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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4796号】荒野の声

2014年4月26日
 子供ときの夢は何だったか、と質問を受けた。飛行機の操縦士と答えた。しかし、小学校に上がる頃から視力が弱くなり、操縦士は目が良くないとなれないと思い込み夢を断念した、と付加えた。質問はさらに、その後の夢は何だったか、と続いた。そこではたと困ってしまった。パイロットになりたいと幼心に素朴に夢を描いていたようには、断念して後、夢を描いてこなかったことにはじめて思い至ったからだ。▼幼いときの夢を粘り強く実現する人生もあるだろう。しかし、いくつもの断念と挫折の中で歩む人生は多いのではなかろうか。震災後、多くの夢が断念されたことであろう。その声に世界の教会が耳を傾け、祈りを合わせた。被災した人々のどれほどの夢が断たれたことであろうか。そこから再び夢を描けるであろうか。頑張れの掛け声だけでは夢は描けない。▼「幻がなければ民は堕落する」(箴言29・18)とは、伝道について学び合うグループで示された御言葉……

【4796号】▼社会委員会▲ 聖隷事業団関連施設にて現地研修

 2月3日から4日にかけて第4回社会委員会が開催された。  遠州栄光教会を会場に行った会議では、冒頭、昨年12月12日に2人の死刑が執行されたことに伴い、即日、社会委員長名で要望書(「死刑執行を繰り返さないよう要望します」)を内閣総理大臣、法務大臣宛てに送付したことを確認した。  また、「社会福祉施設援助金」支援先及び援助額について協議し、6教区(奥羽教区、東北教区、神奈川教区、大阪教区、兵庫教区、東中国教区)より推薦された6施設に、各12万円、合計72万円を送金することを決定した(原資はクリスマス献金)。そのほか、本年6月16日から17日にかけて行われる社会委員長会議の準備を行った。  現地研修では、社会福祉法人聖隷福祉事業団聖隷三方原病院において、同病院チャプレン原田裕子教師による講演を聴講し、施設見学を行った。同病院チャペルでの礼拝は各病室へ同時音声放送されていると……

【4796号】▼救援対策本部会議▲ 国内募金8億5千万円を報告

 2月14日、教団救援対策本部第12回(通算第29回)会議を教団会議室にて開催した。最初に、教団として支援をしている東北大学実践宗教学寄附講座の活動状況(2年目)について、同講座運営委員長の川上直哉教師から詳細な報告がなされ、質疑応答と意見交換を行なった。  続いて、2月14日現在の国内募金総額が6億6716万2082円、海外からの献金が3億7006万3429円となっていることが報告された。  救援対策室からは、各センターの専従者・スタッフ公募、各教区における報告会開催、被災地支援コンサート開催、台湾におけるこひつじキャンプ実施等について検討したことが報告された。  被災教区報告として、奥羽教区からは、宮古教会会堂・牧師館および幼稚園舎移転建設計画の進捗状況、新生釜石教会牧師館の修築状況、東日本大震災3年を覚えての礼拝開催計画等の報告がなされた。  東北教区からは、……

【4796号】▼部落解放運営委員会▲ ワルドー派よりEMSに託された献金を受領

 2月3日〜4日、東京西早稲田の日本基督教団会議室において今総会期第3回部落解放センター運営委員会が開催された。出席者は22名。東海教区、沖縄教区以外の全教区が出席した。東海教区から問いかけについては、返答したことが報告された。  各報告、各教区報告など様々な取り組みについての報告、会計中間決算報告、補正予算、次年度予算の承認などが行われ、各議案について時間をかけて審議がなされた。  新しい機関誌『よき日のために』が発行されたこと、次号の編集作業中であることが報告された。新しい機関誌に期待したい。  九州教区キャラバンが多くの方々の協力によって無事に完走し、最後の実行委員会が開催されたことが報告された。現在、報告書を作製中。  少数者の権利を守る活動のためにと、イタリアのワルドー派からドイツEMSに託された多額の献金を部落解放センターが受けることとなった。東谷誠委員……

【4796号】東日本大震災国際会議宣言文

主題:『原子力安全神話に抗してーフクシマからの問いかけ』 2014年3月11日~14日、於:仙台・東北学院大学 主催:日本基督教団  2011年3月11日、“Fukushima”の名は世界に知られることとなりました。マグニチュード9の大地震とそれに起因する大津波によって全電源を喪失した東京電力福島第一原子力発電所において3基の原子炉がメルトダウンを起し、大量の放射性物質が大気中に放出され、超高濃度汚染水が投棄されたことにより、大地、川や湖、地下水、海が汚染されたのです。放射性物質の放出と汚染水の漏洩は現在もなお続いており、30万人を超える多くの人々が苦しんでいるこの事故はいまだ終息していません。わたしたちはこの出来事を覚え、キリスト者として神からの光に照らされ、その慈しみと世界を変えてくださる愛に応えるために、ここ仙台に集りました。神はわたしたちに悔い改めて命に向かうように呼びかけ……

