秋山 徹
・はじめに
出版局は、書籍・定期刊行物・讃美歌等の出版を通して教団の宣教の働きを担っています。今年で四〇周年を迎えます。
・過去
出版局の歴史は、一九四一年の教団合同にともない、それぞれの教派の出版活動を整理統合し「教団出版局」として発足した時にさかのぼります。戦後、「出版事業部」となり、一九六七年総務局(現在の事務局)から切り離して「出版局」として組織され、現在に至っています。出版局の会計は教団本会計とは区分して行われています。
出版局の他の出版社との違いは、出版物の企画を教団内外の多くの教職・信徒によって構成された専門委員会が担っていることです。多くの方々によって支えられる体制が発足以来続けられてきました。売上等の推移と部門別構成比は、別表をご覧ください。
書籍では、一九八七年に刊行された『聖書 新共同訳』(日本聖書協会)を契機として、『新共同訳 ……
負いきれない負債を負いつつ、主をほめたたえる
武藤さんは現在六五歳。ふつうは、ゆったりとした年金生活でも考える頃だろうか。しかし、定年退職間近になって思い切って立ち上げた事業が失敗し、億単位の負債を抱えた。今も返済の生活が続いている。
大学卒業後、研究開発に従事したが、医者を目指そうかと考えた。その頃、公害問題に目覚め、「人の医者にならなくても、産業の医者になればよい」と思い立ち、発電所の排煙脱硫の仕事に移った。海外の駐在員として業績をあげ、鼻高々の折、突然のリストラに遭う。一九八五年のことだった。自分が完全失業したことを悟るにも時間がかかったが、経験と技術が買われシーメンスに就職、再び海外を駆けめぐる生活となった。
仲間の定年退職をきっかけに、忘れていた自分の歳を自覚させられる。「人間は誰もが死ぬ。死に方は選べない。しかし人生はやり直しができるものではないか」。思い切って会社を……
二〇〇七年三月一〇日(土)、十三時三〇分より十五時三〇分まで日本基督教団銀座教会で「隠退教師を支える運動・東京教区東支区の推進座談会」を開催した。出席者は十七名であった
以前から東支区で開催したいとの切望が漸くかなえられた思いである。
はじめに、会場教会の長山信夫牧師より「最後の祈り」(申命記33章1~7節)と題する説教を通して励ましをいただいた。
それから、滝川英子書記の司会で「隠退教師を支える運動」多田信一推進委員長と教団年金局髙橋豊理事長の挨拶、出席者の自己紹介を済ませ本題に入った。
多田委員長から、この信徒運動「一口100円献金」の目的、歴史、現状についての報告があり、髙橋理事長より教団新報に掲載された「日本基督教団年金の過去・現在・将来」をテキストとして、教団教師退職年金制度とそれ以前から実施されている謝恩金制度について話され、この二つの制度を維持するために、信徒運動の「……
ただ主の恵みの選びによって
久我山教会牧師 尾崎 風伍
主の召命を受けたのは
主が私を伝道者となるよう呼び出されたのは、一九八二年春のことでした。いわゆるCコースで受験することを志しましたが、一九八四年春になって、廣田登牧師が海老名教会に着任されるに及んで推薦が得られ、以後三回の試験を経て、一九八六年五月、神奈川教区総会で准允を受け、また、同年七月、海老名教会から招聘されて開拓伝道専任の伝道師に就任しました。同年八月三一日、定年まで四年を残してちょうど三〇年勤務した日本航空を退職しました。
海老名教会は中渋谷教会の開拓教会です。私ども夫婦はその信徒でした。一九六五年、自宅で始めた子供会(土曜学校)が発端で、一九七七年海老名伝道所の開設、一九八一年海老名教会が第二種教会として設立されました。主は私と妻マリ子をそこから呼び出されました。マリ子は一九八四年春、東京神学大学の学部三……
EMSユース・ワークショップ参加者
◎テーマ:Youth in with and Church-Creating a peaceful Future
