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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【5015号】闇の中の光(4面)

2024年3月9日
 神学校時代、夏期伝道で派遣されたのは能登。「能登は優しや土までも」と言われるあの土地が忘れられず、新婚旅行も能登。夏期伝道でのある夜、七尾教会の釜土達雄牧師が「藤盛君、闇を見たことあるか?」と、私を車に乗せて連れ出した。夜の山中で車は停められた。「外に出てみな」。私が外に出ると、釜土牧師は車のライトを消した。「何か見えるか?」「いえ、何も見えません」。自分の手さえ見えない漆黒の闇を初めて経験した。「ちょっと歩いてみな」「いや、無理です」。暗闇の山道。道の端は崖じゃなかったか。動くこともできない私に向かって釜土牧師の声。「藤盛、上を見てみろ、上」。  真っ暗闇だと思っていたその場所は、真上には見事な天の川が架かっていた。これが「ミルキーウェイ」か。闇のキャンバスに星々がこぼされたように煌めく。闇どころか、光が満ちている。もう一度、自分の手を見てみると、ぼんやりと見えている。目が慣れてくる……

【5015号】人ひととき(4面)

神の御手に委ねて 境南教会員 中本祐子さん  カトリックの父と、キリスト教保育に関心があった母の間に生まれた中本祐子さん。原宿教会の幼稚園に通い、中学では女子学院で学んだ。  父のワシントン赴任により、高校1年からアメリカで生活。キリスト教の信仰が息づく社会で多感な時期を過ごした。英語と共にフランス語も履修。語学に関心を示した中本さんに、フランス語の先生は、昼休みにラテン語の指導をしてくれた。この恩師の勧めで、アメリカでカトリック系の大学を受験、1年通った後、国際基督教大学に編入した。  卒業後、製鉄会社に就職、25歳の頃に社内のバンド仲間であった夫と結婚。夫が室蘭に転勤するのを機に退職、語学力を生かして国際交流のボランティアに取り組んだ。  中本さんが洗礼を受けたのは、5回目の転勤先であったシンガポールにいた頃だった。友人に誘われて入った合唱団の指導者がキリスト者で、家庭……

【5015号】寄せ場からの声(4面)

《山谷越年越冬闘争》 外国人労働者との連帯を求めて  コロナ感染が始まった2020年春から4度目の山谷越年闘争は年末年始12月29日昼〜1月4日早朝の1週間、例年通り城北労働・福祉センター前の路上を拠点に、連日朝と夕方の炊き出しと衣類分配等を行いながら、日雇い・野宿の仲間が力を合わせてやり切った。昨年5月、全国的に感染が下火になったとして感染法上5類に格下げされても、山谷地域に暮らす貧しい人々にとっては、それまで無料で受けられた診療や検査費用の自己負担化、陽性の場合の隔離・療養施設の廃止などにより、気軽に医療機関にかかれない状況が続いている。高齢者や基礎疾患のある人にとっては命に関わる問題だ。  今年の越年闘争のスローガンの1つが「外国人労働者との連帯」。建築現場で働く労働者の多くを占める外国人技能実習生は、不当に安い賃金で厳しい労働を強いられ、日本人の親方や同僚のいじめにあっている……

【5015号】伝道のともしび(4面)

伝道報告 伝道推進室より応援した教会・伝道所 秋田飯島教会近況報告 秋田楢山教会牧師、秋田飯島教会代務者 村尾政治  1974年、秋田市土崎の地における信仰の先達たち(故 土合竹次郎牧師を中心として)の開拓伝道によって土崎伝道所が生まれました。それから20年後の1994年、土崎伝道所は、秋田飯島教会(第二種教会)へ一歩進みました。秋田飯島教会は、今年で教会創立50周年を迎え、秋田の地で「伝道する」という先達たちの思いを引き継いでいます。現在、現住陪餐会員は4名という小さな群れですが、毎週午後からの礼拝を守っています。  私は、2022年度から代務の働きを担っています。秋田飯島教会は10年以上代務体制が続いていたこともあり、代務を依頼される際に、同時に役員会より依頼されたことがありました。それは、今後の秋田飯島教会の在り方を祈り、考えていただきたい、とのことでした。具体的には、①限……

【5015号】お詫び・訂正、お知らせ(3面)

お詫び・訂正  新報5014号2面、「能登半島地震報告」写真キャプション、「釜戸」を「釜土」に、お詫びして訂正いたします。 宣教研究所より一時閲覧停止のお知らせ  3月上旬より約3ヶ月間、日本キリスト教会館33号室の改装工事を行う関係上、宣教研究所の資料閲覧をその間停止させていただきますのでご了承ください。 総幹事 網中彰子    ……

