齊藤康彦氏(本庄旭教会牧師)
7月30日、逝去。64歳。山形県に生まれる。1971年東京神学大学大学院修了後、小高教会、東新潟教会牧師として務め、新津教会を兼牧し、山形学院高校教務教師として奉職した。77年から花輪教会を牧会し、82年から本庄旭教会牧師を務めた。遺族は妻の繁子さん。
第11回 部落解放青年ゼミナール
毎年夏に行われる部落解放青年ゼミナール。11回目となる今年は、8月5日(火)~8日(金)にかけて、大阪のいずみ教会を会場に、北は北海道から南は九州まで、また遠くアメリカからも参加者があり、計74名で行なわれました。
今回のテーマは『めしまだかぁ?まだやったらうちおいで~』。このテーマの意味は、ずばり「一緒にめしを食う」ことです。これには、単に机上の学びや研修に終わるのではなく、共に食卓を囲んで語らい、一人一人自分が「解放」される雰囲気の中から、被差別部落の置かれた歴史と「今」を感じる場をつくりたいという、企画者の意図がありました。また聖書では、差別や抑圧に苦しみ、嘆く人々を招き、解放の場を先取りして示した「イエスの食卓」を、今この時代にあって大切にしたいという願いが込められていました。
さて今回、その食卓に並んだ料理は、この地方の被差別部……
秋季検定試験100名超える受験者
第7回教師検定委員会
第35総会期第七回教師検定委員会が、八月四日(月)~五日(火)、教団会議室において、委員七名全員が出席して行われた。
委員長・事務局報告において、第五回常議員会(七月十四、十五日)で、当委員会からの提案である「教師検定規則改正に関する件」が承認されたことの報告があった。これは、[提案理由]に次のように述べていることに基づく、教師検定規則改正の提案である。「教師検定規則第四条は、神学部の学部を卒業した者が大学院に進学した場合を前提にしている。しかるに、近年神学部を卒業せずに神学部の大学院を卒業する者が、第四条の規則によって受験する事態が起きている。責任ある教師検定試験を実施するためには、教師検定規則第四条を、同規則が本来意図していた主旨に合わせて改正し、この事態を速やかに改善しなければならない」。尚……
岩手・宮城内陸地震被災教会訪問
陸前古川教会、余震で被害拡大
六月十四日午前八時四三分、岩手・宮城内陸地震によって、いくつかの教会が被災した。その中で最も被害の大きかった陸前古川教会(大崎市)では幼稚園の父親参観日に当たっていたが、急遽行事を中止し、牧師は信徒の安否確認に追われた。栗駒方面の信徒の家には辿り着く事もできなかった。会堂の各所には亀裂や漆喰の剥落が見られる。最も大きい亀裂は、幅二㎝におよぶ。重さ三百キロの給湯器が三〇㎝も動き、配管の修理も必要になった。余震や七月の地震で、被害は拡大する方向にある。
陸前古川教会は一九九九年に園舎の一部と牧師館を建築した。その時に予算を超えたため、二次計画の会堂建築のために会員が新たに資金のプールを始めた矢先の地震だった。しかし今回の地震によって会堂は被災。七月二〇日に行われた臨時教会総会で「会堂・一部園舎建……
「農」に関する協議会関東教区での開催検討
第6回伝道委員会
九月八日(月)~九日(火)、東京教区大島元村教会、波浮教会を会場に、第35総会期第六回伝道委員会が開催された。
主な報告、協議事項は以下のとおり。
★業務報告、会計報告、常議員会報告、宣教委員会報告、教誨事業協力会幹事会報告、「こころの友」「信徒の友」編集委員会報告。
★「宣教一五〇年」事業に関する件 伝道講演会開催を継続し、講演原稿及びその他の伝道に関する文章を集め、冊子化する作業を継続する。
★放送伝道資金残金の使途に関する件 教団が開設予定の公式ホームページに伝道コラムの欄を設けることは可能。また、「こころの友」に連載されている信徒の証しをアップすることも良いアイデアなので、可能かどうか出版局に問い合わせる。
しかし、放送伝道資金残金は、この程度の使途では使い切れない。使途を放送メデ……
伊豆大島で伝道講演会
石井錦一牧師の体験的伝道論
「伝道とわたしたち」 信仰の基本に立って
教団伝道委員会主催の伝道講演会が、大島元村教会(並河光雄牧師)を会場に開催された。静岡教会(伊藤瑞男講師)、岡山教会(東岡山治講師)、島之内教会(西原明講師)に続き第四回となる。今回の講師は、石井錦一氏(松戸教会牧師)。大島ではあまり行われないという夜の集会だったが、満席に近い会衆が集められ、力強く讃美の歌声が響いた。
