「部落差別問題」への取り組みや、広く人権と平和の課題を担ってきた運動体としての歴史も、覚えたい。
ジョーンズ宣教師は、教団が部落差別問題に取り組む礎を築き、解放センター開設の道を拓いた方である。
記念礼拝で説教者の東岡山治さんは、霊的示唆を受けて労したジョーンズ宣教師の活動を記念する意義を語られ、ジョーンズ宣教師作詞の讃美歌も歌った。
社会館の属す西中国キリスト教社会事業団理事長西尾正嗣さんは、地域に仕える業が継続されてきた事への感謝を述べられた。地域代表の神崎常夫さんは、設立当初の苦労や生活支援の様子について語られた。柴田も……
問題点を見るのではなく、チャンスを見続ける
宮川 章子
(岡山信愛教会員)
『問題点を見るのではなく、チャンスを見続ける』
「わかんない」「こんなのやりたくない」「うざい」と言ってやる気のなく、だだをこねて、直面する問題から逃げようとする子どもたちを相手に、「なぜ?」「どうしてやらないの?」と手をやいて、悩んでいる時に、与えられた学習塾の勉強会の講師が言われた言葉です。
牧師のパートナーとなって十八年。岡山に導かれて八年。学習塾の先生として七年が経ちました。
教会での生活は、決して平坦ではありません。問題点を上げたらキリがないでしょう。学習塾の先生という与えられた仕事を通して「はっ!」と改めて気がつかされました。すべては、私自身の問題だということを。たくさん神様からチャンスをいただいているのに、いつも主の十字架と復活の希望を与えられているのに。なかなかそこを見ようとしない。……
谷口 章氏(和歌山新生教会主任担任教師)
一月八日、逝去。五七歳。和歌山県に生まれる。一九八三年受允後、奈良教会に赴任。その後、九四年から和歌山新生教会牧師を務めた。遺族は妻の幾久美さん。
石井秀子氏(隠退教師)
二月十八日、逝去。九七歳。静岡県に生まれる。一九三七年救世軍士官学校卒業後、何れも救世軍下関、大牟田、佐世保、小樽、水戸、上福島、大牟田有明各教会を牧会し、七三年隠退した。遺族は息の信満さん。
◎日時/2008年8月13日(水)~15日(金)
◎場所/神奈川県立芦ノ湖キャンプ村
◎テーマ/「神の恵みの善い管理者として」
(ペトロの手紙一 4章10節)
◎目的/1、共に神を礼拝・賛美する
2、聖書・黙想を通じて神と出会う
3、共同生活を通じて他者と出会う
◎主催/全国教会婦人会連合青年交流実行委員会
◎人数/20名(10代~20代の青年男女)
◎締め切り/5月末日
◎費用/申込金3,000円(返却不可)、
参加費9,000円(宿泊費、食事代を含む)
※詳細は全国教会婦人会連合事務局へお願いします。
神代真砂実
「教団新報」四六四四号に掲載された後宮敬爾氏の「力による一致では悲しすぎる」という文章について、特に『リマ文書』をめぐる部分が不正確なので一言したい。文章の後半部分に含まれる教憲・教規やドイツの教会(EKD)の性格の不正確な理解にも実は大いに問題を感じているのであるが、ここでは『リマ文書』の件に絞って書く。
さて、問題なのは『リマ文書』から未受洗者の陪餐を肯定する議論を氏が引き出しているという点である。
この問題点そのものをまず明らかにしておこう。氏の文章の四段落目を以下にそのまま引用してみる。
「そしてその作業の中で『陪餐資格』が課題となり、具体的には『知的ハンディを持つ人の陪餐』『幼児洗礼者の陪餐』『子どもの陪餐』『未受洗者の陪餐』などがあげられたのだ。そして、その応答として世界レベルで様々な教会で様々なあり方の『開かれた聖餐』への試行がなされているのである」。……
四月三日~四日に第35総会期第五回宣教研究所委員会が開催された。この中で二つの重要な議題を中心に報告を行う。
一、宣教基本方策及び宣教基礎理論に関して以下の二つの理由により新しいものを策定する必要性を確認した。①一九六一年の宣教基本方策及び一九六三年の宣教基礎理論は既に五十年近くを経ており、新しいものを必要とする時期である。②教団の教勢低下が著しい中にあって、宣教の立て直しに資する内容が求められる。委員会としては新しい宣教基礎理論を作成することに精力的に取り組む所存である。
二、一九九〇年に宣教研究所委員会が出した「陪餐問題に関する資料ガイド」の問題点について検討を行った。この「ガイド」は、リマ文書に対する応答文書である Churches respond to BEM (Official
responses to the "Baptism, Eucharist and Ministr……