にじのいえを訪れた三月初旬の土曜日夜、子ども聖書会から巣立つ女子高生の送別会が開かれていた。
中高生十一人に加え、入居者、職員ら二十三人が出席した聖書会は、礼拝から始まり、辻哲子牧師は「光の中を歩こう」と題する説教で「希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい」と諭し、「祈れなくなったり、祈る言葉を忘れたら、ただ、『インマヌエル・アーメン』とだけ祈りなさい」と優しく語りかけた。
千葉市に就職するMさんの送別会は、手造りのケーキを頬張りながら、多くの人が優しい励ましの言葉を贈ったが、
「Mさんを知ったのは、幼稚園のころ。以来十数年、毎週聖書会でその成長を見つめて来た。神様に見守られて、社会人となる日を迎えたことは、自分の孫のようにうれしい」
と語った隠退婦人教職の言葉が印象的で、心温まる感動的な送別会だった。
全国教会婦人の熱い思いと祈りで
千葉県館山市、南房総……
キリスト教保育を志向して
藤野敬子さんは、女学生時代の一九四〇年、松山大街道教会で洗礼を受け、キリスト者としての歩みを始めた。
最初、キリスト教幼稚園(松山東雲学園付設勝山幼稚園)で働いていたが、戦災にあって廃園となり、戦後は静岡県内の国立幼稚園で働くこととなった。しかし、もう一度キリスト教保育に戻りたいとの願いから、国立幼稚園を一五年目に退職。キリスト教主義大学で学んだ後、今度こそキリスト教幼稚園にと願うも叶わず、再び国立幼稚園に再就職することとなった。
がっかりした藤野さんは、ミス・マクラクラン宣教師の「あなたは世俗でみ栄えを表した方がいいのでは」との言葉に励まされたと言う。
しかしその後、教会からも離れ、み栄えを表すどころか、自分が素晴らしい保育をしたいとの野望にとらわれる過ちを犯してしまったと当時を振り返る。
幼稚園でのこんなエピソードを伺った。いつもふざけてばかりい……
★新刊から
『ヨハネの福音書』
〈R・ブルトマン 杉原助=訳、大貫隆=解説〉現代聖書学の方向を決定付けたブルトマンの、歴史的・批判的研究の最高峰というべきヨハネ福音書注解。説教黙想の貴重な示唆を与える「決定版注解書」。A5判・一、〇二六頁・一八、九〇〇円。
『キリスト教音楽の歴史─初代教会からJ・S・バッハまで』〈金澤正剛=著〉
西洋音楽の母というべきキリスト教音楽の、初代教会からバッハまで一五〇〇年に及ぶ変遷とそれを支えた精神史とを叙述。A5判・四〇六頁・五、四六〇円。
『みんなで歌おう こどもさんびか改訂版ガイド』
〈日本基督教団讃美歌委員会=編〉大好評の「こどもさんびか改訂版」各曲の「使い方」を実例付きでガイド。各曲一口紹介、索引も豊富。「こどもさんびか」を活用するために。A5判・一四四頁・一、五七五円。
昨年、東京教区・西東京教区内の教会の高校生が
Candyという音楽バンドを結成した。このグループ名はChristとYouの頭文字のCとYをandで結びつけたものである。
このグループが、世界の苦悩に少しでも連帯したいとの祈りから、二月一三日、本所緑星教会の会館ホールを会場に「スマトラ津波被災者のために」とチャリティコンサートを行った。集まった募金はすでに社会委員会に送金済である。
「若者がいない」という前に、こうしたグループを招いての音楽集会などを企画してほしいと願っている。
(本所緑星教会牧師 矢吹一夫記)
①青年交換プログラム 6月30日~7月20日(18~32歳)
②台湾青年大会
7月14日~17日(16~40歳)
③在外台湾人向けプログラム
6月30日~7月14日
◎主催 台湾基督長老教会
◎開催地 台湾
◎費用 渡航費自己負担(若干の交通費補助をする予定)
◎締切 5月20日
◎問い合わせ 日本基督教団教育委員会(☎03-3202-0544)
生きている伝統
中川 寛
(聖学院中高 宗教主任)
