どのような人も祝福されていることを受け止めて
「部落解放祈りの日」礼拝が7月25日、尼崎教会において、オンライン併用で行われた。81名(内オンライン48名)が出席した。
礼拝では、冒頭、「全国水平社創立宣言」が唱和され、足立こずえ活動委員(広島主城教会牧師)がイザヤ56章1〜8節から、「救いの実現」と題して説教した。時代と共に状況が変化して行く中、「差別の問題に関わる時に経験する、身につまされるようなヒリヒリした感じから解放された運動」を生み出したいと述べ、その運動は、自分の存在が神に祝福されていることを受け止め、どのような人も祝福されていることに基づいてなされるものであると語った。また、礼拝から現場へと向かって行く大切さを語り、「神が愛をもって送り出してくださっているが故、自己卑下せず神の愛に応えて行きたい」と述べた。
礼拝の中で、上野玲奈主事の就任式が久世そらち教団副議長の司式で行われた。亀岡顕運営委員長が招聘の経緯を語り、上野主事が同性愛者の当事者として少数者、被害者、差別者の視点を持ち続けていること、小さな教会でつながりを大切にしながら仕えて来たこと等を紹介した。
上野主事は挨拶において、「様々な差別は、差別されたということでは同じでも、苦しみも同じだと思ってはならない。部落差別においては自らが差別をする側にいることを戒めつつ働きを担いたい。パーセヴィア “persevere”(やり抜く、不屈の努力)の精神を持ち、差別された人たちの声が聞こえる側に留まり続けたい」と述べた。
「同和問題にとりくむ宗教教団連帯会議」の足立宜了議長(臨済宗妙心寺派)、「部落問題に取り組むキリスト教連帯会議」の松村光司さん(日本バブテスト同盟北豊中教会)のほか、教団副議長、近隣教区(兵庫・京都・大阪)議長が挨拶し、お祝いを述べた。
(新報編集部報)