◎場所:ヨルダン・アンマン
◎参加費:往復航空券代自己負担(補助あり)
◎締め切り:2007年4月25日
◎問い合わせ:世界宣教委員会・電話03-3202-0544
三月二〇日開催された教団役員会で左記の如く決定しましたので報告します。
一、竹前昇総幹事の辞任を三月末日を以て承認する。
一、次期総幹事は七月常議員会にて選任する。
一、新総幹事が就任するまで愛澤豊重総務幹事を引続き総幹事職務代行とする。
日本基督教団 総会議長 山北 宣久
千葉昌邦氏(隠退教師)
三月一日、逝去。九三歳。福岡県に生まれる。一九四四年准允受領後、飫肥教会に赴任し四七年受按。その後油津、宮崎新生、新発田、津川各教会を牧会し、七〇年から九九年まで丹後宮津教会牧師を務め、隠退した。遺族は妻の和子さん。
小野寺昭夫氏(千葉本町担任教師)
三月三日、逝去。七九歳。東京都に生まれる。二〇〇〇年東京神学大学神学部卒業後、千葉本町教会担任教師を務めた。遺族は妻の妙子さん。
教会が守らなければ
吉岡 光人
西東京教区では、今年一月に教育部が「CS子ども大会」を企画しました。予想をはるかに上回る約二五〇人が集まったことは嬉しい誤算でした。どの教会もCS/子どもの教会に来る子どもたちの減少という現実に直面しているわけですが、こうして各個教会を超えた交わりを作り、教区全体で教会教育を考えてゆくきっかけになったと思います。
二月には社会部の企画で「二・一一集会」が開かれました。ここ数年、同じ日に複数の箇所で集会・礼拝を行うという方式をとっています。今回は三人の講師がそれぞれの会場で講演をしてくださいましたが、三人の講師の方々の講演を通じて、現在の社会状況の中で、教会はどう子どもたちを守り育ててゆくべきなのか、という課題が一層鮮明に見えてきました。主から託された責任の大きさを感じざるを得ない日となりました。
三月には、教区全体研修会が開かれました。礼拝の中で……
南吉衛宣教師派遣式が三月一日木下宣世世界宣教委員会委員長の司式、伊藤瑞男世界宣教委員の説教により教団会議室で執り行なわれた。
南吉衛氏はEMS(西南ドイツ福音宣教会)のメンバー教会のヴェルテンベルグ州教会に派遣される。
南氏はヴェルテンベルグ州教会の「宣教・世界教会運動・教会的途上国援助」部門担当の宣教師となりEMSとの宣教協力、在住予定のシュトゥットガルト市内の教会の協力教師も兼務する。これらの任務を通して、ドイツでの教団関係教会や団体の協議会・委員会などに出席し、日本の状況や教団の伝道課題を共有し、日独のより積極的な宣教協力の具体的な方策を捜ることとなる。
一九九三年から五年間中道基夫氏が教団派遣宣教師としてこの任務に就き、よき成果をあげた。今回ヴェルテンベルグ州教会は南氏を招聘し、それに応じての派遣の運びとなった。
南氏はドイツのハンブルグ大学神学部に留学後、玉川平安教会、横……
第35総会期第一回信仰職制委員会は、三月八日に教団会議室で行われ、委員長に藤掛順一委員(横浜指路教会)、書記に大村栄委員(阿佐ヶ谷教会)を選出した。
委員に選任されていた者の一人が就任を辞退したため、次回委員会までに一名の委員補充がなされることとなった。
最初に、教規第四四条の定める「信仰職制委員会がつかさどる事項」を確認し、教団創設以来の取扱い事項の変化の報告を受け、ことに宣教研究所の設置によって大きく変化していることなどを確認した。
教団・教区等の教団機関からの諮問に対しては、広い立場からの論議は行うものの、答申に関しては教憲・教規の文理・条理解釈に徹して答申することを当委員会の任務とし、委員会が諮問の内容に関して自主的に課題を取り上げて検討することはないという原則を確認した。
今回の委員会までに諮問は出されなかった。
前期委員会よりの申し送り事項として、①出版局の要望による……