第37総会期第1回全国財務委員長会議が、9月26日~27日に、教団会議室で開催された。
第1日目の冒頭、伊藤瑞男予算決算委員長は、全般的な教団財務状況を報告、特に東日本大震災への対応について説明した。
例年だと、各教区報告がなされるが、今回は事前配布の報告書で代替され、集中的に、被災3教区報告に
時間が充てられ、その痛みを共有した。
次いで、内藤留幸総幹事と計良祐時財務幹事から、10年度の決算報告、被災地への教団救援対策の報告がなされ、11年度予算の被災教区負担金減免額(約863万円)に関し、前年度の繰越金の範囲内で、補正予算として対応できることが付け加えられた。
これに関しては、伊藤予算決算委員長も言及し、更に「12年度予算の負担金は全体として0.5%減の方向であり、被災教区負担金減免分は他教区で分担する。今後余震等のため、被災教会が増加した場合は予備費で対応する」ことが述べら……
▼一人の老婆がトルティーリャを焼いていた。一枚をひっくり返すと奇跡が起きた。そこにはイエス・キリストの顔。それ以来、村は聖地となった…トマス・H・クック『夜 訪ねて来た女』、文春文庫、より。▼最も頻繁に利用する火葬場で、収骨時、「これがノドボトケ様です」、担当の職員が、何だか形が奇妙な小さなお骨を箸で拾い上げ、高く掲げて説明する。「少し形が崩れていますが、こうして合わせて見ますと、仏様が座禅しておられる姿に見えます」。参列の人々が、身を乗り出す。或る人は溜息をつき、手を合わせる者さえいる。しばしば見られる光景だ。▼葬儀で、故人の遺徳と重ねて聖書の証を語り、大方の人の共感を得、少しは感動を引き起こした…と思ったが、「ノドボトケ様」で、ぶち壊しになる。毎度のことだ。▼トルティーリャに浮かんだ顔が、本当にイエス様に似ているかどうか、そも、誰もイエス様の顔を知らないではないか。ほとけ様の座禅姿か、……
2011年10月4日(火)~5日(水)、日本キリスト教会館A会議室にて、第37総会期「障がい」を考える小委員会第2回委員会が開かれた。
前日から開催されていた宣教委員会において、W・ジャンセン氏(東京神学大学教授)、石丸昌彦氏(精神科医)を迎えて「牧会者のメンタルケアの課題」について講演があり、本委員は陪席をした。
神学生に対してどのようなケアが行われているか、牧会者に対してどのようなストレスがかかってくるのか、その問題を共有することができた。
特に、牧会者の仕事は、目に見えない「感情労働」が多く、そのストレスから燃え尽き易くなる。さらに、それが感情障害やうつ病などの発症へとつながることも多い。このための対策は、教団としても早急に考えて行かなければならないと考える。この問題は、「障がい」を考える委員会において5年にわたって取り組んできた課題でもあるので、宣教委員会のもとに「牧会者と家……
第37総会期第3回伝道委員会が9月26日(月)~27日(火)、蕃山町教会にて開催された。
26日(月)夜は、教団伝道委員会主催の伝道講演会を諸教会にご案内して開催した。
北紀吉教団伝道方策検討委員長により「魂の叫びをききたもう神-一教会の伝道を通して-」との題で講演がなされた。
伝道について具体的示唆を得る講演で参加者が熱心に聴き入った。出席は15教会、32名。
「『農』に関する協議会」については、2012年2月28日(火)~29日(水)、日本基督教団松山城東教会と道後友輪荘を会場にして行うこととした。主題は「農村地方において伝道の幻に仕える」。講師は塩入隆氏(長野本郷教会信徒)で、講演は「賀川豊彦における農村伝道」。四国教区内より農関係者による発題を受ける。
「教区伝道委員長会議」については、2012年6月25日(月)~26日(火)、日本基督教団西千葉教会を会場にして行うことと……
第37回総会期第3回宣教委員会は10月3日(月)~4日(火)、早稲田奉仕園セミナーハウスにて開催された。加藤幹夫委員司式による開会礼拝で開始。
教師委員会、教師検定委員会、信仰職制委員会の委員長と書記をメンバー構成とする、教団教師養成制度の検討開始が報告された。 台風12号被災地である和歌山地区を覚え、総幹事名で大阪教区へ教団から50万円の見舞金が届けられた。
統一原理問題全国連絡会から、統一協会の会員が「まじめで熱心なボランティア」として受け入れられていることへの警告、「統一原理問題」に関する大韓イエス教長老会(統合)との、より緊密な情報交換をはかるための提案については、張田眞委員長、大三島義孝幹事が窓口となることが報告された。
伝道方策検討委員会から、教団の現状データに基づく分析と、教団内において具体的に伝道に取り組んでいる団体についての、調査を進めていることが報告された。
