この六月、全国教会婦人会連合中央委員長に再選された。「委員長として手腕があるのではないの。交通整理役だと思っています」と、にこやかに話す。
婦人会連合に関わったのは震災がきっかけだった。連合の委員は、地域の教会が順番制で出す。しかし当番教会が被災で委員を出せず、順番が回ってきた。自身も夫の両親を震災で失った中での関わりだった。教区の震災関連の働きにも関わった。連合三〇周年の大会が神戸で行われる時、準備委員となった。
「震災があったから今がある。全て神様のご計画で、たくさんの点が全て繋がっていくの」自分で切り開いた道ではない。神様から降ってきたものだと思った。それからは、ただひたすら、使命だと思って走ってきた。
洗礼を受けた後、「本当に自分は信じているのか」という問いがあった。パウロはロマ書七章で「内在する罪」について書いている。神様から善い物を与えられているのに、自分の罪ばかりを感じ……
★新刊から
『「断片」の神学-実践神学の諸問題』(関田寛雄)牧師として、神学者・教育者として五〇年。生活の現場で直面する一つ一つの問題に切実な神学の課題を見出して考察、説教・牧会・宣教そして明日を目指す実践神学について現代の問題を鋭く指摘しつつ、これからの日本の教会の宣教への提言をする。*A5判・四五八頁・五七七五円
『国家を超えられなかった教会-一五年戦争下の日本プロテスタント教会』(原誠)一九三一年に始まった日中戦争から敗戦に至る一五年間におよぶ戦争状態。その時、教団・教会・教会員は戦争とどのように向き合おうとしたのか。沖縄・アジアの教会など、現地に赴き、丹念に証言を集め、その実像に迫る。*A5判・三三六頁・六七二〇円
『手話で歌おう!-こどもさんびか改訂版』(原崎悦子=監修/石橋えり子=絵)手話はとてもチャーミング。一語一語に込められた思いを全身を使って豊かに表現しよう。手話で……
★東京教区原理問題相談会
/時=2006年1月27日(金)13時~15時
/所=日本キリスト教会館4階会議室
/問合せ=東京教区事務所 TEL03-3203-4270
★教団年鑑刊行のお知らせ
このたび、日本基督教団年鑑二〇〇六年版を刊行いたしました。今回も新たな情報を満載しておりますので、是非、最寄りのキリスト教書店もしくは当方で直接お買い求めください(定価三六〇〇円+税)。また、ご購入いただいた方には、是非アンケートハガキにお答えいただき、当年鑑についてのご感想やご批判をいただければ幸いです。来年三月発行予定の追録を送ります。なお、直接お買い求めの際は、〇三-三二〇二-〇五四一事務局総務部にお電話ください。
二〇〇五年一二月
日本基督教団総務部年鑑係
備えられた道の不思議さ
青砥恵美子
(春採教会員)
今私は、この四月から夫が牧会する春採教会で教会員となり、又幼稚園の副園長として働いているが、この事が不思議でならない。というのも、春採教会は、二四年前に赴任し、夫が九年間牧会した教会だからである。その時と同じ牧師館に再び住み、同じ様に幼稚園で働いている事の不思議さ。しかし、振り返って見ると、これまでの私の人生そのものが不思議と言えるのかも知れないが…。
幼稚園教諭となる為に入った学校で神学生だった夫と出会い、彼が最初の任地である男鹿教会に赴任するとき結婚してから三六年。私としては、出会った人がたまたま神学生だったのであって、自分が牧師のパートナーになる事は深く考えずに結婚したというのが、本当のところである。
その後、鳥羽教会、春採教会、玉川教会、秋田高陽教会と任地は変ったが、私はそれぞれの教会で自分の出来る事をさせて頂いてき……
第10回日本基督教団と台湾基督長老教会との教会協議会
共 同 声 明
日本基督教団と台湾基督長老教会は2005年11月14日から16日まで、日本基督教団学生キリスト教友愛会会館において、第10回教会協議会を開催した。両教会は第二次世界大戦後の1963年に宣教協約を締結したが、これをさらに強力なものとするために、1985年にこれを改訂した。本年は改訂後20年の記念すべき年に当たる。われわれは「日本基督教団と台湾基督長老教会との協約改訂20年-歴史と展望」を主題として、これまでの共同の歴史を確認し評価反省すると共に、現在両教会が直面している歴史的状況と宣教の課題を追求し、これを協力関係教会として分かち合い共に担ってゆく、新しい具体的な関係を構築しようと努力した。歴史の主の導きの下に、21世紀の教会の共働の歩みが築かれることを祈りつつ、両教会は以下の共同声明を発表する。
