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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4722・23号】停電の中の卒業式

2011年5月7日
  私は卒業式の週に大震災のために、被災地の教会を問安して回った。そのために幼稚園を休んだ。卒業式の練習は一回だけ。その日も園長として出ることができなかった。 卒業式の前日、園に出勤した。A君「園長、卒業式忘れんなよ」。私「忘れないよ」。B君「園長、卒業式のやりかた教えてあげるよ」。私 「ありがとう」。B君「きおつけして、そして、こっちのお手てでわたして、こっちのお手てで握手、バッテンするんだよ」。B君、真剣に卒業式のやり方を教えてくれた。左手で卒業証書を渡し、右手で握手する。このようにして卒業証書を渡している。 卒業式当日。C君がわたしに向かって叫んだ。「園長、間違えるなよ」。私「分かった。頑張る」。真剣に私のことを心配してくれているのだ。 越谷も地震で大きく揺れ、この卒業式の週は「自由登園」として登園バスを出すことができなかった。144名の内、登園して……

【4722・23号】人ひととき  北 優香さん

  主が備えてくださった恵み   「牧師の子って嫌じゃない?」と聞かれることがある、と笑いながら話す。優香さんは教会で育ったのみならず、幼稚園・小学校・中学・高校・大学、すべてキリスト教学校へ通い、キリスト教環境に生活のすべてが囲まれていた。それは否定的に受け取られるものでなく、むしろ大きな恵みであったと語る。 神の家族=教会で、主にある大家族に囲まれ、多くの愛を受け、1歳のときに幼児洗礼、教会の祈りに育てられて中学1年で信仰告白、それらは皆、牧師の子としての恵みだった。そのことへの感謝の思いは、いつしか後に続く世代へこの恵みを伝えたいとの願いへと導かれ、大学ではキリスト教保育を学んだ。 同時に、中学校で出会って以来、優香さんの心を捉えて離さなくなった楽器がハンドベルだった。中学2年の自由研究課題ではハンドベルについて調査、日本ハンドベル連盟主催の講……

【4722・23号】東京信徒会講演会 「宣教基礎理論」-その問題点と見直しをめぐって-

  東京信徒会講演会は2011年3月5日鳥居坂教会を会場に、教職・信徒46名が出席して開かれた。 主題「伝道に燃える教団『宣教基礎理論-その問題点と見直しをめぐって』に強い関心が寄せられた。 宣教研究所では、前々総会期から「宣教基礎理論」見直しが進められていたが、今総会期第1回常議員会で、伝道議案審議の際に重要課題として浮上。講演会開催の切っ掛けとなった。 講師の宣教研究所宮本義弘委員長は冒頭、マタイ5章13節を引用して次のように問いかけた。「あなたがたは地の塩である」。この御言葉をどのように読むか。主イエスは、「地の塩になれ」と言われたのか。ここに50年前に作成された宣教基本方策と宣教基礎理論を読み解く鍵がある。 キリストの光に照らし出されて輝く者という姿が抜け落ち、自分自身の力で塩の働き、輝きを保ち続けようとするならば、信仰は難行苦行である。そこ……

【4722・23号】統一協会問題でヴァチカン訪問 洗脳や人格破壊の問題で理解を共有

  統一協会問題キリスト教連絡会は2月21日(月)から26日(土)の日程でヴァチカンを訪問し統一協会をはじめカルト諸集団に関する諸問題について情報交換・意見交換を行ってきました。 参加者は全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士を含む12名でした。内訳はカトリック中央協議会、日本バプテスト連盟、日本聖公会から各1名、日本基督教団統一原理問題全国連絡会から代表世話人の小出望牧師(36総会期宣教委員長)、岩崎隆牧師(元宣教委員長、現神奈川教区議長)、吉田好里牧師(連絡会の議長役)をはじめとする8名です。 ローマ・カトリック教会を代表するヴァチカンとの協議実現は4年前からの懸案でしたが、このたび、キリスト教一致推進評議会(局長・ブライアン・ファレルAbitine司教他1名)、諸宗教対話評議会(次長・アンドリュー・タンヤーアナン・ヴィサヌ神父他1名)、ヴァチカン市国……

【4722・23号】「伝道する体制を整えること」を基本とし 第1回伝道方策検討委員会 

  3月28日(月)~29日(火)、教団A会議室にて、第37総会期第1回伝道方策検討委員会が開催された。 冒頭、大震災被災地に向かう直前にもかかわらず、石橋秀雄総会議長の陪席を得た。委員一同、議長の伝道と本委員会に対する熱い思いを受けとめた。本委員会の委員構成、第1回常議員会における本委員会設置に関する協議が十分であったか等をめぐり、しばらく懇談した後、議長は被災地に出発し、委員会組織に入った。委員長の選任をめぐっては、候補として挙がった者について不都合が無いかどうか、長時間議論した。委員一人一人が本委員会に関する意見を述べた後、北紀吉委員を委員長に、岡村恒委員を書記に選任した。さらに、協議の中で、信徒の祈りなくして伝道があり得ないことを覚え、信徒の全国的な祈りの集団を形成していくことの重要性を確認し、鈴木功男委員を副委員長に選任した。 本委員会が協議すべき内容……

