インスタグラムアイコンツイッターアイコンyoutubeアイコンメールアイコン
日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
.layoutBox

新着情報

日毎の糧

  • 2024.07.03:
    New
    ヘブライ人への手紙8・1~13
  •  今述べていることの要点は、わたしたちにはこのような大祭司が与えられていて、天におられる大いなる方の玉座の右の座に着き、 人間ではなく主がお建てになった聖所また真の幕屋で、仕えておられるということです。 すべて大祭司は、……

公募・公告

エキュメニカル奨学金のご案内 主の御名を賛美いたします 2024年度日本基督教団エキュメニカル協力奨学金のご案内です。 この奨学金は、2007年に解散した宣教協力協議会(CoC)の留学生奨学金制度を受け継ぎ2008年に設置されたもので、毎年2名に支給されております。今年も公募を始めましたので、ご案内申し上げます。 <奨学金> ・支給する奨学金は、一人あたり36万円…

日本キリスト教団とは

.layoutBox

SNS


  • 無力さに打ちひしがれながらも<br>――しつこく何度でもガザに拘り続ける――<br><br>6また、彼はわたしに言った、「成就した。わたしはアルファ[であり]、そしてオメガ[である]。初め[であり]、そして終わり[である]。わたしは渇いている者に生命の水の泉からただで与えよう。<br>(ヨハネの黙示録21章6節[私訳])<br><br> ヨハネの黙示録は世の終わりの出来事を預言する文書として書かれています。しかし、その内容は実際には未来の予知ではなく、紀元1世紀後半のローマ帝国支配下において民衆が飢えと渇きに瀕し、命を落としていた現実を炙り出そうとしているのです。<br> 冒頭に引用した黙示録21章6節は終末の出来事が全て成就した後に、天地の創造(アルファ=初め)から世界の終末(オメガ=終わり)までの全てを司る神が、渇く者をひとりも取り残すことなく、尽きることのない「生命の水の泉」を「ただで」与えてくれるとの約束です。「ただで」と訳したδωρεάν(ドーレアン)は元来「賜物」や「贈物」を意味する語ですので、「生命の水の泉」は現世で渇いている者だけが来世で享受できる神の賜物や贈物であるという神の偏愛が表明されています。しかし、これは未来の天国の素晴らしさを描写しているようでありながら、実際には黙示録の著者が目の当たりにしていた飢えと渇きに喘ぐ者たちが置かれている現実世界のむごたらしさを描いているのです。自分の力では飢え渇く人たちを助けることのできない無力さに打ちひしがれ、黙示録の著者はせめてローマ帝国支配という悪辣なこの世界が滅びて天国=神の国が到来するときには、神がそれらの人たちを嘉せられるようにとの願望を来世に託さざるを得なかったのです。<br> キリスト教の小部屋の担当者が今月の聖書の言葉として黙示録21章6節を選んだのは、4人に1人が飢餓の状態にあるガザの人たちを助けることのできない無力さに打ちひしがれ、せめて来世ではとの思いを持つほかにはないペシニズム(厭世主義)に押しつぶされそうになりながらも、今この現実世界でガザの飢え渇く人たちを助けたいとの思いを諦めることなどできようはずがないからにほかなりません。イスラエルによるガザの侵略が始まってからは、毎月のようにガザがテーマになっており、特に今月はその魂の奥にある呻きから、ガザの人たち、特に飢え渇く子どもたちに思いを馳せていることを実感しつつ、黙示録の言葉を受け取りました。<br> このようにしつこいほどにガザに拘る姿はヨハネの黙示録とも重なります。なぜなら、黙示録の著者は7章16−17節や22章17節でも、飢え渇く人たちを助けたいゆえに、渇いている人に生命の水を神が飲ませてくださるとの約束を繰り返しているからです。何度繰り返しても届くことのない現実に直面しているからこそ、また同じ奴がまた同じことを言っているという蔑みの視線と声に曝されようとも、等閑に付すことなどできないのがガザの人たちの生命であり、その生命と直結する飢えや渇きというガザの人たちが置かれている現実です。黙示録から2千年のときを経ても、権力者や為政者の暴挙や愚挙によって被害を蒙るのは民衆、とりわけ子どもたちであるという現実は変わってなどいません。来世に希望を託すことしかできないような現実の直中にあって、自分の無力さに打ちひしがれながらも、現世でしつこく何度でもガザに拘り続けたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #キリスト教の小部屋 #ガザ #ヨハネの黙示録
    無力さに打ちひしがれながらも
    ――しつこく何度でもガザに拘り続ける――

    6また、彼はわたしに言った、「成就した。わたしはアルファ[であり]、そしてオメガ[である]。初め[であり]、そして終わり[である]。わたしは渇いている者に生命の水の泉からただで与えよう。
    (ヨハネの黙示録21章6節[私訳])

     ヨハネの黙示録は世の終わりの出来事を預言する文書として書かれています。しかし、その内容は実際には未来の予知ではなく、紀元1世紀後半のローマ帝国支配下において民衆が飢えと渇きに瀕し、命を落としていた現実を炙り出そうとしているのです。
     冒頭に引用した黙示録21章6節は終末の出来事が全て成就した後に、天地の創造(アルファ=初め)から世界の終末(オメガ=終わり)までの全てを司る神が、渇く者をひとりも取り残すことなく、尽きることのない「生命の水の泉」を「ただで」与えてくれるとの約束です。「ただで」と訳したδωρεάν(ドーレアン)は元来「賜物」や「贈物」を意味する語ですので、「生命の水の泉」は現世で渇いている者だけが来世で享受できる神の賜物や贈物であるという神の偏愛が表明されています。しかし、これは未来の天国の素晴らしさを描写しているようでありながら、実際には黙示録の著者が目の当たりにしていた飢えと渇きに喘ぐ者たちが置かれている現実世界のむごたらしさを描いているのです。自分の力では飢え渇く人たちを助けることのできない無力さに打ちひしがれ、黙示録の著者はせめてローマ帝国支配という悪辣なこの世界が滅びて天国=神の国が到来するときには、神がそれらの人たちを嘉せられるようにとの願望を来世に託さざるを得なかったのです。
     キリスト教の小部屋の担当者が今月の聖書の言葉として黙示録21章6節を選んだのは、4人に1人が飢餓の状態にあるガザの人たちを助けることのできない無力さに打ちひしがれ、せめて来世ではとの思いを持つほかにはないペシニズム(厭世主義)に押しつぶされそうになりながらも、今この現実世界でガザの飢え渇く人たちを助けたいとの思いを諦めることなどできようはずがないからにほかなりません。イスラエルによるガザの侵略が始まってからは、毎月のようにガザがテーマになっており、特に今月はその魂の奥にある呻きから、ガザの人たち、特に飢え渇く子どもたちに思いを馳せていることを実感しつつ、黙示録の言葉を受け取りました。
     このようにしつこいほどにガザに拘る姿はヨハネの黙示録とも重なります。なぜなら、黙示録の著者は7章16−17節や22章17節でも、飢え渇く人たちを助けたいゆえに、渇いている人に生命の水を神が飲ませてくださるとの約束を繰り返しているからです。何度繰り返しても届くことのない現実に直面しているからこそ、また同じ奴がまた同じことを言っているという蔑みの視線と声に曝されようとも、等閑に付すことなどできないのがガザの人たちの生命であり、その生命と直結する飢えや渇きというガザの人たちが置かれている現実です。黙示録から2千年のときを経ても、権力者や為政者の暴挙や愚挙によって被害を蒙るのは民衆、とりわけ子どもたちであるという現実は変わってなどいません。来世に希望を託すことしかできないような現実の直中にあって、自分の無力さに打ちひしがれながらも、現世でしつこく何度でもガザに拘り続けたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #キリスト教の小部屋 #ガザ #ヨハネの黙示録
  • YouTube更新しました。<br>毎月お届けしている「今月のメッセージ」<br>2024年6月は『人間だった』のタイトルで、佐世保教会の深澤奨先生からのメッセージをお届けしています。<br>YouTubeはストーリーもしくはプロフィールのリンクツリーからどうぞ。<br>https://youtu.be/uIGfjNQpi-c<br>https://uccj.org/message/49059.html<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #基督教 #キリスト教 #uccj  #イエス #キリスト #メッセージ #動画 #説教 #佐世保教会
    YouTube更新しました。
    毎月お届けしている「今月のメッセージ」
    2024年6月は『人間だった』のタイトルで、佐世保教会の深澤奨先生からのメッセージをお届けしています。
    YouTubeはストーリーもしくはプロフィールのリンクツリーからどうぞ。
    https://youtu.be/uIGfjNQpi-c
    https://uccj.org/message/49059.html

