イエスに倣い、苦難に寄り添う
小羊学園 《静岡県》
私の勤める小羊学園は重い知的ハンディをもった方たちを対象として創業した福祉施設である。50余年を経て、幼児から高齢の者までを対象に入所施設やグループホーム、通園施設、通所施設が与えられ、短期入所や相談支援での関わりを含めると利用者は千人を超えるのではないだろうか。
利用者のすべてということではないが、多くの方たちは新型コロナウイルス感染のリスクを理解することができない。さらにその方の特性として日常生活で様々な変化に適応するのが苦手な人も少なくない。職員たちが良かれと思ってする介護・支援が拒否されることはしばしばで、なかには頑固に拒否して不穏になる方もおられる。新型コロナウイルス対策の基本とされるマスク着用も入念な手洗いも思うように徹底できない。それでも逃げ出すことなく、利用者を直接支援する職員たちは日常的な濃厚接触を避けることはでき……
コロナ禍における宣教をテーマに
6月15日、オンラインにて、昨年コロナ禍で開催を取り止めた第53回在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会を、「両教会の宣教課題と宣教協力〜コロナ禍における宣教」のテーマで開催した。
在日大韓基督教会からは、趙永哲総会長、中江洋一副総会長、李大宗副総会長、梁栄友書記、張慶泰副書記、申大永会計、金鐘賢宣教委員長、許伯基関西地方会長、金柄鎬総幹事、金聖泰東京教会協力牧師(オブザーバー)が出席した。
日本基督教団からは、久世そらち副議長、雲然俊美書記、岸憲秀宣教委員長、宮本義弘在日韓国朝鮮人連帯特設委員長、春原禎光柏教会牧師、秋山徹総幹事、加藤誠世界宣教幹事、大三島義孝宣教幹事、石田真一郎宣教幹事、廣中佳実職員が出席した(石橋秀雄議長は教会員の葬儀のため欠席)。
趙総会長の説教「コロナ時代と信仰の姿勢」(ローマ11・36)による開会礼拝の後、出席者……
コロナ禍の影響がこれほど長引くとは思っていなかった。教会をはじめ関係学校・団体・施設等では、毎日感染対策をしながら、日常の働きを担っている。
もっとも私の場合は、ほとんどの会議や会合がオンラインで開催されることで、長距離を移動することによる体の負担が少なくなったことはありがたい。正直なところコロナ禍収束後においても、皆が集まると共に、オンラインでのリモート参加というハイブリッド形式での会議の開催の継続を願っている。
教会においても、ユーチューブによる礼拝説教の動画配信がとても好評である。礼拝説教についてはこれまでもCDを作製しているが、これはこれで、車の運転中に聴くことができるなどの理由で喜ばれている。
これらの視聴がそのまま礼拝出席に代わるということではないが、み言葉を届けるということ、また、み言葉を聴くということにおいては大きな意義がある。
その他、祈祷会へのオンラインでのリモ……
第8回予算決算委員会を6月18日に一部オンライン会議にて開催した。
秋山徹総幹事より6月8日の責任役員会と臨時常議員会について、道家紀一総務幹事並びに大三島義孝財務幹事より事業活動等に関し報告があった。昨年延期となった新任教師オリエンテーションは、6月28〜29日オンラインで実施される(本年度は8月実施予定)。
その後、20年度教団決算に関する件を扱った。経常会計の当期収支差額は1478万9525円の差益となったが、ズーム会議によるものが大きかった。しかし本体事業の状況を示す事業活動については収入が3億2957万2907円、支出は3億7671万6602円となり、収支は4714万3000円の差損であった。これは救援対策基金として経常会計で管理していたものを特別会計に移し(6032万1977円)、また献金収入を「遺贈特別会計」として特別会計に(5000万円)移したためである。また常議員会費……
賀川豊彦の働きを受け継いで
社会福祉法人イエス団理事/神戸イエス団教会牧師 上内 鏡子
法人イエス団は、弱冠21歳の神学生賀川豊彦が、神戸にある貧しい地域のために身を投じたところから始まっています。1909年12月24日クリスマス前夜のことです。彼の日記『溢恩記』には、当初実行したいと願っていた事柄が箇条書きで記録されています。無料診察、無料葬儀も含まれており、地域の人々の生涯に寄り添って生きようとしていたことがわかります。賀川はすぐに「救霊団」を結成し、これを母体として働きを展開していきました。法人イエス団の前身です。当時の地方新聞などにも取り上げられ、多くの人々が賀川の働きに関心を寄せ、協力者も多く集まったようです。救霊団の活動は、礼拝や路傍伝道に限らず、診療所が開設され、子どもたちへのケアをしたり、滋養供給を目的としたり、一膳飯屋を開業、労働の場としての歯ブラシ工場なども展開し……