【4722・23号】格差是正と伝道推進を 第1回教区活動連帯金検討委員会

  新たに選出された第37回総会期第1回委員会を以下のように行った。2月28日(月)場所、教団会議室。委員会構成、岡本知之(招集者、教団副議長)伊藤瑞男(委員)、岡田義信(委員)、鈴木功男(委員)、高橋和人(委員、書記)、計良祐時(担当幹事)。 まず、前委員会の短期的な課題であった、拠出留保していた教区が留保を解くことが報告された。 次に、今委員会の位置づけと性格について全体的な協議を行った。 今委員会の任務は前期委員会の議論を受け教区活動連帯金について、現制度の根幹である全教会拠出による、格差是正と伝道推進を生かして新たな制度設計を行なうことである。 そのためには時間をかけて綿密な制度を立てる必要がある。現行の教区活動連帯金配分委員からは独立しているが意見を聞くことができる。 この委員会の主な課題として以下のことが協議された。 ①地域に……

【4722・23号】「ふさわしくない」との思いを超えて 第1回教師検定委員会

  第37総会期における第1回教師検定委員会が、3月24日(木)~25日(金)、教団会議室で行われた。12日前、東日本大震災が発生し、当初は日程変更が取り沙汰されたが、検定試験準備のスケジュールを考慮し、予定通り行われたもの。結果的に支障はなかった。委員7名のうち6名の出席。 開会に際し、招集者・東野尚志委員はⅠコリント1・26~31を朗読し、教師検定任務を委ねられる者誰もが感じる「ふさわしくない」との思いに対し、それを超えて、教会の歴史における神の不思議な選びの出来事の中に、神の知恵が働いていることを信じるよう奨め、新委員会が主の御前で絶えず畏れと謙虚をもって誠実に働くことができるように祈り願った。 各委員の自己紹介の後、内藤留幸総幹事から挨拶があり、この度の大震災に対する教団としての対応状況を説明するとともに、この事態の中で常設委員会の働きが不断になされるこ……

【4722・23号】「宣教」と「伝道」の違いは何か 第1回宣教委員会

  第37総会期第1回宣教委員会が3月7日(月)~8日(火)、教団会議室において開催された。出席者は、張田眞、加藤幹夫、田中かおる、白戸清、望月修、具志堅篤、福井博文、米倉美佐男(伝道)、岸憲秀(教育)、釜土達雄(社会)、大三島義孝(担当幹事)、野村和正(担当幹事)。陪席者は、成松三千子(全国教会婦人会連合)、石井錦一(日本キリスト教保育所同盟)は欠席、古屋博規(全国教会幼稚園連絡会)、草深茂雄(担当職員)。 先ず、招集者の張田委員が使徒言行録16章6~10節を朗読、開会祈祷を捧げた。委員の自己紹介の後、互選により張田委員が委員長、書記に具志堅委員が選出された。 それから、今期委員会の在り方についての協議がなされた。その中で「宣教」と「伝道」の違いは何か、その定義についてのホットな議論が展開された。その後、前期委員会からの「申し送り事項」についての協議がなされた……

【4722・23号】市民に愛された美しい会堂が

  4日目、福島教会。訪ねた時、既に礼拝堂は更地になっていた。市の文化財に指定される程の、美しい煉瓦作りで、蔦の教会として市民にも愛されていたが、倒壊の危険に、いかんともしがたし。 堀江知己教師は、赴任2年目、厳密には震災時は1年目。絵心のある師が、ほぼ書き上げていたという旧会堂の絵を見せて貰う。写真と見まごうばかり、そして、写真よりも色合いが美しい。100年愛された会堂は、教会員の思い出と、この絵の中に生きることになる。 3日目に訪ねた岩沼教会も、歴史を感じさせ風格のある石造りの会堂壁面が崩落の危機、特に、塔の部分が見るからに危険だ。敷地の奧には付属幼稚園があり、園児もこの側を通って行く。早急な手当が必要となっていた。 キリスト教が浸透し切れていないと思われがちな東北の地には、実は、100年の歴史を刻む教会が少なくない。必ずしも大人数の礼拝ではなくとも、……

【4722・23号】地震、津波、放射能、被災教会を訪ねて み言葉と祈りを届けて2000キロ

  地域復興のために働く教会 主に用いられるならば   前号に記したように、4月4~8日(月~金)、東海教区小出望議長、宮本義弘伝道委員長(教団宣教研究所委員長)による東日本大震災被災教会訪問に、教団新報も同行した。 当時、東京ではガソリン事情はほぼ快復していた。だから出発できたのだが、被災地、特に福島県内では未だ深刻な不足状態にあった。出発前日、福島在住の知人に様子を尋ねると、朝3時に起きて3時間並び、やっと20リットル入れて貰えるとのこと。車社会の福島では、ガソリンなしには通勤もままならず、日常生活が困難になる。この時点で被災から20日以上、このような過酷な状況が続いていた。「福島県内では給油しないで」とまで言われた。 宮本師運転するハイブリッド車でも、この点が不安だった。満タンで出発したのは勿論、非常用に20ℓ缶を積んでいたが、現地での給油に、……
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