聖学院は来年創立百周年を迎える。一九〇六年米国ディサイプルス派宣教師H・H・ガイ博士と初代校長石川角次郎によって駒込の地に設立された。それに先立ち一九〇三年、ガイ博士は聖学院神学校を創設し、ディサイプルスの「伝道者養成」に着手している。聖学院は伝道者養成の神学校としてその礎を持っている。今日その神学校は青山学院神学部から東京神学大学に合併している。現在聖学院は六年一貫教育を施す千百余名の男子中高である。一九九九年に校舎改築を行ない、東京北区駒込の地に十字架の高くそびえる石川角次郎初代校長を記念するベルタワーをもってキリスト教学校としてその存在を明らかにしている。毎朝八時十五分には三つの鐘が鳴り渡り、四方数キロに及ぶ範囲で都会の喧騒を和ませている。
聖学院のキリスト教精神を明確化する意味で『光と水と風のシンフォニー』との校舎建築……
井上 淑氏(石岡記念教会牧師) 三月十日、逝去。九〇歳。栃木県に生まれる。一九四四年教団立女子神学校卒業後、須賀川教会に赴任。その後四八年、上石原教会を創立し、小平市に移転に伴い石岡記念教会と改称、主任担任として牧会した。遺族は夫の清さん。
血の通う教区へ 村田 元
私たちの教区は太平洋から日本海に渡る広域教区です。また、一部の都市化が進む地域と多くの過疎化の進む地域を持っています。そのため地域による教会の格差があります。七七の教会が経常収入が六〇〇万円以下で、これは教区の一四三教会・伝道所の半数以上となります。このため、教区では二〇年前から、教区の宣教を共に担うという視点から、ナルドの壺献金運動を始めました。教区内の全ての教会の教師と信徒が教区協力伝道の一環として毎日祈りつつ五円を献金する運動です。この献金は教会互助のために、具体的には教師謝儀互助のために用いられます。当時の言葉を借りれば「血の通う教区」を目指したのです。
今年度に私たちの教区の新潟地区では台風による水害、さらには十月二三日には中越地震に被災しました。被災された地域や教会、牧師館の状況は大雪の中で惨憺たる状況にあり、春を待ちわびておられます。一月三一……
第34総会期第一回信仰職制委員会は三月三日、四日の両日、教団会議室で七名の委員が集まって開催された。委員長に岡本知之氏、書記に井ノ川勝氏を互選し、まず信仰職制委員の任務について話し合った。
委員会の主要な職務である諮問への答申に関しては、委員個々の思想信条をこえて教憲・教規の文理・条理に徹した解釈を基礎として答申を作成する努力をすることを確認し合った。
次に式文改訂小委員会委員の報告を聞いた。同小委員会では、既に結婚式文案を作成し、次いで葬儀式文、礼拝指針と礼拝式文の作成を行いつつある。結婚式文については改訂案を常議員会に送って検討が始まっている。
また前期委員会よりの申し送り事項として、次の三項目があることを確認した。
①出版局の要望による教会暦行事のリスト作成。
②総務担当幹事の要請による教規等における条文の整備。
③葬儀式文の検討。
続いて本年一月一八日付で教団総幹事よ……
三月八・九の両日、第34総会期の第一回宣教研究所委員会が教団会議室において開催された。
前総会期において、宣研は、規定の改定を行い、さらに規定に存在しなかった教団史料編纂室の廃止を決定した。また、長きにわたり宣研のために多くの働きをされた戒能信生氏は、今年三月をもって宣研の実務スタッフを辞する事になった。これまでの多くの働きに感謝したい。
そのような意味でも、今総会期の宣研は、新たなスタートを切る事となった。特に、今総会期の課題は、宣研に与えられた使命の明確化とその組織作りに焦点が絞られると考えられる。
特に宣研は本年十一月に設立五十周年を迎える事になる。その期を迎えるに当たって、その設立当時の役割とその重要性を再確認する事は重要な使命と考えられる。
現在、日本基督教団は、財政問題をはじめとして、伝道の思いの行き詰まり感すらもある。特に地方における宣教の課題の取り組みについては急務……