「教団・公同教会としての一致と連帯」の主題の下に開催された第36回教団総会、最大の関心は、「未受洗者への配餐」問題と、これに関連した「教師退任勧告」にあった。白熱した議論が交わされ、幾つかの関連議案が採決された。結果は、「退任勧告取り下げ」議案が否決される一方、「戒規決議無効を確認する件」が可決され、極めて分かり難いものとなった。議論は今総会期に持ち越された。
第36回教団総会は、一〇月二一日から三日間、東京・池袋のホテルで、総会議員四〇〇人中、開会時三六七人が出席して開催された。沖縄教区は、34回総会以来連続して、議員(一〇人)を選出しなかったが、知花正勝前教区議長、具志堅篤前教区副議長ら三人が推薦議員として出席した。
山北宣久議長の議長報告を巡って、日本伝道150年での沖縄無視、合同のとらえ直し問題での時間切れ廃案決着、公同教会の在り方など、さまざまな質……
一〇月十三日(月)大阪女学院チャペルで在日大韓基督教会の宣教一〇〇周年記念大会が開催された。一世紀にわたる尊い宣教の闘いに心からなる敬意を表し、主の祝福が在日大韓基督教会(KCCJ)の二世紀目の歩みのうえに、豊かに注がれるよう心から祈ってやまない。 KCCJの歩みは信徒による伝道から始まった。金貞植長老らが中心となり教会創設を決意、翌年要請に基き来日した韓錫晋牧師によって本格的教会形成が展開されていった。 この一〇〇年に至るまで日本基督教団がKCCJに大きな重荷を負わせたことがあった。宗教団体法により教団成立時に第一部にKCCJを統合した。吸収に近い統合であった。 その後も国家に協力するかたちでKCCJが迫害されるのを黙認するような事態があった。 差別や偏見にさらされたKCCJの兄弟と共に闘えなかった。 にも拘らず戦後、KCCJは教団の罪を許し、大いなる愛を示し交わりを重ねることとし……
ゼロからの「開拓」伝道
「軽井沢の教会」と聞けば、木漏れ日の中に佇む瀟洒なチャペルに、紳士然とした細身の牧師。一般的なイメージとしては完全に出来上がっている。
宮澤豊牧師がこの軽井沢に主の召しを覚えて開拓伝道を志したのが二三年前。借家に「聖書を学ぶ集い」の看板を掲げて、小さな家庭集会が始まった。
「開拓伝道」と聞けばやはり、親教会があり、教区や他の教会的グループのバックアップがあって、祈りと共に人的、財的な力も注がれて成長するイメージであろう。しかし、宮澤牧師は、「そのような開拓伝道は、開拓伝道と言うより出張伝道であり、出張教会です」と言う。
すべてを主に委ねて旅立ったアブラハムのように、ゼロから出発した。知古も無く、蓄財も無い無一文。自ら生活の糧を得、住居を確保しつつの、自給自立の開拓である。その中で、宣教の拠点としての教会の欠けていた南軽井沢……
「戒規執行の公告」免 職
日本基督教団補教師 黛八郎
上記の者、日本基督教団教師として、あるまじき罪過があったことを認め、教規第141条、戒規施行細則第1条及び第4条により免職処分とする。
2008年9月30日日本基督教団教師委員会 委員長 松井 睦戒規執行にいたる経過 黛八郎教師は、二〇〇七年十一月二一日、あるまじき罪過により逮捕された。 二〇〇八年三月四日、日本基督教団中部教区常置委員会は、黛教師にその罪過を認め、戒規を求める提訴状を教団教師委員会に提出した。教師委員会は、二〇〇八年四月七日全会一致で同提訴状を受理し、調査委員を選任して調査を行った。 黛八郎教師及び提訴状を起こした中部教区議長、さらに黛教師の赴任教会の主任担任教師、出身大学神学部長を召喚して、面談調査を行った。そして二〇〇八年六月二五日、九月二九日、三〇日の教師委員会にて時間をかけて審議、討議の後、黛八郎教……
神の恵みの善い管理者として
ユースミッション2008▲ 2008.8.12-22
日独教会青年交流
二〇〇八年八月十二日~二二日に、ドイツのベルリン・ブランデンブルク領邦福音主義教会・ヴィットシュトック・ルピン教区より十二~二五歳の青年九名を含む計十四名のメンバーを迎え、「ユースミッション2008-第五回日独教会青年交流」が持たれた。全国教会婦人会連合下に置かれた実行委員会がこの交流を主催している。来日した青年たちのほとんどは、同教区が支えているミッションスクールの生徒や卒業生であるが、もちろんその中には教会員も含まれている。
ヴィットシュトック・ルピン教区は旧東ドイツ側に属する。日独の婦人たちが交流を深める中、「若い人たちに福音を伝えたい、広い世界を見て欲しい」という双方の願いが実現し、この日独教会青年交流が生まれた。
