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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4893・94号】♦隠退教師を支える運動全教区推進協議会♦ 運動参加教会数60%に努力

2018年12月15日
 去る10月4~5日、「隠退教師を支える運動全教区推進協議会」が教団会議室において、29名の参加者により開催された。  協議会に先立ち、開会礼拝が捧げられ秋山徹総幹事より、エフェソ6章1~4節により「約束を伴う最初の掟」と題するメッセージにて、み言葉の恵みに押し出された。  はじめに総幹事より挨拶、森啓一委員長より今後の運動について、鈴木秀信事務局長より、17年度諸報告として新任推進員の紹介、献金状況、決算報告、新年度の目標等の説明があった。  特に今回の協議会は、支える運動設立より40年が経過した今日、参加教会・伝道所が50%の壁をなかなか超えることができないでいること、また4年連続して献金額が減少していることなどが焦点に挙げられ、熱心にそれらの課題と取り組むことができた。また今回は参加者全員が課題を共有したいと願い、分団協議方式を改め全体会方式を取り入れた。二日間の協……

【4893・94号】教区議長コラム「宣べ伝えつつ変えられる」♦西中国教区♦ 小畑 太作

 その地に生きている人に出会うと、自ずとその地の課題にも出会う。その時、一牧師として、あるいは一キリスト者として、あるいは一教会として、その課題を共に担おうとする。そして、時に示しながら、時に示されながら、共に道を見出し歩もうとする。  言わずもがな伝道宣教の有り様であるが、こうした有り様は、全ての教会・キリスト者がイエス・キリストに従おうとする故に心がけ目指していることである。  西中国教区はそれを改めて言葉にしている。  「主イエス・キリストの恵みによって救われたわたしたちは、神を讃美し、この福音を宣べ伝えつつ、その招きに応えて生きる。わたしたちは、様々な重荷を負う人々との出会いを通して、つくり変えられ、世の諸々の力の支配から解放されてその人々と共に生きる」。  西中国教区宣教基本方針の一節である。  それは、言わずもがなとは言え、しばしば自己目的化してし……

【4893・94号】社会事業奨励日メッセージ

 今、国会で議論されている外国人労働者受け入れ拡充の動機は、その生産性に着目したものであるという。それだけの理由で受け入れの方向性を結論づけていこうとすることに驚きを隠せない。働くことは生きていくことであり、またその人の存在を受け入れていくことであるのに、これでは生産効率の良し悪しで人間を判定する風潮がますます蔓延していくのではないか。  重度の障がい者施設である止揚学園を9月に社会委員会として訪れ、園長の福井生(いくる)さんに話を聞いた。福井園長は生産性が議論に挙げられていることにとても深い憂慮をもっている。生産性を人間の価値判断の基準にしていこうとする時流となれば、それによって他者を切り捨てていく風潮が生まれてくるのではないか。話を伺って優性思想の危険性を考えさせられた。さらに福井園長は、障がいをもつ人たちと共に生活をしていく中で共感性を深めていくことには大きな喜びがあることも語……

【4893・94号】消息

小林恵一氏(隠退教師)  18年10月9日逝去、88歳。福島県生まれ。54年日本基督教神学専門学校卒業。同年より鷹巣、小金、大阪東教会を牧会し、00年隠退。  遺族は息・小林義人さん。   河野順子氏(隠退教師)  18年11月1日逝去、85歳。愛媛県生まれ。56年日本聖書神学校卒業。同年より本所、松山山越教会を牧会し、99年隠退。  遺族は夫・河野修さん。   戸田義雄氏(隠退教師)  18年11月5日逝去、90歳。愛媛県生まれ。53年関西聖書神学校卒業。66年より松前、大町教会を牧会し、93年隠退。  遺族は娘・雲然真理子さん。

【4892号】第41回日本基督教団総会 「伝道する教団の建設」—伝道の命と力の回復—

2018年11月24日
石橋議長、久世副議長、雲然書記、秋山総幹事  教団総会を終えて41総会期がはじまった。石橋秀雄議長、雲然俊美書記が5期目を担い、新しく久世そらち副議長が加わっての新三役となった。18年4月より着任した秋山徹総幹事と共に新しい四役で教団の舵取りを担うことになる。「伝道する教団の建設」を掲げて機構改定に実質的に着手する総会期となる。全教団的に取り組むことが求められている。    「伝道する教団の建設—伝道の命と力の回復」を主題に掲げた、第41回日本基督教団総会は、10月23日から三日間、東京・池袋のホテルで開催され、総会議員400名中、開会時376名が出席した。沖縄教区は、34回総会以来、8回連続して議員を選出しなかった。  石橋秀雄議長は、議長報告に先立ち、17カ月間、総幹事不在だったことを詫び、秋山徹総幹事選任の経過を報告した。  議長報告で、石橋議長は……

