第6回部落解放センター運営委員会は11月5日、ウェブ会議サービスを利用して開催した。各教区運営委員15名の出席と東京五支区代表者ら10名の陪席であった。
まず、活動報告として、「部落解放奨学金」の進展が報告された。日本基督教団の教団立・認可神学校はもとより、NCC加盟教団の神学校を中心に、13校へ周知を行い、既に2件の申請があった。支給上限額40万円を守りつつではあるが、要望にできるだけ応えていきたい。
次に、小林明センター主事より辞意が表明された。委員からは慰留の声も多く出たが、当人の思いを尊重し、長年のセンターの核となる働きに感謝しつつ21年3月末での辞任を承認した。また、後任者を選考するにあたり、教団内における「センター主事」の勤務条件が明文化されていないことが分かった。小林主事からは、センター活動を維持するには、現在の勤務体制が必要最低限であることが説明された。運営委員……
全国伝道推進献金報告についてのお詫び
総幹事 秋山 徹
「全国伝道推進献金」へのご協力を感謝いたしております。2020年6月25日付にて1回目の集計をし、献金額および各教会・伝道所・各教区への交付金報告を一斉発送しました。その報告に基づいて送金後、一部に誤りがあることが判明しました。以下のように訂正してお詫び申し上げます。
『九州教区日向新生教会への指定献金5,000円』の報告が漏れておりました。なお、教会・伝道所を覚えて献げられた74件(指定する教会・伝道所の記載なし2件含む)239,434円の総額に変更はありません。
『アレテイア』休刊のお知らせ
『説教黙想 アレテイア』は111号をもって一時休刊とさせていただきます。
特別増刊号は刊行を続ける予定です。引き続きよろしくお願い申し上げます。
2020年12月 日本キリスト教団出版局
平和を歌うクリスマス
ルカによる福音書2章8〜20節
竹澤知代志(玉川平安教会牧師)
新しい王の誕生
世界で最初のクリスマスに招かれ、礼拝を捧げた人々には、幾つかの共通点があります。深夜に寒い場所で、孤独な思いをしていたこと、貧しいこと、それでも誇り高いことなどが挙げられます。羊飼いたちこそ、これに当て嵌まります。
ユダヤ人のご先祖は、羊や山羊などの小さい家畜を飼うことを生業としていました。日本人にとっての農業と同様に、一種の聖職です。本来は、誇り高い仕事です。しかし、これも日本と同様に、経済的には報われず、なかなかなり手のない、人気薄の職業になっていました。この地方の、夜には急激に冷え込む気候の下で、時に寝ずの番をして獣や盗賊から家畜を守らなければなりません。
羊飼いが、救世主の誕生をいち早く知らされたのには、もう一つ、決定的な理由があったと考えます。
キリストの誕生とは、……
コロナ禍の中で迎える今年のクリスマス。キャンドル・サーヴィスもページェントも、愛餐会も取りやめ。この時こそ、肉をとられた神の御子を喜び迎えるクリスマスの意義を考える時となるでしょう。
1年前にローマ教皇フランシスコが日本を訪れた時、各地で大きな集会が開かれました。“We protect all life,with power of love”(「わたしたちはすべての命を守ります。愛の力を持って」)の大合唱と共に教皇が幼子を祝福しながら入場した光景を思い出します。あの時は、長崎や広島から核の使用の非道徳性を指摘して、すべての命を守る責任があることを世界に訴えていましたが、期せずして「すべての命を守る」責任はコロナウイルスの危機に怯える世界にあって新たな課題をわたしたちキリスト者に突きつけることになりました。
最近、世界教会協議会と教皇庁諸宗教対話評議会との連名で「諸宗教の連帯による傷つい……
神に栄光、地に平和
(福)牧ノ原やまばと学園理事長 長沢 道子
私どもの活動は、重度知的障碍児のための入所施設「やまばと学園」を、1970年4月に開設したことから始まります。
