真実な礼拝 八木原敬一 (喜多方教会牧師)
今からもうかれこれ30年以上も前になる。当時わたしは、映画の仕事をしており、東北の小さな町でロケをしていた。
洗礼を受けてから(厳密に言えば「堅信礼」だが)一年ほど経っていたが、教会生活はあまり熱心ではなかった。
サラリーマンとは違って、曜日には関係のない不規則な生活。だから礼拝も、行ったり行かなかったり。
その日はたまたま撮影が日曜日に休みになり、自転車を借りて市内見物に出かけた。
すると駅前から道を数本隔てた場所で小さな教会に出合った。
「へェ~、ここに教会があるんだァ」
ちょっとうれしい驚きといっしょに、思いがけない場所で懐かしい人に出合ったような感動をおぼえた。
子どもの頃通っていた九州の小さな教会を、中学1年の時に父親の転勤で去ってから、東京の比較的大きな教会……
中野 潔氏(隠退教師)
11月8日、逝去。78歳。東京都に生まれる。'59年日本聖書神学校を卒業、'60年三瀬谷教会に赴任、久居教会、波瀬教会、出町教会、福野教会、石動教会を経て'87年から秋南教会を牧会し、'99年隠退した。遺族は、妻・偕子さん。
この懇談会は、神学校で人権教育に携わる方々が集まり、各学校の取り組み報告や、差別問題について学びを重ねてきたが、今回は、実際に部落に入り、現場を見ることを目的として、京都でのフィールドワークを実施した。11月16日、各神学校の教師と部落解放センターのメンバーなど11名が京都東九条の希望の家に集まった。
ここでまず井上勇一さん(洛南教会)により、開会礼拝が持たれた。井上さんは、教会の歩みと地元との関わりについて語った。
ここから、崇仁の柳原銀行記念資料館に移動し、事務局長の山内政夫さんより概論を聞き、山内さんの案内で地域を歩いて回りながら、説明を受けた。
この地域は、古文書などの歴史的文書も充実しており、江戸時代のムラの様子、近代の部落改善事業と水平社、戦後の解放運動、そして現在行っている町づくりの状況など数時間では語り尽くせないほど非常に多くのことがあ……
第36総会期の第4回教師検定委員会が、11月16日(月)、教団会議室において、委員7名中6名の出席により行われた。
倉橋康夫委員長により、次の通り事務局報告が行われた。①第36総会期第3回常議員会(10月19日~20日)で、秋季教師検定試験合格者(正教師56名、補教師7名)が承認され、教師転入(正教師2名、補教師2名)が可決された。また教師検定規則第4条変更が可決された。②教師委員会による同志社大学神学部・関西学院大学神学部問安(10月5日)に、教師検定の委員長、書記、幹事が同行し、教師検定規則第4条変更に関する件について説明し、変更規則に基づく試験実施のための準備について理解と協力を求めた。③2010年春季教師検定試験の要綱と願書を各神学校、Cコース継続者、願書送付希望者に送付した(補106通、正9通)。
次いで、教師転入願いの出ている2名の志願者について……
何かをしなければ、何も始まらない 宮﨑達雄
東中国教区は岡山県と鳥取県の2県にまたがり、48の教会・伝道所からなる小さな規模の教区です。食べ物は美味しく、温泉が至る所にある癒し系の地です。
さて、現在の教区の課題は、何と言っても中期宣教計画の立案と実行です。教区独自のデータで10年後のシミュレーションを行ったところ、今のままであれば2019年には教会数は12教会が減少する結果となっています。この現状を踏まえ、今年5月開催の第58回教区総会において、「常置委員会の下に『中期宣教計画』を立案する『プロジェクトチーム』を設置する件」(議案第11号)が9割近い賛同を得て可決されました。現在、プロジェクトチームが様々な角度から計画を練るべくスタートしたところです。
この計画の要点は、①「教会について」②「教師について」③「信徒について」という三本柱からなります。①については、各教会……
第36回総会期第2回靖国・天皇制問題小委員会が、2009年11月16日(月)~17日(火)、日本キリスト教会館4階会議室で開催された。沼田和也委員による開会礼拝の後、報告・協議が行われた。
