外科医師の丹羽さんは、がんの患者さんを診る務めに「精神を尽くし、思いを尽くし」て臨んでいる。診断・治療と同時に、患者さんと家族を安心させるためには、きちんとした説明が前提となる。
決して気休めではなく、決して嘘ではなく、言葉を選びながらも患者さんの希望に沿った形で説明をする。がん告知はもとより、時には再発や、積極治療が困難になったなどの悪い話をすることがある。
そのとき「なぜ」と問われても、答えようがない。症状には医学で対処するし、痛みの管理ができなくなれば、鎮静という切り札もある。しかし、「生きていることに意味がない」など、スピリチュアルな痛みの訴えには、途方に暮れる思いがする。それに答えることは、自分の役目ではないとも考えてきた。
患者さんが苦しみを訴えるとき、実は、相手を選んでいる。それが自分に向けられていると気付いたとき、とにかく逃げないと覚悟を決めた。限……
1月8日、教会学校の説教のために、礼拝堂の講壇の椅子に座っていたら、小学科1年生の清水まのあちゃんが、わたしの所に来て、「クリスマスどうもありがとう」と言ってきた。
クリスマスにまのあちゃんから「ありがとう」と言われること、何かしたかなーと考えたが思い当たらない。
その日、小学科の礼拝が終わって、サッと引き上げた。第1礼拝に続く主礼拝の時、玄関の所で母親とまのあちゃんがわたしを待っていて、「洗礼を受けたい」と申し出た。礼拝直前であったので、今度お話ししようと言って、別れた。
その後3回連続で、日曜日他教会で奉仕をし、結局それから1ヶ月が過ぎた2月19日に母親と一緒にまのあちゃんと面接をした。まのあちゃんは、照れて何も話さない。たまりかねて、「この子は、もうイエス様をいただいたから、クリスマスプレゼントいらないと言うんです」との母親の言葉。1月に「クリスマスありがと……
最前線にある教会との関係回復、伝道協力を進める
石橋秀雄議長
第40回総会で教団の危機を共有した。予算決算委員長から2020年に教団の財政が破たんするとの訴えがあり、「機構改正と財政検討を始める委員会の設置」をとの訴えがなされた。機構改正と財政検討をして教団のスリム化を図ることが第40回総会期の重要な課題だ。
しかし、それとともに、厳しい現実の中で、そこに踏みとどまって福音の喜びにあふれて伝道している教会によって教団は支えられている。伝道の最前線にある教会と血の通う関係を回復して教団の伝道協力を進めることこそが、今総会期の重要な課題である。
機構改正と財政検討という2つの教団の喫緊の課題を担う「教団伝道対策検討委員会」の設置を提案し承認された。8名の教区議長と三役・常議員8名の計16名と、予算決算委員長、関係幹事の陪席によって委員会が構成される。
教区議長を中……
1月11日、教団小会議室で40総会期第1回在日韓国朝鮮人連帯特設委員会が開催された。
初めに組織を確定するため、委員長・宮本義弘、書記・豊川昭夫を選出した。その他の委員は、小橋孝一、大友英樹、中嶌曉彦である。
陪席した道家紀一担当幹事が、当委員会は日本基督教団と在日大韓基督教会との宣教協力(1984年2月8日)のもとに発足した経緯を説明した。これを受けて今期委員会の方針と任務に関して、以下の点について確認した。
①前総会期までの活動取り組みを継承し、当委員会は常議員会の下にある特設委員会であり、常議員会の意向を踏まえて活動する。
②任務については、在日韓国朝鮮人の人権問題に関わる社会活動を行うこととし、主に「外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト者連絡協議会(外キ協)」に関係する集会への委員の派遣、また在日大韓基督教会付属のRAIK(在日韓国人問題研究……
2016年11月30日早稲田奉仕園スコットホールで、CWS Japan(チャーチ・ワールド・サービス・ジャパン)他5団体共催によって「今伝えたいララからのメッセージ-ララ70周年記念フォーラム」が参加者130名を得て開催された。
「ララ」は、「Licensed Agencies for Relief in Asia」の頭文字をとって呼ばれた通称である。「脱脂粉乳」や「ララ物資」等、戦争世代の誰もが知る、北米諸教会・団体の支援活動を、トルーマン大統領が認可した民間の「アジア救援公認団体」である。
1946年から52年まで当時の日本人の6分の1に当たる1400万人が恩恵に浴したと言われ(円換算にして約400億円相当)、日本及び韓国への救済事業である。
開会挨拶で、長崎哲夫前教団総幹事は、教団はもとより国内全教会人・日本人を代表して同事業の指導者ジョージ・E・バット博士……