【4892号】第41回教団総会 ミナハサ宣教協約に調印

 二日目冒頭、教団とミナハサ福音キリスト教会(インドネシア)との宣教協約締結式が行われ、ヘイン・アリーナ議長、ヘニー・スマクル前議長と石橋秀雄教団議長、秋山徹総幹事が、署名・調印文書を交換した。  ミナハサは、第2次大戦中1942年、旧日本海軍が上陸した地で、戦後、邦人キリスト教徒医師の贖罪的な活動があった。そうしたことから、多くのインドネシア人が日本に移住するようになり、99年、大洗ベツレヘム教会が設立された。関東教区は、これまでに数度、訪問団をミナハサに送って来た。その後、新大洗、小山、鈴鹿と、在日インドネシア人教会は4教会となった。  ミナハサは、インドネシア・スラウェシ島北部の県だが、1831年、ドイツ人宣教師が送り込まれたインドネシア・キリスト教徒にとって、重要な地で、現在は、人口の90%がキリスト教徒。  教会数961、牧師は、1600人を数え、うち65%が女……

【4892号】荒野の声

 飼い犬に手を噛まれた。牙が少し深く入ったので血が大分流れた。流れた血を犬の鼻面に突き付けた。神妙に静かになった。主人を傷つけてしまったと反省したのだろうか。▼飼い犬に手を噛まれるには比喩的に蔑みのニュアンスがあるが、主から傷を見せられたトマスはどうだったのだろう。トマスの心を聖書は記していない。「わたしの主、わたしの神よ」と信仰の告白だけを記す。▼お受けになった傷をトマスに示された主の御顔は、筆者が犬に傷を突き付けたような怒りの顔だったのではないであろう。憐れみ、慈しみと愛に満ちた表情であったのか。言葉にすると全く陳腐だ。この御顔をトマスは正面から見上げることができたのか。▼主は、弟子たちをもう僕とは呼ばない、友と呼ぶ、と十字架を前に言っておかれた。主従の関係ではなく、兄弟となってくださると言ってくださった。兄を傷つけた弟たちは、兄の傷を前に大いに悲しんだにちがいない。この大きな悲しみか……

【4892号】第41回教団総会 19年度予算、負担金3億円を下回る

 教団歳入歳出に関することを、愛澤豊重予算決算委員長が報告した。  16年度決算では、事業活動収支において、「財務幹事退職による退職金増、台湾地震への献金、東日本大震災対策本部への支出等の特別な支出があり、1480万3000円の赤字となった。投資活動収支において、三鷹住宅等の売却による収入があり、全体では424万5000円の赤字となった」と述べた。  17年度決算では、「総幹事未就任による人件費の減少等で、事業活動収支差額が1506万9000円の黒字となり、当期収支差額で347万4000円の黒字となった。収益事業会計においては、会館室料が1081万3000円となり、新報購読額、年鑑の売り上げの減少があるものの、2万2976円の黒字となった」と述べた。  18年度予算の審議に入る前に、兵庫教区から出された、「沖縄教区宣教連帯金」に関する件を審議した。2010年度からの減額分……

【4892号】第41回教団総会 常議員選挙、結果承認を前常議員会に付託

 教団総会三日目午後に議論された主な議案は次の通り。  九州教区提案の「伝道資金規則改定に関する件」。賛成意見として「教区間格差を少なくするような運用がなされるべき」、反対意見として「分配後の用いられ方を明確にすべきで、申請制は保持すべき」との意見があり、採決の結果少数否決となった。  西中国教区提案の「日本基督教団と沖縄キリスト教団との「『合同のとらえなおしと実質化』をすすめるための特設委員会を設置する件」。次回教団総会までの期間限定で各教区常置委員1名、計17名で委員会を組織することを求める議案である。議場からの「沖縄教区への言及について、沖縄教区が距離を置いている状況をどう考えているか」、「沖縄不在の状況でこのような議案を議論できるのか」との質問に対し、「沖縄教区の主体性を考えて、沖縄教区の判断にゆだねることを議案に盛り込んだ」と小畑太作西中国教区議長が答えた。沖縄から出……

【4892号】第41回教団総会 礼拝「福音伝播の命令」 開会・逝去者記念・聖餐礼拝を献げる

 総会三日間を通して、出席者が共に主を仰ぐ礼拝で一日の日程が始められた。  開会礼拝では、教団総会史上初めて海外から説教者を招いた。李秀英牧師(大韓イエス教長老会)は洛雲海牧師(長老会神学大学校)の通訳を介し、「福音伝播の命令」と題して、マルコによる福音書16章15~20節の御言葉を説き明かした。ご復活の主イエスは弟子たちに現れ、宣教命令を与えられた。この伝道の使命には、三つの危険が伴う。死と迫害、狂気に陥っているのではないかとの非難、福音が伝統と食い違うという糾弾である。相手の心を乱すことが倫理的伝統に反するとタブー視される日本では、心を揺さぶる福音の伝道は批判されるだろう。しかし、主の命令である伝道は、常に伝統よりも大切である。李師は、日本の教会が伝道を志すのは誠に尊いと語り、主が教団を力強く導かれ、宣教命令を遂行する教会とならしめてくださるようにとの祈りで説教を結んだ。 ……
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