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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4880・81号】伝道のともしび この町には、わたしの民が大勢いる 石川榮一

2018年4月21日
 今年3月11日は、司会者と牧師が東日本大震災を覚えて祈り、続いて出席者も同じ思いをもって礼拝をささげました。教団及び関東教区から支援金を受けたことに感謝し、同時に同じ被害に遭われた東日本の地と、そこにある教会との連帯の思いを深める礼拝でもありました。  わたし自身は佐野教会に赴任してまだ2年目で、震災を経験していなかったので、当時の支援金額や、その用途について役員の方に尋ねた結果、次のような報告を受けました。「外壁塗装工事、落下した2階天井の修理、礼拝堂及び休憩室の床の張替え、クロスの張替え」など。  こうして新しく出発したわたしたちの教会は、小さな群れですが、栃木地区の諸教会の祈りと具体的なお支えをもいただいて、希望をもって前に向かい進ませていただいております。このこともまた、感謝です。  昨年のクリスマスには、ひとりの洗礼者が与えられました。わたしの娘で、心の病を持……

【4880・81号】宣教師派遣式

 2月11日、大船教会において高井ヘラー由紀宣教師派遣式が行われた。高井氏は3月に台湾へ行き研究に従事した後、9月から台南神学院に信徒宣教師として赴任する。高井氏は台湾キリスト教史を専門としており、特に日本統治期台湾の日本人プロテスタント教会の歴史を研究している。  派遣地である台南神学院は、戦時期1940年7月に日本政府が発令した各学校校長を日本人とする命令を拒否した。台南宣教師会が閉校を選んだのである。  この神学校に教団からの宣教師を派遣する。これは、宣教協約前文にある「日本が台湾を統治していた時代の教会の過ちを神と人の前にざんげしつつ、(中略)相互に交わりを深め協力し合う」ことを目指す宣教協約実践の一歩となると考える。                 *  2月25日、ニューヨーク北部にあるユニオン日本語教会において上田容功宣教師の派遣式・牧師就任式を行っ……

【4880・81号】人ひととき 佐々木京子さん 新しいぶどう酒は、新しい革袋に

 きっかけは東日本大震災だった。発生二日後の日曜日、宮古教会に行くと、礼拝の時間なのに誰もいなかった。ヘドロに覆われた床に、講壇に向かって一直線にモップが掛けられていた。そこで大声で祈った。「わたしにできることなら、何でもします」と。  教会はボランティアのYMCAの方々を大勢迎え入れ、それまで少人数で守っていた礼拝の様子はだいぶ変わった。宮古教会とひかり幼稚園の移転で、慌ただしい日々を過ごすことになる。しかし困惑よりも、小さなことでも与えられた一つ一つの恵みを感謝する気持ちのほうが大きかった。何よりも、教会にいる時間が佐々木さんに与えられ色々な人の話を聞く機会が持てた。信仰生活が改めて大切なものとして輝き出した。  2016年に献堂式を迎えると共に、副園長を引退することを決意した。タイトルのマタイの御言葉どおり、次の世代に委ねたかった。  しかし、そうした最中に、教区教……

【4880・81号】共に歩む教会と伝道

 静岡教会に赴任してちょうど10年が経った。時の経つことの速さを思い、様々な事柄に思いを巡らせている。その中で、驚かされた一つの恵みがある。この10年で静岡教会は同じ葵区にある教団の三つの教会全ての歩みに関わらせて頂いたのである。二つの教会の代務者を担い、一つの教会の礼拝説教を毎月第一主日に担当した。当然その交わりは、教師だけでなく教会全体に及んでくる。これまで同じ分区の交わり、同じ地域の教会としての交わりはあった。しかし、共に歩む教会という意識と自覚が育っていたわけではない。一定の人口を抱える市街地に立つ教会であるから、自教会重視の在り方が先行していたとも言えるであろう。しかし、牧師たちが礼拝説教を始めとしてそれぞれの教会の働きに深く関わる中で、静岡教会の意識は明らかに変えられてきたのである。毎週の祈祷会でそれぞれの教会の働きを覚えて祈ることが始まった。共に歩む分区の交わりが内容の濃いも……

【4879号】2017年度宣教方策会議 「日本伝道をどう考えていくか」を主題に開催

2018年3月31日
発題 「宣教基本方策」(1961年)を巡り議論  3月5~6日、2017年度日本基督教団宣教方策会議が富士見町教会を会場に、主題を「日本伝道をどう考えていくか~宣教基本方策をもとに」と題して開催された。教団四役はじめ、教団内の各委員会、教区代表者等合わせて84名が出席した。  米倉美佐男宣教委員長が、個人的な意見としつつ、「色々な問題を抱えている教団であるが、日本基督教団信仰告白と教憲教規を整えていく中で教団が教会と成ることを願っている。様々な意見があろうが、会の中で忌憚なく話し合いたい」と挨拶し、教職・信徒各2名の発題を聞くところから会議が始められた。  最初の発題者は古澤啓太牧師(神戸東部教会)。同氏は冒頭、「教団のバラバラさに自信を持つべき」と語り、現行の宣教基本方策を詳細に分析し、「基礎」「教会」「教職」「信徒」「伝道」「内外協力」「調査広報」「機構」という宣教方策の……

