山村尚道氏(小林教会牧師)
10年4月20日、逝去。86歳。東京都に生まれる。'48年九州大学を卒業、'57年米国エバンジェリカルテオロジカルセミナリーを卒業後、鎮西学院高等学校宗教主事を務め、'59年八幡浜教会に赴任、伊予長浜教会、八代教会を経て'80年より小林教会を牧会した。遺族は、妻・富美子さん。
……
日本の伝道をどうするか 米倉美佐男
伝道委員会の働きは教規第42条に果たすべき事項が記されています。教団はある時期まで「伝道」という語がタブーでした。伝道は教会のエゴとまで言われた時がありました。私の属する教区では残念ながらいまだにそうです。かつては積極的に取り組んだ歴史があるのですが。それが現実です。
伝道150年を覚えた昨年も教団が一致して取り組むには至らず力は半減状態でした。実行することができただけでも感謝しましたが。
これからの日本の伝道を考える時に他教派との連携は必須です。組織も一委会ではなく伝道局にして抜本的に伝道方針、伝道戦略を立てて行くことが良いと思います。
教団の現状は伝道に不忠実であったつけが今になって回ってきているのです。新しい教会を建てて行く気概を忘れないようにしましょう。教団と各教区がもっと協力できる体制を作っていかなければなりません。
……
第36総会期の第5回信仰職制員会が4月26日(月)~27日(火)に、委員7名全員の出席のもと教団会議室で行われた。
今回、以下の3つの諮問に対して答申が出された。3つとも信徒の戒規に関してのものであり、教会から総幹事を通して諮問されたものであった。
その要旨は以下の通りである。
1.「教会役員会における戒規(信徒)の執行について」
(一)信徒の戒規は「役員会において構成員の三分の二以上の同意を得て、之を陪餐停止に附することを得」とされている(戒規施行細則第9条)が、教会役員が戒規事案の当事者である場合、その役員を戒規に附す決議における表決に加わることができるか。
答申...役員会の構成員とは、教会規則に定められた役員の定数と解されます。戒規を申し立てられた役員の表決権についには『教憲教規及び諸規則』に特に定めはなく、判断することは出来ない。……
第36回総会期第4回靖国・天皇制問題小委員会が、2010年4月19日(月)~20日(火)、日本キリスト教会館4階会議室で開催された。
栗原清委員による開会礼拝の後、報告・協議が行われた。
委員会1日目において、芳澤信委員による発題「天皇制とは何か」がなされ、委員による質疑応答がなされた。富坂キリスト教センター刊『天皇制の神学的批判』を手がかりに、天皇制全般に対する一般的批判ではなく、キリスト者による神学的批判を行うことにはどのような可能性があるかが分かちあわれた。2日目にも質疑応答の続きがなされた。
現在わたしたちのイメージする天皇制とは第二次世界大戦期に急速に形成されたファシズム的天皇像であり、明治初期から大正期にかけてはそのように天皇を至高神として絶対視する風潮は民衆には浸透していなかったこと、しかし明治から大正の60年あまりの時間経過のうちに教育……
5月18日~19日、中部教区総会が、金沢教会を会場にして開催された。北陸石川地区での総会開催は実に21年ぶりということもあり、高橋潤議長による開会礼拝説教においてその意義と喜びが語られるところから総会はスタートした。
石川地区といえば、能登半島地震で被災した教会のほとんどが属している地区であり、1日目の夜のセッションにおいて、能登半島地震被災教会再建感謝報告会が行われた。地震当日の生々しい様子がスライドを交えながら複数の教職信徒により証言され、議場は改めて被災教会の痛みを共有した。しかし同時に証言者たちは、被災したからこそ与えられた神からの多くの恵みについて語り、中部教区を中心として、全国の諸教会の祈りに自分たちが覚えられており、具体的に支えられたからこそ再建の業が着実に進んでいることへの心からの感謝を述べた。 加えて1日目は、諸報告と教団総会議員選挙に関して主に……
神戸教会を会場に、兵庫教区定期総会が5月16・17日開催された。開会時出席正議員は228名中152名。基調講演に東北教区・仙台北教会の小西望牧師を招き、地区再編の取り組みから学んだ。
議長報告は11頁におよび、教区の現況と課題ならびに宣教活動について総括的な報告がなされた。
質疑ではまず36年に亘る「西神戸教会星陵台めぐみ幼稚園問題に関する件」について、当事者である推薦議員・准議員からの意見表明と質問がなされ、それに対し、特別委員会は終結するが、課題については、総会および常置委員会等にて担われていくことを期するとの応答がなされた。
議長報告をはじめ決算・予算議案および関連の各議案において、クリスチャン・センターの収支構造や運営について、繰り返し意見交換と質疑がなされた。会計に関しては、被災者生活支援・長田センター報告を巡っても、災害募金として寄せられた……
西中国教区総会は5月5日と6日、カリエンテ山口で、正議員135人中、開会時、114人が出席して開催された。
議員点呼の際、教団問安使を准議員とすることについて質問があり、柴田もゆる議長から、次の趣旨の回答があった。いつまでも拒否する姿勢は本来的ではない、そのことに必要以上のエネルギーを使うのではなく、必要なやりとりがあれば受け、率直に意見を伝えたほうがよい、揺れの続きの中の決断である。
教団問安使を准議員としない、とする動議も出されたが、少数否決となった。
次に、議長総括報告の序において、柴田議長は、小さくされた者を軽視し、平和を脅かす力が大きく働いている時代状況の中で、「教会は福音に立脚し、『第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白』のもつ意味を実質化して歩むことを求められているように思います」と述べた。
議長総括報告について、昨年……
西東京教区総会は、5月30~31日、阿佐ヶ谷教会を会場に、開会時で、正議員201人中128人の出席により開催された。
大村栄議長の報告では、09年6月に「教区創立10周年記念感謝礼拝」を捧げたことに関連して、「教区が伝道する教区として出発した」こと、「教会を産み出す」ことが教区設立の目的であったことが強調された。
また、「『教憲・教規の規定に違反した聖礼典の執行をすみやかに停止するように求める』」通称『14号議案』を可決した」教区であることに触れ、これを「教区と教団の伝道を支える教会的一致の大前提だ」とし、立川開拓伝道の「夕礼拝」もこの大前提に立っていることが述べられた。
議長報告を巡る質疑では、聖餐問題を巡り、「教区の姿勢を高く評価する」感想が述べられる一方、この可決に基づく教区の対応が「一教会に集中しているのはおかしい」という批判を述べ、「自分の出……
東北教区総会が、5月25~26日、仙台青葉荘教会と東北教区センター「エマオ」を会場に、開会時で正議員156名中119名の出席を得て開催された。
最も関心を集めた議案は、「新たに教区内各教会・伝道所を基本構成員とする東北教区センターを設立し、教区規則第46、47条に位置づけられていた東北教区センターを廃止する件」。議事は2日目の午後、他の議案審議を殆ど終えた後に2時間を残して行われたが、議論白熱、会期は10分刻みで延長された。また、前日夜には別途このために2時間の協議会を持った。
議案の内容は、センターの位置付け・性格を新しく整え、所謂「人格なき社団」とすること、及びこれに伴う規則改正を行うこと。以下が改革のメリットとして上げられた。①自主独立性が確保される。②教区内各教会・伝道所を基本構成員とすることで性格が明瞭になる。③独立した組織となり責任所在が明確にな……
東北、西東京、西中国、兵庫、中部
教区総会、各地で議論白熱