【4732号】部落解放センター 関東教区キャラバン2011

「部落解放 関東教区キャラバン2011」を、2011年6月25日~7月4日迄、日本基督教団関東教区と部落解放センターの共催で開催しました。キャラバン隊4名(東谷誠、犬養光博、小糸健介、山口政隆)とセンター実習生(桝田翔希)の5名で関東教区内5県を部落差別がなくなることを願い、出会いを求め、研修とフィールドワークをして参りました。走行1、177キロ、22会場1、373名の参加者でありました。各地で恵み多き集会でありましたが、隊員3名に3ヶ所の報告をさせていただきます。

足尾銅山フィールドワーク
犬養光博

予定表に足尾研修とあったので、もう一度田中正造のことが学べる、と楽しみにしていましたが、全く違っていました。足尾銅山跡、強制連行されて来た朝鮮人や中国人の慰霊碑、そして年月が経ち,多くの人々が必死に植樹をしたにも関わらず、未だにあらわになっている裸の山。
古川鉱業所は筑豊でも大きな炭坑を経営し、有名になった日向墓地は古川鉱業所大峰炭坑に強制連行された朝鮮人の墓です。
筑豊では山本作兵衛さんの絵がユネスコの記憶の世界遺産に登録されたのですが、足尾銅山は「負の遺産」ではなく、日本近代化に貢献した、という視点で世界遺産を狙っているのに驚きました。
「ここに朝鮮人の集落がありました」、案内してくださった平山正道先生(四條町教会)の手の先を見ました。そこは、前は川、三方は山に囲まれた天然の隔離地でした。それにしてもあちこちにキャンプ地や研修所が出来て、子どもたちが沢山やってくると聞きました。何を研修するのでしょう。
誰かがきちんと説明してくれなければ、過去の歴史はどんどん消されているのは筑豊も同じでした。
事実が消されるという意味では、足尾銅山に来る前に急いで立ち寄った日光東照宮の参道の両側に植えられている杉の並木が、被差別部落の所だけ抜けている、と聞いてびっくりしました。何万という参拝者の誰がそのことに気付くでしょう。
また、当日の夜、桐生東部教会でもたれた集会では田中正造と被差別部落のことが話題になり安田耕一さんが、今解っていることを語って下さいましたが、まだまだ解らないことが多い、と言われました。掘り起こさなければならないと思います。

佐渡フィールドワーク
山口政隆

部落解放キャラバンの4日目から6日目の間、私達キャラバン隊は佐渡島に滞在しました。キャラバンが始まり、手探りの中で毎日集会を行い、得がたい経験をしながらもそれをなかなか消化しきれずに行程を続けていた私達にとっては船で海を渡って訪れるということは一時の休息であり、解放の時間でもありました。
訪れた佐渡教会では荒井真理牧師と三村修牧師にとても暖かく、真摯に迎えてもらい、特に初日の夜に出して頂いた食事では佐渡の名産品を扱った料理が並べられ、一体これを作るのにどれだけ時間を費やしてくれたのだろうかと思うと、感謝の念を抱かずにおれませんでした。佐渡の地ではフィールドワークと集会を行わせて頂きました。佐渡島の歴史を教えて頂き、金山の跡地などを巡りましたが、やはり印象に残っているのはそこにもあった被差別部落の地域を訪れた時でした。地域の中の一人暮らしをしているおばあさんの家を訪問しましたが私達が訪れた瞬間、パッと明るい笑顔を見せて迎えてくれました。彼女から語ってくれたのはこの地域の辺りだけ道が狭く、消防車や霊柩車が入ってこれないということと、子や孫が帰ってきてくれてもこの家には泊まらず、近くのホテルに宿をとってしまうということでした。「建物があっても、人間はいない」とつぶやいていたのが忘れられません。
それでもおばあさんは市に道を広くしてもらえるよう今も訴えています。その姿に僕はここにも解放運動はあるのだと知らされ力づけられました。
佐渡教会では「命」「神さま」という言葉が日常的に使われていました。それはやはり厳しい自然の中で暮らしていると当たり前に出て来る言葉なのでしょう。私達は日本の広さを知ると同時にこの命、神さまを大切にすることが運動の大事な原点であるということを教えられ、出逢えたことに感謝し、次の場所である新潟へと向かいました。

狭山フィールドワーク
小糸健介

キャラバンもいよいよ最終日を迎えることとなった7月4日月曜日、午前中キャラバン隊メンバーと有志で向かった先は、部落差別が引き起こした最大の冤罪事件と言える「狭山事件」の現場とされる場所へのフィールドワークであった。

警察の執拗な取り調べに屈して嘘の「自白」をさせられた石川一雄さんが事件当日動いたとされる足取りを追う中で、改めて実際こんな動き方をするわけないのに警察の創作によって冤罪の物語が作られてしまったのだと実感させられた。
また、最寄り駅をはじめとして道路なども次々と整備や舗装がされていて、事件当日の面影を残すものがほとんどなくなってしまっていることにも、事件の風化を望む者たちの影が見え隠れする、そのような思いを抱かせた。そんな中で、当時の家が再現された作りとなっている狭山裁判闘争基地本部で石川一雄さんとお会いすることができ、お話を聞いた後に一句作ってくださった。「苦難故 涙は涸れずに 川となり 司法に激流となって攻め入らん」狭山事件の再審がなされ、石川一雄さんの無罪が証明される日が来ることを心から願わずにはいられない。
午後から会場を狭山教会に移し、みんな集まれ、部落解放関東教区キャラバン2011完走礼拝がもたれた。キャラバン隊5人がそれぞれ写真と歌を織り交ぜながら今回のキャラバンでまわった各地についての報告を行った。
そして再び石川一雄さんからのお話を伺う機会が与えられ、参加者一同は熱心に耳を傾けていた。石川さんのお連れ合いからも力強い話を聞くことができ、皆で支えていくことの大切さを改めて思わされた。
キャラバンも幕を閉じることとなった。

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