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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4819・20号】伝道のともしび 信仰の先達の蒔いた種を今の時代に 登美丘教会牧師 井上 啓史

2015年4月25日
 登美丘教会は大阪府堺市大美野に位置します。1933年(昭和8年)、旧日本基督教会河南教会(現在の河内長野教会)の牧師・信徒が大美野に青空日曜学校を始め、そこに集まった母親たちの聖書集会から教会が誕生しました。更に遡ると、大阪・奈良・和歌山の各地に福音の種を蒔いた「わらじ履きの宣教師」ヘール先生の働きを忘れるわけにはいきません。  一昨年、教会創立80周年記念事業として教会堂及び牧師館の全面改築を行い、新しい思いで歩み始めたところです。人間の思いを超える主の御業に驚き感謝すると共に、篤い祈りと献金によりご支援下さいました全国の諸教会・兄弟姉妹の皆様にこの場を借りまして心よりお礼を申し上げます。  主が与えて下さった器を、主の御業のために十分に用いさせて頂くことが私たちの祈りです。教会堂が地域にあって、礼拝・伝道・教育・牧会の諸機能を十分に発揮するために中長期的展望と具体的な計画……

【4819・20号】人ひととき 木村みやまさん 「あめなるよろこび」の中で

 結婚式を終えて家に帰るや否や、夫(木村栄寿牧師)は「座って下さい」と言い、「あなたの御言葉はわたしの道の光 わたしの歩みを照らす灯」(詩編119・105)を読み、「あめなるよろこび」を歌った。このようにして結婚の日々は始まり、この御言葉と讃美は夫が召された今も自分の存在を貫いている。  水戸の偕楽園近くに生まれ、3歳の時に「子ども会にどうぞ」と招かれて、兄姉と一緒に行った先が教会学校だった。その体験があるので、戦後、社会も自分も揺れ動く中、教会に飛び込むことができた。水戸教会で受洗。結婚後には、教会に、また静岡英和女学院の教務教師として遣わされる夫と共に歩んだ。  どの教会においても、忘れがたい経験がある。教会の中での試練や争いも幾度も経験した。しかし、それらを超える不思議な主の導きをいつでも与えられてきた。語りつくせない思いの中で、佐渡教会の大雪の日のことは今も鮮やかに思い……

【4819・20号】北米諸教会訪問

 1月末から2月初旬の2週間、2004年の解散以来疎遠になっていた旧日北米宣教協力会 (JNAC)関係諸教団をトロント、ニューヨーク等、何処へ行っても連日零下10度のなかを訪問して回った。此処では、関係者との旧交を温め何よりも3・11の東日本大震災への見舞いと協力への返礼、国内キリスト教学校と教会への各教団派遣の宣教師41名と教団から関係教会への派遣宣教師7名等、更なる相互の関係強化の 確認、後藤健二さんへの弔意を受けたことへのお礼を申し述べた。  この公式訪問の動機となった「アジア太平洋フォーラム」(APF)は、マンハッタンにある国連関係チャーチセンターで行われた。テーマは、今や先進諸国共通の使命「青年伝道」であり、最近目立つ教会青年の自殺問題等も取り上げられた。1970年代終盤、JNACに在日大韓基督教会も参入した前後、NYのストーニーポイントに出席したことがある。あの時代の教会……

【4818号】イースターメッセージ あなたの指と手を、わたしの手とわき腹に入れなさい  吉澤 永

2015年4月11日
その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。そう言って、手とわき腹とをお見せになった。弟子たちは、主を見て喜んだ。イエスは重ねて言われた。「あなたがたに平和があるように。父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。」 そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖霊を受けなさい。だれの罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る。」 十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわ……

【4818号】2015年春季教師検定試験 補教師55名、正教師18名、計73名が受験

聞きやすい説教、一方、深みや力強さを  2月24日から26日にかけて、春季教師検定試験が行われた。今回の検定試験の受験者数は、補教師試験55名、正教師試験18名、計73名であった。  例年、春の検定試験は、キリスト教会館(東京・早稲田)で行われてきたが、耐震工事に伴い、現在使用できないため、信濃町教会(東京教区)を借りて行われた。初めての会場ではあったが、事務局の入念な準備のおかげで、大きな混乱はなく、支障なく行われ、感謝であった。  試験全体の印象は次の通りであった。まず、補教師の提出試験である釈義と説教は、復活の主イエスとトマスの出来事、そしてモーセの召命の出来事が課題箇所とされた。全体的に、聖書を物語るように語る説教が多く、優しい言葉遣いのものが多かった。これは、最近の傾向でもあるが、聞き手に配慮した聞きやすさを目指した説教が増えてきている。  しかしその一方、肝……

