伝道者としての召命を受けている限り
苦しい自己との戦い、しかし喜ばしくも光栄あるもの
2009年の春季教師検定試験は、3月3日(火)~5日(木)、東京会場(早稲田の日本キリスト教会館)で、4階の教団会議室と6階の会議室(貸室)で行われた。
一日目は開会礼拝の後に学科試験、二日目、三日目に個人面接を行った。原則として二日目の個人面接は遠方からの受験者、三日目の個人面接は東京近郊の受験者とし、受験者の負担軽減を図った。
二日目・三日目それぞれ、個人面接に先立ち、全体会を行った。
開会祈祷後、検定委員の自己紹介があり、続いて小堀康彦委員長(第35総会期)から、学科試験の結果を受けての感想が述べられた。
小堀委員長は、教憲第9条に「本教団の教師は、神に召され正規の手続きを経て献身した者とする。」とあることを指摘し、この条文の意味について、概ね次のように解説し……
刑務所に赴く。月に一回であるが、第四木曜日の午後としている。刑務所に行く私を送り出す連れ合いが、どの集会に行くときよりもうれしそうだと言うのである。うれしくもないが、キリスト教の教誨を希望し、一ヶ月間を待ち望んでいる人を思うと、足が軽くなる思いであることは確かである。
この日の教誨は四人の受刑者であった。実はこのところ数ヶ月は、教誨希望者は一名であった。最初の三〇分は聖書のお話をし、讃美歌を歌う。その後は質問を受けたり、感想を聞いたり、雑談もする。彼はあまり質問をしないので、一方的にイエス様の教えを示していた。それでも彼はキリスト教の教誨を、たとえ一人でも希望していたのである。その彼は他の刑務所へと移されたのであるが、軽い足取りであったろうか。
新しく四名の皆さんに教誨を行った。キリスト教は初めての人ばかりであった。「十戒って何ですか」との質問があった。十の戒めを示し、これは神様が人間……
笑顔で形作るえがおの園
町田市金井7-17-13
℡042-735-3000
特別養護老人ホーム・他
信仰に生きる「人」を紹介する「人ひととき」欄に、今号は、番外編として、「人々」を紹介したい。
教団新報4670号の「荒野の声」に、「笑顔」を主題としたコラムを載せたその翌週、下の写真に出会った。
廊下に模造紙二枚を貼り合わせた分くらいの台紙、そこに何十人もの顔写真が貼られている。近づいてよくよく見ると、一人残らず笑顔、にっこり、クスクス、破顔、笑いにもいろいろ個性があるが、全員笑顔。その笑顔が貼り合わされて、「えがお」の文字を形作っている。
一人ひとりの小さな笑顔が、大きな「えがお」に。…感動のあまり事務所を訪ねて、次第を尋ねずにはいられなかった。
舞台となったのは、特別養護老人ホーム「清風園」、町田市金井にあるキリスト教主義の施設。案内文、HP巻頭にも、次のように……
いよいよプロテスタント日本伝道150年を記念する年を迎えました。日本基督教団は、常議員会の決議に基づき、「キリストこそわが救い」との標題と、コリントの信徒への手紙一第一章十八~二五節を聖句として掲げ、「日本伝道150年記念行事準備委員会」において記念事業を計画しています。この事業を諸教会・教区においても覚えていただきたいと願っています。現在計画されている行事を開催順に紹介します。
【日本伝道150年記念日本基督教団創立記念日礼拝】
◎日時 六月二四日(水)午後一時三○分~
◎会場 富士見町教会
毎年教団創立記念日に教団として礼拝を行っていますが、本年はこれを伝道150年を記念して行います。この礼拝に併せて、在職五〇年以上の現職の教師への表彰を行います。リストを調査中ですが、おおむね七〇名の方々が対象となる予定です。
【日本伝道150年記念式典】
◎日時 十一月二三日(月・祝日)……
真理の主に圧倒されて
春原鈴子(東大和教会牧師)
一九四四年、青山学院高等女学部に入学して、初めて、聖書を手にしました。兄の友人からのお下がりで、文語体の分厚い聖書は、わけも分からず、興味も出ず、学内の礼拝でおしゃべりをしたと、職員室に呼び出されて叱られたり、全くの門外漢でした。
戦後、友達に誘われて行った教会では、青年会で男性先輩方が真理論争の真っ最中でした。教会で終わらず、駅についても終わらず、渋谷の駅頭で立ち話が続きました。聞いているだけでも、心熱くされる論議でした。