榛原教会(長沢巌牧師)関係者が中心になって開設しましたが、国の認可を受けるには、教会ではなく社会福祉法人でなければならないので、法的には、「(福)聖隷保養園(現在の聖隷福祉事業団)」の一つの施設として開始。実質的な責任は「やまばと学園運営委員会」が担いました。9年後に「(福)牧ノ原やまばと学園」として独立。本年は、創業50周年に当たります。
最初の施設建設の定礎式(着工に当って聖書を礎として地中に埋める式)において、長沢巌は、神を賛美し、その導きに感謝し、工事従事者の安全と、み旨に適う建物の完成を祈ると同時に、こうも祈っています。
「やまばと学園が建つことによりまして、子どもの親たちばかりでなく、この地域全……
「兵庫県南部大地震記念の日」追悼礼拝
◎日時 2021年1月17日(日)午後6時
◎オンライン映像配信による開催
アクセス先 https://hyogokyouku.web.fc2.com/
◎「今の不安の中で阪神淡路大震災からの26年を想う」 市川哲牧師(芦屋岩園教会)
◎主催・問合せ 日本基督教団兵庫教区
ウィズコロナの宣教
大友 宣 《老蘇会・静明館診療医/日本聖公会・札幌聖ミカエル教会員》
その日、すなわち週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸に鍵をかけていた。そこへ、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。(ヨハネによる福音書20章19節)
今こそ、わたしたちは教会から平和を携えてでかけていく時期です。新型コロナウイルス感染症の影響が社会の至るところに出ています。病院や施設では家族と会うことは出来ません。社会では仕事がなく、補償もなく戸惑っている人たちがいます。家庭内暴力、孤独、貧困の問題が大きくなります。分断と格差の拡大があります。イエスはこのような時代にこそ生きています。それなのに、教会は今、機能を十分発揮することができていません。
弟子たちはユダヤ人が怖くて部屋に鍵をかけてじっと家に閉じこもっていました。現在の……
ある月曜の午後
西中国教区議長 小畑 太作
ある月曜の午後、宇部市内のある病院に電話をした。
前日、主日礼拝に来た90歳を超えるある女性から、春から入院している二人暮らしだった夫に面会して欲しいとの依頼があった。感染予防で面会謝絶の中、こうした在り方についてもずっと気になっていたこともあり、病院に面会を申し入れてみることと、同行する日程を約束した。
病院の対応は、案の定、頑なにわたしの面会を拒絶した。曰く面会可能なのは「支援者」と「家族」のみなのだと。しかし聞けば、「支援」の枠組みも「家族」の中身も曖昧でしかない。心や魂への配慮も考慮すべきではと、果ては信教の自由の補償義務や牧会権の話までして、再考を求めたが、折り返しの電話でも結果は変わらずであった。
次の手立てを講じる前に、ここまでの経過を依頼者に電話で報告した。依頼者は、わたしの面会は諦めると言う。わたしは、この度だけ……
大いなる計画の中で
森藤文郎さん
初めて教会の礼拝に出席したのは13年前。無理が重なり休職していた頃。自分で自分をどうにもできない日々。以前から、次女が通っていた教会付属の幼稚園を通し教会の話を妻から聞いていたのを思い出して通うように。礼拝を守りながらカウンセリング感覚で牧師との面談を重ねた。ある時「洗礼を考えてほしい」と言われ「断る理由がない」と決心。約1年半の受洗準備を経て2008年のクリスマス、妻と共に茨木教会で田邊由紀夫牧師より受洗した。
受洗準備会で牧師が話していた「大いなる計画」、「すべてが備えられている」との言葉に驚いた。思い返せば生まれ育った町も、結婚して最初に住んだ町も、転勤先もキリシタンゆかりの土地だった。偶然とは思えなかった。それに次女を茨木教会の幼稚園に通わせたのも、前の勤務地で「近い」という理由で長女を教会幼稚園に通わせ、キリスト教保育に好感を持っていたか……