第36総会期「教区伝道委員長会議」は、6月28日(月)~29日(火)、仙台東六番丁教会を会場に、25名の出席者をもって開催された(北海教区、京都教区、沖縄教区は欠席)。
今回の講師には、山口陽一氏(東京基督神学校校長・日本同盟基督教団市川福音キリスト教会牧師)を迎え、二日にわたり、「新しい伝道協力の可能性」と題する主題講演を聴いた。
1日目の講演は「福音主義自由教会の宣教協力」として、山口氏自身が教団から他教派への転籍および献身の経験を通して示された日本のプロテスタント教会全体の相互理解と連携の可能性について、日本伝道150年の歴史を振り返りつつ語った。
これに続いて各教区報告と協議の時間が持たれたが、いくつかの教区から教会互助の問題が挙げられたものの、ここではそれ以上に伝道にあたっての、託された各地域の特質や課題を率直に分かち合い、また活発な意見交換も行われて、大変意義深い話し合いの時となった。
また、今総会期の伝道委員会においてたびたび話し合われた「伝道局」の構想についても、その幻を分かち合うことができた。これも山口氏の講演から大いに刺激を受けた結果であろう。
2日目は「地域・各分野における伝道協力の可能性」と題する講演が行われた。ここで強調されたのは、具体的な形での「伝道協力」を結実させるためには、教団の働きが欠かせないということであった。そのためにも、我々は「内向き」である現状を克服し、教派の垣根を超えて互いを知り合い、祈り合う関係を構築することが必要であるということが示された。
今回の教区伝道委員長会議を通して、日本全体の伝道を考えた時に欠かすことのできない「伝道協力」を進めるためにも、教団全体としていよいよ具体的な取り組みに入るべき段階が来ていることを痛感させられた。
今、我々の取り組むべき伝道のビジョンがこれほどまでにも具体的な形で提示されたことに感謝し、教団が「伝道共同体」として立ち上がっていくことを祈り願って散会した。
(北川善也報)