福音宣教を共に担うために
西岡昌一郎
北海教区の教会・伝道所は全部で六四である。そのうち、十八教会・伝道所、約半数の会員が集中する札幌地区を別とすれば、残りの四六教会・伝道所は広大な北海道各地に散在している。隣の教会まで百キロ近く離れているのは珍しくないし、それ以上隔たっていることすらある。仮にある町の教会がなくなったら、数百キロにわたって「空白域」が生じることになる。小規模だからと言って、撤退するわけにはいかない。むしろ、そこは外すことも、欠くこともできない宣教の拠点として大切にされなくてはならない。
北海教区では、そういう状況の中で、相互に孤立することのないように連帯を大切にし、違いと多様さを尊重してきた。宣教理解や神学的立場の違いを言い合えば、北海道における福音宣教を共に担うことなどできなくなるからだ。これは北海道特別開拓伝道(北拓伝)の経験から学び取ってきたことだ。孤立し……
第35総会期第一回靖国・天皇制問題小委員会が、四月十六日(月)午後二時~十七日(火)午前十一時、教団会議室(キリスト教会館)において開催された。今期の委員には、西之園路子(委員長・蒲原教会)、芳澤信(真和志教会)、須賀誠二(東京愛隣教会)、沼田和也(宇和島中町教会)、横山順一(石橋教会)の五名が選任された。小委員会書記には互選により芳澤委員が選出された。
礼拝、自己紹介、書記選出に続き、これまでの小委員会活動、引き継ぎ事項について委員長より説明があり、この委員会が担う五つの課題について確認した。
1.信仰告白共同体としての日本基督教団の形成に寄与する働きを目指す。
2.1の大前提のもとに教団成立時から今日までの「教会と国家」の関係をどのように理解してきたかを検証する。
3.1・2を踏まえて「靖国・天皇制問題」を教会の課題、信徒の課題としていくために委員会として協議しながら担う。
……
主の御名を讃美いたします。
さて、3月25日(日)午前中に発生した「能登半島地震」によって、輪島教会、羽咋教会、富来伝道所、七尾教会、魚津教会に顕著な被害が出ています。余震が続き、いまだに亀裂が拡がり、二次災害の心配もあるという状況です。
これらの諸教会は、地域の方々と共に復興に取り組んでおられますが、礼拝堂・牧師館・付属施設などに緊急の応急処置が必要であり、さらに、専門家の診断を受けて本格的な建て替えや修復に取り組まなければならない状況です。
中部教区より全国募金の依頼がありましたので、下記のように「能登半島緊急救援募金」を行います。
祈り、ご支援をお願い申し上げます。
2007年4月13日
日本基督教団社会委員会委員長
張田 眞
記
◎目標額 1,000万円
◎募金期間 2008年3月末まで
◎送金先 加入者名 日本基督教団社会委員会
◎郵便振替 00150-2……
白壁の土蔵を連想させる、倉敷教会の瀟洒な礼拝堂を会場に、五月二一~二二日、第56回東中国教区定期総会が開催された。明治・大正のロマン薫る「美観地区」もほど近い。
開会時で正議員九七名中六八名が出席した。
宇野稔教区議長は、議長報告で、「教区この一年」を振り返り、特に「教区交換講壇」の実施を上げ、「教会相互、信徒相互の顔の見える関係」づくりを強調し、この三年間は教職のみであった「礼拝交流」を、「信徒が参加することで成果が高められる」と提唱した。
この日の夕食時には、新任教職を迎えての交流会が持たれたが、そこでも、宇野議長の六年間、当初二年は毎週葉書で、後にはB5版で隔週に、各教会への通信が発行されたことに感謝が述べられるなど、四八教会伝道所の「顔の見える関係」構築の努力が偲ばれた。
議長報告ではまた、三三教会一八五名の参加があった「教区の集い」、目標には届かなかった「教会強化献金」と……
第62回奥羽教区定期総会が五月二二日、二三日、奥羽キリスト教センターにて開催された。開会時、正議員一一六名中一〇四名が出席。会議冒頭に准允式が行なわれ新しく一名の教師が立てられた。
教区総会議長報告で邑原宗男議長は、多くの教師異動があった中で主任担任教師の「兼務体制による宣教協力が現実的な課題」となっており、教職人事を「各教会の自主的な決断によること」としながら「教区全域の宣教を視野に入れて進めていきたい」とした。また、各教会への綿密な問安を行なってきたことを報告した。さらに「教勢が減少していることは憂慮すべき」だが、「この状況を踏まえた上で教区の宣教を共に担ってゆくことに励み」、「後継者の育成ということに心を配った」とした。教区財政は、新しい負担金算定方式導入の一年目を混乱なく終え、二年減額の続いた教区活動連帯金が今年度増額となり「日本基督教団全体の祈りが益々集められていることに感謝す……