そ……
アンティオキア教会は、サウロとバルナバを福音宣教者として出発させた。宣教師を遣わす業は、キリスト教会の本来の働きに与ることである。その源泉は、「彼らが主を礼拝し、断食していると、聖霊が告げた」と記されているように、礼拝における主の臨在であり、その体験の中に聖霊が働くことにある。
「さあ、バルナバとサウロをわたしのために選び出しなさい。わたしが前もって二人に決めておいた仕事に当たらせるために」。人の決意が業を生み出すのではない。しかも、遣わされる本人ではなく、礼拝共同体、即ち教会自らがその言葉を聞くのである。遣わす者も遣わされる者も、共に御言葉に聞き、聖霊の働きに感謝して与ることが大切である。
後にパウロと呼ばれるサウロも、バルナバも、アンティオキア教会にとっては、欠くことのできない御言葉の教師たちであった。彼らを送り出すことは痛手であると言ってよい。しかし、聖霊は、あえて、教会の最も有……
日韓教会交流から東北アジア伝道協力の幻も
10月18日、第37総会期第4回常議員会の日程を終えた教団会議室で、引き続き宣教師派遣式が行われた。教団から大韓イエス教長老会(PCK)への最初の派遣宣教師となる洛雲海(ナグネ)宣教師の長老会神学大学教師就任によるもので、既に、PCK総会に於いて調印式が持たれた。地理的にも歴史的にも、最も近い関係にあり、様々な恵みと幾多の悲惨な出来事をも共有して来た両国宣教史に、画期的な一頁が加えられることとなった。日韓教会交流から東北アジア伝道協力への幻が育まれようとしている。
洛雲海(ナグネ)宣教師派遣式にいたる経過
病気療養をかねて渡韓し、ソウルでの生活を始めた洛雲海教師(当時は大山和至)を米倉美佐男牧師(現在札幌教会)と共にお訪ねしたのは1999年の1月のことでした。
5階建ての小さな雑居ビルの6階(すなわち屋上に建てられたプレハブ倉庫……
1932年生まれ。79歳。玉川教会員。
小説『夢の中の狂宴』(『たね』39号所収)で、2010年度全作家文芸時評賞を受賞した。「物語によって真理を伝えたい」という課題を自らに課しつつ「キリスト者以外に認められるキリスト者の文学」を目指してきた。今回の受賞は、その目標達成に関わる出来事だ。
青山学院大学卒業後、石油会社に入社した。三重県四日市で勤務していた時、公害問題が起きた。8百人が死亡し、大気汚染とぜんそくの因果関係が裁判で争われたが、その過程で、被害者の苦悩や利潤のみを追求する企業姿勢を知り、小説『透明な霧』を発表。結果、信仰的な決断をもって退職。その後は、外資系の物流会社に移り、海外出張で多忙の傍ら、それでも、創作活動は続けてきた。
四日市時代に、佐古純一郎の講演を通して「たねの会」と出会う。椎名麟三を中心とした、数少ない、日本におけるプロテスタント作家たちの集まりだ。……
東日本大震災から7か月を過ごした私たちは、特別伝道礼拝を迎えた。特別伝道礼拝は、レクリエーション(再創造)、神が私たちをこの礼拝から新しく創造してくださるという期待を持って祈り、計画を始めた。特別伝道礼拝は、当教会の恒例行事であったが、今年度は、やはり大震災を踏まえずには何も考えられない。具体的な計画を始めたのは震災から半年が経とうとしていた時であり、改めてこの半年間の変化や兆しを問われる機会も少なくなかった。
大震災以来、私たちの礼拝の歩みは痛みの中にあった。4月、着任したばかりの礼拝で、聖壇から見る幾人かのお顔には涙が流れていた。何とかしてこの痛みを取り去り、慰めの言葉を語らねばならないと躍起になった。しかし、6月に参加した聖学院主催の教会と学校との懇談会で講演と報告を伺い、礼拝に向かう姿勢を根本的に問い直された。7月から、礼拝で嘆きの詩編を祈り続けた。この月、一人の兄弟が病に倒れ、……
第37総会期第2回世界宣教委員会が9月16日、教団会議室で開かれた。前回委員会後に東日本大震災が起こり、世界宣教担当の加藤誠幹事、高田輝樹職員が教団の救援対策を兼任することになった。このために、被災現地に赴き救援活動の立ち上げなど多忙を極めた。その上、海外の教会からの問い合わせと救援や献金の受領、現状視察の来訪者への付き添いなどが相次ぎ、ほとんどパニック状態に陥るなかで働きが続けられてきた。委員会ではこの間の来訪者や派遣宣教師の消息、傘下の各委員会の活動の報告を聞き、それぞれの働きを確認した。
その中で、教団より初めて大韓イエス教長老会への派遣宣教師となる洛雲海(ナグネ)宣教師が長老会神学大学の教師としての就職が決定、PCK総会で同教会総会議長、神学校総長と石橋秀雄議長との間で調印式を行い、教団としての派遣式を10月に行うこととなったこと、また、今年7月に予定していたスイス、韓国、教団の……