第2日目最後に次の2件の議案が審議された。
「日本伝道の推進と教団の教師養成の重要性をふまえ、教団と東京神学大学との関係を回復する件」(提案者・議長)、「『信仰告白』と『教憲・教規』における洗礼と聖餐の〈一体性と秩序〉とを確認する件」(提案者・岡村恒常議員)。
「東京神学大学との関係回復」は、日本伝道を推進し、伝道する教団を建設するために教師養成は重要な課題で、特に教団立神学校である東京神学大学との関係を再構築するのが急務であるとし、同大学との関係を回復することを提案している。
提案理由の中で、第17、18教団総会において議決された東京神学大学に対する非難決議は適正を欠いたものであると認め、これらの諸決議ゆえに東京神学大学と教団の関係が現在に至るまで正常化できていないことを述べている。
また35教団総会における山北宣久議長報告「荒野の40年」で、東京神学大学の機動隊導入に対する一方的断罪ゆえ関係正常化できないでいることを主の御前に懺悔する、と述べられたことを取り上げている。
質疑では、提案に賛同する意見、非難決議の誤りを確実に検証して内実ある決議とすべきとの意見が述べられた。原案を賛成多数により可決し、38教団総会に提案する議案とした。
「洗礼・聖餐の一体性、秩序の確認」は、教団信仰告白における「バプテスマと主の晩餐との聖礼典を執り行ひ」との告白と、教憲教規の諸規定は、洗礼と聖餐の一体性と秩序、洗礼を受けた後に聖餐に与ることを告白し規定していると確認することを提案している。提案理由の中で、公同教会である日本基督教団は、神の民の信仰共同体であり、この共同体の一員になるためには三位一体の神への信仰を告白し洗礼を受けねばならず、洗礼を受けた者が主キリストに連なっている恵みを確認し感謝することが聖餐であり、洗礼と聖餐の聖礼典は切り離しがたく結びついている、としている。賛成多数により原案を38教団総会に常議員会提案の議案とすることを可決した。
(渡邊義彦報)