【4879号】伝道委員会 伝道委員長会議、主題を決定

 第4回委員会が、2月20~21日に宿泊ホテルならびに愛宕町教会で行われた。  石田真一郎幹事より業務報告及び会計報告を受けた。  伝道委員会内の各担当の報告を受けた。  2018年度予算を、一部訂正の上で承認した。  2018年度開拓伝道援助金に申請のあった3件(北海教区・倶知安伝道所、神奈川教区・横須賀上町教会、四国教区・潮江教会)を審査し、支出を申請額の3分の2で承認した。なお、2017年度後期貸出金申請および2018年度エフロク申請は申し出がなかった。  伝道に関する発題は、「ボンヘッファーと伝道論」と題し、兼清啓司委員からなされた。ボンヘッファーの著作『服従』における、主に従うことがない〈安価な恵み〉と、服従する〈高価な恵み〉から始まり、〈代理〉という概念によって、主イエスが全うされた他者への責任において新しい生き方が示されること、〈究極的なものと究……

【4879号】伝道委員会 《農村伝道協議会報告》

 農村伝道協議会が、山梨・石和温泉華やぎの章甲斐路にて、2月19~20日に行われた。今回は東海教区第54回農村伝道協議会との共催で、主題は「農村伝道と福音を正しく宣べ伝える教会」であった。小宮山剛教団伝道委員長の開会礼拝と挨拶に始まり、宮本義弘東海教区議長の挨拶を交えて、それぞれが継続してきた協議会の意義や経緯が説明された。  主たるプログラムとして、2組の発題がなされた。遠州栄光教会内の教会学校から始まった深萩伝道の歩みを、宮木成俊兄(当日はインフルエンザのため欠席)と丸山信子姉と山中徳美姉(3名とも遠州栄光教会員)によって、区分された時期ごとに説明と評価を聞いた。NPO法人やまびこ舎の様々な困難も伴う立ち上げからの話を、代表である吉田超兄(坂城栄光教会員)の証しを含めて聞いた。そこでのリンゴや加工品、その他の参加者からの生産品をも味わう機会が、交流会においてあった。  全体……

【4879号】社会委員会 大嘗祭を巡り討論

 第4回社会委員会が全国社会委員長会議の後、2月27~28日、教団事務局会議室にて開催された。  常議員会から当委員会に大嘗祭に関する研究と取り扱いが求められたことを受け、戒能信夫氏(千代田教会牧師)を招き「平成天皇の生前退位と大嘗祭」と題して講演してもらった。はじめに大嘗祭についての基本的な事柄が述べられた後、内村鑑三の「不敬事件」、矢内原忠雄の神権天皇制批判を例に、その様な天皇制批判をする者が周囲から攻撃される、そのことに対してキリスト教会は明確な立場を取ってその者を守る姿勢を取れては来なかったが、それはなぜか、ということから話し、現代の天皇制の問題を具体的な歴史から語ってもらった。そして戦前、戦後になされた天皇制に関しての議論についてを示し、1990年大嘗祭問題への取り組みとして、1986年11月から1990年11月までになされた大嘗祭に関する各教派・団体の声明を紹介した。そし……

【4879号】社会委員会 《全国社会委員長会議報告》

 第40総会期全国社会委員長会議が2月26~27日、教団会議室にて開催された。  森下耕委員長による開会礼拝の後、伊藤朝日太郎弁護士より「『共謀罪』からどう身を守り、廃止を展望するか」と題して講演があった。「『共謀罪』をめぐっての今日的状況において、私たちは『安全』『国防』を唱える権力者の言葉に懐疑を持たなければならない。そしてこの共謀罪の廃止に持ち込むべきである。権力者は共謀罪を用いて、私たちを『敵か、味方か』に分断し、互いの心に憎悪の種を生み出させようとするだろう。その時にこそ、その分断と憎悪の心に打ち勝つキリスト教会の力が求められるのではないか」。  続いて金性済牧師より「歴史の亡霊に抗い—天皇制ファシズムの再来?」と題して、発題があった。「治安維持法と教会(宗教)弾圧、そして朝鮮植民地支配と迫害があった。治安維持法はその成立以前から存在する国体護持思想や民族差別意識が根……

【4879号】教区総会

教区「ハラスメント防止」規則制定を可決 神奈川教区  第139回神奈川教区総会は、2月24日、清水ヶ丘教会で正議員235名中170名出席で開催された。  今回の総会は、比較的穏やかに進行されたが、いくつかの点で特筆すべきことがあった。  按手礼執行議案に関して、志願者の所信表明への質疑応答途中で、議長が議案可決前に行っていた「教師検定試験が神奈川教区から見て不当であるとまでは言えない」との採決をしないでほしいとの発言がなされた。この発言に今後検討するとした議長団に対して、今のまま執行してほしいという意見と、今後検討するとは、具体的にいつ、いかなる時かとの質問があった。三宅宣幸教区総会議長は、「総会議事の進行は、三役で検討し、常置委員会に確認し、次回に反映している。この形についても検討していきたい」と答え、従来通りの採決方法で4名の按手礼が執行された。  次年度の計画案……
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