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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4896号】西日本豪雨災害 報告 《広島県呉地区、岡山県西平島地区・真備地区》 豪雨から半年を経て各地区の支援

2019年2月16日
《呉地区》冬を過ごすため  18年7月の西日本豪雨災害により呉も大きな被害を受けた。5年前の広島の土砂災害で災害支援の働きをした広島宣教協力会広島災害対策室は、呉の諸教会と協力して超教派による「キリスト教会広島災害対策室呉ボランティアセンター」を立ち上げ、災害発生直後より災害支援のボランティア活動を行った。  まず4週間に限り宿泊を伴うボランティア活動を行った。被災地の教会や牧師が支援活動で疲れ果て倒れることがないように予め期限を設けた。呉平安教会も宿泊場所の一つとなった。北海道から九州まで、更に海外からも教派を超えキリスト者・求道者が多数来てボランティアに参加した。被災した教会、教会員、教会員家族や知人、教会の建つ地域の順で要望に応えていくこととした。  呉市内で被害が大きかった地域の一つ天応では、社会福祉協議会と協力しながら、ショベルカーやダンプカーなど重機も投入しての活……

【4896号】2・11メッセージ

 毎年2月11日は国民の祝日に関する法律によって「建国記念の日」とされ「建国を偲び、国を愛する心を養う」と規定されている。紀元前660年2月11日に神話上の人物とされる神武天皇が橿原にて即位したことを以て、従来この日は「紀元節」と呼ばれてきた。天皇制を中心とする統一国家成立の根拠とされるこの建国神話は、かつてのアジア太平洋地域への侵略戦争を正当化することに用いられ、国内へは、天皇を現人神として祭り上げ、国民を皇国臣民とし、その宗教的枠組みたる国家神道への帰依を促すための宮城遥拝を強い、皇国史観の養成と戦争協力のための挙国一致体制をつくりあげる役割を果たしたのであった。  日本基督教団は1967年よりこの日を、「信教の自由を守る日」としている。何故ならば、戦前戦中を通して、天皇制の名のもとに信教の自由が抑圧されてきた歴史があるからである。敵性宗教とみなされてきたキリスト教会は国家の懐柔……

【4896号】▼牧会者とその家族のための相談室委員会▲ 3月より相談受付を開始

 「牧会者とその家族のための相談室」の相談電話が、2019年3月4日(月)に開始されることとなった。この相談電話は、毎週月曜日午前10時から午後4時まで(午後0時から1時は休憩時間)、電話によるカウンセリングの経験を重ねた方々が相談の窓口となる。  1月15、16日、鎌倉黙想の家において、相談員のガイダンスミーティングと委員会を相談電話開始に向けての準備として開催した。  この相談室は、2009年より、『「障がい」を考える小委員会』において、牧会者とその家族の自死や精神的疲労、それに伴う教会の崩壊的状況、その深刻な問題を協議し、設置が検討されてきた。協議の中で、精神的ケアの取り組みが急務であることの重要性が確認され、「牧会者とその家族のための全国交流会」を3回開催し、2018年、ようやく、「牧会者とその家族のための相談室委員会」の設置に至った。  相談室の目的は、牧会学的……

【4896号】教区議長コラム ♦四国教区♦ 黒田 若雄 教会間の協力・伝道のネットワーク

 四国教区では、ここ数年、今後の四国伝道をどう進めていくのかについての協議を行っている。それは、様々な統計的指標が示しているように、人口減少や高齢化率の上昇が他の地域以上に激しい四国で、神がどのような歩みを求めておられるかということを考えることであると思う。その中で、更に課題として受け止めさせられてきたのは、教会間の協力の重要性である。四国教区は、教区互助制度を教区活動の根幹と位置付けてきた。その意味で、教会間の連携を大切にして歩んできている。しかし、この少子高齢化が急激に進む中で、これまでの思いを超える、新しい意識に基づく教会間の協力体制の必要性を思わされている。  四国教区では、いくつかの教会が、互助受給教会との協力の中で、新しい地域への伝道に取り組んでいる。その姿は、互助を受給する教会が単に支援を受けているだけではなく、伝道の重要な拠点として働きを担っていることを明確に示してい……

【4896号】消息

土井龍也氏(無任所教師)  17年12月2日逝去、83歳。広島県生まれ。60年同志社大学大学院卒業。同年より久世教会を牧会し、松山城南高校に務めた。  遺族は息・土井龍一さん。   井柳福次郎氏(隠退教師)  18年11月10日逝去、87歳。静岡県生まれ。63年日本聖書神学校卒業。同年より荒尾、鳥羽、四日市教会を牧会し、02年隠退。  遺族は妻・井柳みどりさん。   笠原芳光氏(無任所教師)  18年11月10日逝去、91歳。54年同志社大学大学院卒業。同年より神戸教会、神戸森伝道所を牧会。  遺族は息・笠原一人さん。   藤原繁子氏(桜本教会主任担任教師)  18年12月6日逝去、84歳。東京都生まれ。69年日本聖書神学校卒業。72年より上大岡、桜本教会を牧会。  遺族は夫・鈴木文治さん。  ……

【4896号】宣教師からの声 沖縄キリスト教学院の創設と二人の宣教師 金 永秀(沖縄キリスト教学院宗教部長)

