各教区総会が続いている。残念ながら沖縄、京都の両教区は問安使を拒否されたが、それゆえにこそ対話を求めて行かねばならないと感じている。沖縄教区総会には愛澤豊重総務幹事を傍聴せしめたので、報告を受け対応していきたいと思っている。
四役で分担して一五の教区総会を問安しているが、幹事たちも一人一教区ずつ随行訪問させていただいた。
私は四国、奥羽、東北、西東京、関東の五教区を問安させていただいたが、各々の教区固有の宣教課題を担いつつ歩んでいる様子を今回も教えられている。
差異はあるが、「合同のとらえなおし」の問題をめぐる質疑、そして、セクシュアル・ハラスメント裁判についての質問が多かったように思えた。
これらについては深めることは出来なかったが、現状の把握はそれなりなしえたことは有益であったと感じている。
一方、教区活動連帯金の受入額減少をめぐっては厳しい意見、注文もなされ、これも今後に反……
必要なものは与えられる
必要なものは、主が与えてくださる。それが、民代さんが信じてきたことだし、事実、これまでもそうだった。
民代さんの父、森敬造氏は関西学院に学んだメソジスト教会の牧師だった。必ず民主主義の時代が来ると三番目の娘に民代と名付けた。父の転任に伴い、家族も石川、愛知、愛媛と住まいを移った。戦争となり四年ごとの転任がなくなる。民代さんは、三瓶教会で小学生から高校生までを過ごし、父と母が教会に仕える姿を間近に見てゆく。父は伝道一筋の牧師だった。
終戦後、女学校を卒業した民代さんは、姉の学んだ東洋英和女学院に進みたかったが道が開かれなかった。東京・府中に開校された生活指導学校へ社会福祉主事になるべく進学した。
父は、娘たちに職業に就くことを強く勧めた。二人の姉は、それぞれに栄養士、幼稚園教諭となっていた。民代さんに与えられたのは幼稚園助手としての働きだった。二百名の園児……
「新潟県中越地震」被災教会会堂等再建支援委員会が発足し、一億五千万円の目標を掲げ、全国の諸教会に支援のお願いを始めて半年が経ちました。現在約三千万円の募金が皆様のお祈りと共に寄せられています。ご協力を心より感謝いたします。
被災地は震災の後、例年にない豪雪にも見舞われました。関東教区発行の「被災支援センターニュース」11号に、「雪との戦いが終って、再び地震の被害との戦いが始まる。この痛みを負った被災地の現実に主の導きと私達の真心を持って望みたいと願っています」とありました。雪解けと共に被害の姿が再び露にされ、補強・補修工事を含め、復興作業が急がれます。
仮住まいを続ける牧師ご家族、体調を崩された信徒の方々、そのような厳しい中でなお主のお守りに感謝し、主を信じて前向きに歩んでおられるとのこと。新たな雪の季節を迎える前に、どうか再建・復興させていただきたいと願います。
多額の会堂建築負債……
「さいはて」こそ伝道の拠点
輪島教会牧師 勇 文人
朝、金沢方面に車で向かう途中、何台もの観光バスとすれ違う。「奥能登さいはての地めぐり」や、「辺境を旅する」などと銘打ってバスツアーが実施されているのが分かる。私は六年余前、輪島に遣わされた当初、この地が「さいはての地」と呼ばれていることに、あまり良い感情を持たなかった。
しかし、鉛色の雲に覆われ牧師館を揺らすような激しい暴風雪が連日吹きすさぶ冬は、荒涼としたイメージさえ漂わせる。能登半島の北端にある輪島は鉄道が四年前に廃止となり(今年三月には珠洲線が廃止となったために奥能登から鉄路は完全に消えた)、交通手段はバスと車しかない。同じ能登伝道圏を構成している「隣りの」七尾教会まで六〇キロ、羽咋教会まで七五キロ離れている。さらに金沢までは一二〇キロという地に住むと、車は貴重な交通手段となる。私の車の走行距離は毎年三万キロを超える。……
佐々木悟史氏(隠退教師)
三月二七日、逝去。七六歳。長野県に生まれる。一九五五年、東京神学大学大学院修了後、酪農学園教務教師、野幌教会を経て、六七年から八六年まで山梨教会、九一年まで西ドイツケルン・ボン日本語教会牧師を務め、九三年隠退した。遺族は妻の五津子さん。
照澤康晴氏(砥部教会牧師)