2016年11月30日の午後、総幹事室を訪れた池田政一牧師の子息・池田大作、息女・土岐祐子各氏から、池田牧師の治安維持法違反被告事件に関わる一連の第1次資料が教団宣教研究所に寄贈された。
池田牧師は、当時教団第6部の教師であり、1943年4月7日早朝に検挙され、1年余りの拘留の後、懲役1年、執行猶予3年の刑を受けている。その間の、「予審終結決定書」、「判決文」、「刑執行猶予告知書」、戦後すぐの「治安維持法違反赦免状」等の裁判資料がすべて揃っており、加えて教団統理者による「教師職辞任勧告書」、総務局長による「就職勧告状」、さらに獄中で池田牧師が筆記した手記や家族宛ての葉書、多数の短歌なども含まれている。
ホーリネス弾圧事件の裁判関係資料がこれだけ揃っているのは他になく、池田牧師自身が生前丹念に記録を保存し、それを土岐氏が大切に受け継いできた。既に、この資料を用いて石浜みかる……
1967年以来、私たち日本基督教団は、この日を「信教の自由を守る日」として、各地で2・11集会を開催し、「建国記念の日」の祝日に対して異議を訴え続けてきました。(教団HPより)
であるから、そもそも「対立」がこの日の設定の根拠である。国の姿勢・天皇制・それの押しつけ、それへの抵抗、レジスト、プロテストを中心として各地集会も実施されてきた。
しかし、抵抗・反対とは「怒り・憎しみ」による声で満ちて終わりかねない。「自由の霊」(詩編51・14)により支えられ、満たされるべき我らの信仰の歩みは本当にそれで良いのか。
まだ神学生の頃、夏期実習で四国に派遣された。そこでお世話になった伝道所の先生と共に海に行く機会があった。海は綺麗で、特にそこに自由に泳ぐ魚たちはまばゆい輝きを見せていた。その時、真っ青に光る魚、「コバルトルリスズメ」を見つけ、網で数匹を捕獲して伝道所に持ち帰っ……
★=招集者、○=信徒(1月20日現在)
《常任常議員会》
石橋秀雄(越谷)、佐々木美知夫(静岡)、雲然俊美(秋田桜)、保科隆(福島)、藤掛順一(横浜指路)、真壁巌(相愛)、宮本義弘(沼津)、○望月克仁(鎌倉雪ノ下)、○鈴木功男(目白)、○中嶌曉彦(八王子)
《責任役員会》
石橋秀雄、佐々木美知夫、雲然俊美、高橋潤(中京)、藤掛順一、○奥山盾夫(千葉本町)、○佐久間文雄(志木)
《監査委員会》
服部能幸(兼務・宗教法人、伊勢原)、○辻康(兼務・宗教法人、四日市)、○宮下重康(玉川)
《協約に基づく委員会》
〔在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会〕
石橋秀雄、佐々木美知夫、雲然俊美、宣教・在日韓国朝鮮人連帯特設委員長
《常議員会の下にある特設委員会》
〔在日韓国朝鮮人連帯特設委員会〕
★小橋孝一(新島)、宮本義弘、大友英樹(赤羽)、○中嶌曉彦……
西川博彬氏(隠退教師)
16年12月12日逝去、78歳。山梨県生まれ。60年東京聖書学校卒業、同年より上諏訪教会を牧会し08年隠退。
遺族は、妻・西川一三さん。
原 登氏(隠退教師)
16年12月17日逝去、95歳。神奈川県生まれ。48年ホーリネス聖書学校卒業、翌年より聖都、聖心、小松川教会を経て98年隠退。
遺族は、息・原護さん。
宮﨑 創氏(隠退教師)
17年1月13日逝去、84歳。静岡県生まれ。59年東京神学大学大学院卒業。同年より松代、吾嬬、本庄、成田、薬円台教会を経て97年隠退。
遺族は、妻・宮﨑博子さん。
山村英幸氏(隠退教師)
17年1月26日逝去、83歳。78年東京聖書学校卒業。80年より北九州復興、如鷲教会を牧会し98年隠退、00年復帰し北九州復興、小倉徳力教会を経……
第40回日本基督教団総会にて扱いに瑕疵がありました議案「教憲9条を改正し、併せて関連教規条項を変更する件」(第66回九州教区総会)の謝罪の掲載に不十分な点がありました。以下3点について改めて掲載いたします。
⑴ 議案の掲載については「理由」も含めて全文を以下のように掲載いたします。
⑵ 教憲12条の「三箇月前に公表する」の意味の確定については第40総会期常議員会の下に設置されました「教憲教規変更手続検討委員会」にて扱います。
⑶ 「二種教職制度」について協議する場を設けることについては第40総会期も設置が継続される「教職養成制度検討委員会」にて扱います。
なお、総会議長・石橋秀雄の謝罪文は 既に教団新報4851号に掲載されております。ご確認ください。
総幹事事務取扱 道家紀一
提案理由
日本基督教団は、敗戦前の国家統制の厳しい時代に採ることを余儀なく……