同じ恵みによって召された聖徒
大平伝道所・福島伊達教会牧師 白井真
大平伝道所のはじまり
信徒の友1968年11月号「ここにも教会がある」。大平伝道所が「全部落がクリスチャンというところが福島県にある」と写真入りで紹介されています。
大平伝道所は1950年(昭和25)、ハワイから一時帰郷した安斎栄一兄が郷里伝道を志し、福島伊達教会に本宮幸四郎牧師を訪問したことから始まりました。安斎兄の郷土愛、そして主イエス・キリストをお伝えしたいと願うその真心は、集落のひとびとの心を動かし「一村ことごとくキリスト者」と呼ばれるほどになったのです。
安達太良山を見渡す丘の上に、立派な会堂が建てられ、毎週多くの村人が礼拝に集いました。教会学校も開催され、福島伊達教会からは本宮牧師と信徒が毎週応援に出かけました。
会堂喪失からきょうまで
大平伝道所はその歴史の中で大きな危機を経験しました。……
奉仕する建築士
石川 方子さん
クリスチャンである両親と共に、幼い時から教会に通い、ギリシャ・ローマ史の研究者だった父からキリスト教の背景や歴史について学んだ他、キリスト教建築に触れる機会も多く与えられた。クリスチャンであった伯母が「惜しみなく与えてくれる人」だったことも信仰生活の手本となった。その生活は1983年クリスマス、千葉教会での受洗に結びついた。父の転勤に伴い高校生の多感な時期を上越の高田教会で過ごす。
絵画やデザインが好きで「ものを作ることを学びたい。どうせ学ぶなら小さいものよりも大きいものを!」という思いから、筑波大学芸術専門学群で建築を学んだ。大学時代は継続的な礼拝生活から離れてしまった。「元気な人に医者はいらないから教会に行かない」と思っていたという。そのまま1996年に千葉教会で結婚するまで、積極的な礼拝生活は送らずに歩むことになった。翌年、夫の長期出張に同行……
愛する能登のため、祈りを一つに
《輪島教会》ユニットハウスが「復興のしるし」に
教団、教区、多くの方々のお祈り、お支えをいただき、まことにありがとうございます。1月1日の能登半島地震により礼拝堂は全壊、また津波を恐れ町の多くの人たちが避難所へと逃れました。教会の近くの避難所には当初700人がいました。そこにいた教会員と偶然にも聖書教会の信徒の方と一緒に4名で聖書を読んでお祈りする礼拝をしました。二次避難によりメンバーは入れ替わりましたが3月まで続きました。4月からは輪島に戻って来た信徒合わせて7名が教会員の自宅に集まり礼拝しました。
5月には会堂の隣にあった駐車スペースに礼拝用のユニットハウスを教団教区の支援により設置して頂きました。礼拝堂から、長椅子を3脚運び入れ、5月19日のペンテコステからそこでの礼拝となりました。地震後初めての輪島教会での聖餐の食卓となりました。いつもの仲……
以前、教会の近くの自動車修理工場の看板に「あなたの車のキズもヘコミも、プロの技術士がなおします」とあるのを見て、教会の掲示板に、「あなたの心のキズもヘコミも、イエス・キリストがいやします」と書きたいと思ったことがあった。コロナ禍で傷ついた社会と人々に、キリストによる癒やしを提供することが教会の責務であると思うからだ。
6月のある主日の午後、同じ地区内の教会に新たに遣わされた教師の就任式に出席した。4年間代務体制で後任教師を求めていた教会であったため、大きな喜びの時であった。
就任式後の感謝会で、教会を代表して役員の方が、「教会は野戦病院です。総合病院のように設備が整っているわけではないが、傷ついている人々を迎え、癒やすところです」と話された。「教会は野戦病院」との言葉を久しぶりに聞いた。今もウクライナやガザ地域での戦闘が続いている状況であるため、一瞬ドキッとしたが、たしかに教会は……
【5022号】2024年度新任教師オリエンテーション(1面)
【5022号】教師委員会(1面)
【5022号】荒野の声(1面)
【5022号】能登半島地震報告《被災教会から》(2面)
【5022号】教憲変更議案:「教憲9条を改正し、伴って関連教規条項を改正する件」掲載について(3面)
【5022号】メディア戦略 時代に即した伝道スタイルへのチャレンジ(5面)
︎【5022号】宣教研究所委員会 『宣教の未来2』、原稿を確認(5面)
【5022号】戒告・事務局報(5面)
【5022号】伝道推進室により応援した教会・伝道所(6面)
【5022号】PCUSA総会「希望へと生きる」(6面)
【5022号】人ひととき(6面)
【5022号】キリストによる癒やしを(6面)
……
メディア戦略 時代に即した伝道スタイルへのチャレンジ