第57回中部教区総会は五月二二~二三日、名古屋中央教会を会場として開催された。
開会礼拝では御言を通して信仰告白の岩の上に教会が形成されていることを確認し、聖餐式が執行された。 出席正議員は二一二名中一八五名。
議事は主に常置委員会報告、教区三役選挙、常置委員選挙、能登半島地震関連の報告と議案であった。
特に常置委員会報告では中部教区より教団信仰職制委員会への諮問「未受洗者の陪餐について」の答申をめぐって、「式文通りであれば正しい聖礼典か」という質問があり、楠本史郎議長の「御言により生きて働き給う神による信仰告白を基とする教憲教規、その基本精神が式文に表現されている」との応答、また鈴木伸治教団問安使挨拶も含め「正しい聖礼典」理解について再確認がなされた。
また特別委員会「能登半島地震被災教会再建委員会」設置の決定報告を受け、能登半島地震関連の報告と議案について審議がなされた。
ま……
大阪教区総会は、五月三日(木)~四日(金)にかけて大阪女学院ヘールチャペルにおいて開催された。
憲法9条を「改悪」しようとする動きが強まる中、今年は総会開始時間を遅らせて、午後一時より国際基督教大学の森本あんり教師を招いて、「戦後日本人として憲法の歴史を生きる」と題する講演会を教区主催で開催した。そして、正議員総数二九二名中二二〇名の出席により、午後三時に議長より総会成立が宣言された。組織会、仮議事日程案等の承認後、開会礼拝が守られ、その中で准允・按手礼が執り行われた。〔准允:阿部啓(南紀の台)、堀江知己(堺)、南豊(天満)、按手:中井大介(千里聖愛)〕。また、開会礼拝の説教者については、総会前の第10回常置委員会において、総会準備委員会が提案した説教者に対する疑義が出され、採決の後これが否決されるという事態を受けて、大阪教区の中心的な議案である「三号議案」に関わる働きを続けてきた大阪教……
第61回/「合同」後38回兵庫教区定期総会は、五月二〇日(日)~二一日(月)、神戸栄光教会を会場に開催された。
開会礼拝、組織会の後、直ちに議案第4号「准允・按手礼問題報告」が上程された。これは、昨年度総会の議案19号「准允・按手礼に関する件」可決後、常議員会により議案無効とされた事、それに伴い臨時教区総会開催やその後の経緯を報告したものであった。
また、狭義の准允・按手礼式の方法にとどまらず、「教師とは何か」、「教師を立てる教会とは何か」という広義の「教師問題」に取り組む必要性を確認した。さらに、議案9号「教師制度問題への取り組みを再確認し、討議のための作業を開始する件」が決議された。教師制度問題の継続した学習と協議の場を作り出し、教師制度問題の討議に資するための資料編纂を開始する事を決意した。その上で、議案10号「准允・按手礼式に関する件」が承認され、八名の教師(准允:五名、按手礼……
相互不信は深まり行くのか?
前回号で「各教区を横断する主題は見えて来ない」と書いたが、今号に至り、それは、はっきりと浮かび上がってきた。ただ、その課題は、マイナスの課題だ。教団総会での議事運営に対する不信、教区総会への教団議長挨拶への批判が、幾つかの教区で議論になった。一方、教区内での宣教理解の対立が深刻な様子も覗える。亀裂は深まり行くのか、再び、ひとつ目的地を目指すことができるのか。教会総会(教会会議)とは、主の御旨を探り知り、そのことによってこそ、互いを理解し合い許し合い、そして、協力するために、開かれるのだと考えるのだが。主の御導きを信じ、委ねるより他に不信解消の術はない。
(礼拝で用いられる主な点字図書の目録です)
2007年4月1日現在
讃美歌関係
讃美歌21(糸綴じ製本) 2巻 5,000円
讃美歌21(簡易製本) 2巻 3,500円
新聖歌(糸綴じ製本) 2巻 5,000円
新聖歌(簡易製本) 2巻 3,500円
讃美歌第1編 1巻 6,250円
讃美歌第2編 1巻 1,800円
交読詩編 2巻 3,500円
交読文 1巻 2,550円
新聖歌交読文(口語訳) 1巻 2,000円
新聖歌交読文(新共同訳) 1巻 2,000円
新聖歌交読文(新改訳) 1巻 2,000円
こどもさんびかⅠ&Ⅱ 1巻 1,500円
改訂版こどもさんびか 1巻 2,000円
聖書
新共同訳聖書 新約 8巻 800円
旧約 26巻 2,600円
続編 6巻 600円
口語訳聖書 新約 8巻 800円
旧約 24巻……