東北教区からの諮問に答申
第6回、第7回信仰職制委員会が、3月8日、4月14日に、オンラインにより開催された。全委員出席で、陪席は総幹事、担当幹事、担当職員(ただし第7回は総幹事は欠席)。
第7回委員会では、前回委員会の継続審議事項の協議を行い、次の通り答申することを承認した。
《諮問》=東北教区常置委員会、および東北教区総会議長保科隆より
教規101条は「役員会の議長は、主任者たる教会担任教師またはその代務者をもってあてる。ただし、主任者たる教会担任教師またはその代務者がともに事故あるときは、他の教会担任教師または役員中から選挙する」と記されています。ここに記される「事故」あるときの事故はなにを意味しているのでしょうか。
《答申》
事故とは、議長であるべき者が、何らかの理由で議長としての職務を行うことができない事情がある場合、または意図的に行わない状態をあらわします。
その……
涌谷教会に受洗者が与えられ、信徒数が増えたと聞いて、礼拝に出たいと思った。この私の思いを涌谷教会に伝えると、説教をして欲しいとの依頼を受けた。
訪問に先立って涌谷教会役員からお手紙をいただいた。その中に「神様に愛される子どもは社会の宝、キリスト教保育を担う保育者は教会の宝」と書かれていて驚いた。教会が幼児施設を運営して行く上での見事な理念だ。涌谷保育園は教会と保育園が一体の関係で保育をすることで地域社会の信頼を得てきた。今17名の宝の保育者の一斉退職という衝撃の中にある。
礼拝の後、一斉退職をした職員と保護者の話を聞いた。涌谷保育園を愛し、子どもを愛し、涌谷保育園で働くのが誇りであった職員が退職せざるを得なかった話は涙なしには聞けなかった。保護者たちの失望と裏切られた怒りに教団の代表として頭を下げた。
涌谷教会の信徒たちは説教を涙しながら聞いていた。「あのことがあったから……
神様がよしと言ってくだされば
半田 輝雄さん
明治時代、新島襄が安中へやってきた頃に曽祖父が受洗した。それ以来、代々続くクリスチャンホームで育った4代目のクリスチャン。原市教会の有志が設立した原市赤心幼稚園や日曜学校に通い、いずれ受洗してクリスチャンになるのは当然だという環境で育った。高校3年生の時に受洗。地元の群馬大学で一般教養を学び、医学部の受験資格を得た。一度目は落ち、もう1年間勉強して岩手医科大学医学部に合格した。偶然にもその年だけ苦手だった理数系の試験が課されなかった。
医学部在学中には日本基督教団下ノ橋教会に通い、日曜学校の補助をしていた。その後、ハンセン病や結核を研究する東北大学抗酸菌病研究所(仙台)で勤務。「ケセン語訳聖書」で有名な山浦玄嗣医師が勤務していた研究所であった。研究所に在籍中、医学博士号を取得した。
とくに強い意志や理由があって医師になった訳ではない。た……
教団総会開催方法、7月に決定
第41総会期第12回常議員会(臨時)が、開会時常議員27名が出席して行われた。「第42回教団総会開催方法に関する件」、「出版局に関する件」について審議した。
総会開催方法に関する件では、冒頭、教団総会準備委員会の願念望委員長が、3月26日に行われた委員会の報告をした。開催方法について、????池袋ホテル会場と17教区の会場をオンラインでつなぐ、????池袋ホテルで別会場を設けてオンラインでつなぐ、????教団事務局あるいは都心の教会と17教区の会場をオンラインでつなぐとの3案について議論したこと、3案の他に、書面開催にすべきとの意見があったことなどを報告した。
次に、道家紀一総務幹事が、開催方法のシミュレーションを費用の明細書を提示しつつ説明した。ホテルで、会場を二つに分けて開催した場合、基本的な経費1586万円の他、2会場をつなぐ費用637万円、PCR……
女性と子どもが安心して生きられる社会の実現をめざして
公益財団法人日本キリスト教婦人矯風会 理事長/溝ノ口教会牧師 飯田 瑞穂
1886年、禁酒運動が米国から紹介され56人のキリスト者女性たちが矯風会を設立しました。創始者の矢島楫子は夫の酒乱と暴力の被害者です。しかし、日本の女性にとって酒害以上に深刻だったのが、重婚と貧困女性の売買春を国が公然と認めていた公娼制度でした。一夫一婦制を求める請願、廃娼運動、廃業する女性を匿い会員の力で施設を作り自立の支援活動をし、婦人参政権も求めます。廃娼運動は、現在の婦人保護事業の礎ともなり、社会福祉法人となった矯風会関連施設が今も全国に数カ所あります。「運動と福祉は車の両輪」の精神が矯風会に培われました。
1986年、国籍を問わない緊急一時保護施設「女性の家HELP」(所在地非公開)の運営が始まります。アジアの出稼ぎ女性が性的搾取に遭ったバブル期。……
