【4656・57号】牧師のパートナー

人の心には多くの計画がある。しかし、ただ主のみ旨だけが堅く立つ。
高橋さとり (深川愛隣伝道所会員)

子どもの頃、牧師夫人とは何でも「できる」、パワフルな存在でした。母も、また近隣の教会の牧師夫人もそうだったからです。伝道に燃え、人の相談に熱心に耳を傾け、山の様な食事をテキパキ作り、「大丈夫よ」と言われると安心できる。そんな才は私にはない…私には無理だ、と思っていました。ところが、五年の台北生活の中で、何人もの牧師夫人に出会う中で、パワフルな人だけでなく色々なタイプの方が、それぞれに用いられている姿を見たのです。そんな中で、牧師夫人とは「なる・ならない」でも「できる・できない」でもないのだと知りました。どんな仕事や立場にも、神様が選んで下さり、そのままの自分を神様が用いて下さるのだと。そう気付かされた頃に、神学生だった夫との出会いがあり、結婚へと導かれたのでした。
私たちが結婚して、十七年が経とうとしています。時々、結婚式の日のある言葉を思い出します。私たちの会場準備のつめが甘く、当日、式直前まで、机や椅子を並べるはめになりました。新郎を始め、当時神学生だった友人方や教授まで、上着を脱いで手伝って下さいました。準備が終った時、司式をお願いしていたレーマン先生が「全て、予定通りですね」と、ニッコリ語られた事を後で聞きました。「私たちの予定」ではなかったけれど、「神様の予定通り」だったのだと…。
思えば、人生「予定外」の事ばかりです。「牧師夫人にはならない」つもりだった私が、「牧師にはならない」つもりだった夫と結婚しました。
子供の入った学校で学級崩壊が起こるなんて全くの想定外。うんと悩みましたが、そのおかげで、子供のために真剣に祈り、転校という形で最適の場が与えられました。「予定外」だった一つひとつが、「神様の予定通り・導き」であったと今は思えるのです。
さて、最初の任地、愛媛の郡中南教会での九年間は本当に幸いでした。牧会に集中できる環境の中で、三人の子供も与えられ、信徒の方々に愛され、支えられ、許され、育てられました。大自然の恵みも満喫しました。
次の任地、東京の深川愛隣伝道所に来て七年目に入りました。九五名定員の保育園がある教会です。保育園という所は忙しい所で、事務員である私の一日は書類と締め切りの山の中であっという間に過ぎてしまいます。神様、忙しくて教会の事が何も出来ませんと私がつぶやくと、その分礼拝にあずかる事の出来る喜びを、より味わえる事に気付かされました。また、九五名の園児が、毎日讃美し、お祈りをしている事も示されました。入れ替わりを考えると、何百、何千という子供が、ここでみ言葉にふれる事が出来るのです。こんなにステキな種まきの場・教会の業の只中に、私は毎日いたのです。
その職場でも様々な出来事や問題が起こります。子供の成長や進学も思うようにはいきません。何かある度に、つぶやき落ち込む私のために、神様は牧師の隣という場所を用意して下さったのかも知れません。パワフルからは程遠く、おっちょこちょいで欠けだらけの私ですが、神様が用いて下さる事を感謝しつつ、この場所で歩んでいきたいと思います。

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