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #基督教 #キリスト教 #uccj #イエス #キリスト #メッセージ #動画 #説教 #佐世保教会
  • 第3回◆日韓ユース平和フォーラム 2024◆参加者募集<br> パジュ・ソウル、東京に続き、今年は済州島の地で、 近現代史の現場に立ち、平和と未来について語り合ってみよう<br><br> 私たち「日韓和解と平和プラットフォーム」は 2020 年7月に活動を開始しました。歴史を正しく認識 し、互いの多様性を認めつつ、真実の和解と核兵器や武力によらない平和を求めています。日韓の宗教者 や市民活動家が集い、社会に向かってメッセージを発し、共に歩むことを目的としています。<br> 2022 年夏、日韓の青年たちが平和をつくりだす働き人となれるよう、3年計画の平和フォーラムを開 始しました。2022 年は韓国、2023 年は東京で開催し、関東大震災時朝鮮人・中国人虐殺について現場 研修をしました。植民地支配を背景とした日本政府によるジェノサイドの事実や戦跡から、未だに解決で きていない歴史の事実やアジアの軍備の現状を学びました。<br> 2024 年夏は、済州島で「4・3事件」(1948 年)の現場を研修し、植民地支配からの解放後に東西冷 戦の混乱に苦しむ中で朝鮮半島に起こった悲劇的な事件の歴史を学びます。<br> 日韓の青年たちが相互交流と理解を深めながら、将来にわたり和解と平和のための働き人として、良き 隣人として関係を構築できるよう、皆さまのご参加をこころから呼びかけます。<br><br><日韓ユース平和フォーラムの目的><br>○日韓の近現代史の現場を訪ね、その時間と空間を体験してみる。<br>○韓国の青年たちと、日本のこと、韓国のこと、日韓の歴史のことなどを率直に話し合いながら、日韓それぞれに、夢と希望をもてる社会にするために何ができるか、共に考える。<br>○東アジアの和解と平和、世界の平和のために何ができるか、韓国の青年たちと一緒に考える。<br><br><開催要項><br>(1)主 催 :日韓和解と平和プラットフォーム<br>(2)開催日程:2024 年8月 26 日(月)午後~30 日(金)午前 4泊5日<br>(3)開催地 :韓国・済州島<br>(4)参加者 :日韓の青年 30 人(日本側 15 人+韓国側 15 人)<br>(5)プログラム案 ⇒別紙<br>(6)参加費:1 万円 航空チケット・海外旅行保険:各自手配(航空運賃のうち 2 万円補助)<br>(7)参加条件<br>1.18 歳~30 代であること(国籍は問いません)。<br>2.プログラムの全日程に参加すること(部分参加は不可)。<br>3.準備会&事前学習会(6~8 月/全4回)、実施後の評価会(9月)と報告会(10 月)に必ず参加すること。(いずれもオンライン、各回 2 時間を予定)(第 1 回準備会:6 月 22 日、第 2 回準備会:7 月 8 日、第 3 回・第 4 回準備会は後日に日程調整) *もし、準備会&事前学習会にどうしても参加できない場合は、当日の記録を見てコメントカード(400 字前後)を 1 週間以内に提出すること *上記3の約束を履行できなかった場合は参加できません。<br><br>4.プログラム終了後、アンケートを 1 週間後(9 月 7 日)、感想文を 1 カ月後(9 月 30 日)まで に必ず提出すること。https://forms.gle/oLjyHDxwtosSZtfR9<br><br>(8)参加申込 下記の申込フォームに記入して送ってください。定員になり次第、締め切ります。<br><br>◇本プログラムについての問い合わせは⇒ Email <jk.peaceplatform☆gmail.com>※☆を@にかえてください<br>◇本プログラムの主催団体「日韓和解と平和フラットフォーム」については、 ホームページを参照してください。http://jkplatform.org<br>◇本プログラムは 3 年事業計画の最終プログラムであり、庭野平和財団の支援を受けて実施されます。<br><br>詳細はホームページをご覧ください。<br>https://uccj.org/news/49053.html<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #日韓ユース平和フォーラム #日韓ユース平和フォーラム2024 #韓国 #日本 #日韓和解と平和のプラットフォーム #庭野平和財団 #済州島 #チェジュ
    第3回◆日韓ユース平和フォーラム 2024◆参加者募集
    パジュ・ソウル、東京に続き、今年は済州島の地で、 近現代史の現場に立ち、平和と未来について語り合ってみよう

     私たち「日韓和解と平和プラットフォーム」は 2020 年7月に活動を開始しました。歴史を正しく認識 し、互いの多様性を認めつつ、真実の和解と核兵器や武力によらない平和を求めています。日韓の宗教者 や市民活動家が集い、社会に向かってメッセージを発し、共に歩むことを目的としています。
     2022 年夏、日韓の青年たちが平和をつくりだす働き人となれるよう、3年計画の平和フォーラムを開 始しました。2022 年は韓国、2023 年は東京で開催し、関東大震災時朝鮮人・中国人虐殺について現場 研修をしました。植民地支配を背景とした日本政府によるジェノサイドの事実や戦跡から、未だに解決で きていない歴史の事実やアジアの軍備の現状を学びました。
     2024 年夏は、済州島で「4・3事件」(1948 年)の現場を研修し、植民地支配からの解放後に東西冷 戦の混乱に苦しむ中で朝鮮半島に起こった悲劇的な事件の歴史を学びます。
     日韓の青年たちが相互交流と理解を深めながら、将来にわたり和解と平和のための働き人として、良き 隣人として関係を構築できるよう、皆さまのご参加をこころから呼びかけます。

    <日韓ユース平和フォーラムの目的>
    ○日韓の近現代史の現場を訪ね、その時間と空間を体験してみる。
    ○韓国の青年たちと、日本のこと、韓国のこと、日韓の歴史のことなどを率直に話し合いながら、日韓それぞれに、夢と希望をもてる社会にするために何ができるか、共に考える。
    ○東アジアの和解と平和、世界の平和のために何ができるか、韓国の青年たちと一緒に考える。

    <開催要項>
    (1)主 催 :日韓和解と平和プラットフォーム
    (2)開催日程:2024 年8月 26 日(月)午後~30 日(金)午前 4泊5日
    (3)開催地 :韓国・済州島
    (4)参加者 :日韓の青年 30 人(日本側 15 人+韓国側 15 人)
    (5)プログラム案 ⇒別紙
    (6)参加費:1 万円 航空チケット・海外旅行保険:各自手配(航空運賃のうち 2 万円補助)
    (7)参加条件
    1.18 歳~30 代であること(国籍は問いません)。
    2.プログラムの全日程に参加すること(部分参加は不可)。
    3.準備会&事前学習会(6~8 月/全4回)、実施後の評価会(9月)と報告会(10 月)に必ず参加すること。(いずれもオンライン、各回 2 時間を予定)(第 1 回準備会:6 月 22 日、第 2 回準備会:7 月 8 日、第 3 回・第 4 回準備会は後日に日程調整) *もし、準備会&事前学習会にどうしても参加できない場合は、当日の記録を見てコメントカード(400 字前後)を 1 週間以内に提出すること *上記3の約束を履行できなかった場合は参加できません。

    4.プログラム終了後、アンケートを 1 週間後(9 月 7 日)、感想文を 1 カ月後(9 月 30 日)まで に必ず提出すること。https://forms.gle/oLjyHDxwtosSZtfR9

    (8)参加申込 下記の申込フォームに記入して送ってください。定員になり次第、締め切ります。

    ◇本プログラムについての問い合わせは⇒ Email ※☆を@にかえてください
    ◇本プログラムの主催団体「日韓和解と平和フラットフォーム」については、 ホームページを参照してください。http://jkplatform.org
    ◇本プログラムは 3 年事業計画の最終プログラムであり、庭野平和財団の支援を受けて実施されます。