2018年7月に起こった西日本豪雨の災害支援のために2018年12月にまびくら(まびにくらしのぬくもりを)は設置された。まびくらは、東中国教区、岡山キリスト災害支援室(岡キ災)、YMCAせとうち、日本基督教団の4者の祈りによって生み出された施設であり、また全国各地の教会の方々の支援によって運営されてきた。居場所支援、子ども支援、各種イベントの開催を主な働きとしてきた。2020年度は新型コロナウイルスの影響もあり、大幅に活動を縮小せざるを得ない日々が続いたが、教団からの支援により、換気扇、エアコンを増設しながら、コロナ禍にあって可能な支援を続けてきた。
当初の予定の通り、まびくら運営委員会は2021年3月末での閉所を決定し、3月20日に閉所式を開催した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、会場にはまびくら運営委員、スタッフ、被災者の25名が集まり、他の方々にはオンラインで視聴していた……
逝去
船田雄一(無任所教師)
21年1月26日逝去、76歳。栃木県生まれ。70年東京神学大学大学院卒業。72年より輪島、小岩、遠州、遠州栄光教会を85年まで牧会。遺族は息・西山信さん。
柏田政治(新津教会主任担任教師)
21年3月7日逝去、71歳。熊本県生まれ。92年東京神学大学大学院卒業。同年より五所川原、北広島、熊本白川、多良見、天草平安、新津教会を牧会。遺族は弟・岩本光之さん。
福田 栄(隠退教師)
21年3月26日逝去、70歳。栃木県生まれ。84年東京神学大学大学院卒業。86年より上倉田、六ツ川、羽沢教会を牧会し、17年隠退。遺族は姉・入江陽子さん。
正教師登録
村尾政治、村尾いづみ(2020・11・23受按)
正教師転入
山本正人(第11回常議員会承認)
教師異動
八丈島 辞(代)藤盛勇紀
〃 就(主)荻野英夫
稲取辞(兼主)佐久本正志
〃 就(……
【東北教区】
福島県中通りに大きな被害
2021年2月13日午後11時8分、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が東日本を襲った。幸いにも人的被害が少なかったからか、数日後にはこの出来事は報道で目にすることはなくなった。しかし、被害は各地に広がっている。
東北教区でも宮城県や福島県では、屋内での物の散乱などは各地で起こり、特に太平洋沿岸部、福島県中通りと呼ばれる中部地域では建物にも大きな被害が出ている。
郡山細沼教会は、10年前の東日本大震災で生じて修復した外壁の亀裂が広がり、コンクリート製の大きな煙突は建物固定していたアンカーが外れ倒壊の危険が生じている。内部も壁の剥離崩落が多数あり、玄関部分は開閉ができないほど。パイプオルガンも破損した。このため、建物内のみならず、敷地内への立ち入りを禁止し、この地震以降近隣の郡山教会で合同礼拝を捧げている。須賀川教会では、パイプオルガンの……
教師研修会 『贖罪論』を主題に
教師養成制度検討委員会主催の教師研修会が、3月2日の午後、オンラインにより開催された。「贖罪論」を主題として、教団立神学校である東京神学大学の芳賀力学長の講演が行われ、質疑応答を含めて約2時間の研修の時をもった。
教師養成制度検討委員会では、先に教団信仰告白と教憲から導き出される「教師論」をまとめたところであるが、その作業と並行して、教会に仕える教師たちのために、神学の基礎を学び直す研修の機会を設けることを計画していた。すでに1年前に主題と講師を決めて日程調整に入っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、延期せざるを得なかった。
感染防止のため、共に集うことを控える生活が続く中で、オンラインによる礼拝や会議の体制が整って来たのを受けて、教団としては初めてのことであったが、教団事務局の全面的協力のもと、ズームを用いてオンラインによる教師研修会を開催……
第7回世界宗教者会議が「憲法9条とアジアの平和−沖縄からの祈り」を主題にして3月5〜6日に開かれた。沖縄キリスト教大学を会場に沖縄に集まる予定だったが、コロナ禍のために東京と沖縄とを基地局にしてオンライン会議によってキリスト教、仏教諸派、イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教などの各宗教者14カ国、120名を超える人々が参加して講演や発題、協議の時を持ち、共同声明を公にした。
日本国憲法9条の精神は、日本だけでなくアジアの、また世界の正義と平和を実現する基本となる精神であり、戦争のない世界、一切の武力を放棄して平和を造り出す社会を実現することは、聖書の宗教だけでなく各宗教の教義においても根幹をなす教えであることがこの対話の機会を通して明らかにされる。沖縄の状況から最近の東アジアの状況を見るとき、米中の対決構造が明らかになり核兵器や宇宙衛星、AIを駆使し、覇権を競い合う緊迫した動きが鮮明に見えて……