四月二八日、逝去。七五歳。東京都に生まれる。一九五三年日本聖書神学校卒業後、松山御宝教会に赴任。その後、卯之町教会、野村教会を兼任、旭川豊岡教会を牧会した。箱根伝道所、大井伝道所を兼務の後、〇三年から砥部教会牧師を務めた。遺族は妻の幸子さん。
四五六二号三頁「消息欄」教師身分、「無任所牧師」を「無任所教師」に、また四五六二号、四五六三号、四五六六号、四五六七号、四五六九・七〇号、四五七四号、四五七七・七八号、四五八〇号三頁「消息欄」教師身分、「隠退牧師」を「隠退教師」にお詫びして、訂正いたします。
セクシュアル・ハラスメント事件の解決を願う
深澤 奨
二〇〇五年四月二二日、大阪高裁は、九州教区内で起こったセクシュアル・ハラスメント事件に関する裁判の判決を下した。一審判決に続いて、加害牧師によるセクシュアル・ハラスメント行為を明確に認定し、不法行為責任を問うて被害者への慰謝料支払いを命じるものであった。
そしてこの判決を受けてすぐさま九州教区は、当時の議長名で、①当該牧師への「辞任勧告」、②当該教会信徒への「主任牧師解任要請」、③山北教団議長および常議員会、教師委員会への「戒規適用要請」を発した。
しかし当該牧師は未だに主任担任教師として居座り、教団執行部や教団教師委員会も戒規適用に踏み切れぬままいたずらに時を重ねている。
判決から約十日後に九州教区総会が開催され、わたしたちは教団問安使から判決について何らかのコメントを期待したが、一言も触れられず、質疑でコメントを求めて……
去る五月二三日、第34総会期第二回世界宣教協力委員会が教団A会議室で行われた。
この日は台湾の高雄めぐみ園で四年にわたる幼児教育の任に当たり、去る三月末で帰国した栢森幸子氏とインドのアラハバート農科大学で昨年より教育活動に当たっており一時帰国中の三浦照男氏を招いて、現地での活動報告を聞く機会をもった。
自然・社会環境や宗教、文化の異なる地で様々な困難と戦いながら、課せられた使命に取り組み、良い実りを生み出して来た様子を聞き、共に感謝すると共に、その労をねぎらい、これからの歩みに主の導きを祈った次第である。
その後、二人を囲んで昼食を頂きながら、しばらく懇談の時をもった。
午後からの会議では、まず前回記録の承認を行い、次に諸報告を受けた。当委員会の下に組織されている台湾協約委員会、スイス協約委員会及び実務委員会の報告があった。上田博子幹事の海外出張に関する報告、海外からのお客様との面……
第六四回東京教区総会は五月三一、六月一両日富士見町教会を会場に、正議員、准議員三八〇名の出席を得て開催された。
開会礼拝は松戸教会石井錦一牧師による「福音のためならどんなことでもします」と題する説教。
礼拝に続き、問安使の小林眞教団副議長、来賓小林貞夫年金局理事長、秋山徹出版局長の三名の方々から挨拶を受けた。
教団問安使小林副議長は、山北宣久議長の挨拶文を代読する形で教団の課題に言及、「正しい聖礼典執行を通して教団形成を」「教団財政の透明化」など、特に、新潟県中越地震被災教会会堂再建支援のために一億五千万円の募金協力を訴えた。
午後のセッションに入り、長崎哲夫教区総会議長は議長報告として次のように述べた。教区運営は、負担金の四割によって賄われ、六割は教団に納付。教団における東京教区の協力と責任の重さを改めてご理解頂きたい。一方、島嶼部農村部教会への互助費、教会強化費による一貫した支……
第六〇回奥羽教区定期総会が、五月二四~二五日、盛岡市の奥羽キリスト教センターにて開催された(開会時の出席は正議員一一五名中一〇六名)。
開会礼拝後、組織会、議事日程の承認、新任教師紹介(教区外から三名)、総会委員選任、さらに来賓の紹介がなされた。
総会委員等の選任の後、森分和基教師(宮古)よりの按手受領願い、さらに、丸田久子氏(秋田飯島)および高橋潔氏(柴宿)よりの准允受領願いが審議され、三教師それぞれに満場一致で承認された。その後直ちに、按手礼式並びに准允式が執行され、議場全体が大きな喜びに包まれた。
休憩の後、議事に入り、議長報告ほか諸報告が順次なされた。議長報告に関しては、地方(教区)における課題を踏まえた報告であるとの評価のほか、核燃料サイクル問題への取組みのあり方等教区の宣教姿勢に対する異議、二種教職制についての教区としての見解への問い等、意見や質問が多く出された。
この……