09年度の各教区総会を概観した時に、聖礼典執行を巡る議論や、教師への戒規適用を巡る議論が突出していた。事柄の重要性と深刻さを思えば、当然のことであろう。しかし、この議論に隠れるようにではあったかも知れないが、実は、各教区総会に共通して、最も頻度高く取り上げられていた議論ないし課題は、他の事柄であった。そのことは、各教区総会の後に開催された、第36総会期第2回常議員会に報告された教区報告を見れば明らかである。
教団新報紙上に、秋葉恭子編集委員の文責による一覧表が掲載された。課題の項目の「謝儀基準・制度の見直し」「互助関連」の項目を合わせれば重複も多く、沖縄教区を除く16教区中、計15件となる。これに、財政の見直しの項を加えると、計24件となる。
因みに、「伝道・宣教協力(教勢衰退を含む)」は、9件、これも合わせれば、実に計31件となる。
原因の分析とか、教団内に於いて必ずしも一致を見る……
2009年9月4日と10月5日、スイス協約委員会と韓国協約委員会の合同による「三国間教会協議会」のための第1回と第2回実行委員会が、教団会議室で開催された。
実行委員に、両協約委員会の委員と事務局担当者に加えて、新しく荒川朋子氏(アジア学院副校長)、茨木公子氏(上尾合同教会信徒)、木村太郎氏(宇都宮教会牧師)を迎えることが承認された。
そもそも本実行委員会は、前総会期から続けられた合同委員会での協議を踏まえ、また教団三役・総幹事が出席可能な2010年7月に、東京での第3回三国間協議会の開催を目指して発足した。しかし第1回実行委員会の直後に、スイス側のパートナーであるスイス・プロテスタント教会連盟(SEK)およびスイス諸宣教団体の合同体であるミッション21から、非公式ながらも「日程的に不都合」との連絡が入った。対応を協議した結果、第2回実行委員会で、2011年7月の開催を目指して諸教会と……
第36総会期の第3回伝道委員会が9月28日(月)~29日(火)、初日は札幌教会、2日目は小樽聖十字教会において開催された。
開会礼拝では、竹井眞人委員が説教を担当した。相沢良一隠退教師(元・大島元村教会牧師)の召天が覚えられ、長年大島に留まり地域の信頼を得、『黒潮』の発行により全国諸教会を励まし、日本伝道に仕えた生涯が想起された。
初日の夕べには、北海道伝道の担い手である2人の牧師による発題を聞き、また、親しく懇談の時を持った。
榮英彦札幌教会担任教師は、「北海道におけるキリスト教幼児教育の一断面」と題し、受洗、召命、奄美大島伝道、説教者の苦悩、札幌における幼児教育等を通して、伝道者としての証しを語った。
福島恒雄隠退教師は「北海道基督教史と北拓伝」と題して、北海道基督教史に見る特徴に加えて、1954年の第7回教団総会にて決議された「北海道開拓伝道」以後、10年間に28教会が誕生し……
教団新報発行についてのお知らせ
次号、4687号は、常議員会報告を掲載する都合上、定例よりも1週発行を繰り下げ、11月28日の発行といたします。4689号はクリスマス特別号とし、12月25日に発行いたします。
新年号は、10年1月30日の発行となります。
総幹事 内藤留幸
▼「おとなになってしまうと、お互いに〈ただただ〉正直である時は数えるほどしかない。日常生活で真実を口にしても不必要もしくは害になるだけだから、誰もしないというわけだ。今世紀になって宗教が苦労している理由の一つもそこにある。本当に神を見出すには、正直にならなくてはいけない。正直になるためには、まず自分をはっきり見るところから始める必要があるが、それは辛すぎる。」...ジョナサン・キャロル、『空に浮かぶ子供』、創元推理文庫。▼作品を論じるつもりも、作家を紹介するつもりもない。出典を上げたのは、出版上の義務に基づいただけ。文脈も背景も関係ない。▼教団会議室が改装された。しかし議論の方は整然とはならないようだ。相手の顔が見えることよりも、自分の顔が良く見えるように、口の字型のテーブルの真ん中に鏡を置いたらどうだろう。...ますます議論沸騰するだろうか。▼インターネットで全国中継出来ないかと考え、そ……
連帯会議の議長として 小林 眞
反省と悔い改めから結成された『同宗連』
神は御自分にかたどって人を創造された。
神にかたどって創造された。
男と女とに創造された。 (創世記1章27節)
