九月六日~七日にかけて第35総会期第三回宣教研究所委員会が開催された。
内藤留幸委員長の教団総幹事就任に伴い、宮本義弘書記を新委員長に、長谷川洋介委員を新書記に選任し、欠員の委員に上田光正教師を補充した。
第一日目は委員二名の発表を行い、神代真砂実委員は教団の信仰告白・教憲教規・式文に見られる教団の教師理解について語った。
信仰告白は教団がプロテスタント教会の伝統に即し、聖書の権威の下に立つことを確認し、主キリストに啓示される神を一貫して主語として、神の経綸について語る。教憲前文も神の経綸から始めると同時に、公同教会の概念を強調する。この公同教会が地上に教団という全体教会の形を取る。これが教憲第一条につながる。教団は公同教会の権能を行使し、福音伝道、聖礼典の執行、終末待望によって神に仕える。教憲教規による政治的権威の順序は教団→教区→教会である。教師は教団の権威の下に立つと共に信仰告……
正教師合格者は20/69、厳しい結果
召命に応える姿勢が問われる
二〇〇七年秋季教師検定試験が九月二五日(火)~二七日(木)、大阪会場(大阪クリスチャンセンター)において行われた。受験者総数は九二名。試験直後に行われた検定委員会での学科試験判定の結果は次の通りである。正教師試験は六九名が受験し、うち合格者が二〇名、保留者が三三名、不合格者が十六名であった。補教師試験は二三名が受験し、うち合格者が九名、保留者が三名、不合格者が〇名であり、Cコース受験者の十一名が継続となった。保留者というのは、学科試験の結果が合格点にわずかに及ばなかった受験者で、レポートが課せられ後日そのレポートによる再判定を受ける者のことである。
秋季の教師検定試験は、正教師試験の受験者が多いのであるが、前述のように、結果は厳しいものとなった。正教師試験を受験する者は、既にそれぞれの遣わされた場において、日々……
もうそろそろ終わってもらいたいと思えるほど、長々とお祈りをささげている人がいる。水曜日の祈祷会のときである。教会の歩み、教会員、社会の動き等、祈りの課題は果てしない。いつも教会の皆さんに声をかけ、皆さんの様子を知り、祈祷会ではそれらの皆さんを覚えてはお祈りをされる。これらの祈りが教会を支えている。
最近、母親と共に礼拝に出席している高校生になった少年が、礼拝が終わると同時に帰ってしまう。牧師が玄関に立つより先で、言葉を交わす間もないのである。母親は、教会の皆さんは小さいときからの彼を知っているので、つい体に触れたり、進学先を尋ねたり、将来の進路まで聞くので、彼はそれが嫌で帰ってしまうのですよ、と言われるのであった。
やはり幼稚園の頃から、教会には母親と共に出入していた青年が、教会の皆さんから、今の生き方を問われ、苦慮しているという。
教会の週報にこんなことを掲載した。
「教会におけ……
103歳の新生
本堂ゑつさんは、一九〇四年八月十五日生まれの一〇三歳。八人の子どもを育て上げた。そして、昨年夏から六番目の本堂正さんの家に越して来ている。
沼津に来てからは、正さん夫婦に連れられて、毎週欠かさず礼拝を守り、二階にある礼拝堂へも階段を上り下りする元気なおばあちゃんである。
四月に同世代(?)の集まりであるシメオン会で牧師が説教したところ、説教が良く分かると言う。説教が分かるという声に牧師は勇気百倍、初心者の会に誘った。すると、そこでの入門書の読み合わせでは、周囲の者が驚かされた。若いだれよりも大きな声で、漢字も間違うことなく読み切ったからである。更に、教会生活入門書を一冊手渡すと、すぐに読破して、逆に牧師に質問したいことがあるという意欲的な反応だった。
遂に、本人に受洗の気持ちを確かめ、「日本基督教団信仰告白」を学んで受洗の準備をし、試問会でもイエス・キリストを信……
http://www.bp.uccj.or.jp
●新刊から
『真夜中に戸をたたく-キング牧師説教集』C・カーソン、P・ホロラン=編、梶原寿=訳 人間本来の人権・存在回復のために全身全霊で闘ったキング牧師。真夜中に悲しみが生まれるにもかかわらず、朝には喜びが訪れることを力強く告げた標題の説教をはじめ、今も全く古びることなく、臨場感にあふれ、聴く者の魂を揺さぶる十一篇の説教を厳選して収録。(四六判・二九〇頁・二七三〇円)
