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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4830号】人ひととき 森島 豊さん キリスト教人権思想の影響と課題

2015年11月14日
 現在大学宗教主任として働く森島豊牧師は、論文「日本におけるキリスト教人権思想の影響と課題」を執筆、今年3月、中外日報社が主催する涙骨賞最優秀賞を受賞した。  日本国憲法改憲、しかも、最高法規条項すら削除しようとする動きが進む中、しばしば耳にするようになった「押しつけ憲法」との言葉に対する違和感が執筆のきっかけになったという。  カルヴァンは、神への服従が人間の支配者への義務より上にあることを根拠に抵抗権の思想を主張し、その思想がピューリタンに継承され、信教の自由に結実する。研究を進める中で、この人権思想が、明治期に抵抗権とキリスト教信仰との関わりを考究しつつ憲法私案を起草した植木枝盛、更にはキリスト者の家庭で育った昭和の憲法学者鈴木安蔵を通して日本国憲法に及ぶことを見出した。その過程にこそ、日本における人権思想の主体的、積極的受容があったと評価する。  しかし、日本にお……

【4830号】越谷が、教会が沸いた

 越谷教会付属幼稚園にフジテレビから電話が入った。「ノーベル物理学賞の梶田隆章氏の奥様の同級生に取材したい」ということであった。続いて何人もの同級生からもメールが入った。「テレビに映った梶田さんの妻は美智子ちゃんよ」。  越谷教会が沸く。教会学校の校長が「あの美智子さんとは、幼稚園から大学まで一緒だった。高校だけは春日部高校と春日部女子高と違っただけだ」と教会学校の生徒の前で話した。  祈祷会の時、越谷教会の長老が「美智子さんの教会学校の教師だった。優しい賢い女の子だった」。  梶田氏の妻は越谷教会付属幼稚園の卒業生だった。その同窓生が沸いた。  「梶田さんは教会の近くの妻の実家から東大に行っている。今、越谷にいるから行ったら握手してもらえる」など大笑いしながら話した。私の長女も美智子さんと同じ埼玉大学教育学部。  埼玉大学出身の梶田さんによってノーベル賞が近……

【4829号】2015年秋季教師検定試験 補教師19名、正教師61名、転入2名受験

2015年10月24日
聴く者の心を打つ、教会の現状の見える説教を  9月15日から17日にかけて、大阪クリスチャンセンターを会場に、秋季教師検定試験が行われた。今回の受験者数は、補教師試験19名、正教師試験61名、転入試験2名、計82名であった。今回も多くの受験者(献身者)が与えられたことを感謝したい。  試験全体の印象は次の通り。まず、提出試験の釈義と説教であるが、誠実に取り組んだものも見られたが、全体的に力不足、研鑽不足であると言わざるを得なかった。ヘブライ語は困難にしても、ギリシア語原典を読んでいないと思われる釈義も多く見られた。中には、釈義と黙想の区別がついていない者もあり残念であった。また説教というよりも、聖書の解説、説明に終始し、福音の力強さが感じられない説教も少なくなかった。加えて、受験要綱には、教会での礼拝を想定して、と指示して提出を求めているが、説教から会衆が見えてこない説教も多かった……

【4829号】荒野の声

 データで文章のやり取りするようになり情報の往来は格段に増え、また便利になった。手元に残す資料もデータ化で保存方法も変わった。しかし、それで紙媒体が減ったかと言うと、筆者においては、そうではないように思う。数値化したことは無いので印象ではある。個人の印刷が格段に容易になったことでプリントアウト、配付される資料もかえって増えたのではないか。出席しなくてはならない会議も増えたこともあるが。▼電子書籍も利便性や好みもあろうが、どうも手元に紙の本がないと落ち着かない。印刷、製本された本を床から積んでみると、自分の背丈を優に越えるほどになる註解書シリーズを電子書籍で購入したが、結局、必要部分をプリントアウトして持ち歩くことになった。確かに本棚の省スペースになってはいる。▼ニュースも文字にすることで現時点の情報、把握、考え方を固定できる。しかし、時間と共にニュースが新鮮さを失うことも必然だ。真実をすべ……

【4829号】▼予算決算委員会▲ 16年度予算、負担金2%減、委員会費10%減

 第3回予算決算委員会が、全国財務委員長会議を挟む日程で、9月28日から29日に日本基督教団小会議室にて行われた。  2016年度予算案を作るにあたって、各教区の負担金を対前年度比2%減となるように極力努力した。昨今の各教会や教区の財政状況から見て、2%減という削減幅を不充分とする評価も受けそうであるが、ただ、東日本大震災の年に3%余りの削減を行った以外は1%の削減幅(2015年度に関しては前年度と同じ)で推移してきており、今回の2%削減はかなりの緊縮財政ということになる。このためほとんどの委員会において活動費の10%削減する案となる。2016年度の予算案については提出された原案に対して、日本キリスト教会館の関連工事の支出でなお精査が必要と判断し、慎重に検討した結果、10月13日に常任予算決算委員会を招集して、そこに委ねることとした。  負担金の配賦額を計算するにあたっては、昨……