    詳細はホームページをご覧ください。
    https://uccj.org/news/49053.html

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #日韓ユース平和フォーラム #日韓ユース平和フォーラム2024 #韓国 #日本 #日韓和解と平和のプラットフォーム #庭野平和財団 #済州島 #チェジュ
  • 強奪された者たちが叫んでいる<br>――ガザの人たちの叫び声が届く場所に――<br><br>  1さあ、だから富める者たちよ、迫り来るあなたたちの悲惨さを前にして泣き叫ぶがよい。2あなたたちの富は腐ってしまい、あなたたちの衣服は虫が喰ってしまっている。3あなたたちの金と銀は錆びており、それらの錆があなたたちに対する証しとなって、火のようにあなたたちの肉を喰らうであろう。あなたたちは終わりの日々にありながら富を蓄えたのである。4見よ、あなたたちの畑を刈り入れた労働者たちの賃金、つまりあなたたちによって強奪された賃金が叫んでいる。そして、収穫した者たちの叫び声が万軍の主の耳に入っている5あなたたちは地上で贅を尽くし、放蕩に耽り、屠りの日にありながらあなたたちの心を太らせたのである。6あなたたちは義人を断罪し、殺害した。彼はあなたたちに敵対していない。<br>(ヤコブの手紙5章1−6節[私訳])<br><br> <br><br> ヤコブ書5章1−6節は古代地中海世界において農産物を取り仕切る大土地所有者を厳しく批判する内容が記されています。ここで批判に曝されている大土地所有者とは、現代世界の穀物メジャーのようなグローバル企業に相当すると言えば分かりやすいでしょうか。4節前半で新共同訳聖書が「支払わなかった(賃金)」と訳しているギリシャ語のἀποστερέω(アポステレオー)は「強盗する」や「略奪する」という意味ですので、私訳に掲げたように「強奪された(賃金)」を意味します。ですから、ここで言われているのは、単に賃金が支払われていないことだけを言っているわけではなく、賃金そのものが不当に低く抑えられていたり、労働者を借金漬けにして不当な利息を搾取したりすることなどを含めて、当然支払われる賃金が不当に支払われていない状態が恒常化していたことを批判しているのです。<br> このように考えると、5節は単に金持ちを批判しているだけではなく、貧しい者から悪辣に強奪して得た富によって、贅を尽くし、放蕩に耽っている者を批判しているということが分かります。そして、それがまさに2−3節の富める者の富が腐敗し、衣服に虫が喰い、金と銀が錆び、その錆が広がっていくように、富が富める者を侵食してしまう状態でもあるのです。しかし、4節後半にあるように、富める者たちによって強奪され、搾取された者たちの叫び声が神にまで届いており、それは1節、3節後半、5節が指摘するように、富める者たちを襲う悲惨な結末として間近に迫っているとヤコブ書は告発するのです。そして、最後の6節では富める者が義人を罪に定めて殺していると批判し、この世界では「富める者=力のある者」が「義人=力のない者」を虐げて罪人に仕立てて殺すことさえあり、しかも無抵抗の「義人=力のない者」が殺されているというのです。<br> 今この時代の直中においてヤコブ書5章1−6節を読むとき、それは日本社会においては増税という名目で賃金を強奪する政府や非正規雇用や不況という名目で賃金を強奪する資本が富を専有し、相対的貧困や格差が広がっている現状となって迫ってきます。しかし、国際社会に目を転じると、ここ最近はメディアにあまり取り上げられなくなっている感のあるパレスティナ・ガザでは、第一次世界大戦以降の欧米の中東政策や利権問題に端を発するパレスティナに対する強奪や搾取の流れがイスラエルに引き継がれ、パレスティナは生命、土地、家屋、財産、仕事、食料をはじめとする衣食住および人権や教育などの強奪と搾取に曝され続けている現状として露わになっています。そして、5月26日にイスラエルがガザの避難民に移動を命じたラファ難民テント村のまさにその場所を爆撃した殺戮は、ヤコブ書5章6節が批判する無抵抗の義人を断罪して殺害した「罪」が再び繰り返されたことを如実に示しているのではないでしょうか。<br> もはや抵抗することすらできないガザの人たちが断罪され、殺害されています。「強奪された者たちが叫んでいる」のです。それは「ガザの人たちの叫び」です。その叫び声は「万軍の主の耳に入っている」だけではなく、わたしたちにも届いています。ガザの人たちに思いを寄せ、強奪されているガザの人たちの叫び声が届く場所にいることからはせめて逃げないでいたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #キリスト教 #基督教 #ヤコブの手紙 #ガザ #強奪 #叫び #メッセージ #聖書 #教会
    強奪された者たちが叫んでいる
    ――ガザの人たちの叫び声が届く場所に――

      1さあ、だから富める者たちよ、迫り来るあなたたちの悲惨さを前にして泣き叫ぶがよい。2あなたたちの富は腐ってしまい、あなたたちの衣服は虫が喰ってしまっている。3あなたたちの金と銀は錆びており、それらの錆があなたたちに対する証しとなって、火のようにあなたたちの肉を喰らうであろう。あなたたちは終わりの日々にありながら富を蓄えたのである。4見よ、あなたたちの畑を刈り入れた労働者たちの賃金、つまりあなたたちによって強奪された賃金が叫んでいる。そして、収穫した者たちの叫び声が万軍の主の耳に入っている5あなたたちは地上で贅を尽くし、放蕩に耽り、屠りの日にありながらあなたたちの心を太らせたのである。6あなたたちは義人を断罪し、殺害した。彼はあなたたちに敵対していない。
    (ヤコブの手紙5章1−6節[私訳])



     ヤコブ書5章1−6節は古代地中海世界において農産物を取り仕切る大土地所有者を厳しく批判する内容が記されています。ここで批判に曝されている大土地所有者とは、現代世界の穀物メジャーのようなグローバル企業に相当すると言えば分かりやすいでしょうか。4節前半で新共同訳聖書が「支払わなかった(賃金)」と訳しているギリシャ語のἀποστερέω(アポステレオー)は「強盗する」や「略奪する」という意味ですので、私訳に掲げたように「強奪された(賃金)」を意味します。ですから、ここで言われているのは、単に賃金が支払われていないことだけを言っているわけではなく、賃金そのものが不当に低く抑えられていたり、労働者を借金漬けにして不当な利息を搾取したりすることなどを含めて、当然支払われる賃金が不当に支払われていない状態が恒常化していたことを批判しているのです。
     このように考えると、5節は単に金持ちを批判しているだけではなく、貧しい者から悪辣に強奪して得た富によって、贅を尽くし、放蕩に耽っている者を批判しているということが分かります。そして、それがまさに2−3節の富める者の富が腐敗し、衣服に虫が喰い、金と銀が錆び、その錆が広がっていくように、富が富める者を侵食してしまう状態でもあるのです。しかし、4節後半にあるように、富める者たちによって強奪され、搾取された者たちの叫び声が神にまで届いており、それは1節、3節後半、5節が指摘するように、富める者たちを襲う悲惨な結末として間近に迫っているとヤコブ書は告発するのです。そして、最後の6節では富める者が義人を罪に定めて殺していると批判し、この世界では「富める者=力のある者」が「義人=力のない者」を虐げて罪人に仕立てて殺すことさえあり、しかも無抵抗の「義人=力のない者」が殺されているというのです。
     今この時代の直中においてヤコブ書5章1−6節を読むとき、それは日本社会においては増税という名目で賃金を強奪する政府や非正規雇用や不況という名目で賃金を強奪する資本が富を専有し、相対的貧困や格差が広がっている現状となって迫ってきます。しかし、国際社会に目を転じると、ここ最近はメディアにあまり取り上げられなくなっている感のあるパレスティナ・ガザでは、第一次世界大戦以降の欧米の中東政策や利権問題に端を発するパレスティナに対する強奪や搾取の流れがイスラエルに引き継がれ、パレスティナは生命、土地、家屋、財産、仕事、食料をはじめとする衣食住および人権や教育などの強奪と搾取に曝され続けている現状として露わになっています。そして、5月26日にイスラエルがガザの避難民に移動を命じたラファ難民テント村のまさにその場所を爆撃した殺戮は、ヤコブ書5章6節が批判する無抵抗の義人を断罪して殺害した「罪」が再び繰り返されたことを如実に示しているのではないでしょうか。
     もはや抵抗することすらできないガザの人たちが断罪され、殺害されています。「強奪された者たちが叫んでいる」のです。それは「ガザの人たちの叫び」です。その叫び声は「万軍の主の耳に入っている」だけではなく、わたしたちにも届いています。ガザの人たちに思いを寄せ、強奪されているガザの人たちの叫び声が届く場所にいることからはせめて逃げないでいたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #キリスト教 #基督教 #ヤコブの手紙 #ガザ #強奪 #叫び #メッセージ #聖書 #教会
  • 『カルトって知ってますか?』<br>100円+税(送料別途)<br>2023年12月1日発行<br><br>事務局で販売しています。<br>ご購入をご希望の方はメール、電話もしくはFAXでご注文ください。<br>(送料は1冊93円です。複数冊でも100円前後です。大量の場合はゆうパックでの発送となりますので、お問い合わせください)<br><br>電話 03-3202-0544<br>FAX 03-3207-3918<br>メール somu-b⭐︎uccj.org<br>※⭐︎を@にかえてください。<br><br>この他、事務局では教憲教規および諸規則、教憲教規の解釈に関する答申集、宗教法人の諸手続き等も販売しています。<br>まとめて発送も可能ですので、ご希望の方はお問い合わせください。<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #キリスト教 #カルトって知ってますか? #カルト問題連絡会
    『カルトって知ってますか?』
    100円+税(送料別途)
    2023年12月1日発行

