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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4884号】荒野の声

2018年6月30日
 時計の文字盤の針は、いつも同じ距離を正確に進み5分を刻む。この距離にも時間にも前後はない。しかし、この時間と距離を時として捉える人間は、あと5分しかないと思えば、同じ時間がとても短く思えるし、他方、あと5分あると思えば、この同じ時間に相当に集中力を発揮する。同じ間隔が広くも狭くも見える。5分のせめぎ合いで集会準備をしている者の実感で、そうであればもっと早くから準備すればという声も聞こえるが、なかなかできないでいる。▼2020年問題という言葉が、教会でも教会会議でもテーブルに載っている。しかし、本当に2020年なのか、根拠は何なのかといった確認無しに、この言葉だけが旗印のように振られて一人歩きしてはならない。▼言われる問題は、もう既に始っているとも言えるし、20年を越えてさらに先に起るとも言える。同じ問題は常に起ってきたし、これからも起り続けるとも言える。伝道の危機はいつの時代にも、どこに……

【4884号】2018年度教区総会報告

PCT嘉義中会と宣教協約を締結 東北教区  第73回東北教区総会は、5月29~30日、仙台青葉荘教会で開催された。議員152名中118名が出席した。 本総会では、台湾基督長老教会(PCT)嘉義中会との宣教協約締結議案が中心となった。 この宣教協約決議の背景には、東日本大震災の際にPCTから、祈りと献金、268名のボランティア派遣を通して交流が深められてきたことがある。更に日本基督教団東日本大震災国際会議の際に、嘉義中会との出会いがあり、相互に訪問する中で協力関係を結ぶことを確認した。本来は2017年5月の東北教区総会で議決される予定であったが、実現に至らず本総会の提案に至った。 一日目の夜には両者の理解を深めるための協議会が開催され、これまでの経緯と実際の様子が分かち合われた。 本議案に関して議場からは、文言の訂正意見が複数出されたが、小西望議長は、「文案に関し……

【4884号】教区議長コラム ♦東海教区♦ 宮本 義弘 会議の喜び

 一泊二日の教区総会が終わった。やれやれである。今回は、議長と準備担当分区の一員であったので、総会の責任と裏方の配慮が重なって、総会前から総会中を経て総会後まで気が抜けなかった。加えて、開会礼拝と按手礼・准允式の説教もあり、終始大忙しであった。  議長席に座っていると、自由に議席を離れてトイレに行く人を見かけて羨ましくさえなる。こちらは会議中には議長席を離れることができないのだから。  ところが、不思議なことに、空白の一時間が生まれた。会議中であるにも拘らず、コーヒーを飲みながら、談笑を楽しむことができたのだ。昼食時や休憩時間のことではなく…。  東海教区の総会は、「読会方式」(「総会議事規則」参照)で行われる。第一読会で議案が上程され、第二読会で審議し、第三読会で議決する方式である。そして、第二読会は二つの分科会に分かれ、それぞれに付託された議案を審議するのであるが、わ……

【4884号】消息

服部愛子氏(隠退教師)  18年3月5日逝去、86歳。東京都生まれ。54年東京聖書学校卒業。55年より倉吉東部、深谷、岡山聖心教会を牧会し、13年隠退。

【4884号】伝道のともしび 震災を受けて-特に原発事故に向き合って

東北教区・いずみ愛泉教会牧師 布田 秀治  震災直後5月の東北教区総会で、「東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故対応に関する件」が可決されました。それを受けて「放射能汚染問題を考える小委員会」が救援復興委員会のもと設置され、発展的に2013年東北教区総会で「東北教区放射能問題支援対策室いずみ」の設置が可決されました。その年10月から運営が始められました。今年の教区総会で2024年3月までいずみの活動を継続することが認められました。  2011年10月に北海道で開かれた北日本三教区(北海・奥羽・東北)宣教会議において、親子保養プログラム実施が承認され、以後、いずみの活動の一つとして企画実施してきました(今夏第12回目を北海道で予定)。  また、教区に設置された被災者支援センターエマオに教団派遣専従として佐藤真史教師が赴任されました。佐藤教師はいずみ愛泉教会副牧師として……

【4884号】台湾基督長老会総会報告

 台湾基督長老会(PCT)総会が4月17~20日、台南の長榮女子高級中學で開かれ、世界宣教担当の加藤誠幹事とともに参加した。ちなみに会場となった高校は台湾で最初の女子教育機関であり、戦前日本の統治下では植村環牧師や番匠鉄雄牧師が校長を務めた学校で、日本とも関係が深く、総会では開会礼拝に続き多くの海外ゲストよりアメリカ改革教会と日本基督教団からの表敬の挨拶が求められた。  総会参加者は各中会からの代議員他総勢で600人ほど、議長、副議長、書記などの選挙が行われたほか、会期が長いせいか、間に一般社会の法と教会の法との違いに関する講演があったり、召天された牧師や長く働いた方々への感謝の時が設けられたり、ぎすぎすした議論の場というよりは、穏やかな教会の会議の雰囲気で終始していた。  今総会では韓国福音教会(EKC)とブラジル台湾長老教会との宣教協約が結ばれ、丁寧に協約条項を確認した後、……

