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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4944・45号】東日本大震災から10年を迎えて

2021年2月27日
「あのことがあって今がある」 教団総会議長、越谷教会牧師 石橋 秀雄 2011年3月14日、石巻に入った。凄まじい津波に破壊され、ヘドロで埋まった地に立ち、衝撃を受け言葉を失ってトボトボ歩く心に「わたしたちの助けは、天地を造られた主の御名にある」(詩編124・8)との御言葉が示された。この御言葉を掲げて、直ちに「東日本大震災」の議長メッセージを書き、さらに、この御言葉を掲げて東日本大震災災害救援基本方針を定めて活動して来た。 大震災発生後の最初のイースターを迎えることになるが、その前の日の23日のことは忘れられない。23日は「土曜日のキリスト」だ。死んで墓に納められた主イエスを見つめる日だ。この日の朝日新聞の天声人語に被災者を思ってと島田陽子氏の詩「滝」が掲載されていた。 「滝は滝になりたくてなったのではない/…まっさかさまに/落ちて落ちて落ちて/たたきつけられた奈落に/思いがけな……

【4944・45号】伝道委員会

開拓伝道援助金、申請額の6割を援助 第7回委員会は、感染症拡大防止対応として、2月1日、オンライン会議の形式で行った。冒頭、秋山徹総幹事と委員にて教団・常議員会の動静について意見交換した。その後、おもに開拓伝道援助金および建築資金貸出の審査を行った。 開拓伝道援助金については次の5教会・伝道所の申請を受理・審査した。西東京教区・八王子ベテル伝道所(千原創教師)、関東教区・菖蒲教会(東海林昭雄教師)、東中国教区・久世教会(宮本裕子教師)、中部教区・中川ぶどうの木伝道所(尹成奎教師)、沖縄教区・石垣農村伝道所(川﨑正志教師)。審査の結果、開拓伝道援助資金の現状を鑑み、一律、申請額の6割援助を行うこととした。 なお、近年、申請額に対して満額支援ができていない。同資金の原資は「教会創立記念日献金」と「開拓伝道援助献金」となるが、改めて同献金の趣旨を全教団的に訴える必要性を確認した。 建築資……

【4944・45号】教区議長コラム 九州教区 日下部遣志

支え合う中で 九州教区議長 日下部遣志 昨年5月開催予定だった定期総会はコロナの影響により書面による総会となりました。その後も様々な会議や集会が中止や延期、オンライン開催になった1年でした。 当たり前だった総会が如何に貴重な時、場であったか、ボディブローのように効いてきています。九州教区は7県10地区に渡る広域教区です。地区が違えば、年に一度しか顔を合わさない方々もいます。だからこそ一堂に会し、1年の歩みを報告しあい、意見を交わし、開会礼拝、逝去教師追悼礼拝、閉会礼拝でみ言葉に励まされ、各地に戻っていくのです。総会中は奄美地区を支える物産バザーや教師互助のための古本屋が盛況です。沖縄宣教連帯献金などの募金箱も置かれます。休憩時間にはホームレス支援のための1杯100円のコーヒーで一息つきます。もちろん、二晩ある福岡の夜も元気をもらう一時です。 総会という貴重な場。今年も開催は不透明で……

【4942・43号】教団出版局の財政危機と改善に向けて

2021年1月30日
教団出版局の財政危機と改善に向けて 日本キリスト教団出版局は、営利事業を行う教団の一部局ですが、信徒向けのキリスト教書や牧師や研究者のための神学書、讃美歌、「信徒の友」や「こころの友」などの定期刊行物の出版を通して、キリスト教出版業界の中心的な役割を担い、日本の社会全体にキリストの福音を伝える重要な働きを担っています。この出版局の財政状況が年々厳しさを増してきており、ここ数年間は赤字経営の状態が続いています。 出版局の売上高は2000年には7億1000万円余でしたが2015年には3億4000万円に半減し、2019年には3億1000万円余とさらに減少してこの傾向はとまりません。これに対して製造原価や人件費等は大幅な減少をはかることは容易ではなく、最近6年間の当期純利益は、2015年:−1218万6千円、2016年:−651万6千円、2017年:−2355万3千円、2018年:−3843万……

【4942・43号】礼拝の場が心地よい

待降節の礼拝を捧げた次の日から付属幼稚園では「ページェント礼拝」が始まる。練習ではなく「ページェント礼拝」を積み重ねてクリスマスを迎える。 最初の「ページェント礼拝」の日、幼稚園を休園せざるを得なかった。保健所から「家庭内感染者が出たのでPCR検査を」との連絡が入り、保護者、園児、保育者30名が検査を受けた。結果は全員陰性で翌日から通常保育、「ページェント礼拝」が始まった。 やりたい役をしながら、クリスマスの一週間前に役を固定する。この役決めが大変、やりたい役への思いが強い。ヨセフ役が案外不人気だ。ヨセフがいないと成り立たない。重苦しい時間が流れるが、保育者は子どもが真剣に考える時間を大切にしている。皆のために「僕がやる」と手を挙げる子が現れる。 「クリスマス・ページェント礼拝」が始まった。環境の変化に敏感なAちゃんは、「ページェント礼拝」では大きな声で泣いていたが、今日……

