第6回9条世界宗教者会議が6月13~15日、広島国際会議場で開かれた。参加者はNCC加盟教会やカトリック、正教会など、キリスト教の諸教団、教団からも石橋秀雄議長をはじめ、多くの者が参加しこの会議を支えた。浄土真宗大谷派や本願寺派、日蓮宗日本山妙法寺、立正佼成会など仏教諸教派、それに海外から韓国、中国、台湾、香港、タイ、インド、ドイツ、オーストラリア、カナダ、イギリス、アメリカからと、総勢250名であった。
この会議はほぼ2年ごとに開かれるが、今回は被爆地広島の原爆資料館に隣接する国際会議場で核の脅威の現実を身近に感じながら、また、国連での核兵器廃止条約の締結、韓半島の南北両首脳の歴史的な握手、米朝両首脳のシンガポールでの会談など、日本国憲法前文と9条がうたう本物の「積極的平和主義」を世界に広げることを願う宗教者にとって前進を思わせる状況、また安倍政権の9条改変を政治スケジュールに……
2011年3月11日の東日本大震災を学内のチャペルで行われていた卒業式の中で、私は迎えました。その同じ時期、水戸自由ヶ教会では礼拝堂の瓦が落ち、外壁のタイルが割れ、トイレの浄化槽にも被害を受けました。
大宮教会の松下建築士の診断を受け、業者の見積もりを取り寄せ、関東教区の被災支援委員会より補修工事の資金援助を受け、また、教会内外の支援を受けて、12月に会堂屋根と内外壁の補修とトイレのリフォームが完了し、翌年1月22日復興感謝礼拝を捧げ、2月13日借入金返済を完了。
新たに改装された会堂で、礼拝と聖礼典が実行され続けて参りました。小さな規模の教会ですが、力一杯、借入金(99万円)を直ぐに、返済されました。小さいなりにきちんと返済されました。
水戸自由ヶ丘教会は1973年9月27日に、石坂幸雄牧師と10数名の信徒と共に水戸中央教会より、枝分かれした教会です。それから、……
第18回日・韓・在日教会国際シンポジウムが4月23~25日、韓国ソウルの基督教会館で行われた。この会は、1980年代に起こった指紋押捺拒否をめぐる運動を契機にして、この問題を日本・韓国・在日の教会の共同課題として取り組むために始められた国際シンポジウムで、韓国キリスト教協議会、NCC、外国人移住民基本法制定を求める全国基督教連絡協議会(外キ協)の共同主催で、3年に2回、韓国と日本で交互に行われ、今回で18回を数える。参加者は韓国側24名、日本側26名で超教派の集会であった。
今回のテーマは「日韓教会の移住民宣教、現状と展望、そして課題」で、韓国では200万人、日本では250万人を超える移住民が社会の構成員として生きている現状に対して、和解と共生を使命とする教会はどのような働きをしているかを検証し課題を共有する集会であった。移住労働者に対する労働搾取や差別と嫌悪、国際結婚移住女性に……
横浜に「海員宣教」という、日本基督教団で唯一の活動があります。その担い手が合同メソジスト教会(アメリカ)から派遣されたフィリピン人宣教師ロナルド・ジュリアンさんです。東京・練馬の自宅から車で通い、港に着く船の乗組員を訪ねる毎日。
実は、日本の輸出入を下支えしている船員の多くがフィリピン人。祖国を遠く離れ、このインターネット・SNS時代にも家族との連絡がつきにくいまま、何カ月もかけて港にたどり着きます。
その間に体調を崩したり、精神的に追い詰められる人もいますが、なかなか言い出せません。船が厳しい階級社会であることもありますが、IT時代の港湾作業は高度に合理化され、船の滞在時間が驚くほど短縮されているため、不調を訴えにくいのです。
ジュリアンさんは、そんな船乗りたちに寄り添い、買い物から、家族への連絡や送金の手伝い、病院への送り迎えまで何でもします。行き詰った船員を……
教団の「伝道推進基本方針」に触発され、教会の伝道委員会で新しい取り組みが始まった。“教会を御言葉で満たそう”というものである。「伝道力の危機」が指摘され、それを受けとめる中で、伝道の力と教会の使命を果たす力は御言葉にこそあると信じてのことである。だから特別なことは何もない。信徒が御言葉によって養われ、力を得、喜びに溢れて歩むことの中に神の御業が為されるとの基本に立ち、私たち自身が先ず御言葉をしっかりと頂き、その力に押し出されて、教え、宣ベ伝え、仕えるという教会の働きを担おうというものである。それ故に、これまで以上に御言葉に親しむ機会を作ろうと模索している。月間聖句を皆で静かに聴く機会を設けたり、信徒の愛唱聖句を伝道の具体的な場面で用いられるように工夫したり、受洗記念日のカードを御言葉中心のものにしたり、「伝道への招き」と題する小文を牧師が記して隔月に配布し、具体的な事柄と共に関連の御言葉……