【4818号】▼救援対策本部会議▲ 15年度、事業活動支出予算1億3685万円を承認

 2月26日、39総会期第3回(通算第37回)救援対策本部会議を、教団会議室にて開催した。最初に募金状況として、2月26日現在で、国内募金の総額が9億6345万5451円(前回より約2600万円増)、海外からの献金の総額が3億8587万5005円(同約630万円増)となっていることが報告された。また、募金については本年3月末日をもって終了することを確認した。  続いて救援対策室及び担当幹事から、被災教会会堂・牧師館再建復興支援・貸付執行および返済状況、こひつじキャンプ開催(台湾にて)報告及び計画、RCA並びにEMSからの献金入金、被災地支援演奏会計画、台湾からのボランティアチーム来訪予定(7~9月)等の報告がなされた。  被災教区報告として奥羽教区からは、宮古教会会堂・幼稚園舎建築状況、一関教会礼拝堂修復工事計画、江刺教会礼拝堂建築計画、震災4年を覚えての礼拝開催予定等の報告が……

【4818号】荒野の声

 本号が発行される頃には落ち着いているか。それとも杉が終わり桧か。花粉症だ。例年、5月連休後まで引きずる。ところが今年は思いがけず軽い。この季節は、目、鼻、のどをやられ、ときには風邪のように寝込むこともあった。憂うつな季節だ。▼まわりにいる同じ症状の先輩、後輩、今年は特にひどい、と言う。しかし、中には今年は軽いね、と言う仲間もいる。例年のように薬を飲みはじめ、目薬を注した。それに加えて、今年、花粉症を軽くするということをいくつか試みてみた。それが良かったのか。わからない。あれこれやってしまうと、何が良かったか、わからなくなる。▼古の伝道者は言った。パンを水に浮かべ流してみよ、月日がたってから見出すこともあろう、と。語った説教が思いがけない仕方で会衆に聞かれていることに出会すことがある。説教者が会衆をコントロールすることができるとしたら空恐ろしいことだ、と気付かされる瞬間でもある。思いもかけ……

【4818号】▼信仰職制委員会▲ 組織後、直ちに4諮問を取り扱う

 2月27日、第39総会期最初の信仰職制委員会を教団会議室Aで開催した。  委員7名全員出席し、自己紹介後、招集者の藤盛勇紀委員が信仰職制委員会について、教規第40条、44条に基づいて説明。委員長に、藤盛委員、書記に宮地健一委員を選出した。  続いて、長崎哲夫総幹事が挨拶のために入室。「委員会は、毅然として、是々非々を明らかにし、曖昧さを残さない」ようにしてほしいと激励して退室。その後、前総会期の信仰職制委員会から「教憲のコメンタールを作ることを考えて、教憲の学びを継続して欲しい」、また、「按手礼を含む式文の扱いについて検討していって欲しい」という申し送りを確認。昼食を挟んで、神奈川教区議長と総幹事からの諮問に答申した。  神奈川教区の諮問①「北村慈郎氏の身分について確認」と諮問②「教会規則の規定は、特に教会総会の定足数は、宗教法人規則の準則に拘束されるか」の二つ。諮問①……

【4818号】▼教師委員会▲ 新任教師オリエンテーション会場について今後検討

 3月2日、第39総会期第1回教師委員会を教団会議室で開催した。各委員の自己紹介の後に、委員長に菅原力(弓町本郷)、書記に大友英樹(赤羽)を選出した。その他の委員は島田勝彦(中野)、古旗誠(目白)、宮川経宣(仙台五橋)、関川瑞恵(大森めぐみ)、福島純雄(筑波学園)、前期からの継続委員が2名、新規委員が5名という構成である。  前総会期からの申し送り事項など諸報告を承認した後、今回の主な議事として2つの議事が協議された。  まず第1として、6月15日~17日に開催する「新任教師オリエンテーション」について協議した。これは教師委員会がつかさどる事項のうち、教師の育成・研修にあたる事項である。会場は例年のように天城山荘(静岡県・伊豆)であるが、会場設定については今後検討することとした。プログラムについては、「教団の教師として宣教を共に担う」とのこれまでの主題を継承して立案した。内容は……

【4818号】「核エネルギーから持続可能エネルギーへの転換-宗教グループに何ができるか」 国際会議 (2015年3月3日〜6日 ドイツ・アーノルズハイン)

 核エネルギーから持続可能エネルギーへの転換-宗教グループに何ができるか』を主題にした国際会議が3月3日~6日にドイツのフランクフルト近郊のアーノルズハインで行われた。昨年、仙台で行われた教団主催の国際会議を更に発展させたもので、教団より岡本知之牧師と私とが招かれ、参加した。  この会議の主催はヘッセ・ナッサウ・プロテスタント教会エキュメニカルセンターによるもので、「教会と核戦争に反対する物理学者の国際会議」(IPPNW)を更に発展させて、エネルギー転換を目指す国際的なネットワークを築いていこうという趣旨で開かれたものである。  この国際会議の特徴は、参加者の多彩さであった。ドイツの各州教会の環境問題の担当者だけでなく、日本と韓国のプロテスタント、カトリックの代表者、活動家、日本の仏教界の活動家、僧侶、成長の家、イスラム教の環境問題と取り組んでいる人、WCCの環境問題専門家、国……
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