『カール・バルト 一日一章』K・バルト=著、R・グルーノー=編、小塩節・小鎚千代=訳 神学者カール・バルトの著作、講義、説教など、膨大な言葉を丹念に掘り起こし、教会暦に従って日々の黙想のために再編集した労作を、二人のドイツ文学者が精魂を込めて新たに訳出。バルト神学に親しい読者から、初めて出会う人まで、バルトとともに祈る三六五日。(A5判・七二二頁・特価八七一五円〔〇八……
人生を変える出会い
ACEF事務局 木部 紫
「バングラデシュに寺子屋を贈ろう」を合言葉に、私たちアジアキリスト教教育基金(ACEF)が活動を開始したのは一九九〇年。翌九一年の夏には第一回スタディーツアーを行い、二五名の参加者をバングラデシュへと送り出しました。以来、春と夏、年二回のスタディーツアーは今年の夏で三三回を数え、参加者は延べ五百名を越えました。
スタディーツアー参加者の多くは学生で、アジアの国は初めて、中には海外へ出るのも初めてという若い人たちです。その彼らが、春や夏の長期休みに、英語習得のための短期ホームステイやリゾート地への旅行を選ばず、あえてバングラデシュへと出かけていくのは、それぞれ理由があるのでしょう。ひとつ確かなことは、みなが何かを求めている、ということです。
スタディーツアーで目にするバングラデシュの現実は、参加者の心を揺さぶります。都市部のスラム、貧……
4635号1面報告者氏名「野村忠則氏」を「野村忠規氏」にお詫びして訂正いたします。
地域社会と共に
柴田もゆる
西中国教区が長年取り組んでいる働きの一つに社会福祉法人西中国キリスト教社会事業団というのがある。
メアリ・ジョーンズ宣教師の働きに端を発し、地域の部落差別や在日韓国・朝鮮人の方々の課題を担ってきた「広島キリスト教社会館」(一九五六年設立/子どものためのグループ活動、保育所、高齢者デイサービスセンター)、「戦責告白」の具体化として第15回教団総会(一九六八年)決議に基づいて一九七一年に設立された「清鈴園」とそこから生まれた「廿日市高齢者ケアセンター」(一九九四年設立/高齢者福祉全般)、障害者の自立支援を願って一九七二年に岩国市に建設された「亀の里アパート」、益田教会の証しに始まる「ねむの家・湖水園」(一九九八年設立、ケアハウス、デイサービスセンター)が事業団の働きとして営まれている。
設立の経緯や働きの内容はそれぞれ異なっているが、信仰に根ざしつつ地域……
九月三日(月)午後二時より、第三回宣教師人事委員会が開かれた。
今回は、委員五名と陪席者のジャンセン宣教師に加え、七月九日より教団総幹事として就任されている内藤留幸教師が同席した。
そして、自己紹介の際に、今総会期で世界宣教部が常設となったことの責任を再確認し、宣教師人事委員会と宣教師支援委員会の相互協力によって、受け入れ宣教師の働きを更に充実させることを期待するなど抱負を語った。
当委員会の当面の課題は、すべての受け入れ宣教師の人事手続きを統一し、任期中のサポートのあり方なども再検討することが最重要と考えられている。
その認識の上で、当委員会は、個々の宣教師の人事事項の検討以外に、「受け入れ宣教師人事手続きに関する件」について多くの時間を割いて検討した。
特に、任期中の任務評価のあり方全般について話し合われた。元来CoC(宣教協力協議会)の受け入れ宣教師は、三~五年毎の任務評価……
絶望のあるところに希望を、憎しみの代わりに愛を
JOCSは、タンザニアに九月下旬から新しく清水範子ワーカー(看護師・助産師・保健師)を派遣します。同国中央部、ダルエスサラームから約1000キロ離れたタボラにある大司教区の母子保健活動がミッションです。タンザニアの人口は3500万人。宗教はイスラムが約三割、キリスト教も約三割、他約四割が伝統宗教。周辺八カ国は紛争が絶えず、アフリカの最貧国の一つでありながら、難民庇護国として難民を受け入れてきました。(大江は、調査と実務折衝のため、七月初旬に現地入り)
タンザニアの保健指標-出生時平均余命46歳、乳幼児死亡率67(出生1000対)、5歳未満死亡率122(出生1000対)、妊産婦死亡率1500(出生10万対)、成人推定HIV有病率(15歳以上)6.5%-ユニセフ2007より-となっており、母子保健に関しては深刻な状態にあります。清水ワーカ……