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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4864号】荒野の声

2017年7月1日
 エレベータを巡り最近交わした印象深い会話を二つ。▼一つは、足の痛みを抱え主日の礼拝、平日の集会に教会へ来る教会員との言葉である。彼女は教会から歩ける距離のマンション上層階に住んでいる。東日本大震災のときはエレベータが止まり、上り下りに苦労したが、それから6年、足の痛みもなお増して今では階段での上り下りは無理であろう。エレベータのあることはありがたいと言う。家族に、教会員に寄り添ってもらいながら教会に来て2階の礼拝堂にもエレベータで上り下りする。▼今一つは、他の教会員と礼拝堂から1階に下りるエレベータに同乗したときのこと。彼女が語るに、いつかこのエレベータで棺に納まって下りるのね、と。とっさに返す言葉をみつけられなかったが、普段から関心事をユーモアと若干の皮肉を込めて話してくれる人ではある。エレベータでこのように思いながら主の御許に赴く日のことを数えているのか、と思わされた。▼けれども、二……

【4864号】2017年度教区総会報告3

立川伝道、土地・建物の取得を報告 西東京教区  5月28日~29日にかけて、阿佐ヶ谷教会を会場に、第36回西東京教区定期総会が開催された。開会時の議員数は、204名中161名であった。 開会礼拝において一同で日本基督教団信仰告白を告白し、一同が聖餐に与り、信仰の一致を確認した。  議事日程が承認された後、按手礼式に関する件・准允に関する件が上程され、議場の承認後、早速按手・准允が執行された。一番初めの議事で教師を立てることを行い、教師誕生の喜びを分かち合うところから本格的な議事が始められた。  議長報告において真壁巌議長は、2016年度の重点課題として、「教区による立川開拓伝道のさらなる歩み」、「教区青年活動の充実」、「他教区との交流」、「東日本大震災被災教区への継続的支援」という4つの課題を挙げ、それぞれについて報告した。  これら議長報告に対する質疑として、「立……

【4864号】委員会コラム 信仰職制委員会 答申の積み重ねによって

 前期委員会で行った『式文(試用版Ⅰ・Ⅱ)』に関するアンケート結果の報告を踏まえて、今期も『式文』改訂の取り組みを続けるが、その前段階として礼拝指針の作成が必要との認識を受け継いでいる。性急な式文改訂を危惧する声を聞くことがあるが、改訂にはまだ相当の時間を要すると考えている。  信仰職制委員会の任務については、教規第44条に、次の事項をつかさどるとされている。⑴本教団の信仰告白に関する事項、⑵教憲および教規の解釈に関する事項、⑶礼拝、礼典および諸儀式に関する事項、⑷信仰および職制ならびに教会的機能に関する事項、以上の4項。  しかし、通常の委員会で扱われている事項の多くは、⑵の教憲および教規の解釈に関する事項で、これは、各方面からの諮問や問い合わせ・照会に対する答申や回答というかたちで行っている。これまでの信仰職制委員会の答申をまとめたものが、『教憲教規の解釈に関する答申集』(……

【4864号】消息

林友二郎氏(無任所教師)  10年5月24日逝去、85歳。青森県生まれ。53年日本聖書神学校卒業。54年より白金、二本松教会を牧会。  遺族は息・小林元さん。 松井愛美氏(隠退教師)  17年5月28日逝去、87歳。京都府生まれ。55年同志社大学大学院卒業。同年より十日町教会を牧会し01年隠退。  遺族は妻・松井和榮さん。

【4864号】▼「障がい」を考える小委員会▲「牧会者・家族相談室」開設準備に努める

 5月29~30日、40回総会期「障がい」を考える小委員会を教団会議室にて開催した。今期委員の小友睦(二戸)、北村智史(東京府中)、堀眞知子(瀬戸キリスト)、森田恭一郎(河内長野)、吉澤永(愛知)が出席し、委員長に堀委員、書記に森田委員、ホームページ担当に吉澤委員を選任した。  委員会の位置づけについて、教団総会期毎に決議の上、宣教委員会の下に活動が継続されることを確認した。  申送り事項は、①病いと障がいの理解を深めていくこと。そのために今期も現地訪問を行う。②2年に一度の牧会者全国交流会を2018年度に開催する。そのための献金を継続する。③「障がい」に関する情報発信を継続する。そのためにホームページを活用する。④牧会者ならびにその家族の精神的ケアについての取り組みを継続する。  次に、第6回「障がい」を考える全国交流会の計画について協議した。2018年10月1日~2日……