逝去
上野光隆(隠退教師)
21年6月13日逝去、104歳。宮城県生まれ。46年同志社大学卒業。47年より京都、南大阪、今治、南大阪教会を牧会し、87年隠退。遺族は息・上野光歩さん。
齋藤正彦(隠退教師)
21年6月3日逝去、95歳。山口県生まれ。52年日本基督教神学専門学校卒業。同年より福岡中部教会を牧会し、福岡女学院、活水学院、女子学院に務め、芝、福岡中部教会を経て、11年隠退。遺族は息・齋藤義彦さん。
深澤 馨(隠退教師)
21年6月4日逝去、80歳。東京都生まれ。65年日本聖書神学校卒業。同年より広島東部、下松愛隣、廿日市、ひばりが丘、谷村教会を牧会し、18年隠退。遺族は妻・深澤益枝さん。
信徒伝道者異動
東梅田 就 鄭 詩温
お詫び・訂正
教団新報4952号3面、事務局報欄、伝道所通信先・甲西「1709」を「709」にお詫びして訂正いたします。……
感染対策を施して実施、四役一新
第108回東海教区総会が5月25日から26日、池の平ホテル(長野県北佐久郡立科町)にて開催された。感染予防対策を実施した上で行われた開会礼拝では、宮本義弘議長による説教「務めを果たす」(二テモテ4・1〜5)が語られ、聖餐式が執行された。開会時出席議員は総議員数204名中91名。
議長報告において宮本議長は「東海教区五カ年計画」の最終年であったことに触れ、「疫病下にあって多くの集会が中止となり、主題の展開が不十分な一年であったことは否めない。しかし、5年間の歩みを通して、私たちは御言葉に聞く姿勢が整えられたという大きな成果を与えられた。折しも日本基督教団全体が疫病によって信仰が揺さぶられる中、東海教区では御言葉の響きの中に歩むことができたことを感謝している」と述べた。また、五カ年計画を踏まえ、特に終末論的な視点が現代において重要であることを考慮し、2021……
蒔かれた種はいつか芽を出す
佐竹 昱子さん
草加教会員、関東教区宣教部委員、埼玉地区社会委員会会計
心は貧しさや困難の中にある人と共に。それが昱子さんの人生だ。
今では高層ビルの立ち並ぶ川崎市武蔵小杉で終戦の年に生まれ、復興期の貧しさ中で育った。父は町工場の主人で、仕事を手伝うと掛け算を教えてくれた。屑やボロを求めてやってきた外国出身の方々に、優しく対等に接する姿が印象的だった。
中学では学校の体育館でドキュメンタリー映画を見た。「蟻の町のマリア」…神父の呼びかけを耳にし、山谷クズ屋部落で人々と生活を共にするに至った若きクリスチャン女性、北原怜子の姿に接し、自らのありようを恥じた。
私立で初めて短大から大学に改組された聖路加看護大学に1期生として入学。卒業後は隣の聖路加国際病院へ。当時病院は看護師の労働環境を巡って揺れていた。大卒看護師と贔屓される立場を捨て、仕事を教えてくれた……
6月10日、第5回委員会がズームを用いて開催された。協議では、主に「障がい」を考える全国交流会について話し合った。
新型コロナウイルス感染症拡大により教会を取り巻く状況が一変し、2020年10月に開催予定だった「第7回全国交流会」が中止となった。今年は、昨年よりも新型コロナウイルスが拡大し、変異株も出現しているが、教会がオンラインでの会議や研修に慣れてきたこともあり、オンラインでの全国交流会開催の可能性を検討した。本来、全国交流会は、研修と交流の2本柱であるが、研修の部を中心に置くなら、オンラインでも可能であるとの見通しが立ち、全国交流会開催を決定した。以下の事柄について確認した。
講師は津田望氏(社会福祉法人のゆり会理事長)。主題は「大人の発達障害の理解と対応」。日時は2021年10月4日(月)13時30分〜17時。原則ズームでの参加をお願いする。ただし、サポートが必要な方にもできる……
第8回伝道委員会は、6月7日、オンライン会議形式にて行った。
本委員会がコーディネイトする「こころの友」文書応援伝道について、3教会からの支援辞退の申し出があり、これを受理した。近年、支援教会数の減少、あるいは継続する教会においても支援部数の縮小が傾向として見られる。本委員会はこれまでの諸教会の支援に感謝しつつ、文書応援伝道をさらに周知させることにより、この制度を維持、発展させたいと考えている。支援を受ける教会からは、新来会者のために、地域の人々のために、そして関係教育・福祉施設の利用者や職員のために「こころの友」が用いられていることが随時感謝と喜びをもって報告されている。
建築資金貸出金について、返済が滞っている貸出先に再度返済督促を行うこととした。当該教会(あるいは伝道所)単独での返済が困難な場合は推薦教区に支援を要請するように促す。本制度の基盤となる諸教会・伝道所の信頼関係を損な……