 1957年、沖縄戦から12年を経て沖縄キリスト教学院(沖縄キリスト教短期大学・沖縄キリスト教学院大学)は、戦争の悲惨さを体験した沖縄キリスト者たちの、平和な島を作る担い手を輩出したいという願いから誕生した。沖縄では琉球大学に次いで2番目に創設された大学である。  いわゆる外国ミッションボードによって建てられた大学ではない。しかし、その創設のために尽力した二人の宣教師なくして、この学院の誕生は難しかったであろう。一人はウオルター ・W・クライダー(Walter W. Krider)宣教師(米国メソジスト教会派遣)、一人は前田伊都子宣教師(米ディサイプルチャーチ派遣)である。初代理事長・学長の仲里朝章牧師が学院の精神的な指導者であったが、クライダー宣教師は財政面を支え、前田宣教師は教務を担当する形で学院は出発することができた。  クライダー宣教師は、1920年ボストン大学神学大学……

【4896号】人ひととき 砂塚 秀子さん 神の御計画の中にいる

 砂塚さんの父上は、97歳で洗礼を受け、地上の人生最後の7年間をキリスト者として娘と共に過ごした。父上が書き溜めたノートを見せてもらった。毎日書き写した聖書の言葉や説教、祈りの言葉が何冊にも亘って記されていた。  その父が召されたのは、砂塚さんが教区の婦人部委員長として最後の務めであった教区報告会を終えた次の日だった。  父が召された翌年のイースターには、秀子さんの中学生の孫が受洗を決心し、4歳の弟も幼児洗礼を受け、そして、長年祈ってきた夫も孫たちと共に受洗した。すべてが神の御計画であると知った出来事だったと言う。  秀子さんがはじめてキリスト教と出会ったのは、高校生まで育った長野・生坂においてだった。生家で一緒に暮らすことになった小学校の先生であった親戚のお姉さんが、近くの寺を借りて教会学校を始めた。松本から訪ねてくる宣教師と一緒にお姉さんが熱心に祈っているのを襖の陰か……

【4896号】40点牧師

 越谷教会では毎月礼拝後誕生会をしている。1月は、私の妻の誕生日。妻は誕生会で「日野原重明先生の『長生きすりゃいいってもんじゃない』(多湖輝共著)で、先生は、夫婦は50点と50点で合わせて100点であれば良いと言った。秀雄君は60点で私が40点、合計100点だ」と言ったら、司会の豊川昭夫役員(常議員)が「由美子先生60点、石橋先生40点ではないか」と言った。  役員会で、翌日の新年合同礼拝の準備について話し合った。私「40点牧師だから、明日は礼拝が終わったらすぐ帰る」、役員「それは困ります。石橋先生に会いたいという人も来ます」、私「40点牧師に会いたい人などいません」、役員「それはそうですけど、最後までいていただかないと困ります」だって。  越谷教会は信徒60点、牧師40点で合わせて100点の教会だ。しかし、100点に対して信徒は40点足りない。牧師は60点も足りない不合格だ。……

【4895号】新春メッセージ 言葉を失うその所に 石橋秀雄

2019年1月26日
言葉を失うその所に 石橋秀雄(第41教団総会議長・越谷教会牧師) 御言葉を宣べ伝えなさい。折が良くても悪くても励みなさい。とがめ、戒め、励ましなさい。忍耐強く、十分に教えるのです。だれも健全な教えを聞こうとしない時が来ます。そのとき、人々は自分に都合の良いことを聞こうと、好き勝手に教師たちを寄せ集め、真理から耳を背け、作り話の方にそれて行くようになります。しかしあなたは、どんな場合にも身を慎み、苦しみを耐え忍び、福音宣教者の仕事に励み、自分の務めを果たしなさい。《テモテへの手紙二 4章2~5節》 言葉を失う中で  大災害の凄まじい破壊の中に立って言葉を失う経験をした。災害のみならず、突然思いがけない苦難に襲われ言葉を失う。愛する者の死を前に言葉を失う。この言葉を失う時、そこで救いとなり慰めとなり、希望となる言葉が響く。十字架と復活の主の言葉だ。  「言の内に命があった。命は人間を……

【4895号】第41総会期 第2回常議員会

宣教委員会、伝道・教育・社会委員による 兼務を決定  第41総会期第2回常議員会が12月27・28日、28名が出席し、教団会議室で行われた。書面による議決がされた第1回に続く今回が、新常議員が一堂に会する初めての会議となった。  冒頭、常議員が自己紹介をした後、石橋秀雄議長が挨拶し、「信仰告白、教憲・教規において一致し、主の御体なる教会として伝道の命と力の回復をしつつ機構改定をしていく。沖縄が次期総会に戻って来ることを切望すると共に、合同50周年には議長声明を出したい」と述べた。  書記報告の中で雲然俊美書記は、「韓日5教団の宣教師に関する実務者会議」を次回で終結すると報告した。経緯が問われ、雲然書記は、「出発点は、宣教師の受け入れ・派遣について一本化できないか模索することにあったが、教派毎の在り方を尊重するとの認識に至った」と説明した。  総幹事報告で秋山徹総幹事が報……
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