【4912・13号】人ひととき 大澤 小枝さん 未来を築く「教育」

 ユネスコ・イラク教育担当事業統括上官。ロンドン大学にて「地中海学−中東の歴史・外交」と「教育計画」の分野で修士を取得。UNRWA、UNHCR、ユニセフ、JICA、NGOでヨルダン、レバノン、ガザ、スーダン、イラクと、パレスチナ難民の教育を中心に、中東での教育に10年以上携わる。

 クリスチャンホームに育ち、教会や学校で「パレスチナ」、「イスラエル」という言葉を聞いてなじみがあった。大学1年生の時に祖母と聖地旅行に行き、そこでパレスチナとイスラエルの小競り合いを聞き、「なぜこの人たちは、長い間戦い合わなければいけないのか」と疑問に感じ、勉強しようと思った。

 留学し中東の勉強を続けるうちに、不当な扱いを受けてきたパレスチナの人々のために何かをしたいとの想いを与えられた。しかし同時に、中東のことだけを知っていても彼らの役に立てないことを悟る。攻撃に対し、攻撃で返すことが繰り返され、終わることのない不平等な占領下に生きるパレスチナの未来を築き上げるためには教育が基礎となることに気付かされる。パレスチナ人は「教育」を唯一奪われることのない投資であると信じ、子どもたちの教育にとても熱心である。

 「教育分野で彼らの役に立てれば」との想いから、教育計画を学び、中東の国々で教育分野の仕事に就いている。現在は紛争や貧困、女子差別等、様々な理由で通学できない子供たちを学校へ通えるよう支援する事業の統括をしている。助けを必要としているイラクの将来を担う子どもたちのために、少しでも役立てれば嬉しい。

 将来は、 何が自分に与えられた働きか、御心を問いつつ、中東での仕事を継続するか、日本の教育の将来のために役に立ちたい。

東京生まれ。滝野川教会員。写真は、実弟が牧会している山口教会礼拝堂にて。

【4912・13号】若者たちの新たな活動

 この夏に教団や教区の主催で行われた様々な活動報告を聞く機会が多い。教区青年担当者会では、中部教区と東北教区のそれぞれの夏季キャンプの様子、それに、日独ユースミッションの参加報告があった。映像を通して若い人たちのはじける笑顔を見ながら、キリストの懐に招かれた豊かな交わりが広がっている様を聞くことができた。

 教会ではめったに見ない若者たちの集まりが盛んになっており、70年代以降、壊滅状態であった教区や教会の青年の集いが方々で復活し、新たな活動が始まっているのは確かなようだ。

 これらの集まりから聞こえてくるキーワードは「つながる」ことと「居場所が見つかる」ことで、賛美があり、祈りがあり、聖書の言葉がある教会の交わりだからこそ、そこに集うことを喜ぶ群れができているのを見ることができる。

 若者をリードする教師たちや大人のボランティアの働きに感謝したい。リードするというより、人と人とを結びつけ見守るという姿勢を取り、霊的な深みへと導き、教会に結び付ける並大抵でない働きがいよいよ生かされるよう願いたい。

 先月イギリスのメソジスト教会の宣教幹事の来訪があった。一緒に同教団の青年会議の議長を伴ってこられた。19歳のガーナ出身の女性。世界の教会を若い人に体験させるという教団の意気込みにふれた。(教団総幹事 秋山 徹)

【4911号】夏、教区の伝道プログラムを展開

★《東北教区》 台湾との交流

宣教協約の実質化のため

 7月15日から20日まで、台湾基督長老教会の青年修養会に参加した。2018年東北教区総会において台湾基督長老教会嘉義中会との宣教協約が締結され、実質化を図り、先方より青年の参加を呼びかけられたことがきっかけである。今回、会津北嶺高校より生徒有志8名の参加が許された。

 会場となった鹿谷郷は、台湾有数の茶の産地である。茶席を通して、神様が共におられ聖霊の働きを感じようという趣旨の修養会だった。趣旨通り、日中は茶席の基礎知識を座学し実践として茶席作法を学び、夜は聖書の学びとテゼの祈りを行うプログラムが組まれた。

