【4655号】高い霊性こそが高齢者の伝道力 教区伝道委員長会議開催

第35総会期「教区伝道委員長会議」は、六月十一日(水)〜十二日(木)大阪教会を会場に二七名の出席者をもって開催された。(京都教区、沖縄教区は欠席)
開会礼拝において北紀吉伝道委員長は主題に沿って「アブラム、七五歳」(創世記12:1〜7)という題で御言葉を説き明かした。
主題講演は、岡本知之氏(西宮教会)による「高齢者の課題と伝道」。その導入において「老人問題」は経済的に豊かで、医療が行き渡り、平和な国にしか存在しないと語られた。年間の自殺者が三万を超える中でそのうちの35%が六〇歳以上、すると誰もが一人暮らしの孤独な老人の自殺率が高いと想像するだろう。しかし、最も多いのが三世代同居のケースだという意外な報告を受けた。
それ故、高齢者問題の本質について岡本氏は「老人問題」は「老人の問題」ではなく、「老人をめぐる関係障害」とし、「老いる自分自身と自分との関係」こそが課題の中身であることに気付くべきだと述べた。そして、教会はその課題にターミナルケアで勝負するのではなく、「霊性」(スピリチュアルケア)で勝負すべきだと強調した。神に委ねるという信仰、「神さま、これこれができなくなりありがとう」と祈れる高い霊性こそが高齢者の伝道力だと述べた。そして、高齢者への伝道の具体的な実践へのアドバイスとして、関わりを持つようになったら早期に家族と会って挨拶を交わし、理解を得ることの大切さを語った。
講演の後、山崎ハコネ氏(敬和学園大学・教務教師)から「からし種の家とマナの家」における実践報告、そして、平井章氏(社会福祉法人十字の園理事長・特別養護老人ホーム浜松十字の園施設長)から施設の歴史とその働きが紹介された。発題の後は、各教区の伝道委員長報告を受けた。
二日目は主題に基づく全体協議を行った。そこで高齢者の課題と共に、伝道者自身が高齢となった時の問題も上り、決して小さくない課題を分かち合う有意義な協議会となった。
(具志堅篤報)

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