神のみ業が現れるために 田中 文宏 (真駒内教会牧師)
ヨハネによる福音書9章には、生まれつき目の見えない人が主イエスによって癒された物語が記されています。特に、「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。」(3節)という主のみ言葉は、私の伝道者としての召命を支え、牧師としての働きを導いてきたといっても過言ではありません。
私は、兵庫県の北部の湯村温泉という山間の町に、農家の5人兄弟の末っ子として生まれました。中学生の時に読んだ下村湖人の「論語物語」に感動し、キリスト教に出会うまでは孔子の教えを人生の指針として歩みました。私の家の近くには教会はなく、隣町に小さな教会がありましたが、牧師は公立中学の教師を兼務していました。
高校卒業後、盲学校の教師になることを志して東京教育大学に入りました。受験勉……
松井敏郎氏(隠退教師)
09年10月28日、逝去。80歳。愛媛県に生まれる。
'56年東京神学大学大学院を卒業、同年都城城南教会に赴任、長崎教会を経て、'70年より福岡渡辺通教会を牧会し、'98年隠退した。
遺族は、妻・容子さん(隠退教師)。
①(主題)四国教区は教区総会で主題を掲げることはしませんが、教区内諸教会および伝道所が、それぞれ神に委託された使命を自覚しつつ、協力し合って歩むことを目指しています。
②(最重要議案)すべてが最重要議案ですが、中でも教団総会議員選挙が大事だと考えています。
③(祈りに覚えてほしいこと)無牧だった三つの教会に教師が赴任されましたが、新たに無牧になる教会が六つ増えました。専住者なき教会数が16と全体のほぼ2割になりました。個教会の教勢や財力など体力の低下も顕著になりました。四国教区として互助制度を軸に協力関係の中で、精一杯のことを考え、試みていることを祈りに覚えていただきたい。
※ 新報4697号2面に、教区総会を迎える各教区についての特集記事を予定しています。総会日程の関係上、四国教区のみ先に掲載させていただきます。
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立ち返るしかない 小出 望
「委員長コラム」の執筆依頼を頂いた。何を書いたらいいか分からないので思いの侭を書くことにする。
宣教委員会は、伝道、教育、社会、の常設専門委員会が置かれ、全国教会婦人会連合、教会幼稚園連絡会、日本キリスト教保育所同盟の自主活動団体を組織し、「障がいを考える」小委員会があり、「宣教の綜合活動」を担っている。
宣教方策会議でも申し上げた話だが、ある教会で、県外の高校に進学した息子が受洗して帰省。が、牧師の「未受洗者は与れない」に「差別だ!」と与らず、両親を含め教会の傷みとなったという。
無差別陪餐には従来の聖餐への批判がある。批判は否定なのだ。鍵で言えば、マスターキーのように汎用性が高いようだが、実は、開くはずがない別物なのだ。聖餐理解は教会理解、福音理解を表している。別物なのだ。
これでは、一致した「……
第36総会期第4回「能登半島地震」被災教会会堂等再建支援委員会(以下、委員会という)が、2月16日に、教団会議室で開催された。
前回委員会議事録承認後長山信夫委員長より、「信徒の友」2010年1月号及び2月号のグラビア《ここに教会がある》に能登半島にある七尾、羽咋、輪島の3教会が紹介されることに合わせて、地震被災献金のお願いの広告を掲載したとの報告があった。
次に事務局より、献金及び支出状況の報告があった。2010年2月12日現在の募金状況は1億3千6百万円強であり、その内7千万円強が再建された会堂等に送金されていることが説明、報告された。
また、「能登半島地震支援ニュース№6(11月20日)」を発行したこと、クリスマス献金の募金アピールポスターを全国の教会・伝道所に配布したとの報告があった。
続いて陪席の中部教区能登半島地震被災教会再建委員会の……
2月22日(月)~23日(火)、栃木県那須塩原市にあるアジア学院で、第7回「農」に関する協議会が開催された。参加者は40名ほどであった。
以前からアジア学院での開催を望む声があった。アジア学院は、農村伝道神学校の東南アジア科を前身として、1973年に創立されたキリスト教信仰に基づく国際人材養成機関である。