    事務局で販売しています。
    ご購入をご希望の方はメール、電話もしくはFAXでご注文ください。
    (送料は1冊93円です。複数冊でも100円前後です。大量の場合はゆうパックでの発送となりますので、お問い合わせください)

    電話 03-3202-0544
    FAX 03-3207-3918
    メール somu-b⭐︎uccj.org
    ※⭐︎を@にかえてください。

    この他、事務局では教憲教規および諸規則、教憲教規の解釈に関する答申集、宗教法人の諸手続き等も販売しています。
    まとめて発送も可能ですので、ご希望の方はお問い合わせください。

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #キリスト教 #カルトって知ってますか? #カルト問題連絡会
  • 5月13日月曜日、輪島教会仮礼拝堂が設置されました。<br>教団関係者だけではなく、他教派の信仰者たちも集われ、総勢31名でこの時を喜びのうちに過ごしました。<br>(カトリック金沢教会の教職と信徒、バプテスト教会の3教会の教職と信徒、NCCの方々)<br><br>電気・水道工事を経て、5月19日のペンテコステから礼拝に使用します。<br><br>現在、牧師館の隣家が少しずつ倒れ崩れてきているため、新藤牧師はこの仮のスペースで寝泊まりできるようになっています。<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #輪島教会 #能登半島 #能登半島地震 #LoveNoto #Noto #キリスト教 #教会 #礼拝 #礼拝堂
    5月13日月曜日、輪島教会仮礼拝堂が設置されました。
    教団関係者だけではなく、他教派の信仰者たちも集われ、総勢31名でこの時を喜びのうちに過ごしました。
    (カトリック金沢教会の教職と信徒、バプテスト教会の3教会の教職と信徒、NCCの方々)

    電気・水道工事を経て、5月19日のペンテコステから礼拝に使用します。

    現在、牧師館の隣家が少しずつ倒れ崩れてきているため、新藤牧師はこの仮のスペースで寝泊まりできるようになっています。

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #輪島教会 #能登半島 #能登半島地震 #LoveNoto #Noto #キリスト教 #教会 #礼拝 #礼拝堂
  • 日本基督教団と協約を結ぶ台湾基督長老教会(PCT)が主催するI Love Taiwan Mission 2024の参加者を募集します。<br>必要事項をよくお読みの上、ご応募ください。<br>https://uccj.org/news/48875.html<br>※推薦状の書式はホームページからダウンロードしてください<br><br>I Love Taiwan Mission 2024 募集要項<br><br>I Love Taiwan Mission 2024<br>主催:台湾基督長老教会 ( The Presbyterian Church in Taiwan /PCT)<br>応募窓口:日本基督教団台湾協約委員会/世界宣教委員会<br>協力:学生キリスト教友愛会(SCF)<br>日時:2024年7月4日〜19日<br>参加人数:5名程度<br>参加条件:下記の全てを満たす者<br><br>〈I Love Taiwan Mission 2024 主催者参加条件〉<br> ①16歳〜35歳まで<br> ②異文化交流に使命感を持っている<br> ③台湾地方教会、組織のサマープログラム(ILT期間内)に協力できる<br> ④台湾についてより多くの知識を得たい<br><br>〈日本基督教団 参加条件〉<br> ①日本基督教団もしくは在日大韓基督教会の教会に通う者<br> ②教会牧師の推薦状の提出<br> ③I Love Taiwan Mission 2024の全日程参加、事前学習会参加、帰国後の報告提出、報告会参加に同意する者<br><br>〈費用〉<br> ①現地費用は、PCTが負担 <br> ②航空券代金と海外保険は、日本基督教団とSCFが負担<br> ※航空券は一括購入予定。国内移動費については、自宅最寄り駅から空港までの交通費を、帰国後、申請に応じて支払う(詳細は参加決定後に通知)。<br> ③ その他、現地での交遊費、土産代は各自で負担。<br><br>申し込み締め切り:2024年5月27日(月)<br><br>申込先:日本基督教団 台湾協約委員会<br><br>添付の申し込みフォームに必要事項を記入の上、牧師推薦状を添えて提出。<br>①Application Form<br>②Health Agreement and Liability Release Form<br>③推薦状<br><br>メール:ira02☆uccj.org <br>※☆を@マークにかえてください<br><br>郵送:169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31 <br>日本基督教団台湾協約委員会 ILT担当 星山京子<br><br>※応募者が多数の場合は、台湾協約委員会で選考します。<br><br>問い合わせ先:TEL:03-3202-0544 担当:星山京子/マッキントシュ・デイビット<br><br>       MAIL:ira02☆uccj.org ※☆を@マークにかえてください。<br><br>〈全体スケジュール 予定〉<br>6月22日(土)15〜17時事前説明会 日本基督教団33号室会議室(オンライン併用予定)<br>7月 4 日(木) 出発<br>7月19日(水) 帰国<br>8月 5 日(月) 報告書提出締め切り(1200字〜2000字)<br>8月31日(土)15〜17時報告会(オンライン併用予定)<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #台湾基督長老教会 #PCT #IloveTaiwan #uccj #台湾 #taiwan #キリスト教 #聖書 #SCF
    日本基督教団と協約を結ぶ台湾基督長老教会(PCT)が主催するI Love Taiwan Mission 2024の参加者を募集します。
    必要事項をよくお読みの上、ご応募ください。
    https://uccj.org/news/48875.html
    ※推薦状の書式はホームページからダウンロードしてください

    I Love Taiwan Mission 2024 募集要項

    I Love Taiwan Mission 2024
    主催:台湾基督長老教会 ( The Presbyterian Church in Taiwan /PCT)
    応募窓口:日本基督教団台湾協約委員会/世界宣教委員会
    協力:学生キリスト教友愛会(SCF)
    日時:2024年7月4日〜19日
    参加人数:5名程度
    参加条件:下記の全てを満たす者

    〈I Love Taiwan Mission 2024 主催者参加条件〉
     ①16歳〜35歳まで
     ②異文化交流に使命感を持っている
     ③台湾地方教会、組織のサマープログラム(ILT期間内)に協力できる
     ④台湾についてより多くの知識を得たい

    〈日本基督教団 参加条件〉
     ①日本基督教団もしくは在日大韓基督教会の教会に通う者
     ②教会牧師の推薦状の提出
     ③I Love Taiwan Mission 2024の全日程参加、事前学習会参加、帰国後の報告提出、報告会参加に同意する者

    〈費用〉
     ①現地費用は、PCTが負担 
     ②航空券代金と海外保険は、日本基督教団とSCFが負担
     ※航空券は一括購入予定。国内移動費については、自宅最寄り駅から空港までの交通費を、帰国後、申請に応じて支払う(詳細は参加決定後に通知)。
     ③ その他、現地での交遊費、土産代は各自で負担。

    申し込み締め切り:2024年5月27日(月)

    申込先:日本基督教団 台湾協約委員会

    添付の申し込みフォームに必要事項を記入の上、牧師推薦状を添えて提出。
    ①Application Form
    ②Health Agreement and Liability Release Form
    ③推薦状

    メール:ira02☆uccj.org 
    ※☆を@マークにかえてください

    郵送:169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31 
    日本基督教団台湾協約委員会 ILT担当 星山京子