【4829号】▼全国財務委員長会議▲

 第1回全国財務委員長会議が、9月28日~29日に教団会議室にて開催された。  第1日目の会議の冒頭、長崎哲夫総幹事より挨拶がなされ、挨拶の中で、耐震工事が行われている日本キリスト教会館の引き渡しは、来年2月になること等の報告があった。この後、各教区からの財務状況報告の時間が持たれ、多くの教区が、現住陪餐会員減少に伴う厳しい財務状況が続いていることを報告した。これに関連して、教区互助制度についても、厳しい財務状況に伴い、その運営に苦慮していることが多くの教区より報告された。また、負担金未納教会問題や、伝道資金について述べる教区もあった。  そして、2016年度予算案と負担金割賦について、愛澤豊重予決委員長より詳細な説明が行われた。特に、次年度の予算案編成関して、多くの支出科目で10%の削減を行い、各教区に割賦する負担金の総額は、昨年度予算と比較して、2%減になっていること等が説……

【4829号】▼宣教師人事・支援委員会▲ 宣教師受入れ手続きについて議論

 第2回宣教師人事・支援委員会が9月24日、教団会議室で開催された。  開会祈祷、前回議事録の承認後、⑴新しい宣教師の承認の件、⑵北米宣教師に関する件、⑶韓国宣教師受入れ正式ルート確立のための協議会開催について、⑷宣教師の成果報告の様式の簡略化について、協議された。  ⑵の北米宣教師に関しては、ウィットマー宣教師夫妻の北海教区での40年以上に亘る奉仕からの引退、新任宣教師の就任等の承認を行った。また⑶の韓国人宣教師受入れについては、招聘性との関連もあるが、これまでは個人や任意団体によって各個教会に「宣教師」が紹介されるケースが散見され、人事委員会としての機能が十分に発揮されてこなかったとの認識を共有し、これは教団全体の議論が不可欠との判断から常議員会での場で十分に議論を尽くされるべきと指摘された。それを踏まえた上で韓国3教団との「準備のための協議会」を開催することを承認した。 ……

【4829号】▼世界宣教委員会▲ ブラジル・小井沼宣教師報告を受ける

 第3回世界宣教委員会が9月18日教団会議室において行われた。  ブラジル・ペルナンブコ州オリンダのアルト・ダ・ボンダーデ教会に遣わされていた小井沼眞樹子宣教師による帰国報告会が持たれた。  小井沼宣教師は、現在のブラジル社会が抱える問題をあげ、アルト・ダ・ボンダーデ教会が立っている地域も、さまざまな問題、課題に直面していることを話した上で、教会がこの地域にあってどのように宣教してきたか、そして今どのようなことに取り組んでいるかなどを熱く、また丁寧に報告した。小井沼宣教師はそこでの働きを終えて、新たにバイア州サルバドールの教会で宣教師としての働きを続けることになっており、同宣教師の働きが祝福されるようにと一同で祈りを合わせた。  また、今回の委員会では、現代の若者たちに有効なメディアを使ったコミュニケーションを考える時期であろうとのことから、世界宣教部としてフェイス・ブッ……

【4829号】♦被災幼児施設担当者会♦ 放射能被害について課題を共有

 東日本大震災は多くの子どもたちとその家族とに不安を与えている。一つは地震と津波とによる幼児施設の建物被害に始まる困難と子どもたちとその家族の被災である。もう一点は原発事故による今なお続く放射能汚染による不安である。そこで、教団では、対策本部の下に被災幼児施設担当者会を設置して、この課題に向き合っている。  同担当者会は今まで、建物のこと、また、避難園児保育料補助、一時避難児受入施設への支援、除染費用の補助、被災職員への見舞金などを援助した。また、幼児施設ゆえに公的援助についての助言も行ってきた。そしてまた、幾たびも諸施設を問安し、現状把握に努めてきた。  去る9月16~17日にも東北教区のいくつかの施設を訪問した。担当者会としてはじめて「いずみ」(東北教区放射能問題支援対策室)を訪れ、「いずみ」の取り組みについて特に子どもたちに関わることについて話を聞いた。福島のみならず宮城……

【4829号】▼伝道委員会▲ 関東・東北豪雨被害について報告

 第3回委員会が9月15~16日に行われた。会場は1日目が安行教会、2日目が武蔵豊岡教会であった。いずれも関東教区埼玉地区の教会で、かつて開拓伝道援助を行った問安を兼ねて訪問した。実際に現地を訪ね、いずれの教会でも教会員と共に祈祷会を持つことにしている。  今回の委員会は、甚大な被害をもたらした関東・東北豪雨の翌週に行われた。開会礼拝は、関東教区副議長でもある熊江秀一委員の奨励であった。茨城県常総市にある水海道教会における会堂、牧師館、付属施設の浸水の被害の報告を受けた。また、ボランティアセンターが開かれ、教区としての支援体制を築いているとのことである。関東教区内で度重なる自然災害の被害を受けているが、祈りを大きくする機会ともなっている。主にある救いへとすなどるために網を打つように、様々な教区の連帯を実現させる活動がなされていることが伝えられた。それを受け、皆で祈りを合わせた。 ……
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