やがて、私立中高(男子、一般校)の英語の教師となり、中学のクラス担任として、生活指導、人生指導等の課題に直面しました。教師という立ち場で、中学生の心の中に踏み込んで行けない焦りがありました。その時に、神が、方向転換を指示されました。当時はかなりの理屈屋だったのですが、神には理屈が通りませんでした(ルカ14章……
4670号2面予算決算委員会報告欄氏名、「寺門文男氏」を「寺門文雄氏」にお詫びし訂正いたします。
教区設立十年にあたって
吉岡光人
西東京教区は一九九九年に発足しましたので、今年で教区設立十年を迎えます。今年六月には十周年記念の礼拝が予定されており、この十年の歩みを小冊子にまとめる準備を進めています。西東京教区は決して順風満帆で始まったわけではありませんし、現在でも課題はたくさんあり、教区形成の大変さを皆が実感しています。しかし、信徒・教職の祈りと熱い思いが教区活動を推進させ、また他教区の方々からの励ましも頂き、今日まで来ることができました。これからの十年は更に様々な問題に直面することでしょうが、主は必ずその民を正しく導いてくださるとの信頼を持って、教区形成を進めてゆきたいと願っています。
教区設立の大きな動機は「教会を生み出せる教区になる」ということでした。残念ながら未だに目に見える成果は得られていません。むしろ解散・合併・離脱などで教会数は設立時よりも減りました。数年前か……
二〇〇九年二月十六日、教団会議室において小井沼眞樹子宣教師派遣式が、秋山徹世界宣教委員会委員の司式、木下宣世同委員会委員長の説教によって執り行なわれた。
同宣教師は、ブラジルメソジスト教会からの要請を受け、オリンダ市のアルト・ダ・ボンダーデ・メソジスト教会に赴任する。
小井沼氏は所謂Cコースで教師検定試験を受験し、一九九六年に補教師の准允を受けた。その年にお連れ合いの小井沼國光氏と共にサンパウロ福音教会に宣教師として派遣された。
以降、國光氏が難病に罹り、二〇〇六年に帰国されるまで、孤独になりがちな日系の高齢者のためのディ・サロン「シャローム」を立ち上げるなど、ブラジルでの伝道活動に尽力された。
その後ブラジル現地へのくすしき導きと縁があり、今回の派遣が実現した。
木下委員長は、派遣宣教師のほとんどが現地の日本人教会に携わっている中、現地の方々への直接伝道のために派遣されるのは特……
第36総会期において第一回宗教法人責任役員会が二月二四日、教団会議室で開催された。責任役員会は何処までさかのぼればよいか分からないほど、実は開催されていなかった。だからと言って、宗教法人の職務を怠っているのではない。宗教法人の職務は執行されている。教団特別財産の処理方法については、毎総会期の三役会で確認し第一回常議員会に報告している。すなわち、一九七四年一月二九日開催の三役会の決定「責任役員会としては特に招集しない。議事については三役会に一任するが、決議事項については、書面決議で責任役員の承認を得ること」である。
このように職務は遂行されているが、責任役員会を開催することは懸案事項であった。第一回の責任役員会は、まず宗教法人責任役員会の職務の確認を行った。予算決算については常議員会における議決を責任役員会の議決とみなして取り扱うことができるが、事業については法人責任役員会の責任になる。こ……
議長に岩﨑隆氏復帰
第一二一回神奈川教区総会が、二月二一日、清水ヶ丘教会を会場に行われた。高柳竜二議長の司式により開会礼拝が行われた後、正議員二二五名中、一六七名で総会は成立。まず議長選挙の予備投票を行った後、「正教師の按手礼執行に関する件」が上程され、四名の按手礼受領志願者の所信表明と質疑を経て、高柳議長の司式により四名の教師の按手礼式が執行された。
主な議案の一つは、09年度の教区活動基本方策案および活動計画に関する件である。プロテスタント伝道150年を覚える旨の修正動議が出されたが、一五八名中、賛成六五で否決となり、原案が可決された。
続いて、09年度予算並びに各教会負担金割当案に関する件では、望月克仁財務部委員長がいつものように教区諸教会の教勢、財務状況などを詳しく分析、解説した上で予算案の説明を行った。予算は昨年度とほぼ同様の内容であるが、議論が集中したのは、各教会負担……