【4631号】人ひととき 川又 昇さん

こつこつと人の歯を診て48年

長らく歯科医として働いてきたが、医院の方は後進たちにまかせて現役を退いた。もともと歯科医を志望していたわけではない。川又昇さんは、牧師の家庭に生まれ育ち、弟をはじめ親しい者たちの中にも献身した者が多い。じつは若いとき、自身も東京神学大学を受験したことがある。「今でも忘れませんが、三六名が受験して三五名が合格したのです。つまり、落ちたのは私だけだったんですよ」。この時、すでに結核を病んでいたのである。
東神大の学長をした故左近淑氏とは幼稚園の頃からの友人だった。よく共に奉仕し、よく議論をした。「淑さんは、ほんとうに面倒見のよい人でした」。こう語る川又さんは、思い出すのは自分のことでなく、他人のことばかり。しかし、川又さんは左近ゼミの隠れた後援者として、天に宝を積んでいたのである。
東京教育大学に進むが、結核が再発し、結局歯科医の道を選んだ。神学が歯学となったが、神様は川又さんに最も相応しい道を備えてくださっていた。専ら人の口の中を相手にする仕事は、精神的にも肉体的にもけっこうきつい仕事だ。人に仕えるにも様々なかたちがあると知った。コツコツと多くの人々の歯を診た。歯を診ることは、意外と人の内面を見ることに似ていて、人との付き合いも深く長くなることもある。
つい先日、教区の牧師たちと台湾を訪ねた時のこと。飛行機の機長の名がアナウンスされた。聞き覚えのある名前だと思い、客室乗務員に尋ねてもらった。やはり、自分が歯を抜いた人だった。機長は他の用事にかこつけて、わざわざ客席に出てきて挨拶してくれた。警戒の厳しい昨今では異例のことだが、嬉しかった。「永く人を診ていたら、こんなこともあるんですね」。
今はフェリス女学院大学のオープンカレッジで神学を受講中。神の備える道は狭くも永く、まだまだ楽しみは尽きない。

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