【4597号】統一協会問題・日韓教会フォーラム 韓国教会宣教百周年記念館会場に

深刻な被害状況の情報共有

日韓の教派を超えた協力関係

一月一八~一九日、ソウルの韓国教会宣教百周年記念館を会場に「統一協会問題についての日韓教会フォーラム」が開催された。日本側からは「統一協会問題キリスト教連絡会」を構成する日本基督教団、カトリック教会、日本聖公会、日本福音ルーテル教会、日本バプテスト連盟、在日大韓基督教会の六教派の代表、弁護士、被害者家族の会の代表二八名、韓国側からは大韓イエス教長老会の統合派、高神派、ホーリネス、カトリック教会の四教派の代表二一名の合計四九名の参加であった。
これまで日本の各教派はエキュメニカルな形で「連絡会」を組織する形で、韓国の諸教派もそれぞれに「異端似而非対策委員会」等を設ける形で統一協会問題(韓国ではキリスト教と明確に区別して「文鮮明集団」と呼ぶ)の対策と相談に当たってきた。そうした積み重ねにより目覚しい成果が上がってきた一方で、互いの国における被害の深刻さの情報は共有され難いという課題があった。日本において「霊感商法」がどれほど深刻であるのか、国際合同結婚式により渡韓後家族も連絡の取れない約六千五百人にも上るとも言われる日本人女性の境遇はどうなっているのか、「霊感商法」で吸い上げられた二千億円が朝鮮半島南端の麗水(ヨス)に万博誘致や開発のための不正な政治工作資金として使用されているらしい…、といった情報の交換と共通の課題に両国教会の教派を超えた協力関係が求められていた。今回の「フォーラム」開催はそうした新たな協力を模索したものであった。
日本側からは今回団長を務めた岩﨑隆教団宣教委員長がまず「統一協会問題キリスト教連絡会設立の趣旨」を語り、日本ではエキュメニカルな協働が大きな成果を上げつつある事を報告。続いてルーテル教団の平岡正幸牧師が日本の牧師たちがこの問題の被害者支援に取り組んできた歴史を紹介。「異端問題」とだけ韓国内では認識されがちなこの問題が日本社会では反社会性、問題性を有することを報告した。「被害者家族の会」代表をはじめとする何人かは、自らの体験報告も含めて具体的な事例報告を行なった。この中には、自身が韓日の合同結婚式に参加した後離婚したケース、霊感商法に参与したケース、現在韓国の夫と離婚調停をしているケースなど生々しい事例報告も含まれており、韓国側の参加者の注目を集めた。渡辺博弁護士は「日本における統一協会の実態」と題して、日本における深刻な統一協会による経済被害の実態と救済の取り組み、最高裁の諸判決を具体的資料に基づきながら報告した。特に詐欺的な「霊感商法」については韓国側にまだまだ周知されていない面が多く韓国諸教派からも活発な質問がなされた。その後、「日本側と一緒に取り組んでいきたい」と大韓イエス教長老会異端似而非対策委員長ファン・スンリョン牧師をはじめとする決意表明がなされていった。

・四項目の「共同声明」採択
「麗水問題」等の解決に向け

二日目には在韓の日本人女性の相談窓口開設、情報交換を密にすること、「麗水問題」等の解決に向けて両国の諸教会が協力して取り組むといった内容の四項目にわたる「共同声明」が採択された。韓国カトリック教会の朴ヒョンミン司教の祝福により「フォーラム」は幕を閉じた。終了後ただちに記者会見がなされ、TVを含む一五のマスコミ各社ら熱心な質問がなされた。また弁護士、被害者家族の会を中心に韓国の日本領事館を訪ね、この問題についての当局の真摯な対応を申し入れた。
振り返れば、一九八六年に日本基督教団に「統一原理問題全国連絡会」が結成され、同年の教団総会でこの問題に積極的に参与する「声明」が、更に九三年に再「声明」が出されていく中、九○年代はじめに早稲田に韓国三教会(大韓イエス教長老会、韓国基督教長老会、基督教大韓監理会)他の代表を招いて協議会を開催して(当時三七名参加)以来のこの問題についての大きな「フォーラム」となった。今回は日韓両国で具体的にこの問題に取り組んでいる牧師、弁護士、「家族の会」の面々が直接顔を合わせて情報を交換し合い、今後の協力の方向を探る事ができた点、日韓両国諸教会がカトリックまで含むエキュメニカルな協力の方向を探る事ができた点、被害の大きな日本側から多数の関係者が韓国に赴いて具体的な資料を提示して問題を訴えたという点で画期的な会となった。
中でも「麗水問題」は日本側ではまだそれほど深刻さが認識されていなかったが、二○○八年までに万博招致か否かが決定されてしまうという緊迫感をもって韓国南端の現地からわざわざこのフォーラム会期に合わせて三名の教会代表が参加、詳細な資料を添えて報告した事も注目を集めた。「麗水開発」をめぐって政界と統一協会の黒い癒着、浸透が進む中、麗水を「統一協会グループのメッカ」化する(昨年六月「朝鮮日報」紙が報道した文鮮明発言)計画が進められていることに韓国の諸教会が警戒を強めている事も知る事ができた。
フォーラム終了後、韓国側諸教会の案内で、ソウル市内やこの春に完成予定の清平(チョンピョン)本殿聖地、清心病院、老人ホーム、清心神学大学院等の現地視察も行うことができた。

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