    ※応募者が多数の場合は、台湾協約委員会で選考します。

    問い合わせ先:TEL:03-3202-0544 担当:星山京子/マッキントシュ・デイビット

           MAIL:ira02☆uccj.org ※☆を@マークにかえてください。

    〈全体スケジュール 予定〉
    6月22日(土)15〜17時事前説明会 日本基督教団33号室会議室(オンライン併用予定)
    7月 4 日(木) 出発
    7月19日(水) 帰国
    8月 5 日(月) 報告書提出締め切り(1200字〜2000字)
    8月31日(土)15〜17時報告会(オンライン併用予定)

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #台湾基督長老教会 #PCT #IloveTaiwan #uccj #台湾 #taiwan #キリスト教 #聖書 #SCF
  • 雲然議長が4月16〜17日に台湾の彰化市で開催された第69回台湾基督長老教会(PCT)総会に出席しました。<br><br>日本基督教団と台湾基督長老教会は2023年に協約締結60周年を迎え、2025年に協約改訂40周年を迎えます。<br>また、今年の7月にはI Love Taiwan Mission2024が行われます。<br>コロナ禍で中断していた両教会の宣教協力活動を一層進めていきたいと思います。<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #台湾基督長老教会 #PCT #Ilovetaiwan #taiwan #キリスト教 #宣教
    雲然議長が4月16〜17日に台湾の彰化市で開催された第69回台湾基督長老教会(PCT)総会に出席しました。

    日本基督教団と台湾基督長老教会は2023年に協約締結60周年を迎え、2025年に協約改訂40周年を迎えます。
    また、今年の7月にはI Love Taiwan Mission2024が行われます。
    コロナ禍で中断していた両教会の宣教協力活動を一層進めていきたいと思います。

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #台湾基督長老教会 #PCT #Ilovetaiwan #taiwan #キリスト教 #宣教
  • 荒野から世界を見る<br>――荒野の洗礼者ヨハネに寄せて――<br><br>  4洗礼者ヨハネが荒野に起こり、そして〔諸々の〕罪の赦しに至る悔い改めの洗礼を宣べ伝えていた。5すると、彼のもとにユダヤ地方の全域とエルサレムの全住民が出て来て、自分たちの〔諸々の〕罪を告白して、彼〔=ヨハネ〕からヨルダン川のなかで洗礼を受けた。6さて、ヨハネはラクダの毛〔革〕を着て、革のベルトを自分の腰の周りに締め、イナゴと野蜜を食べていた。(マルコ福音書1章4−6節[私訳])<br><br> <br><br> 洗礼者ヨハネは自らの教団を設けて荒野で洗礼運動を展開していました。この時代のユダヤ教にはクムラン教団に代表される荒野で修道士のように共同生活する人たちがいました。ヨハネもクムラン教団もユダヤ教の宗派であるエッセネ派の流れに属していたと考えられます。ヨハネが巷間から離れ、荒野に退いたのは、腐敗した祭司や貴族といった支配者の権力に背を向けたからです。人の住まない荒野は野獣や野盗がいて危険な場所でもあったのですが、世俗から隔絶された静寂の場でもあったからです。<br> そのヨハネのもとにエルサレムを中心とするユダヤの人たちが続々と押し寄せて来たとマルコ福音書は伝えています。この報告は誇張されてはいますが、ヨハネに魅了された人たちがいたことは確かです(ヨセフス『ユダヤ古代誌』18:118)。しかし、ヨハネは領主ヘロデ・アンティパス(ヘロデ大王の息子)の行状を批判した廉で捕えられ、有名なサロメの舞の場面で斬首されてしまいます(マルコ福音書6:14−29)。このような事態に至ったのは、ヨハネのカリスマ性や人気に支配者のヘロデ・アンティパスが怯えていたからにほかなりません(マルコ福音書6:14−16、ヨセフス『ユダヤ古代誌』18:116−119)。<br> 預言者エリヤの再来と呼ばれていることからも推し量れるように、ヨハネにとって荒野は支配者の力が及ぶことのないアジール(逃れ場/逃れの町)でした。しかし、エリヤの時代とは異なり、ヨハネの時代の支配者は荒野に逃げた危険分子を放っておいてはくれませんでした。このようなヨハネの姿はいくら逃げても住む場所を奪われてきた現代のパレスティナの人たちの現状とも重なります。<br> 紀元392年にキリスト教がローマ帝国によって国教化されたのと相前後して、修道院が増えていったと言われます。これは権力と結びついたキリスト教に背を向け、権力から距離を置いて世俗から隔絶された「荒野」で生きることを選んだ人たちがいたことを意味します。確かに、巷間に出て生きる方が世情に通じ、世の中の現実を身をもって味わえます。しかし、世間から離れてみてはじめて見えて来る世の中の現実もあるのです。洗礼者ヨハネが身を置いた荒野は小さな世界でしかなかったかもしれませんが、その小さな世界に身を置くことによって、この世界をより透徹して見ることを可能にしたのです。そして、ヨハネのもとを訪れた人たちが巷間に戻り、その人たちがヨハネの荒野の視点を継ぎ、小さな世界から大きな世界を見つめ直し、やがてヨハネの弟子であったイエスにバトンが渡されていったように思えるのです。<br> 現代世界はグローバリズムの名の下に常にグローバル化した大きな世界に身を置いて物事を考え生きるよう急かされます。しかし、荒野の洗礼者ヨハネはグローバリズムによって忘れられがちになってしまうことに気づくようわたしたちを呼び起こしてくれているのです。なぜなら、ヨハネが生きた時代もローマ帝国を中心とするグローバリズムの波が押し寄せ、ユダヤ世界の地域性や独自性が失われかけていたからです。わたしたちはグローバル化した世界がどこか遠くの外国にでもあるかのように思い違いをしてしまいがちですが、現実には自分が生きている小さな生活世界もグローバル化の波から決して自由ではありません。自分の小さな生活世界の些細な変化に気を留めることが世界を理解することに繋がるのだとすれば、幻想のようなグローバル化した世界に幻影のように生きることではなく、荒野が象徴する小さな生活世界に地に足をつけて考え生きることが大切だとは言えないでしょうか。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #キリスト教 #キリスト教の小部屋 #ヨハネ #荒野 #マルコによる福音書 #グローバリズム #イエス #イエスキリスト #ローマ帝国 #ユダヤ教
    荒野から世界を見る
    ――荒野の洗礼者ヨハネに寄せて――

      4洗礼者ヨハネが荒野に起こり、そして〔諸々の〕罪の赦しに至る悔い改めの洗礼を宣べ伝えていた。5すると、彼のもとにユダヤ地方の全域とエルサレムの全住民が出て来て、自分たちの〔諸々の〕罪を告白して、彼〔=ヨハネ〕からヨルダン川のなかで洗礼を受けた。6さて、ヨハネはラクダの毛〔革〕を着て、革のベルトを自分の腰の周りに締め、イナゴと野蜜を食べていた。(マルコ福音書1章4−6節[私訳])



