日曜日、礼拝が始まる前にチャイムを鳴らす。テープの曲を外に流すこと十分間である。教会への途上にある皆さんが、このチャイムを聞き、礼拝に招かれているという思いが一層強まり、思わず足を速めるという。あるいはチャイムを耳にしてほっとされる方もある。一週間が終わり、新しい日々が始まったという思いが深まるのである。
もう三〇年もチャイムをもって世の人々に礼拝へのお招きをしている。ある日、チャイムを鳴らしてまもなく、牧師館の玄関を激しく叩く音がした。道を隔てた隣家の人で、うるさいから止めろと言う。夜の仕事のようで、眠られないと言われる。こちらにも言い分はあるが、その人に迷惑をかけている以上、すぐさま止めたのであった。その家は飲み屋さんであり、深夜までカラオケの歌声が聞こえてくる。今度はこちらから乗り込むか、なんて報復を考えたりもした。改めて教会の世にある存在を考えさせられたのである。
教区総会に教……
三番目の子を授かったとき、長谷川さんがそれまで絶対と思ってきた価値観は全く機能しなくなってしまった。
長女、次女と授かり男の子。男の子だったらと心に決めていた聡(そう)と名付けた。名付けの後、ダウン症であると診断が下った。一生治らない。小児科医である夫の言葉は孝子さんを納得させるに十分だった。
子供によい教育の機会を与え、能力を身に付ければ万全だと思ってきた。能力主義、孝子さんは「進化主義」と言う。自分も何の疑問もなくこの価値観で育ってきたし、子供たちもそう育ててきた。しかし、この子には通用しない。教育する意味、育てる意味が分からなくなった。はじめて経験した落差、ギャップがあまりに大きかった。この子がこの家に来た訳をどうしても知りたいと思った。
そんな折、長女の同級生のお母さんから教会の家庭集会に誘われた。孝子さんには聖書への信頼があった。招きに応じた。
信者ではなかった両親が、孝……
第3回部落解放全国活動者会議は、奈良県天理市にある天理教施設を会場として六月十九・二〇日に開催されました。全国から約一〇〇人が集まり、部落解放を願って熱く語り合いました。今回は天理教大阪教区啓発委員会の好意により、会場や宿泊など様々なお世話をしてくださいました。ご奉仕に心から感謝いたします。
また、合同メソジスト教会よりランディ・ディ世界宣教局総幹事が来日され、「差別と連帯」と題して講演をしていただきました。講演の最後に「合同メソジスト教会世界宣教局は教団部落解放センターに宣教師を送る準備ができている。一緒に連帯しながら部落解放を進めていきたい」という大変嬉しい報告がなされ、思いもしないこの知らせに会場は拍手の嵐でした。「部落差別問題は日本だけではなく、世界の問題である」という力強い言葉に希望を感じました。部落問題はまだまだ現実社会に根強く残っています。宗教を越え、国を越えてたくさんの人……
神は偉大、小さい私
井上 春菜
(河内長野教会員)
私が牧師である夫と結婚して気付けば八年余りの月日が流れました。まだまだ生まれたてのひよこのような気もしますし、あまりにも濃密な激しい日々を送って来てもう人生の折り返し地点に立っているかのような錯覚さえ感じます。私はまさか自分が「牧師夫人」と呼ばれる人として生きていくことになろうとは夢にも思っていませんでした。十代の頃、牧師家庭のイメージは、私にとって歌舞伎の世界のように特殊で閉ざされた世界でした。牧師夫人は必然的にまるで相撲部屋の女将の如くハードな涙の陰の働き手と想像していたのです。母教会の牧師夫人が何でも出来てよく気が付き、チャキチャキ仕切り上手な方だったためかも知れません。その後今迄およそ300人の牧師夫妻との出会いに恵まれて百人百色である事を知り、精一杯用いられたらオリジナルでもいいという事に気付きました。私はクリスチャン……
遠藤信治郎氏(隠退教師)
六月一日、逝去。九六歳。長野県に生まれる。一九三八年関西学院大学神学部卒業後、日本メソヂスト教会大石教会に赴任。五八年から七五年まで志筑教会牧師、八七年まで担任教師を務め隠退した。五八年から六四年まで広石教会を併せて牧会した。遺族は娘の堂山めぐみさん。
例年のように統一原理問題全国連絡会が二〇〇六年六月十五日(木)~十六日(金)、日本基督教団会議室において開催された。参加者は世話人六名、各教区(東京教区は支区)推薦計二〇名、自主参加四名、発題者一名、事務局二名、PCK(大韓イエス教長老会異端似而非対策委員会)六名の合計三九名であった。
