【4656・57号】人ひととき 板垣 哲子さん

新生の喜び

一九五七年の五月、その頃初めて市場に出たトランジスター・ラジオと小さな聖書一冊とを荷物に入れて上野を発った。向かう先は小布施の新生療養所。カナダ聖公会により設立された結核サナトリウムである。
時折、チャプレンの司祭が病室を訪問され、この時「古今聖歌集」で覚えた歌が一番好きな讃美歌となった。
みちにゆきくれし
たびびとよあおぎ
めぐみのみかみの
みことばをきけや
降誕祭、復活祭には礼拝堂で洗礼式が執り行われた。日本基督教団の教会で受洗することを願っていたので、誰にも言わずにその時を祈って待っていた。
再び五月が来て、過去七年間悩まされた病の影から解放され、喜びにあふれて帰京し、一九五九年の降誕祭に受洗。
その後四〇年余り、米国の雑誌と通信社の日本支局で秘書として働いた。同じ建物の中にある日本の大新聞のデスクの華やかさも目にしたが、その方々の退職後の寂しそうな表情に胸を打たれた。社名、肩書、それらを失った後も、明るく、自信を持って生きることの大切さを学んだ。
在職中、週末に細々と続けていた、日本点字図書館の朗読奉仕というささやかなボランティアが、退職後に役に立った。テープライブラリーの録音、対面朗読、これらを平日に移して、より多くの量をこなすようになった。また、教会においては役員の務めを果たす他、正午礼拝の奨励者、CS教師、入門講座、神学書を読む会、英語学校の講師などの仕事を担ってきた。
今いちばん心残りなのは、三年間休暇を利用して訪問した、全国の十六のハンセン病療養所、病院のメモをまとめるという「ライフ・ワーク」を、まだ完成できずにいること。そのことに思うほど時間を割けずにいるが、み旨ならば、きっと完成することができる。そう思って、焦らずに、愉しく過ごしている。

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