すでに第4725号の紙面で報告されたように、福島第一原発の30㎞圏内(自主避難区域)にある原町教会と隣接の原町聖愛保育園に、教団の救援対策本部から調査員が派遣されたのが5月31日であった。状況を詳しく知った岡本知之委員、藤掛順一委員と藤盛勇紀幹事は、その調査の帰路、この教会と保育園の働きは、原発30㎞圏内という状況の特殊性からしても、教団として緊急にこれを支援し、さらに内外にこの状況と働きを知ってもらうためにも、情報を発信する必要を強く感じさせられた。
早速、調査員は、救援対策本部の各委員に対して、原町教会の調査報告と共に具体的な支援の提案を行ったところ、救援対策本部各委員の了承が得られ、高橋和人東北教区議長に連絡の上、直ちに緊急支援が行われることとなった。
この緊急支援の内容は、原発事故の深刻な影響下にあって礼拝の群を守り、地域の人々の救いのために伝道・牧会に励んでいる原町教会の朴貞……
6月13日(月)~14日(火)、三宅島にプロテスタントのキリスト教が伝えられ、伝道所が立てられてから100年経ったことを記念する集会が行われた。集会は記念礼拝と島の人への伝道を兼ねた、森祐理リサイタルを二本の柱として行われた。
この会は三宅島伝道が100周年を迎えることを覚え、東京教区東支区の中で実行委員が立てられ、その後月1回の礼拝のために本州から牧師が訪れた時に実務が行われるという形で準備された。
間に海を挟む形での準備の時は、陸続きの中では考えられない手間や労苦を生んだという。2月には東支区書記(当時)である国府田祐人牧師(荒川教会)が島を訪れ、ノアの方舟の出来事を通して力強く慰めと励ましを語った。4月から島の施設に赴任するため、礼拝に新しく加わった方もともに主の食卓を囲み、三宅島伝道の希望が失われていないことが確認された。今回の集会は、そのようにして関わった本州の牧師と島の信徒……
山室 光氏(隠退教師)
08年2月26日、逝去。95歳。東京都に生まれる。'69年日本聖書神学校を卒業、和泉多摩川教会を'68年(伝道所開設、'77年2種教会設立)より、03年まで牧会し、隠退した。遺族は息・山室真平さん(和泉多摩川教会主任担任教師)。
久山隼兒氏(隠退教師)
11年3月19日、逝去。82歳。岡山県に生まれる。'49年日本基督教神学専門学校を卒業、'50年洗足教会に赴任、'54年より'99年まで江戸川松江教会を牧会し、隠退した。遺族は息・久山康彦さん(在外教師)。
第9回スイス・韓国・日本の三国間協議会実行委員会は、4月11日(月)に教団会議室で開催された。
冒頭から、東日本大震災を受けて、今年の協議会自体が開催可能かどうかが話し合われた。
まず参加予定各国からの反応が、担当幹事から報告された。スイス、韓国両国からは、教団はこの未曾有の災害への対応に集中して欲しいとの励ましをいただいた。しかし同時に、福島の原子力発電所からの放射能漏れに対する憂慮があることも表明されており、今年の協議会開催は延期することが現実的ではないかということであった。
次に日本側の受け入れ態勢についても話し合われた。協議会ではアジア学院へのフィールドトリップが計画されていた。しかし、震災の影響で、アジア学院は多大な被害を受け、非常に厳しい状況であることが報告された。
また実務的なことについては、加藤誠幹事が、東日本大震災の救援対策本部担当幹事の働きを担うことになり、差し……
2011年4月25日(月)、日本基督教団会議室において第37総会期第1回台湾協約委員会が開催された。委員長の田中文宏(真駒内教会)、野田沢(学生キリスト教友愛会)に加え、委員は李孟哲宣教師(東京台湾教会)である。
本委員会は、1963年締結、1985年改訂の、台湾基督長老教会との宣教協約に基づき、両教会の関係を深める役割を担っている。実際、1984年以降隔年で教会協議会を開催し交わりを深めて来た。教会協議会の結果として、相互に青年を派遣し合うユースミッション(教団では教育委員会が担当)が生まれ、北海教区にはスクルマン宣教師が派遣された。
加藤誠担当幹事より、この度の東日本大震災での台湾基督長老教会の対応につき報告があった。
震災から僅か5日後の3月16日、教会・社会担当の黄哲彦幹事が教団事務局を訪問、祈りと共に1万ドルの献金を内藤留幸総幹事に手渡した。4月下旬には3,417万円もの献……
第37総会期第1回国際関係委員会は5月19日(木)、教団会議室にて開催された。委員長・中道基夫、書記・網中彰子、大津健一、中村清、渡辺多恵子の組織が決定した。