教団ホームページをリニューアルして3年が経過した。教勢の低下にあって、広く一般に日本基督教団を知ってもらうことを目的の一つとした。総幹事の指揮の下、事務局として教団の伝道に寄与できることを模索し、その一つとして一般財団法人日本総合研究所に日本基督教団の市場における位置付けを分析してもらい、いわば現在の教団のイメージを明確にした上で、情報発信を開始した。
最近のホームページアクセス数は1日約600前後で、3ヶ月で5万人以上が観ていることになる。ホームページと連動する形で、X(フォロワー数688)、Instagram(フォロワー数695)、Facebookも活用しており、アクセス数は順調に伸びている。また、YouTubeを利用した毎月の説教動画は既に30本を超え、最も多いもので1千回の再生回数となり、ゆっくりと確実に増加している。直……
7月29日、宣教研究所委員会の今総会期第4回にあたる委員会がオンラインで開催された。『宣教の未来2』を発行するにあたって、現時点で集まっている原稿を確認し、その内容について話し合うことが中心であったと言える。
集まっている原稿は3本で、本来5本が出そろうはずであったが、神保望委員が嘱託されていた研究テーマである「二種教職制」については、本人が途中まで準備を進めたものの辞退をしたい、という申し出があった。委員会としてはこれを承認し、出されたものについて編集し書籍化する予定である。今回もう1本の提出がなかったため、担当の委員が改めて事情を確認する。
集まっている論文については、どれもいくつかの要望があった点について再考をお願いするが、公刊にたえられるものであると判断している。以下、要望の一例についてスペースの許す限りで列記する。
本城仰太研究員の信条研究に関する論文については、「……
所在不明の無任所教師、対応を協議
第6回教師委員会は、6月24〜26日、ハートピア熱海で開催された新任教師オリエンテーションの一日目と二日目に行われた。古旗誠委員長による開会祈祷の後、新任教師オリエンテーションについて協議した。出席者の確認、各パートの役割分担などについて最終確認をした。オリエンテーションは新任教師が教団の教師として立ち、それぞれの場へと遣わされるために必要な学びを受ける場所だが、同時に違う背景を持った教師たちの豊かな出会いと交わりの場でもある。教師委員会としては、参加者一人一人がしっかりと学び、またリラックスして豊かな交わりを得られるよう祈りつつ準備を進めた。
続いて前回の議事録、委員長および事務局報告、次年度オリエンテーションの日程について承認した。教師委員会から福島純雄委員を派遣している教師養成制度検討委員会では、常議員会に案を提出するとの報告があった。
……
第43回教団総会について協議
第11回常議員会が7月1〜2日、教団会議室で常議員全員が出席して行われた。
書記報告の中で黒田若雄書記は、出版局ステアリング・コミッティにつき、「今総会期をもって終了することを確認した」と報告した。
総幹事報告では網中彰子総幹事が、能登半島地震の対応について、教団として、3回、被災教会を公式に訪問したこと、新型コロナウイルスに関連して、礼拝出席者数の停滞は否めず、財政状況も悪化していることを受けて、既に行われている負担金削減プログラムに加えて、経費削減に努めること、教団メディア(広報)について、「オンラインルーム」が完成したこと等を報告した。
信仰職制委員会報告では田邊由紀夫委員長が、長年の課題である式文の改定に先立ち、現在用いられている、「口語式文」、「試案と解説」、「試用版」についての指針を、特に、准允、按手礼、洗礼式の式文を比較しつつ作……
「災害に備える」をテーマに
社会委員長会議
6月24日、25日、全国社会委員長会議が教団会議室で開催された。出席者は教区・支区の代表者15名、発題者3名、社会委員6名、事務局2名の計26名だった。この会議のテーマは「災害に備える」というもので、開会礼拝では柳谷知之社会委員長より、マタイによる福音書25章31節以下およびヘブライ人への手紙13章1節以下より、日ごろの私たちの生き方、在り方を顧みる時が与えられた。続いて、各教区・支区より活動報告およびアンケート回答がなされた。今回は事前に災害への備えに関するアンケートを依頼し、当日はそのアンケートに基いて報告してもらった。
アンケート内容は以下の通り。「①教区における災害窓口はありますか。また、災害が起こった時にどのような組織や体制をお考えでしょうか。②教区として災害への備えをどのようになさっていますか。③今までに、災害に対してどの……