1. 世界宣教……
教会を生み出せる教区に
吉岡光人
西東京教区では毎年秋に、信徒・教師がともに学び議論する『教区伝道協議会』を開催しています。今年は「開拓伝道」についてのテーマで行われました。教区内の約四分の三の教会・伝道所が一九四五年以降に設立されており、比較的歴史の浅い教会が多いのがこの教区の特徴です。また三〇年ほど前から人口の激増した八王子・町田などの市部にはまだまだ教会のない地域が多く、東京教区西支区時代から開拓伝道の必要性が叫ばれていました。西支区が教区になりたいという願いを持ち続けてきたのも、そうしたことが背景にあります。そのために支区時代から「親教会群伝道」による伝道協力体制や「伝道互助制度」などを整えてきました。
一方、礼拝出席者の減少傾向、経済的な困難さなど、各個教会の現実も大変厳しいものがあります。このような時に開拓伝道ということがらを話し合うことは、各個教会の現実を反映したも……
第一〇回日本基督教団(以下教団と記す)と台湾基督長老教会(以下PCTと記す Presbyterian Church in Taiwanの略)との教会協議会が一一月一四日(月)から一六日(水)まで東京で「台湾基督長老教会との協約改定二〇年-歴史と展望」を主題として開かれた。
この協議会は原則として二年ごとに台湾と日本において交互に開催されてきた。PCTから一五名、教団からは三役、総幹事、担当幹事、教会婦人会連合などをはじめ一四教区から参加者があった。PCTが北海教区に送り出してくださっている宣教師ディヴァン・スクルマン師も北海教区から参加してくださった。東京台湾教会が所属する西東京教区から多くの方がレセプションと開会礼拝に出席してくださったことは、教区における台湾教会の役割と位置づけ、また関係性の重要性を感じさせる出来事であった。
レセプションが宿泊場所でもあった中野サンプラザ、開会礼拝……
第34総会期第三回宣教委員会が一一月七~八日、教団A会議室にて開催された。開会礼拝を川崎善三委員が担当し、一コリント一三章一二節に基づいて、教団の更なる連携による形成を願う説教がなされた。
諸報告では、常議員会、常設専門委員会等の報告がなされ、協議に入った。
協議の主要事項の一つは宣教方策会議に関する件である。前回にも報告したが、第33総会期は、宣教理解の行き詰まりのゆえに対立を際立たせかねないと、会議の開催が懸念されていた。そのため教団の「宣教」を巡る概念、語義について学びを重ねてきたが、残念ながら宣教方策会議の開催を見送らざるを得なかった。
そこで今期委員会は全教区・教会・伝道所が共有できる宣教に資する課題を提起し、それをもとに宣教方策会議の開催への協議を継続してきた。殊に八月下旬には宣教方策会議準備会を行い、そこに一六教区(沖縄教区は欠席)の宣教委員長またはそれに代わる担当者を……
東海教区部落差別問題特別委員会主催の第一六回「にんげん大学」が十一月三日沼津教会を会場にして開催された。
講師は、教団部落解放センター運営委員会委員長の東岡山治氏で、第一部「怒りから祈りへ」第二部「糾弾から尊敬へ」と題した二度の講演を通して参加者に部落解放への啓発を促した。参加者は二三教会四八名であった。
この「にんげん大学」は東海教区が部落解放運動の一環として取り組んでいる企画で、教区内にある六分区を輪番に会場として行なわれている。東岡氏への講師依頼には、主催者側から以下のような視点を踏まえての講演としていただく依頼をした。それは、「ペトロの手紙一第三章九節にある『悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです』というみ言葉が、水平社宣言の根底に流れる祈りと重なっていると信じますが、この点について東岡先生……