     洗礼者ヨハネは自らの教団を設けて荒野で洗礼運動を展開していました。この時代のユダヤ教にはクムラン教団に代表される荒野で修道士のように共同生活する人たちがいました。ヨハネもクムラン教団もユダヤ教の宗派であるエッセネ派の流れに属していたと考えられます。ヨハネが巷間から離れ、荒野に退いたのは、腐敗した祭司や貴族といった支配者の権力に背を向けたからです。人の住まない荒野は野獣や野盗がいて危険な場所でもあったのですが、世俗から隔絶された静寂の場でもあったからです。
     そのヨハネのもとにエルサレムを中心とするユダヤの人たちが続々と押し寄せて来たとマルコ福音書は伝えています。この報告は誇張されてはいますが、ヨハネに魅了された人たちがいたことは確かです(ヨセフス『ユダヤ古代誌』18:118)。しかし、ヨハネは領主ヘロデ・アンティパス(ヘロデ大王の息子)の行状を批判した廉で捕えられ、有名なサロメの舞の場面で斬首されてしまいます(マルコ福音書6:14−29)。このような事態に至ったのは、ヨハネのカリスマ性や人気に支配者のヘロデ・アンティパスが怯えていたからにほかなりません(マルコ福音書6:14−16、ヨセフス『ユダヤ古代誌』18:116−119)。
     預言者エリヤの再来と呼ばれていることからも推し量れるように、ヨハネにとって荒野は支配者の力が及ぶことのないアジール(逃れ場/逃れの町)でした。しかし、エリヤの時代とは異なり、ヨハネの時代の支配者は荒野に逃げた危険分子を放っておいてはくれませんでした。このようなヨハネの姿はいくら逃げても住む場所を奪われてきた現代のパレスティナの人たちの現状とも重なります。
     紀元392年にキリスト教がローマ帝国によって国教化されたのと相前後して、修道院が増えていったと言われます。これは権力と結びついたキリスト教に背を向け、権力から距離を置いて世俗から隔絶された「荒野」で生きることを選んだ人たちがいたことを意味します。確かに、巷間に出て生きる方が世情に通じ、世の中の現実を身をもって味わえます。しかし、世間から離れてみてはじめて見えて来る世の中の現実もあるのです。洗礼者ヨハネが身を置いた荒野は小さな世界でしかなかったかもしれませんが、その小さな世界に身を置くことによって、この世界をより透徹して見ることを可能にしたのです。そして、ヨハネのもとを訪れた人たちが巷間に戻り、その人たちがヨハネの荒野の視点を継ぎ、小さな世界から大きな世界を見つめ直し、やがてヨハネの弟子であったイエスにバトンが渡されていったように思えるのです。
     現代世界はグローバリズムの名の下に常にグローバル化した大きな世界に身を置いて物事を考え生きるよう急かされます。しかし、荒野の洗礼者ヨハネはグローバリズムによって忘れられがちになってしまうことに気づくようわたしたちを呼び起こしてくれているのです。なぜなら、ヨハネが生きた時代もローマ帝国を中心とするグローバリズムの波が押し寄せ、ユダヤ世界の地域性や独自性が失われかけていたからです。わたしたちはグローバル化した世界がどこか遠くの外国にでもあるかのように思い違いをしてしまいがちですが、現実には自分が生きている小さな生活世界もグローバル化の波から決して自由ではありません。自分の小さな生活世界の些細な変化に気を留めることが世界を理解することに繋がるのだとすれば、幻想のようなグローバル化した世界に幻影のように生きることではなく、荒野が象徴する小さな生活世界に地に足をつけて考え生きることが大切だとは言えないでしょうか。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #キリスト教 #キリスト教の小部屋 #ヨハネ #荒野 #マルコによる福音書 #グローバリズム #イエス #イエスキリスト #ローマ帝国 #ユダヤ教
  • YouTube更新しました。<br>毎月お届けしている「今月のメッセージ」<br>2024年5月は『できることを数えてみる』のタイトルで、千歳栄光教会の杉岡ひとみ先生からのメッセージをお届けしています。<br>YouTubeはストーリーもしくはプロフィールのリンクツリーからどうぞ。<br>https://uccj.org/message/48865.htm<br>https://youtu.be/QoOhBWZmPBU<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #基督教 #キリスト教 #uccj #詩編 #イエス #キリスト #メッセージ #動画 #説教 #千歳栄光教会
    YouTube更新しました。
    毎月お届けしている「今月のメッセージ」
    2024年5月は『できることを数えてみる』のタイトルで、千歳栄光教会の杉岡ひとみ先生からのメッセージをお届けしています。
    YouTubeはストーリーもしくはプロフィールのリンクツリーからどうぞ。
    https://uccj.org/message/48865.htm
    https://youtu.be/QoOhBWZmPBU

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #基督教 #キリスト教 #uccj #詩編 #イエス #キリスト #メッセージ #動画 #説教 #千歳栄光教会
  • 台湾地震緊急救援募金のお願い<br><br>主の御名を讃美いたします。<br> 4月3日、台湾東部を中心に、マグニチュード7.2の地震が発生し、最大震度6強を観測した花蓮県を中心に、多くの被害が報告されています。台湾基督長老教会に属する玉山神学院の建物をはじめ、複数の教会の建物に被害が生じたほか、教会員にも死者・負傷者が出ています。<br> 社会委員会では、緊急救援募金を開始しましたので、祈りをもってご協力をいただきますようお願い申し上げます。<br><br>2024年4月12日<br>日本基督教団社会委員会委員長 柳谷知之<br><br>募金期間 特に定めず<br>目 標 額 特に定めず<br>送 金 先 加入者名 日本基督教団社会委員会<br>郵便振替 00150-2-593699<br>(通信欄に「台湾地震緊急救援募金」とお書きください。)<br><br>〒169-0051東京都新宿区西早稲田2-3-18-31<br>日本基督教団社会委員会<br>電話 03-3202-0544<br><br>Mail  shakai-c☆uccj.org<br>※⭐︎を@にかえてください<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #台湾基督長老教会 #PCT #台湾 #taiwan #台湾地震 #支援 #募金
    台湾地震緊急救援募金のお願い

    主の御名を讃美いたします。
     4月3日、台湾東部を中心に、マグニチュード7.2の地震が発生し、最大震度6強を観測した花蓮県を中心に、多くの被害が報告されています。台湾基督長老教会に属する玉山神学院の建物をはじめ、複数の教会の建物に被害が生じたほか、教会員にも死者・負傷者が出ています。
     社会委員会では、緊急救援募金を開始しましたので、祈りをもってご協力をいただきますようお願い申し上げます。

    2024年4月12日
    日本基督教団社会委員会委員長 柳谷知之

    募金期間 特に定めず
    目 標 額 特に定めず
    送 金 先 加入者名 日本基督教団社会委員会
    郵便振替 00150-2-593699
    (通信欄に「台湾地震緊急救援募金」とお書きください。)

    〒169-0051東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
    日本基督教団社会委員会
    電話 03-3202-0544

    Mail  shakai-c☆uccj.org
    ※⭐︎を@にかえてください

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #台湾基督長老教会 #PCT #台湾 #taiwan #台湾地震 #支援 #募金
  • ■西早稲田〜高田馬場ごはん紹介<br>洪瑞珍(ホンレイゼン)@高田馬場<br>台湾サンドイッチのお店です。<br>高田馬場から西早稲田の教団事務局に向かう途中にあります。<br>一押しは薄い玉子とハムとチーズの満漢(マンハン)✨<br>あまじょっぱくてとっても美味しいです😋<br>事務局のお昼のちょっとしたブームになっています🥳<br><br>現在、日本の洪瑞珍の店舗には403台湾大地震義援金募集箱が設置されています。<br>集まった寄付金は全て台湾政府が指定した口座に寄付されるそうです。<br>(後日寄付の証明書の公表あり)<br>寄付した方には台湾サンドイッチの贈呈もあるとのことですので、教団事務局の近くにお越しの際はぜひ洪瑞珍にも足を運んでみてください✨<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #教会 #台湾 #洪瑞珍 #ホンレイゼン #サンドイッチ #台湾サンドイッチ #西早稲田 #高田馬場 #高田馬場グルメ
    ■西早稲田〜高田馬場ごはん紹介
    洪瑞珍(ホンレイゼン)@高田馬場
    台湾サンドイッチのお店です。
    高田馬場から西早稲田の教団事務局に向かう途中にあります。
    一押しは薄い玉子とハムとチーズの満漢(マンハン)✨
    あまじょっぱくてとっても美味しいです😋
    事務局のお昼のちょっとしたブームになっています🥳

    現在、日本の洪瑞珍の店舗には403台湾大地震義援金募集箱が設置されています。
    集まった寄付金は全て台湾政府が指定した口座に寄付されるそうです。
    (後日寄付の証明書の公表あり)
    寄付した方には台湾サンドイッチの贈呈もあるとのことですので、教団事務局の近くにお越しの際はぜひ洪瑞珍にも足を運んでみてください✨

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #教会 #台湾 #洪瑞珍 #ホンレイゼン #サンドイッチ #台湾サンドイッチ #西早稲田 #高田馬場 #高田馬場グルメ
  • 能登半島の現地の写真です。<br>多くの建物、道路等が壊れてしまっています。<br><br>■引き続きみなさまからのお祈り、メッセージを募集しています。<br>文章、写真、動画いずれでもOKです。匿名も可能です。みなさまからのお祈り、メッセージを被災教会、被災地の皆さんに届けましょう✨<br>lovenoto@uccj.org<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #輪島教会 #能登半島 #能登 #能登半島地震 #lovenoto #NOTO #メッセージ #Message
    能登半島の現地の写真です。
    多くの建物、道路等が壊れてしまっています。