【4864号】改正組織的犯罪処罰法の可決に抗議し、同法の廃止を求める声明

「剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。」 (旧約聖書イザヤ書2章4節)  本日、参院本会議において、多数の反対意見が表明されている中、十分な審議の時間を持たずに、組織的犯罪処罰法改正案を可決したことに対し、強く抗議します。  同法において新設される「テロ等準備罪」の実質的な内容は、過去三度廃案となった「共謀罪」そのものです。そもそも同法は憲法第31条に謳われている罪刑法定主義に反しています。また、その内容においては、処罰の対象者が極めてあいまいで、一般人が処罰の対象となる可能性を排除することはできません。  さらに、この改正により、いわゆる「監視社会」体制作りが進められることが懸念されるほか、個人の内心の自由の侵害が現実のものとなること、また、市民の自主的で自由な活動が委縮してしまうことが予想されます。  日本基督教団は第二次世界大戦中に治安維持法違反とされ……

【4864号】在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会

 6月1~2日、同志社びわこリトリートセンター(滋賀県大津市)にて、第50回在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会が「両教会の宣教課題と宣教協力~宗教改革500周年に学ぶ~」のテーマで開催された。  在日大韓基督教会からは、金性済総会長、金必順副総会長、趙永哲書記、金健副書記、鄭然元宣教委員長、朴成均関西地方会長、許伯基総会社会委員、金柄鎬総幹事が出席した。日本基督教団からは、石橋秀雄総会議長、佐々木美知夫総会副議長、雲然俊美総会書記、米倉美佐男宣教委員長、宮本義弘在日韓国朝鮮人連帯特設委員長、小橋孝一歴史共同研究委員、山田貞夫歴史共同研究委員、道家紀一総幹事事務取扱、加藤誠世界宣教幹事、大三島義孝宣教幹事、井合綾子職員が出席した。  1日目は、石橋秀雄議長の説教「伝道力の命と力の回復」(マタイ28・16~20)による開会礼拝の後、前回記録確認、両教会の紹介および課題……

【4864号】心に残った言葉あれこれ

 今年度も各教区総会を問安し、教区における伝道および教会・伝道所、関係学校・施設・団体等の働きの一端を知らされ、とても励まされた。教区総会において耳にした言葉の中から、心に残ったものを紹介したい。  「隣の教会と言っても距離では100キロを越えている。そこを牧師や信徒が出かけて行っている」(北海教区総会にて)。あらためて北海教区の広さを思わされ、日常的にそのような距離を移動して宣教協力されていることにとても励まされた。  「教会では70代が中核です」(西中国教区総会にて)。とかく高齢化のことが言われるが(この頃は老人クラブでも高齢化が進んでいる)、教会ではたしかに70歳代が教会を支え、働きの中心となっていると共感した。  「献げる喜び・つながる恵み~関係の豊かさを生きる『合同』教会~」(兵庫教区総会の主題)。小規模であっても各地域に教会・伝道所が存在することこそは教団の豊……

【4863号】2017年度教区総会報告2 機構改正・財政削減に着手

2017年6月17日
東日本大震災支援の継続を確認 東北教区  第72回東北教区総会が5月23日、24日、仙台青葉荘教会、東北教区センター「エマオ」を会場に開催された。出席議員は開会時151名中127名だった。組織会後直ちに、昨秋の教師検定試験合格者に対して16年11月に行われた按手礼早期執行(2名)の報告を承認し、本総会では按手1名、准允5名を執行、正・補教師を新たに立てた。  小西望議長は議長報告で、提案を予定していた台湾長老教会嘉義中会との宣教協約についての審議は、先方の都合により今総会では行えないことを報告、事情については現在問合せ中とした。東日本大震災救援について「2016年度末に教団救援対策本部は解散したが、教区は昨年度総会で確認したとおり2019年3月まで働きを継続する。教区内19教会が会堂・牧師館の建て替え、大規模修繕に取り組み、内14教会が教団からの総額1億6085万円の貸付を受けた……

【4863号】荒野の声

 教区総会の取材を終えようとしている。いつもこの時期に思うのは、主観と客観のせめぎ合いである。▼会議で語られたことをすべて報告しようと思えば、発言録としてテープ起こしなどして何頁にもわたる記録となる。語ったことをそのまま文字とするのだから最も客観的と言えるのかもしれない。しかし議事録であってもこうはならない。書記による取捨選択により手際良く、議論されたこと、決議したことが記録として残る。新報記事はなお紙幅が限られるゆえ、記者たちの選択幅はもっと大きくなり主観と客観のせめぎ合いが起る。▼けれども、幾つかの教区を取材すると、その教区に特徴的な議題や慣習となっている議事進行も際立ってくる。議事録ではかえって平板となり目立たなくなることかもしれない。他教区から転任してきたり、教区を跨いで教会を転会したりがあると同じような経験もあることだろう。中にいては当たり前と思ってしまうことも、外から来て見るこ……
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