【4884号】人ひととき Sowers(ソワーズ)倉橋宇多子  宗田 光悦 歌による種まきを

 ソワーズのヴォーカルとして活躍する倉橋宇多子さんは、武蔵野音大声楽科を卒業。日本テレビ「今夜は最高!」にコーラス「ザ・最高ガールズ」としてレギュラー出演。都内ライブハウスに出演しCM等のレコーディングに参加した実績を持つ。ピアノを担当する宗田光悦さんは、国立音大作曲科を卒業。六本木にてジャズピアニストトリオで活動を開始。テレビ、ラジオの音楽製作も手がける。現在、高校の音楽科で音楽理論や作曲の講師を務める。  宇多子さんは、幼少より歌うことが大好きだった。母・佐江子さんの歌好きは、娘の名前に反映した。クリスチャンの母と教会に通い、中3の時、広島の教会で洗礼を受けた。卒業後は歌手として音楽事務所に所属し、子ども向けコンサートで全国を巡った。その時のスタッフの一人だった光悦さんと出逢う。光悦さんは会津若松出身。姉の影響でオルガンを始め、小学生の時から電子オルガン奏者として活動し、作曲家を……

【4884号】姉の証し

 広島の姪から電話で「母が死んだ」とのこと。私の姉が召された。すぐ広島の呉に飛んだ。  呉の天応は私の故郷だ。特に天応での小学校4年生から6年生は楽しくて仕方がなかった。父の会社が倒産し両親は職を求めて東京に行ったが、私は、11歳年上の姉と二人、天応で暮らした。  姉は勉強が大好きで、広島女学院から勉強がしたくて公立の大学に進学した。医学部に行きたかったけれど、家が貧しく、大嫌いな国文科に入った。大嫌いだから却って勉強ができると思ったとのこと。大学を卒業すると給与が一番よいとバスガイドになり私を育ててくれた。  姉は私を厳しく育ててくれたが、仕事柄、早朝出かけて深夜帰宅、泊りのときもあった。お陰で「海の子、山の子、自然の子」と遊びまくる最高に楽しい小学生時代だった。  私は姉を尊敬し、姉を誇りに思っていた。姉と共に呉山手教会に通った。姉は同教会で受洗し、同教会で結婚……

【4883号】2018年度教区総会報告2 教団機構改定を各教区議論

2018年6月16日
教区機構改正否決、再検討へ 西中国教区  5月15日、16日、エソール広島で第67回西中国教区総会が開催された。開会時出席議員は128名中105名。開会礼拝、組織会後、直ちに准允1名、按手3名を承認、執行、補・正教師を立てた。  小畑太作議長は議長総括で、66総会から常置委員会への付託事項(広報委員会原稿書き直しについて、性差別的表現についての取組み)は、いずれもが審議継続中と報告した。教区機構改正、中長期的財政計画を今総会で審議するとした。  「中長期的財政計画検討」として栗原通了財務委員長が経過報告した。66総会には教区財政推移と今後の経過予想を示したが、今回は新たに17教区の会員数推移、年齢構成、献金割合、負担金割合のデータを提示して教団全体での西中国教区の位置を提示した。会員数減少に応じた教区財政規模の縮小、教区予算規模(17年度、2954万円)に対して37%になる……

【4883号】荒野の声

 ほどよい距離感、転入会した新会員が歓迎会で話してくれた言葉である。はじめての礼拝出席からしばらくして入会を申し出た。この間の教会員たちとの交わりの距離感をこう表現した。一方で、はじめて教会に来て何ヶ月も誰からも声をかけてもらわなかった、と受洗後しばらくして笑い話のように語った教会員もいた。▼積極的に声をかけてすっと避けられてしまうこともある。遠慮と言うか、配慮と言うか、声をかけないでいて寂しい思いをしていることもある。ほどよい距離感はなかなか難しい。伝道においても、牧会においても。▼少し時間が経ったが、オリンピックで活躍したカーリングを、その一投は自分が投げた後に意味がわかると解説していた。投げてみなければ何も起らない。投げたものはわたしたちの手を離れて肯定だろうと、否定だろうと反応を起こす。▼投げた種は実を結ぶこともあれば、そうではないこともある。わたしたちはどの種が実を結び、どれが結……
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