今回のPCKメンバーの参加は、一昨年に続いてのもので、〇五年六月に結ばれた両教会の相互協定書に基づいての参加である。
代表世話人岩﨑隆教団宣教委員長と黄勝龍PCK委員長の挨拶に引き続き、講演Ⅰとして今年一月にソウルで行われた「日韓教会フォーラム報告」がPCKメンバーへの感謝と共になされた。また合同結婚式に参加し在韓する約六五〇〇名の日本女性に対する働きかけが望まれるが、住所不明の場合もあり、現地の韓国諸教会、牧師の協力が必須であり、ホットラインの構築から始めていく旨述べられた。
山口広弁護士による講演……
第34総会期第四回部落解放センター運営委員会が、天理教施設38母屋にて六月二〇~二一日開催された。
二〇〇五年度センター会計決算、および二〇〇六年度の会計予算案が審議されそれぞれ承認。二〇〇五年度の活動献金は目標額七〇〇万円のところ、約六四三万円が寄せられた。「インド洋津波ダリッド支援緊急募金」および「谷本一広さんを支える会」への募金と合わせ感謝である、との報告を受けた。
東谷臨時主事代行よりセンター報告がなされ、主に以下のことを決議または確認をした。「狭山事件の再審を求める市民集会」が五月二三日開催されたが、近年、日本基督教団からの参加者が減少傾向にあるとのこと。センターとしては、できるだけこの時期の教区総会開催をはずして日程調整をしていただき、同市民集会への各教区からの活動者派遣をお願いすると共に、狭山事件第3次再審請求も始まろうとしているので近々署名用紙を全国に配布して積極的に協……
第116回神奈川教区総会が、六月二四日、清水ヶ丘教会を会場に行われた。逝去教師を憶える開会礼拝の後、正議員二二五名中、一七六名で総会は成立した。例年は二日間の日程で行われる六月総会だが、今回は一日としたため、直ちに教団総会議員選挙に入り、予備投票が行われた。その後、補教師の准允執行に関する件が扱われた。前回の按手礼の際と同様、常置委員会の面接で行われたことを繰り返す必要はない等の意見が上がったが、いつくかの質疑を経て採決、准允式が執行され新たに五名の補教師が立てられた。
昼食後、教団問安使の竹前昇総幹事が挨拶し、教団議長の挨拶を簡略に述べた。議場から教団議長に対していくつかの疑義や要求が出され、竹前総幹事は議長に伝えると答えた。
続いて、つきみ野伝道所が、名称も「林間つきみ野教会」と新たに第二種教会として設立されることが承認された。昨年までは教区の教職謝儀互助の受給教会だったが、自給独……
六月十九日から二〇日にわたって、第34総会期教区伝道委員長会議が金城学院と中京教会で開催された。出席者は教区伝道委員十四名、講師一名、伝道委員七名、スタッフ二名、他一名、計二五名。開会礼拝は、北紀吉教団伝道委員長が行った。
その後、金城学院から中学校・高等学校の校長である深谷昌一先生から挨拶があった。
続いて、今回の教区伝道委員長会議の主題である「ミッションスクールの伝道」について、青山学院大学宗教主任である嶋田順好氏に「青年伝道について-大学の現場から-」という題で講演をしていただいた。今日の伝道の状況は、礼拝出席者の高齢化に伴って、全国的に振わない現状が指摘された。現代日本の高齢化が教会内において反映されているものの、その振わない原因は、教団内の伝道の姿勢にあるのではないか、と問題提起をされた。また同時に、キリスト教学校(ミッションスクール)でも、その傾向が現れていることが報告され……
去る六月二〇日(火)午前十一時より午後六時まで教団会議室において第34総会期第五回世界宣教協力委員会が委員全員の出席を得て行われた。
今回の委員会では二人の帰国宣教師をお迎えして昼食を共に頂いた後、その活動報告を伺った。
サンパウロ福音教会(ブラジル)で働かれた小井沼真樹子宣教師は、現地の貧しい人々の中にあって自分が富める階級に属する者であり、多く与えられている者として多くの責任を求められていることを自覚させられたことや、日系人の高齢化に伴い、介護の仕事にたずさわるようになられた様子を語られた。また、重い病にかかられた小井沼国光宣教師の状態も報告して下さった。
米国パイン合同メソジスト教会で働かれた西村篤宣教師は、報告書に基づいて教会における働きや日系人高齢者ホームの事業等、多岐にわたる活動の報告をされた。
次に、昨年十一月よりジャカルタ日本語キリスト教会で働いておられる松本章宏氏……