【4942・43号】新春メッセージ 「神の時」に生かされる 詩編90編9節〜12節 石橋秀雄

「神の時」に生かされる  詩編90編9節〜12節  石橋秀雄(越谷教会牧師) 「人の時」に生きる者の虚しさ 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化し不安と恐れが膨らむ中で新しい年を迎えた。新年の挨拶も力が入らない。 越谷教会の新年最初の礼拝後、礼拝堂の真ん中の通路を挟んで向き合い新年の挨拶をするのが恒例となっている。今年は「主にあって新年おめでとうございます」と特に力を込めて挨拶をした。「主の時」、「神の時」の支配の中にある一年の歩みが始まるのだ。 新型コロナ感染の不安と恐れを吹き飛ばす希望が「神の時」に生きる者に示される。 神は時を超え、時を支配される永遠なる存在者だ。この神の前に人間は「塵」に過ぎない。神が人を塵に返し、「人の子よ、帰れ」(詩90・3)と仰せになったら、あっけなく死んでしまう存在だ。 神の「御顔の光」(8)の中に置かれたらその罪が暴露され、「わたしたちの生……

【4942・43号】伝道報告 戦後の佐世保に繰り広げられた奉仕と伝道のわざ ワールドミッションと光の子福祉会と東部伝道所

戦後の佐世保に繰り広げられた奉仕と伝道のわざ  ワールドミッションと光の子福祉会と東部伝道所 佐世保東部伝道所牧師 末瀬昌和 いろいろ問題を抱えながらも、戦後の佐世保の町はアメリカ海軍の佐世保基地とともに歩んできたといえるでしょう。1950年代に、休戦協定が結ばれて朝鮮戦争が一応の終結を見るとともに、町には帰還したアメリカ軍兵士があふれました。同時に、日本女性との間に子供がたくさん生まれたのです。 この状況を知ったアメリカの「ワールドミッション・トゥ・チルドレン」という宣教団体が、この子どもたちの養育とキリスト教伝道のために、宣教師を派遣してきました。 この活動は2001年まで続けられ、約100人に及ぶ子供たちを引き取って養育し、成人前に多くはアメリカの家庭に養子として送り出されました。また佐世保はもとより、周辺の町々、さらに佐賀、唐津、長崎などに伝道を展開し、教会を生み出しまし……

【4942・43号】EMS総会報告

ドイツを中心とした世界宣教団体「連帯福音宣教会」(EMS)の2年ごとの総会が11月12〜14日、オンライン会議で行われた。参加者はドイツの各州教会の代表者、アフリカ中近東、東南アジア、極東の代議員、バーゼルミッション(スイス)、ドイツ東亜ミッション(DOAM)などで70名程の会議となった。教団からの代議員として秋山が自宅から参加した。 会の始めに、セクシャルハラスメント防止のための行動規範が制定され、それに基づいてこの会議のためにオンブス・パーソンが2名決められた。 EMSの会合では期間中、基調講演や聖書の分かち合いの時が設けられている。今回はルカによる福音書4・18〜19を読み、それぞれが受け取ったこと、また参加者がおかれた状況、特にコロナ禍をどう受け止めているかについて分かち合った。 今総会の最大のテーマは、全世界に広がるコロナ禍にEMSはどのように対応し、福音宣教の……

【4942・43号】『こどもさんびか改訂版』に関するお知らせとお詫び

『こどもさんびか改訂版』に関するお知らせとお詫び 日本基督教団出版局のためにお祈りとご支援をいただき、ありがとうございます。当出版局が2002年12月に刊行した『こどもさんびか改訂版』が、10版まで版を重ねて、全国の教会、学校や幼稚園・保育園の礼拝で広く用いていただいていることを感謝申し上げます。 さて、このたび、この歌集に掲載されている「わたしたちのいのり(12)ペットの死」(197頁)について、2001年3月にカンバーランド長老キリスト教会日本中会が発行された『神の民の礼拝 礼拝書試案』に収録されている祈りからの転載ではないかとのご指摘をいただきました。急ぎ内容を確かめたところ、たしかに「わたしたちのいのり(12)」は、『神の民の礼拝 礼拝書試案』からの転載であることを確認しました。ところが、この祈りの言葉について、編集時に転載許可をいただく手続きをとったという記録や書類は見いだす……

【4942・43号】教区議長コラム 四国教区 黒田若雄

神の備える未来に向かって  四国教区議長 黒田若雄 四国教区では、昨年夏、財務部が中心となり各教会・伝道所にアンケートを実施した。急激な少子高齢化やコロナウイルス問題に向き合う中で、教区に何を期待しているのか受け止めるためであった。 アンケートの回答にあった教区への期待は、互助制度の充実や教区全体で伝道を展開する方向性の明示等であった。それは、これまでの教区の歩みを踏まえつつ、更に教会間の連携を深め、厳しく見える四国の現状の中で、粘り強く伝道を展開していきたいという教会の願いであると思う。 アンケートの中に、「十年後の教会がどうなっていると思うか」という質問があった。教会の率直な声を聞くために入れられた質問であったが、その回答は大変意外なものであった。勿論、厳しくなるという予想は共通であった。しかし、所謂「小規模」教会を中心に、「神に支えられて歩んでいると思う」、「その時々の必要を……
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