 今回最も印象に残ったのは、最終日に行われた愛餐である。お茶とバナナをいただいた。

 茶とバナナは、台湾における重要な産物ではあるものの、戦時中イギリスや日本の統治によって持ち込まれ、生産を強いられたものであり、台湾にとって痛みのしるしでもある。

 その一方、日本も戦争によって大きな痛みを負った。互いの痛みを分かち合い、双方の歴史を認識し理解することによって、本当に愛し合うことができる。だから、イエスが私たちのために負われた痛みに重ね合わせ、お茶とバナナを共に味わおうと語られ、愛餐を共にいただいて、主イエスの愛が満ち溢れる中で、真の和解がもたらされるよう祈りをささげた。

 台湾の方々の深い愛情を感じ、今後も続く交わりの中で、さらに良い関係を築く祈り願いに応えられるよう歩んでいきたいと固く思う時となった。

 宣教協約締結によって新たな導きがもたらされ、会津の高校生に今回のような出会いと交わり、学びの機会が与えられた。

 主の豊かな恵みに、深く感謝する。(新田恭平報)

 

★《奥羽教区》 ユースサマーキャンプ

長年にわたり続けられてきた

 奥羽教区ユースサマーキャンプ(ユーキャン)は今年で66回目となる。共同生活の中で自分のこれからを見つけて行く場である。おおまかなプログラムの中、キャンパーとヘルパーは、自然に自発的に交わり打ち解けた。楽しく、元気に、賛美し、祈り、働き、食べた、8月7〜9日の三日間だった。

 今年は北東地区が開催地で、奥中山教会を会場に寝泊まりし自然の恵みを感じた。中高生キャンパー4名。ヘルパー5名、スタッフ5名。ヘルパーはユーキャン経験者で世代がキャンパーに近く、海外の方もいて色々な賜物を出し合い、今までの積み重ねに新たな形を加える。今年は食前にフランスの賛美を歌った。食事は自炊で協力し作る。朝食にはカナン牧場のできたてのパンを食べるのも楽しみだ。

 一日目の夜は、奥中山教会の祈祷会に出席した。その後、北上川と馬淵川の源流の西岳の麓の温泉へ。街灯は全くなくなり、宇宙の中に置かれ、声のない神の御業を感じる。暫く静寂の星空を観察、流れ星に感激した。

 二日目はカナンの園のアドナイ・エレで、羊の毛で壁掛け作りを体験した。それぞれの個性が出る。長年働いてきた戸田睦子さんから、カナンの園の歩み、自身の歩みを聞き、人に寄添うことの大変さ、また大きな喜びがあることを教えられた。昼食後「いわてこどもの森」に移動しレクリエーション。夕食は豪快にバーベキュー。続いてキャンドルサービスで蝋燭を囲んでユース全員の証を聞いた。

 三日目はアルバムを作った。閉会礼拝では、「イエスは弟子たちにこういう自然の中で教えた。ここで得たことを次へと伝えることは新しい気付きのきっかけを与える」と締め括られた。帰るときは皆笑顔で「また来年」と別れた。ここでの体験をこれからの歩みの中で活かし、成長した姿でまた会うのを楽しみにしている。(小友 睦報)

 

★《西中国教区・東中国教区》 山陰ファミリーキャンプ

教区を越えたプログラム

 西中国教区山陰東分区と東中国教区鳥取県西部地区では、毎年夏に「山陰ファミリーキャンプ」を共催している。

 今年は8月7〜9日、岡山・真庭市の「蒜山バイブルキャンプ」で行い、32名の参加があった。両区外からも多くの参加がありにぎやかなキャンプになった。

 子どもたちを中心としたプログラムになってはいるが、ファミリーを名乗る以上、大人の参加者にも楽しんでもらえるようにしている。こちらから押し付けてしまわずに、参加者が自分でこの二泊三日を楽しんでもらうよう配慮している。