【4795号】日本基督教団主催東日本大震災国際会議 原子力安全神話に抗して-フクシマからの問いかけ

2014年4月12日
 「原子力安全神話に抗して-フクシマからの問いかけ」を主題にした日本基督教団主催、東日本大震災国際会議が、3月11日から4日間、東北学院大学(仙台市)で開催された。  「教団初の国際会議」(石橋秀雄・教団総会議長)に、海外教会から10カ国(台湾、韓国、スイス、米国、ニュージーランド、カナダ、英、独、インド、仏領ポリネシア)の代表61人が参加した。 「七つの罪 原発・核兵器廃棄」大会宣言  3月11日午後2時、ラーハウザー記念礼拝堂での東日本大震災3周年記念礼拝に500人が出席し、4日間の国際会議が始まった。引き続き礼拝堂で、姜尚中・聖学院大学教授の記念講演「犠牲のシステムを超えて-ミナマタ・ヒロシマ・フクシマ」が行われ、550人が聞き入った。  姜尚中教授は、「日本には、『国家教』、国家を神のごとく崇める社会がある。この3年間、だれ一人責任を取り、身を処することをしてい……

【4795号】神学講演 近藤勝彦 東京神学大学名誉教授 エネルギー政策転換のカイロス-キリスト教神学の視点から福島原発事故を考える-

 私たちキリスト者は、日本のみならず、世界の問題でもある福島原子力発電の事故をどのように受け止め、信仰の歩みを進めていくべきであろうか。キリスト教信仰と神学の使命には、どのような時代や文明の中でも、主イエス・キリストの十字架の死による神の救いを宣べ伝える伝道が、礼拝と共に中心的な位置にある。その上で、教会は世界文明と社会に対し形成的、また批判的に奉仕する課題を負うことになる。それゆえ、教会は必要に応じて「キリスト教世界政策」を科学技術の問題に関しても提示することを使命の中に持つと言える。  原子力発電に関して、私は三つの点を指摘したい。  一つは、「核廃棄物」の処理が過剰な負担を将来に負わせる問題である。放射性廃棄物の最終処分場を問題とする原発は、「未完成な技術」と言わざるを得ない。核廃棄物処理の解決は、しばしば「未来の人類の英知」に託すと言われてきた。将来に希望を置くこと自体……

【4795号】海外からの報告  原子力問題取り組みを報告

 国際会議3日目、午前11時以降には海外教会の報告が行われた。《午前11時〜、押川記念ホール=連帯福音宣教会、台湾基督長老教会》《午後2時〜、押川記念ホール=大韓イエス教長老会、スイス・プロテスタント教会連盟、第1会議室=合同メソジスト教会、第2会議室=ベルリン宣教会、第3会議室=カナダ合同教会》 ドイツ《連帯福音宣教会EMS》 台湾《台湾基督長老教会》  連帯福音宣教会からは、ドルテ・ジィーデントプフ医師が、自身が属する核戦争防止国際医師の会ドイツ支部が、チェルノブイリの事故後に行った、核兵器と原子力の廃絶運動を紹介した。主に、事故の影響を強く受けたベラルーシの状況を報告した。事故後、様々な疾病が増えたこと、また、現在でも続けられている支援活動に触れ、「私たちは、後の世代から世界を借りているにすぎず、キリスト者として、世界と生命と自然を保護する責任がある」と告げた。  台湾……

【4795号】東日本大震災3周年記念礼拝

 まず、奉唱の奉仕を、日本基督教団池袋台湾教会員である張端銘氏が、特別祈祷の奉仕を、大韓イエス教長老会企画局長ビュン・チャン・ベ牧師がそれぞれ担った。  続いて、震災発生時に東北教区の議長であった高橋和人牧師により、イザヤ書60章1~5節と、ヨハネによる福音書1章1~5節、14節から、「まことの光を求めて」と題して次のように説教がなされた。  「震災発生翌朝、音の消えた街を多くの人々が歩いていたが、まさにその瞬間、あの大きな闇が現れようとしていた。それは、それまで私たちが光だと思って追い求めていたものの陰であった。  2日目の夜の星空、人間の作りだした光が消えた故、そこにはかつての光の回復があった。しかしそこに押し寄せていた陰を感じることはできなかった。その後ラジオから流れるのは、原発事故の状況と、安全を語りつつ一方で避難を呼びかけるものであった。死の灰が降り注ぐ切羽詰ま……

【4795号】現地からの報告 地域とのつながりを報告

東北学院大学  会議2日目、東北学院大学の阿部重樹教授は、2011年3月29日に立ち上がった災害ボランティアステーションの活動を通して見えてきた大学災害ボランティア活動の意義や課題を報告。震災直後は、団体による短期間での活動が求められたが、被災者との信頼関係の中で、長期的、継続的な活動が問われ始めていると述べた。宮本直規講師は同大学が2012 年夏から発刊している『震災学』を紹介。発行に至る経緯から、刊行する意義について報告した。長島心一氏(同大学災害ボランティアステーション学生代表)は、学生ボランティアが現在取り組んでいる活動を紹介すると共に、ボランティアの魅力を語った。   会津放射能情報センター  会津放射能情報センター代表の片岡輝美氏は、震災直後から現在までの自身の体験を含めた、個々の体験を詳細に語りながら、同センターの働きを紹介した。活動の軸の一つは、「……
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