教団総会議員選出せず、04年以来連続8回
沖縄教区
第78回沖縄教区総会は、5月27・28両日、沖縄キリスト教センターで、開会時、議員42名中37名が出席して開催された。沖縄教区は、03年以来、教団問安使を拒否しているが、石橋秀雄教団総会議長、秋山徹総幹事が、総会を傍聴した。
平良修議長は、5頁にわたる議長報告で、「この1年間、各地で学習協議会を7回開催したが、教区内には、『当分の間、教団との間に距離を置く』方針に、割れ目が生じており、反発・非協力の幾つかの教会を問安した。対話の道が開かれたことは嬉しいことで、今後、更に切り開いて行かねばならないと、覚悟している。牧師不足は深刻で、28教会・伝道所中、無牧・代務は6カ所に及び、信徒伝道者の養成は、真剣な課題」と報告した。
三役選挙で、平良修議長(うふざと伝道所代務)が再選。平良議長は、「選挙結果を確かに受けとめた。責任を果……
時計の文字盤の針は、いつも同じ距離を正確に進み5分を刻む。この距離にも時間にも前後はない。しかし、この時間と距離を時として捉える人間は、あと5分しかないと思えば、同じ時間がとても短く思えるし、他方、あと5分あると思えば、この同じ時間に相当に集中力を発揮する。同じ間隔が広くも狭くも見える。5分のせめぎ合いで集会準備をしている者の実感で、そうであればもっと早くから準備すればという声も聞こえるが、なかなかできないでいる。▼2020年問題という言葉が、教会でも教会会議でもテーブルに載っている。しかし、本当に2020年なのか、根拠は何なのかといった確認無しに、この言葉だけが旗印のように振られて一人歩きしてはならない。▼言われる問題は、もう既に始っているとも言えるし、20年を越えてさらに先に起るとも言える。同じ問題は常に起ってきたし、これからも起り続けるとも言える。伝道の危機はいつの時代にも、どこに……
PCT嘉義中会と宣教協約を締結
東北教区
第73回東北教区総会は、5月29~30日、仙台青葉荘教会で開催された。議員152名中118名が出席した。
本総会では、台湾基督長老教会(PCT)嘉義中会との宣教協約締結議案が中心となった。
この宣教協約決議の背景には、東日本大震災の際にPCTから、祈りと献金、268名のボランティア派遣を通して交流が深められてきたことがある。更に日本基督教団東日本大震災国際会議の際に、嘉義中会との出会いがあり、相互に訪問する中で協力関係を結ぶことを確認した。本来は2017年5月の東北教区総会で議決される予定であったが、実現に至らず本総会の提案に至った。
一日目の夜には両者の理解を深めるための協議会が開催され、これまでの経緯と実際の様子が分かち合われた。
本議案に関して議場からは、文言の訂正意見が複数出されたが、小西望議長は、「文案に関し……
一泊二日の教区総会が終わった。やれやれである。今回は、議長と準備担当分区の一員であったので、総会の責任と裏方の配慮が重なって、総会前から総会中を経て総会後まで気が抜けなかった。加えて、開会礼拝と按手礼・准允式の説教もあり、終始大忙しであった。
議長席に座っていると、自由に議席を離れてトイレに行く人を見かけて羨ましくさえなる。こちらは会議中には議長席を離れることができないのだから。
ところが、不思議なことに、空白の一時間が生まれた。会議中であるにも拘らず、コーヒーを飲みながら、談笑を楽しむことができたのだ。昼食時や休憩時間のことではなく…。
東海教区の総会は、「読会方式」(「総会議事規則」参照)で行われる。第一読会で議案が上程され、第二読会で審議し、第三読会で議決する方式である。そして、第二読会は二つの分科会に分かれ、それぞれに付託された議案を審議するのであるが、わ……
服部愛子氏(隠退教師)
18年3月5日逝去、86歳。東京都生まれ。54年東京聖書学校卒業。55年より倉吉東部、深谷、岡山聖心教会を牧会し、13年隠退。