 続けて参加してくれている子どもたちは、あっと言う間に1年のブランクを埋めて一緒に楽しむ。新しい子どもたちもそのペースに巻き込まれ、誰が初参加だったかわからなくなってしまう光景にいつも感心させられる。そんなメンバーとともに礼拝をし、バーベキュー、川遊び、ゲーム、花火やナイトウォークなどのプログラムを楽しむ。

 参加している子どもたちの教会との関わりも様々だ。家族と共に毎週のように教会に通っている子どももいれば、キリスト教に触れるのはこの二泊三日だけという子どももいる。そのような子どもたちが、大自然の中で、仲間と一緒にキリストの愛にふれる機会になればと願っている。

 教会単独ではこのようなプログラムを持つことができない教会が少なくない。参加者を送り出すのも難しい中で、このキャンプの意義を認め大切にしてくれている両分区・地区内諸教会の思いによって続けられていることも強く思わされる。(奥田 望報)

【4911号】荒野の声

 参加している説教を学ぶ会で久し振りに自分の語った説教を分析してもらった。同労者が集う中で俎板に乗ることはやや勇気のいることだが、信頼できる仲間からの確実な手応えが帰ってくるので良い経験になる。▼提供した説教についての印象ではあるが、短い論理の連続、彫り(掘り?)の浅さ、と指摘されたことが気になった。記事を校正することや、このコラムを書くことが生活の比較的大きなウェートを占める中でのことであろうか、と思わされた。限られた文字数、行数の中で言葉を展開し事柄を伝えなくてはならないのが本紙の使命である。事柄を論理的に展開したり、言葉を費やし掘り下げ、メリハリをつけたりには自ずと限界がある。そもそも、そんなことは求められていないと言える。▼どのような言葉に触れてきたか、触れているか。激しい言葉か、優しい言葉なのか。怒りの言葉か、慰め、励ましの言葉なのか。これまで受けてきた言葉、今受けている言葉が語る言葉にも表れてくることがあるにちがいない。良い言葉に聞き続けなくては、と思う。教会を建て上げて行く言葉に聞き続け、語らなくては、と改めて思っている。

【4911号】▼宣教委員会▲ 宣教方策会議、青年大会について協議

 8月27〜28日、第2回宣教委員会が別府教会を会場に開催された。前回以降、全国教会婦人会連合委員長が改選され、横山ゆずり新委員長が陪席者として加わった。常議員会及び各委員会からの報告を受けた後、以下の議題を協議した。

 ①宣教方策会議に関する件。主題は「伝道推進と機構改定をめぐって−日本基督教団のこれから」と決定。この方策会議で教団の打ち出している「伝道推進と機構改定」の双方の整合性が明確になることが主題の意図である。教団伝道推進基本方針が神学的に位置づけられ、それに立脚して機構改定を考える筋道が、この方策会議で明確になることを期待して実施することを確認した。

 また、主題に対する各教区の見解をなるべく多く発言してもらうため教区報告は5教区に増やした。また、「教団と距離を置く」としている沖縄教区だが、宣教委員会としては参加を切に願っていることを伝えることとした。

 ②教会中高生・青年大会の件。伝道委員長、伝道推進室長、教育委員長の連名で提案された。「この大会は全教団的と言えないのではないか。担い手に偏りがある」との反対意見もあったが、採決の結果、賛成9名、反対1名で、第42総会期中の実施が承認された。委員会予算は30万円。実行委員には若手教職5名が推薦された。常議員会とのパイプ役等のためシニア世代のスーパーバイザーが必要であることが確認事項となった。

 ③「開拓伝道援助資金の実施要綱」改正に関する件。資金援助の条件に「経常収入600万円未満の教会・伝道所の申請に基づき適用。原則として事業総額5000万円を超えるものには適用しない」という条件を新たに定めたものを承認した。

 その他、別府野口教会、別府不老町教会を問安することができた。(田中かおる報)

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