委員会一日目において、釜土達雄委員長による発題「マインドコントロールとは何か ~マインドコントロールの視点から見る天皇制~」がなされ、委員による質疑応答がなされた。滅多に起こらないはずのこと、本来仕掛けがあるはずのことが、いつも起こっていることのように、あるいは仕掛けなど皆無であるかのように語られ、人々が無意識にそれを受け入れるプロセスについて分かち合われた。マインドコントロールは本人が意識してイメージトレーニングする際にはよい効果を発揮することもあるが、本人の知らないところで行われるとき、それは悪となるという性質も確認された。
また明治時代のマインドコントロールのプロセ……
10月10日~12日、東京教区東支区青年部のワークキャンプが、大島波浮教会において行われた。10日に東京竹芝桟橋から船に乗り、11日早朝に大島到着という強行軍。大島を初めて訪問する参加者から「こんなに大変だと思わなかった」と「島の子」たちが支区のキャンプや集会に出席することに、自分たち以上の努力が必要なことをおもんぱかる声も聞かれた。インフルエンザの流行で、欠席者の相次ぐ中、それでも19名の青年が波浮教会に集った。
到着後、青年たちは波浮教会で聖日礼拝を守った。神学校日ということもあり、参加者の一人である久保哲哉神学生(東神大M2・西新井教会員)が講壇を担当した。教会員からは「神学校日に神学生が来るのは20年ぶり」との声も聞かれたという。
礼拝後の懇談会では波浮教会の会員手作りの昼食を取りながら、交わりの時を持った。「島の教会は青年を育てても、進学や就職で出……
献身・伝道の思い掻き立てられる幸いな時
内藤留幸(総幹事)
日本伝道150年記念諸集会を終えた今、静かに実施された一つ一つの集いに想いを馳せ、感謝の念を新たにしています。
世界と歴史を支配したもう主キリストが宣教師たちを日本に派遣されて福音の種を播き、それが確実に育って教会形成となり、ミッションスクールや福祉施設を誕生させ、多くの先達たちを召し出して日本の救いのためにお用いになられました。
このたびは、こうした恵みの事実を数えて献身の思いと更なる伝道の意欲を掻き立てられる幸いな時でした。
◎6月24日(水) 富士見町教会で教団創立68周年記念礼拝を行ない、在任50年以上の現任教師を感謝をこめて表彰できたこと。
◎11月22日(日)夜 東京山手教会に集った超満員の信徒大会で『共に福音にあずかる』(山北宣久教団議長によ……
広い会堂も400人の会衆でぎっしり
プロテスタント日本伝道150年記念、能登半島地震被災教会堂再建のためのチャリティーコンサートが、アドベント前夜、11月28日午後5時から銀座教会で開催された。
ヘンデル作曲「メサイア」を上演、ソリストに五十嵐郁子(ソプラノ)、佐々木まり子(アルト)、川瀬幹比虎(テノール)、清水宏樹(バス)の声楽家を迎え、合唱は銀座教会聖歌隊、弦楽合奏はメサイア・アンサンブル、オルガン筒井淳子、草間美也子(銀座教会音楽主任)が指揮した。
開場前から教会前に長い列が出来て、開場と同時に会堂は400人の会衆で埋め尽くされた。メサイア全曲53曲中37曲を演奏する本格的なもので、合唱を受け持った聖歌隊は、この日のために主日ごとの訓練、合宿などの特別訓練を積み重ねて来た。総勢33人、一部に賛助出演もあったが、日頃の訓練を忍ばせる整った……
▼「良心なんてものは、お説教に集まった信者たちをおどすために牧師が発明したものにすぎないのよ。たいていの人には、良心は臆病の別名にすぎないのよ。それに、私は臆病じゃないわ」。病弱な夫を殺して遺産を手にしようとした女は、疑心暗鬼に捕らわれて次々と無用な殺人を重ねる。『探偵を捜せ!...パット・マガー、創元推理文庫』▼格別意味の深いセリフでもないが、辛い出来事が重なった時には、こんな言葉も棘のように心を刺してくる。「信仰とは弱者の倫理だ」とか、陳腐な言葉にも、心が弱っている者には、グサリと来る。▼そんな時、心臓バイパス手術を受けたばかりの85歳になる婦人を見舞った。手術痕も痛々しいのに、表情は至って明るい。「お医者さんにも看護婦さんにも恵まれて幸せです」。▼四方山話の流れで、「聖書を読むと直ぐに眠くなって、私の睡眠薬です。御言葉が一緒だと思うとすっかり安心してしまいます」。……