講演は、1.神学生として学んだこと、という小見出しのもとに、神学生時代、教会員からピアノや茶道を習った体験談から始められた。戦後間もなくの頃、練習後にいただくご飯を目当てに通ったもので、決して熱心とは言えなかったが、讃美歌を歌う自分の声が音程を外した時、それと分かるようになった。そこにこそ教会員の狙いがあったと、後で気付かされる。同様に茶道も仕込まれ、茶の席は……
▼大仕事を一つし終えて、たまの贅沢、友人と天麩羅屋のカウンターに座った。季節のものをいろいろと勧められる。ちょっと勘定が気になりながらも、おいしくいただく。「江戸前の穴子です」。「千葉の薩摩芋」。「愛知県の特大アサリ、殻ごと揚げていますが、殻はお勧めしません」。▼この頃の世相を反映してなのか、それとも、良い店はそうなのか、滅多に入ることはないから分からないが、いちいち産地を明らかにする。産地が明確、即ち高級ブランド、高級店ということか。▼ふと気づいた。板前さんが全員名札を付けている。しかも、出身地入り。板前さんも産地を明らかにしなくてはならない時代・世相なのだろうか。そのうち、カレーの店などでも、インド何々州出身とか、名札が下がるかも知れない。▼新報の消息(訃報)欄に、故人が働いた教会名の他に出身学校が入る。他の新聞でも常識だ。その人物の一生を紹介するのに、ごく僅かな字数しかない。学歴が必……
夏に集う若者たち 2008
キリストと教会に仕える
38年変わらぬ主題で、全国教会青年同盟修養会
八月二〇日から二二日までの三日間、恵みシャレー軽井沢を会場として、全国教会青年同盟の主催による「中高生献身キャンプ」と「教会青年夏の修養会」が開催された。
一九六九年秋、全国教会青年宣教会議が教団紛争の影響を受け開催中止となってより、まもなく四〇年を経ようとしている。その中で、参加青年はもとより、紛争勃発時には生まれていなかった教職リーダーたちも含めて、聖別された恵みの時を分かち合った。
中高生キャンプも青年修養会も、「キリストと教会に仕える」との主題の下で行われた。全国教会青年同盟結成以来、変わらずに守られてきたものである。
全国教会青年同盟は、一九七〇年九月十三日、三崎町教会を会場に結成式を行い、集った百名近い全国の教会青年ならびに青……
一九七〇年四月(大学紛争故に四月にずれ込む)に神学校を卒業して以来三八年。七月末に卒業生十三名中一〇名の出席で、十八年ぶり二回目のクラス会を持った。
我々のクラスは、多才な者が多く、現常議員が二名、神学教師が二名、教区の責任を持った二名。協力牧師をしつつ、今も某短大学長もおり、他教団の神学校校長であった者もいる。かと思えば、学生時代の山岳部の経験を生かし、富士登頂四八回という強者もいる。
順番に自らの三八年を語ったが、当然ながら波瀾万丈であり、出発から躓かされた者がほとんど。
例えば、紛争時に機動隊を導入するような神学校の卒業生はお断りと、決定していた任地を取り消された者も複数いた。
また当時は、教師検定試験が実施されず、「信徒伝道者」として教会に赴任。実際の伝道・牧会をしていても、長老会議長は不可。
このように、所謂教団紛争には、様々な形で関わらざるを得なかった。というより、伝……
召命を問い続ける
「今考えると、カナダでの五年間は、伝道者としての召命を確認するための旅だったと思っています」と、木村さんはカナダでの留学生活を、こう述懐した。
伝道師として赴任した教会で二年たったところで、木村さんは体調を崩して辞任した。静養中に新約学のゴードン・フィー教授に惹かれて、カナダ・バンクーバーのリージェント・カレッジへの留学を決意し、海を渡った。
同校では牧会学を専攻したが、といっても、「英語で神学を議論すること、論文を書くことが大変」で、当初はまず一年半英語を学ぶことから始めねばならなかった。結局五年かかって、キリスト教学修士を取得した。
神学校のフィールド・コースで、市内アングリカン教会の日曜学校コーディネーターを務め、中国、インド、ニュージーランド・カリブ海島々の子どもなど、「聞き取りにくい英語、英語の次に通じるのは中国語」といった国際色豊かな教会生活を経験……