信仰・教会 一致にもとづく伝道協力を
石橋秀雄議長
信仰の一致と教会の一致をもって伝道協力を
第39回総会において「伝道資金規則」が制定され、その運用について第39総会期第1回常議員会において検討し方向が決定しました。全教団的に具体的な伝道協力が実施されることになりました。
伝道協力を全教団的に取り組んでいこうとする時、そこで求められるのは信頼関係です。この信頼関係は人間的信頼関係ではありません、信仰の一致にもとづく信頼関係です。
第39総会議長挨拶では、「信仰の一致と教会の一致にもとづく伝道協力を」と訴えました。日本基督教団信仰告白と教憲・教規の中に、教団の教会がどのような教会であるかということが明確に示されています。信仰告白が脅かされ、教団の教会の一致が脅かされるとしたら、信頼関係をもって伝道協力を進めることは難しいのです。「信仰の一致と教会の一致」にもとづく信……
釜石・仮設住宅のクリスマス
御子イエス・キリストのご降誕を被災地・釜石で仮設住宅に住む方々と共に迎えました。
釜石には現在65団地3124戸の仮設住宅があり、5086名の方々がいまだに仮住まいを余儀なくされています。徐々にではありますが復興住宅の建設が進み、釜石市分15団地261戸、岩手県分7団地232戸の募集があり、仮設住宅から復興住宅への移動が進もうとしています。仮設住宅全戸廃止されるまでは、まだ2年以上の月日がかかるものと思われます。
そのような中でも、今年も“ハートフル釜石”のお茶っこ生活応援の活動の中で、9箇所の仮設住宅、1箇所の復興住宅でクリスマス会を行うことができました。
通常、宗教活動を仮設住宅で行うことはできないのですが、クリスマスだけは特別です。111名の方々と共にイエス様のご降誕をお祝いしました。このために3名のボランティアの方々が駆けつけ……
10月7日から9日の日程で、第6回目の教師委員会が福島教会を会場に行われた。
教師委員会として、第38総会期最後の委員会を福島教会で開き、福島の諸教会を問安をすることによって、震災の苦しみにある教会を覚え続けることが出来たことを心より感謝している。今回の問安では特に、新しく会堂を建築したり、改修した教会を中心に問安をした。
〈福島教会〉では、会堂建築の働きについて報告を受け、福島地区が置かれている諸教会の状況を聴くことが出来た。放射能の問題や、被災地における会堂建築の大変さを伺い、その中で主が導かれ、働いておられる姿を見て、共に感謝の祈りを献げることが出来た。
〈福島新町教会〉では、修復工事が無事に終わったことが報告され、様々な困難を乗り越えて今の歩みが守られていることを聴くことが出来た。除染された土が礼拝堂横に積まれていて、撤去は2年後の予定とのことである。
……
荒木 勇氏(隠退教師)
14年11月21日逝去、77歳。樺太に生まれる。63年に東京神学大学大学院を卒業、同年より大夕張、厚別教会を経て、92年に隠退。
遺族は妻・荒木とみえさん。
東ベルリンで祝われた降誕祭
「慰めよ、わたしの民を慰めよと/あなたたちの神は言われる」(イザヤ書第40章1節)。
ヘンデルの「メサイア」は、柔和な、しかし、透徹する、このイザヤの言葉を歌うテナーの歌声に始まる。捕囚期の預言者第二イザヤが預言した慰めの時が遂に来たのだと告げる。今来られる主のために道を備えよ、と呼びかける(3節)。
1966年、降誕の祝いの食事に、私は、他の日本やアフリカからのドイツ留学生たちと共に、東ベルリンのある家庭に招かれていた。その最中に牧師が訪ねてきた。開口一番、「遂にやりました。今年はゼロです!」と叫んだ。家族は口を揃えて喜びに溢れて答えた。「そうですか。よかった! よかった!」。
ベルリンの壁が構築され、東ベルリンはいきなり、西に住む家族、友人たちから遮断された。特に高齢者たちが孤立した。壁が造られた年、降誕祭の夜、教会堂にひとが溢れ……