    ■引き続きみなさまからのお祈り、メッセージを募集しています。
    文章、写真、動画いずれでもOKです。匿名も可能です。みなさまからのお祈り、メッセージを被災教会、被災地の皆さんに届けましょう✨
    lovenoto@uccj.org

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #輪島教会 #能登半島 #能登 #能登半島地震 #lovenoto #NOTO #メッセージ #Message
  • LOVE NOTO Message13<br><br>能登半島地震によって被災された皆様<br>心よりお見舞申し上げます。<br><br>地震が発生から3か月が経過いたしましたが<br>今もなおインフラが復旧していない地域<br>避難を余儀なくされている方が多くおられることを覚えます。<br>あわれみ深い神さまが<br>いつもそばにいまして<br>助けと励ましを与えてくださいますように<br>お祈りいたします。<br><br>復活の日、説教で次の言葉をいただきました。<br>復活の主イエス・キリストは<br>絶望の淵に立つ私たちに今も近づいて来られます。<br>私たちに御顔を向けて苦しみを聞いてくださっています。<br>今も、私たちと共に歩んでくださっています。<br>イエス・キリストが死から復活された。<br>主イエスを救い主と信じる信仰に絶望はない。<br>主の復活に ハレルヤ!<br><br>私たちは、能登のみなさまに心を寄せ<br>これからも<br>希望と慰め主である神さまに依り頼み<br>能登のみなさまを思いつつ祈り続けます。<br><br>教会の周りに咲く神さまから愛された花々に<br>いつも励まされております。<br>もう少しすると<br>教会前の道路のアスファルトを突き破り<br>チューリップや水仙が咲きだします。<br><br>どうか<br>春の光の中で神さまの温もりをいただき<br>疲れた体を<br>心を<br>御霊を<br>満たされ安らげますように切に願います。<br><br>H&M<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #キリスト教 #uccj #お祈り #祈り #メッセージ #Message #LoveNoto #NOTO #能登 #能登半島 #能登半島地震 #教会
    LOVE NOTO Message13

    能登半島地震によって被災された皆様
    心よりお見舞申し上げます。

    地震が発生から3か月が経過いたしましたが
    今もなおインフラが復旧していない地域
    避難を余儀なくされている方が多くおられることを覚えます。
    あわれみ深い神さまが
    いつもそばにいまして
    助けと励ましを与えてくださいますように
    お祈りいたします。

    復活の日、説教で次の言葉をいただきました。
    復活の主イエス・キリストは
    絶望の淵に立つ私たちに今も近づいて来られます。
    私たちに御顔を向けて苦しみを聞いてくださっています。
    今も、私たちと共に歩んでくださっています。
    イエス・キリストが死から復活された。
    主イエスを救い主と信じる信仰に絶望はない。
    主の復活に ハレルヤ!

    私たちは、能登のみなさまに心を寄せ
    これからも
    希望と慰め主である神さまに依り頼み
    能登のみなさまを思いつつ祈り続けます。

    教会の周りに咲く神さまから愛された花々に
    いつも励まされております。
    もう少しすると
    教会前の道路のアスファルトを突き破り
    チューリップや水仙が咲きだします。

    どうか
    春の光の中で神さまの温もりをいただき
    疲れた体を
    心を
    御霊を
    満たされ安らげますように切に願います。

    H&M

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #キリスト教 #uccj #お祈り #祈り #メッセージ #Message #LoveNoto #NOTO #能登 #能登半島 #能登半島地震 #教会
  • LOVE NOTO Message12+<br>教会婦人会連合 秋田地区のメッセージ動画の後半、正木みえ子さんによる丹田呼吸法を用いた健康体操紹介コーナーです✨<br>座ったままでもできますので、ぜひお試しください。<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #教会婦人会連合 #秋田地区 #教会婦人会連合秋田地区 #お祈り #Message #メッセージ #丹田呼吸法 #健康体操 #能登半島 #能登半島地震 #祈り #LoveNoto #NOTO #教会
    LOVE NOTO Message12+
    教会婦人会連合 秋田地区のメッセージ動画の後半、正木みえ子さんによる丹田呼吸法を用いた健康体操紹介コーナーです✨
    座ったままでもできますので、ぜひお試しください。

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #教会婦人会連合 #秋田地区 #教会婦人会連合秋田地区 #お祈り #Message #メッセージ #丹田呼吸法 #健康体操 #能登半島 #能登半島地震 #祈り #LoveNoto #NOTO #教会
  • LOVE NOTO Message 12<br>教会婦人会連合 秋田地区<br>教会婦人会連合 秋田地区からのメッセージ動画が届きました✨<br>秋田地区委員長 夏井加代子さんのお祈り、2:10〜には正木みえ子さんによる丹田呼吸法を用いた健康体操紹介コーナーもあります💃<br>是非ご覧ください。<br>※インスタは3分までしか表示されないため、後半の健康体操紹介コーナーのフルバージョンは次の投稿でご覧ください❣️<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #教会婦人会連合 #秋田地区 #教会婦人会連合秋田地区 #お祈り #Message #メッセージ #丹田呼吸法 #健康体操 #能登半島 #能登半島地震 #祈り #LoveNoto #NOTO #教会
    LOVE NOTO Message 12
    教会婦人会連合 秋田地区
    教会婦人会連合 秋田地区からのメッセージ動画が届きました✨
    秋田地区委員長 夏井加代子さんのお祈り、2:10〜には正木みえ子さんによる丹田呼吸法を用いた健康体操紹介コーナーもあります💃
    是非ご覧ください。
    ※インスタは3分までしか表示されないため、後半の健康体操紹介コーナーのフルバージョンは次の投稿でご覧ください❣️

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #教会婦人会連合 #秋田地区 #教会婦人会連合秋田地区 #お祈り #Message #メッセージ #丹田呼吸法 #健康体操 #能登半島 #能登半島地震 #祈り #LoveNoto #NOTO #教会
  • 絶望のメシア<br>――希望と絶望を抱えつつ生きる――<br><br> 29すると、通りすがりの者たちが頭を振って彼〔=イエス〕を蔑み、そして言った、「おい、神殿をぶっ壊して、三日で建てる〔とほざいた〕野郎、30十字架から降りて、自分で自分を救ってみろ」。31同じように祭司長たちも律法学者たちと一緒になり、嘲って〔仲間内で〕言い合った、「こいつはほかの者らを救ったというのに、自分を救うことはできないのだな。32キリスト〔=メシア〕、イスラエルの王、今すぐ十字架から降りてみるがよい。〔それを〕見せてくれるなら信じようではないか」。また、彼〔=イエス〕と共に一緒に十字架につけられた者たちも彼を罵った。<br>(マルコ福音書15章29−32節[私訳])<br><br> 冒頭の引用はイエスが十字架上で侮蔑される場面です。31節でイエスは「こいつはほかの者らを救ったというのに、自分を救うことはできないのだな」と皮肉たっぷりに言われています。つまり、イエスが誰かを救ったなどというのは単なる夢物語でしかなく、こんなふうに十字架につけられて自分を救うことすらできないのだから、イエスは誰ひとりとして救うことのできない夢想家でしかないと言われているということです。そして、この直後にイエスは「神よ、神よ、どうして俺を棄てるんだ」(34節)と叫び、最後にもう一度「大声を発して息絶えた」(37節)とマルコ福音書は伝えています。ここにいるのは誰ひとり救えない現実を突きつけられ、その生涯の全てを否定し尽くされて息絶えた「絶望のメシア」とでも言えるイエスです。<br> このように「絶望のメシア」として描かれるイエスの姿は、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスティナ・ガザ侵攻が突きつける「ひとつの命」の尊厳にいつの間にか鈍感になってしまっているわたしたちを告発するかのようです。確かに、わたしたちは遠く離れた日本の地から、平和を求めて行動や発言を繰り返したり、「キリスト教の小部屋」の記事を更新したりすることで、「命」に思いを馳せてはいます。しかし、わたしたちは遠くにいるガザの人たちのひとりを「救う」ことができないばかりか、身近なひとりの人を「救う」ことすらできてなどいません。確かに、わたしたちも現実世界の不条理を突きつけられ、失望し、後悔の念に押し潰されてはいるでしょう。しかし、十字架上のイエスのように絶望しているなどとはとても言えません。身近な人が目の前で殺され、自らも命を奪われているガザの人たちのように絶望などしていないのです。<br> 2024年のイースターを迎え、イエスの復活が語られています。イエスの十字架刑とイエスが殺されたという現実があたかも復活の通過点でもあるかのように流されてしまってはいないでしょうか。イエスが絶望の淵で息絶える直前に、誰かを救えるというイエスの希望は絶望となって十字架上のイエスに襲いかかってきたのです。この世界には希望を持つことすら許されない現実があります。希望がない代わりに絶望もない世界です。希望しない代わりに絶望しないのか、希望する代わりに絶望するのか。それでも、この世界の不条理をどうにかしたいと希望してしまうのだとすれば、誰ひとり救えない現実を突きつけられ、絶望してしまわざるをえないとしても、「絶望のメシア」を仰ぐ者として、希望と絶望を抱えつつ、この世界を生きるしかないと今は言いたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #マルコによる福音書 #絶望 #メシア #十字架 #キリスト教の小部屋 #希望
    絶望のメシア
    ――希望と絶望を抱えつつ生きる――

