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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4872号】荒野の声

2017年12月2日

 前号に続き教会学校の話題だが。一人の小学科の子から質問を受けた。いつも明るくゆかいな子だが、このときはなかなか真剣な表情だった。▼明日、学校の遠足でお寺を訪ねるのだが、しおりに、お寺をお参りしましょう、と書いてあったと言うのだ。自分はずっと教会に通って神様に礼拝を捧げてきたので、この案内に困ってしまった、とのこと。彼女の通う学校は私立だが宗教色のない学校で、しおりを作った先生たちも単純に日本的な習慣で「お参り」という言葉を使ったのだろう。しかし、ここに彼女は真剣に引掛ったのである。▼大人のキリスト者であるわたしたちの日常にも信仰ゆえ同じ葛藤が起る。家族の仏事、町内会費の支出先、会社の神事等々、小さな日常から国の成り行きまで。この国に暮らす限り、彼女の経験した葛藤と無関係でありえない。▼彼女には、お寺はきっと立派な建物だろうからよく見ておいで、と言ってあげた。でも、明日の朝、担任の先生に、自分はいつも教会で神様に礼拝を捧げているから、見学はできてもお参りはできない、と言ってごらん、とアドバイスしてあげた。先生が何と答えてくれたか、この次、聞いてみようと思う。

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