主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。 (創世記2章7節)
【はじめに】
本年4月、「『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議(以下、同宗連とする)」総会で議長(任期2年)に就任し半年が経過したが、同宗連の出発や活動を紹介し、理解とお支えを願う次第。
【Ⅰ】結成と出発
30年前に、ある仏教教団の責任ある立場の方が、プリンストンで開催された第3回世界宗教者平和会議の場で「日本には、部落差別と呼ばれるものはない」などの事実誤認も甚だしい発言をされたことに対し、長く部落解放運動に取……
去る7月8日・9日パシフィコ横浜にて行われた「日本プロテスタント宣教150周年記念大会」は3つの集会にほぼ1万5千人ほどが参加した。
1年前から「キリストにあって一つ」という主題のもと開催されたこの会は460年前のザビエル、163年前のベッテルハイムによる日本宣教を憶えつつ展開された。特筆すべきはNCC系、福音同盟系、ペンテコステ系の3つが「日本教会の連合と一致」という面で初めて集うたことである。
準備段階から協力一致がなされ、大会後も与えられた成果を生かして行こうとしている。
日本伝道の中核にあるはずの教団は教団内の不一致ゆえ、この会には消極的ならざるをえなかったが、今後、伝道協力の輪を他教派と共にさらに広く拡げていくことは大きな課題の一つであることには変わりないはずである。
今夏、近畿福音ルーテル教団の修養会、日本アライアンス教団の宮島聖会に招かれ講師をつとめさせていただいた。……
「日本プロテスタント伝道150年子どものつどい」(東京教区東支区)が、9月6日午後、銀座教会に、13教会308名(内、子ども120名)が集い開催されました。
この行事はプロテスタント日本伝道150年を覚え、次なる200年に向けた伝道の働きを子どもたちへ託すことを目指して企画したものでした。
第1部の讃美歌の伴奏が始まると日野原重明先生が会場に現れ、両手を挙げての指揮、続いて「命」についての50分間の授業を展開してくださいました。一ヶ月後に98歳になられるご自身の活力をアピールしながら、大切なものは目に見えないこと、神様から与えられている命も見えない、他の人のために生き、世界中が平和になるようにと、子どもたちに直に問い掛け、答えを求め、黒板に書かせ、演技させ、子どもの関心を引き付けながらの見事な展開で、大人を含め緊張と笑いの中で、会場全体が一つになって学んだ「命の授業」でした。
第2部……
第49回(2010年)「キリスト教教育主事」認定試験を次のとおり行います。
◆受験願書提出期限 2009年12月15日(月) (提出物1~7を教区に提出)
◆論文提出期限 2010年2月19日(金)
(試験科目ハの論文・教団教育委員会に提出)
◆試験期日 2010年3月12日(金) 午前11時~午後2時
◆試験場所
〒540-0004大阪市中央区玉造2-26-47
TEL06-6761-8562
大阪クリスチャンセンター会議室
◆試験科目
イ.筆記試験 日本基督教団教憲、教規および諸規則(60分)
*試験時間に日本基督教団「教憲教規および諸規則」を貸し出します
ロ.面 接
ハ.論 文 400字詰原稿用紙 15~20枚
「日本におけるキリスト教教育の歴史と展望」
……
合併に伴い、平屋建て旧館を建て替え
隠退教職が安心して過ごせるように
10月5日午前11時、青梅市長淵にある従来の信愛荘の一部が取り壊され更地となった一画で、にじのいえ信愛荘B棟改築工事起工式が執り行われた。強い台風が接近中、天候が心配されたが、式を終えるまでは何とか持ち堪え、式が終わると同時に小雨となった。
最初に鍬入れを行った長崎哲夫合併特設委員長(東京教区議長)の、エィーと大きな声が、建築そして募金に向かう気概を表すかのようで印象的であった。
合併・建築の意義を雄弁に語っている長崎委員長による式辞を、以下に抜粋要約する。
▼2009年は、1549年(天文18年)フランシスコ・ザビエル鹿児島上陸460年、1859年(安政6年)プロテスタント宣教師・ヘボン、フルベッキ来日150年に当たる祝賀の時である。この記念事業とし……