     29すると、通りすがりの者たちが頭を振って彼〔=イエス〕を蔑み、そして言った、「おい、神殿をぶっ壊して、三日で建てる〔とほざいた〕野郎、30十字架から降りて、自分で自分を救ってみろ」。31同じように祭司長たちも律法学者たちと一緒になり、嘲って〔仲間内で〕言い合った、「こいつはほかの者らを救ったというのに、自分を救うことはできないのだな。32キリスト〔=メシア〕、イスラエルの王、今すぐ十字架から降りてみるがよい。〔それを〕見せてくれるなら信じようではないか」。また、彼〔=イエス〕と共に一緒に十字架につけられた者たちも彼を罵った。
    (マルコ福音書15章29−32節[私訳])

     冒頭の引用はイエスが十字架上で侮蔑される場面です。31節でイエスは「こいつはほかの者らを救ったというのに、自分を救うことはできないのだな」と皮肉たっぷりに言われています。つまり、イエスが誰かを救ったなどというのは単なる夢物語でしかなく、こんなふうに十字架につけられて自分を救うことすらできないのだから、イエスは誰ひとりとして救うことのできない夢想家でしかないと言われているということです。そして、この直後にイエスは「神よ、神よ、どうして俺を棄てるんだ」(34節)と叫び、最後にもう一度「大声を発して息絶えた」(37節)とマルコ福音書は伝えています。ここにいるのは誰ひとり救えない現実を突きつけられ、その生涯の全てを否定し尽くされて息絶えた「絶望のメシア」とでも言えるイエスです。
     このように「絶望のメシア」として描かれるイエスの姿は、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスティナ・ガザ侵攻が突きつける「ひとつの命」の尊厳にいつの間にか鈍感になってしまっているわたしたちを告発するかのようです。確かに、わたしたちは遠く離れた日本の地から、平和を求めて行動や発言を繰り返したり、「キリスト教の小部屋」の記事を更新したりすることで、「命」に思いを馳せてはいます。しかし、わたしたちは遠くにいるガザの人たちのひとりを「救う」ことができないばかりか、身近なひとりの人を「救う」ことすらできてなどいません。確かに、わたしたちも現実世界の不条理を突きつけられ、失望し、後悔の念に押し潰されてはいるでしょう。しかし、十字架上のイエスのように絶望しているなどとはとても言えません。身近な人が目の前で殺され、自らも命を奪われているガザの人たちのように絶望などしていないのです。
     2024年のイースターを迎え、イエスの復活が語られています。イエスの十字架刑とイエスが殺されたという現実があたかも復活の通過点でもあるかのように流されてしまってはいないでしょうか。イエスが絶望の淵で息絶える直前に、誰かを救えるというイエスの希望は絶望となって十字架上のイエスに襲いかかってきたのです。この世界には希望を持つことすら許されない現実があります。希望がない代わりに絶望もない世界です。希望しない代わりに絶望しないのか、希望する代わりに絶望するのか。それでも、この世界の不条理をどうにかしたいと希望してしまうのだとすれば、誰ひとり救えない現実を突きつけられ、絶望してしまわざるをえないとしても、「絶望のメシア」を仰ぐ者として、希望と絶望を抱えつつ、この世界を生きるしかないと今は言いたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任)

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #マルコによる福音書 #絶望 #メシア #十字架 #キリスト教の小部屋 #希望
  • YouTube更新しました。<br>毎月お届けしている「今月のメッセージ」<br>2024年4月は『一緒にいる』のタイトルで、鳳教会の三浦遙先生からのメッセージをお届けしています。<br>YouTubeはストーリーもしくはプロフィールのリンクツリーからどうぞ。<br>https://uccj.org/message/48714.html<br>https://youtu.be/DHnsH3TVcZI<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #基督教 #キリスト教 #uccj #ルカによる福音書 #イエス #キリスト #メッセージ #動画 #説教 #鳳教会
    YouTube更新しました。
    毎月お届けしている「今月のメッセージ」
    2024年4月は『一緒にいる』のタイトルで、鳳教会の三浦遙先生からのメッセージをお届けしています。
    YouTubeはストーリーもしくはプロフィールのリンクツリーからどうぞ。
    https://uccj.org/message/48714.html
    https://youtu.be/DHnsH3TVcZI

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #基督教 #キリスト教 #uccj #ルカによる福音書 #イエス #キリスト #メッセージ #動画 #説教 #鳳教会
  • 今年のイースターは3月31日です。<br>イエス様の復活をお祝いしましょう。<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #イースター #Easter #復活祭 #イエス #イエス様
    今年のイースターは3月31日です。
    イエス様の復活をお祝いしましょう。

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #イースター #Easter #復活祭 #イエス #イエス様
  • LOVE NOTO Message11<br>鎌倉雪ノ下教会 村上宣子<br><br>天の父なる神様、この世の全てを創造された神様、山河あり雨風もあるのは神様のお創りになったこと、地震も然りと分かりながら認めたくない私です。沢山の方が命を落としました。生存者も不自由な生活を強いられています。能登半島の信仰者とてこの災害を免れませんでした。<br><br>しかし、しかしこの地この時での地震が神様のご計画なのだと信じます。神様のなさることは全て益となること、神様は愛であると信じます。<br>遅々とではありますが支援の手が差し伸べられています。ありがとうございます。聖霊様の働きを信じます。<br>私どもの不信仰の罪をお許しください。被災された方々を悪いものから救い出し、再び立ち上がらせてください。強め励ましてください。<br>イエス様が十字架にかけられよみにまで降ってくださったこの受難の日、イエス様が私どもの罪に死んでよみの深みまでその苦難を背負ってくださったことを想念します。そして三日目に甦られたことを信じ希望の光を見つめつつ、イエス様の御名によってお祈りします。<br>アーメン<br><br>#日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #能登半島 #能登 #能登半島地震 #お祈り #祈り #メッセージ #Message #LoveNoto #NOTO #鎌倉雪ノ下教会 #教会
    LOVE NOTO Message11
    鎌倉雪ノ下教会 村上宣子

    天の父なる神様、この世の全てを創造された神様、山河あり雨風もあるのは神様のお創りになったこと、地震も然りと分かりながら認めたくない私です。沢山の方が命を落としました。生存者も不自由な生活を強いられています。能登半島の信仰者とてこの災害を免れませんでした。

    しかし、しかしこの地この時での地震が神様のご計画なのだと信じます。神様のなさることは全て益となること、神様は愛であると信じます。
    遅々とではありますが支援の手が差し伸べられています。ありがとうございます。聖霊様の働きを信じます。
    私どもの不信仰の罪をお許しください。被災された方々を悪いものから救い出し、再び立ち上がらせてください。強め励ましてください。
    イエス様が十字架にかけられよみにまで降ってくださったこの受難の日、イエス様が私どもの罪に死んでよみの深みまでその苦難を背負ってくださったことを想念します。そして三日目に甦られたことを信じ希望の光を見つめつつ、イエス様の御名によってお祈りします。
    アーメン

    #日本基督教団 #日本キリスト教団 #uccj #能登半島 #能登 #能登半島地震 #お祈り #祈り #メッセージ #Message #LoveNoto #NOTO #鎌倉雪ノ下教会 #教会
日本キリスト教団公式チャンネル

PageTOP
日本基督教団 
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2024
The United Church of Christ in Japan