「処女マリヤより生まれ」人知を超えた神の御業を、マリアもヨセフも受け入れた。信仰により受け入れた。だが神の御業を受け入れるまでの葛藤があった。ガブリエルの言葉の前にたじろぐマリア。許婚の変化に戸惑うヨセフ。しかし、救いの御業を受け入れてのち、神にすべてを委ねる。マリアは、わたしたちの不信仰を蹴散らすかのように力強く神を賛美し、ヨセフは、生まれ来た幼子と妻を全力で守る。▼子供たちのクリスマス・ページェントの準備が始まった。子供たちは、ヨセフやマリアの躊躇を理解するにまだ幼い。結婚を大切にするゆえ、救い主の父母となる二人が真剣に悩んだことを大人となって知ってゆく。それで良い。教会に、結婚をしていない者だけでなく、結婚が壊れてしまった者たちも、また既に妻に夫に先立たれた者たちもいる。必ずしも、マリアやヨセフの結婚への思いと同じではないかもしれない。▼しかし、たとえ結婚の祝福と困難を知らない子供……
伝道資金申請・交付のための手続きを決定
ここ数総会期で最も早い11月開催の第1回常議員会となった。伝道資金交付を15年度に控え早急に運用手続を開始しなくてはならないことによる。39教団総会にて決議された規則に則り運用方法詳細を決定し、小委員会を立ち上げた。東日本大震災救援対策、教師養成制度検討、キリスト教会館工事、前総会期から継続の課題もある。また新しく、2017年の宗教改革500周年記念事業、教団将来構想の検討も新しくはじまる。諸委員会の選考報告を受け、今総会期取組むべき課題が示された。
第39総会期第1回常議員会は、11月18日から2日間、教団事務局一時移転先近くの日本福音ルーテル東京教会会議室で開催され、常議員27人全員が出席した。
石橋秀雄議長の説教による開会礼拝後、議事に入り、要請陪席者として、沖縄教区を除く、16教区議長・議長代理が陪席した。
石橋秀……
第38回総会期第6回宣教委員会は10月6日〜8日、台北(台湾)にて開催された。
初日は2つの教会を訪問。先ず、昨年2013年に創立百周年を迎えた雙連教会を訪ねた。陳文欽(主任)牧師と長老たちから教会の歴史とその働きを伺った。その後、台北の古いアパート群の一角で開拓伝道が開始され、今年創立55周年を迎えた大安教会を訪問。大安教会はこの5月に4回目の会堂(地下4階、地上8階)を献堂。羅聯昇(主任)牧師から活発な宣教活動、特にマラウイ(アフリカ)の教会への支援活動を一教会で行う大安教会の宣教力に圧倒される思いで伺った。
2日目は、台湾北部で伝道を開始したカナダ長老教会のマカイ宣教師由来の馬偕病院を訪問した。馬偕病院は創立以来、台湾における医療のパイオニア的存在として地域社会に貢献し続けている。それから、PCT総会(台湾基督長老教会本部)を訪問。林芳仲総幹事によるPCT紹介を伺っ……
ドイツには6百年ほど前からシンティ・ロマという、インドにルーツを持つ人々が住んでいます。一般に「ジプシー」(ドイツでは「ツェゴイナ」)という蔑称で呼ばれ差別を受けてきました。
ある街では、百年程前にシンティ・ロマとドイツ人では神の宣教も違う、と市民議会で決議し、川を隔てた狭い土地にシンティ・ロマの人々を押し込めました。現在でもシンティ・ロマの人々はその村に住まわされています。この出来事は、人は差別のためなら神様をも利用するということを教えています。私たちはこの事実を真摯に受け止め、自らを省みければなりません。
大手新聞社による数年前の意識調査に、ドイツの4割の人が自分の家の隣にシンティ・ロマは住んで欲しくないと答えるなど、今でも差別意識は根強く残っています。結婚差別や就職差別があることは言うまでもありません。昨年も、交通事故の被害者がシンティ・ロマであったことを見るや、警……
東日本大震災を覚えて、多くの祈りが捧げられてきました。被災された方々を覚えて、多くの祈りが捧げられてきました。宗教法人立、社会福祉法人立、その他の法人立にかかわらず、また無認可のボランティアの皆様を覚えて、祈りが捧げられてきました。特別の思いをもって、働きを担っておられる皆様を覚えて、祈りが捧げられてまいりました。そして今も、祈りと共に、全国の諸教会から、日本基督教団東日本大震災救援募金が捧げられています。深く深く感謝をいたします。
今年も12月第一主日の「キリスト教社会事業を覚えて祈る日」を迎えます。日本全国に、多くの働き人が散らされています。十分に光の当たっていないところには、さらに光を当てようとしているわたしたちの仲間がいます。継続が大事な福祉を、心を込めてこれからも続けようと努力している仲間がいます。そして東日本大震災の中で、心のこもった福祉を実践しようと心がけている仲間……