二〇〇二年夏から始まったこの交流も今回……
藤本欣正氏(隠退教師)
7月10日、逝去。72歳。大阪府に生まれる。1972年関西学院大学神学部大学院修了。74年から82年まで武庫之荘教会、85年から2002年まで芦屋浜教会を牧会し、隠退した。遺族は妻の睦美さん。
臼井幸比古氏(大阪西淀川牧師)
9月14日、逝去。84歳。東京都に生まれる。1961年関西学院大学神学部大学院修了後、76年まで鎮西学院教務教師、74年から鎮西学院伝道所を兼牧した。86年から大阪西淀川教会牧師を務めた。遺族は息の義比古さん。
第35回総会期第五回靖国・天皇制問題小委員会が、二〇〇八年九月十一日(木)〜十二日(金)、日本キリスト教会館四階会議室で開催された。芳澤信委員による開会礼拝の後、報告・協議が行われ、NCC担当の須賀誠二委員からは、「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」諸問題に関するQ&Aが完成・出版されたことが報告された。
一日目の協議の後、塩入隆氏(長野県短期大学名誉教授・日本聖書神学校講師)より、「靖国神社の歴史」についての講演を伺った。
塩入氏は資料を用いて招魂社から始まる靖国神社の歴史を説明した後、教会にとってこの問題は、日本人の原初的国家観・体制観につながる国家主義との戦いになることを指摘した。また、日本カトリック司教協議会が出した「信教の自由と政教分離」(社会司教委員会編)のように、日本基督教団でも統一見解を出せると良いと述べられた。
二日目は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑・靖国神社での現場研修を行った。そこで手……
九月二五日~二六日、第35総会期第六回社会委員会が教団会議室にて開催され、二日目は学習会を兼ねて国会見学を行った。まず福井博文委員による開会礼拝説教の後、諸報告、協議、委員会内発題を行った。
主な報告事項では、①関係委員会報告の他、②「能登半島地震緊急救済募金」を終了、募金総額12,391,686円。「新潟中越沖地震」献金を終了、献金総額23,996,126円。また国外におけるバングラデシュ・サイクロン募金、中国・四川省大地震募金、ミャンマー・大型サイクロン被災者救援募金等の募金状況と送金状況の報告があった。③六月~九月にかけて二度の死刑執行があったことに抗議して六月十九日、九月十二日付けで死刑執行廃止要望書を内閣総理大臣及び法務大臣宛送付したことが確認された。
協議事項では、改選期にあたる今年度の「社会事業奨励日」、「二・一一」メッセージの執筆担当を決めた。また、社会福祉施設……
第35総会期第四回国際関係委員会が、九月九日に教団会議室にて全委員出席で行われた。
諸報告は、「日本基督教団エキュメニカル奨学金」をアジア学院と同志社大学神学部の学生二名に送金したことなどを承認した。
協議は、①「EMSボランティアプログラム」に西堂のぞみさん(天王台伝道所)を派遣し、旅費の一部を補助する。
②カナダ合同教会からの支援金を、新設したエキュメニカル協力奨学金の資金にあてることを、世界宣教委員会に提案する。
③「今期委員会運営」は、JNACとCoCの解散の受け皿の役割を担いながら、奨学金制度制定や国外派遣、退任宣教師感謝ツアー(OKIBの視点も含む)の進言を積極的に行った。
④「次期委員会への申し送り」として「EMSボランティアプログラム」に派遣中の西堂のぞみさんの後方支援を継続する。二〇〇九年四月又は五月の「mission 21アジア部会(青年部……
第35総会期第六回宣教委員会が、九月十六日(火)~十八日(木)西中国教区松江出雲地域にある諸教会をお訪ねした後、松江北堀教会を会場に行われた。 出雲のぞみ教会、松江教会、松江古志原教会、秋鹿教会、松江北堀教会をお訪ねし、教職、信徒の方々と豊かな交わりのときを持つことが許された。 今期最後の委員会である。また、十月の教団総会で宣教委員会廃止案が提案される。もし可決されれば宣教委員会最後の委員会となる。 主な協議事項を記す。 一、教団総会の「廃止案」に自主活動団体の位置づけがないことを憂慮する。 二、「日本伝道一五〇年」について、常議員会で進められている準備委員会の企画を支持する決定をした。 三、日本基督教団と沖縄キリスト教団との合同のとらえなおしと実質化の推進に関する件。時間を取って協議をし、当委員会の課題としては終決することとなった。主な意見を記す。「当初の課題から内容が変わってきている……