協議会は米倉美佐男伝道委員長による開会礼拝に始まり、続いて、職員である中村満氏の案内でアジア学院を見学した。
その後、「西那須野教会の歴史とアジア学院の創立」と題して菊地創氏による講演。菊地氏は西那須野教会員であるとともにアジア学院の創立発起人であり、校長も務めた。創立以来のアジア学院と西那須野教会の関わりを語りながら、「命とそれを支える食物を大切にする世界を造ろう」というアジア学院の精神は、現代の宣教の大切な課題となり得るのではと語った。教会での小……
第36総会期の第4回伝道委員会が2月23日(火)~24日(水)、西那須野教会において開催された。
前日よりアジア学院において開催された第7回「農」に関する協議会を祝福の内に終えての委員会であった。
小林克哉委員の説教による開会礼拝に続き、中島英行氏(元日本基督教会大会伝道局理事)を迎えての講演を持った。今後の教団の伝道体制を模索するために日本基督教会の伝道局の働きに関する学びは有益であった。
今回の委員会で扱われた内容は以下のものである。
◎2010年度開拓伝道援助申請に関する件(7件)では、栗山教会(北海教区)、大船渡教会(奥羽教区)、陸前古川教会(東北教区)、土気あすみが丘教会(東京教区)、長野本郷教会(東海教区)に各165万円、岡山信愛教会(東中国教区)に55万円、大島教会(西中国教区)に110万円の援助を決定した。
◎2009年度後……
2010年1月23日(土)~1月30日(土)、日本盲人キリスト教伝道協議会(以下盲伝)の主催により、バングラデシュ・スタディーツアーが行われた。
参加者は盲伝の会員男性2名、女性6名の計8名。23日に成田を発ち、24日の聖日礼拝をバンコク日本語教会で守った後、バングラデシュに出発、25日からバングラデシュの様々な施設を見学した。
盲伝とバングラデシュの関係は長い。その関係は、1989年、NCCの招きでダッカ市内にあるバプテスト連盟女子盲学校の校長である、サマダール氏が来日したことにより始まった。「バングラデシュの視覚障がい者を支えよう」という声が会員から起こり、当時の財務員であった二神三男牧師がバングラデシュに足を運んだ。以来、生徒や卒業生に対する支援や、盲伝の会員がバングラデシュについて理解を深めるためのスタディーツアーを通して、相互理解を深めて来た。
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第36総会期第4回予算決算委員会が、2月1日(月、13時30分~18時20分)及び2日(火、9時30分~12時)の両日にわたって、教団会議室で開催された。
伊藤瑞男委員長による開会祈祷に続き、議事日程を事務局の提案通り決定し、直ちに議題に移った。
先ず、第3回予算決算委員会記録(案)を異議なく承認した後、内藤留幸総幹事より報告を受ける。特に予算決算委員会に直接関わることとして、第4回常議員会に、常議員会議員3名、教区長1名に予算決算委員長を加えた教区活動連帯金検討委員会設置の議案を提出の予定であると報告された。
また計良祐時財務幹事より第一次補正予算案の説明を受ける。これは当初、補正は不要であると思われたが、大阪教区より入金があったためである。
続いて負担金及びその算定方式について、突っ込んだ議論がなされたが、教団全体としては、前述のように検討委……
第36回総会期第3回靖国・天皇制問題小委員会が、2010年3月8日(月)~9日(火)、日本キリスト教会館4階会議室および靖国神社で開催された。釜土達雄委員長による開会礼拝の後、報告・協議が行われた。
委員会1日目において、七條真明委員による発題「神道とは何か」がなされ、委員による質疑応答がなされた。
井上順孝の著書『神道入門-日本人にとって神とは何か-』等を手がかりとして、神道が宗教というよりはむしろ宗教的態度であること、神道は仏教や道教と著しい混淆をなしており、したがって神道の明確な教義を定義することは不可能に近いこと、祭りや合格祈願や初詣において、人々は神道を信仰として意識することは少なく、神道と一般的慣習との境界線は曖昧であることなどが確認された。
また質疑応答においては、たとえば多くの日本人がなんとなくクリスマスを祝う心性に表れているように、神……