冒頭、事務局より東日本大震災被災教会の近況報告があった。海外諸教会から多くの祈りと献金の申し出があること、ミッション21のドリス・グロス幹事がEMS(南西ドイツ宣教会)の委託を受けて状況把握のため事務局を訪問したこと等が報告された。
協議事項として前回議事録と前年度会計報告を承認した後、エキュメニカル協力奨学金・奨学生選考に関する件を扱った。奨学金規定を確認、参照しつつ、選考に入った。基金は徐々に減少していく可能性があることを踏まえていくこととした。時間をかけ丁寧に書類を検討し、5名の応募者の内2名を選んだ。
報告事項として東日本大震災救援対策について、4月18日(月)に開催された日本基督教団臨時常議員会で決定された募金目標額……
▼高速道路のSA、券売機でラーメンを注文。粉類から入りラーメン→醤油、目当ての品にタッチ。確認下さいという音声案内に、目を凝らして探す。しかし確認ボタンはない。後ろにせかされる気がして、次をタッチ。券が出た。確認とは目視確認らしい。▼券を、粉類のカウンターに出すと、「未だ出来ていません」。「えっ」と戸惑う。券を購入した段階で注文は済んでいた。薬局のように、番号が掲示される。粉類の窓口へ。「未だ出来ていません」。「えっ」、良く見ると番号は現在調理中の番号。色が変わって、「○○の番号の方は、窓口までどうぞ」。▼合理的なのかも知れない、慣れれば。次に利用する時にはシステムが変わっていなければ。▼電車の券売機の札投入口に、硬貨を一列に並べている老人を見た。合理的だとしても、老人には生きにくい社会だ。▼社内公用語を英語とする会社が増えているそうだ。日本人が日本語で生活出来ないなんて耐えられない。もう……
4月28日の四国を皮切りに始まった教区総会は6月25日の神奈川を最後に17教区全てが終了した。いま、今年度の各教区総会をふりかえって課題のいくつかを記してみようと思う。
まず、いくつかの教区で総会議長が交替し、執行部が新しくされた。執行部が再選され、継続していく教区も含めて、石橋秀雄教団総会議長が力説しているように『伝道に熱く』なって前進するよう今後に期待したい。
教勢減退傾向について
信徒数、礼拝出席者数、受洗者数が各教区とも漸減しており、それに伴って献金額も低下し、教会の財政力が弱体化の傾向にある。このことはここ数年来見られることで、教団全体として真剣に打開策を考えていかねばならない。端的に言って妙案はない。わたしたちが信仰の原点に立ち帰り礼拝を充実させ、キリストの福音を力強く語っていくほかはない。『み言葉にはあなたがたの徳をたて…聖別されたすべての人々と共に、み国をつがせる力が……
第75回(合同後第45回)京都教区定期総会は、5月3日、4日京都教会で開催された。2004年以来、教団問安使受入拒否を続けている京都教区であるが、その間も、教団新報の取材については公式に受け入れてきた。しかし、今年は、「常任常置委員会での決定に基づいて総会取材を拒否する。ついては、報告記事を教区にてまとめて提出したい」旨の申し入れが、京都教区より文書にてなされた。編集委員会で対応を検討したが、京都教区だけを他とは違う取り扱いにすることはできないとの結論にいたり、記者を派遣することとした。
記者は京都教会に赴き、総会開会前に教区三役と協議したが、常任常置委員会の決定を覆すことはできないとの主張をあらためて聞き、教区の状況その他を踏まえて、これ以上の交渉はできないと判断した。ただし、教団新報編集委員会の立場から「教団新報の記者が派遣され、議場まできたが、常任常置委員会の決定に従い、退席したこ……
第126回総会は、6月25日、清水ヶ丘教会を会場に、正議員数237名中188名の出席で開催された。
法定議案を除けば、関心の多くは「教師免職」問題に向かい、この関連議案及び報告での質疑に、大半の時間を費やした。
教団問安使の挨拶を受けて、「何故本人に対しても資料の開示をしないのか、質問状を送った教区教師委員会にも何の回答もない」と疑問が述べられた。雲然俊美教団書記は、「資料の開示は教団教師委員会の判断に委ねられており、開示しない方針を回答している。要望は伝える」と答えた。
更に、総幹事報告に関連して、「戒規問題は終結したかのような表現が見られ、教団新報にも同様の記事がある。本人への取材もない記事で誤報だ」との主張には、「終結とは仮処分申し立て事件の終結。新報の記事は担当者と確認する」と応じた。
問安使挨拶では他に、「伝道に力を入れるのであれば、キリスト教教育主事に関する文章を議長挨……