【5015号】事務局報(3面)

佐藤謙吉(隠退教師)  24年2月3日逝去、84歳。秋田県生まれ。63年農村伝道神学校卒業、同年より西那須野教会、くまの伝道所、宮古教会を牧会し、キリスト教センター善隣館に務め、小諸、横手、本荘、島村教会を経て18年隠退。遺族は娘・生地あすひさん。 今井敬隆(隠退教師)  24年1月26日逝去、83歳。長野県生まれ。82年准允、85年受按、82年より美祢、東美教会を牧会し、15年隠退。遺族は妻・今井和子さん。 吉武 誠(隠退教師)  24年2月1日逝去、96歳。長崎県生まれ。55年農村伝道神学校卒業、同年より東郷、久留米櫛原教会を牧会し、99年隠退。遺族は息・吉武二郎さん。 手束正昭(高砂教会担任教師)  24年2月8日逝去、79歳。中華民国上海市生まれ。69年関西学院大学大学院修了、同年より東梅田教会を牧会し、関西学院大学に務め、高砂教会を牧会。遺族は妻・手束美……

【5015号】社会福祉施設からの声 ❷(3面)

「与える」を通して「受ける」恵み 社会委員会援助団体 桜本教会の路上生活者支援《神奈川県》  わたしたちが主に行なっているのは、毎週2回のお弁当の配食と、衣料品や歯ブラシやタオルなどの生活用品、毛布や寝袋などの配布です。そのための物資や資金は、全国各地の教会や、桜本教会の取り組みを知ってお支えくださっている、大勢の方がたからの寄付によって支えられています。  お弁当は、日曜日と木曜日の午前10時からお配りしています。準備は7時半から。毎週欠かさず参加しているのは6、7名で、他教会などから、定期的に来てくれるメンバーもいます。  路上生活者をめぐる環境は、今では法律や制度などの社会状況も変わっているので、この活動が始まった、30年前と同じように語ることはできません。しかし、30年を経た今も、誠に残念なことに、困難な状況がなくなったわけでないのです。  わたしが赴任してからの2年1……

【5015号】牧会者とその家族のための相談室委員会(2面)

全国交流会を開催  第3回目の、牧会者とその家族のための相談室委員会は、日本基督教団会議室(日本キリスト教会館4階)とオンラインで、2月1日に行われた。  電話相談は徐々に増え始めており、深刻な内容も多い。牧会者の家族は、誰にも相談出来ない苦しみを抱えている場合が多く、その苦しみを受け止める貴重な場として、これからも用いられていくことを願っている。また、メール相談にも困難な相談が寄せられており、相談室として受け止めて、委員長を中心に対応をしている。  牧会者とその家族のための全国交流会を、24年11月18〜19日の日程で、教団会議室を会場に開催をする。講師に蔡香氏(牧会カウンセラー・精神保健福祉士、OMFインターナショナル宣教師、東京基督教大学非常勤講師)をお招きし、「牧会者ならびにその家族の精神的なケアを考える」をテーマとして学びと交流の時を持つ。各教区に案内をするので、覚えて祈り……

【5015号】西日本5教区合同宣教研究協議会(2面)

「東中国教区の4本柱」として発題    1月29日から30日にかけて、第58回西日本5教区合同宣教研究協議会が蕃山町教会で行われた。コロナ禍の影響で2020年以来、4年ぶりの開催となった今回の協議会は、東中国教区、西中国教区、九州教区の宣教研究または教師部の委員会の代表者、教団から宣教研究所委員会委員長の参加があった。  廣田崇示東中国教区教師部委員長による開会礼拝に続き、服部修東中国教区総会議長から発題がなされた。テーマは「東中国教区の4本柱」と題し、第72回東中国教区定期教区総会において承認された「将来的東中国教区宣教に関する件」の骨子となる4つの取り組みについて、提案に至るまでの経緯、現段階における取り組みの現状、将来においての宣教活動の展望が語られた。  宣教の4つの骨子とは①オンラインによる宣教活動をサポートするチームの編成、②教会会堂、敷地内の整備をサポートす……

【5015号】教師養成制度検討委員会・伝道委員会(2面)

『教師論』検討作業継続 教師養成制度検討委員会  今総会期の教師養成制度検討委員会は、総会後に任命された菅原力(委員長)、東野尚志(書記)、雲然俊美、服部修、福島純雄(教師委員会)の委員に加え、小宮山剛、小林克哉、北畠友武の3教師に協力委員を委嘱し、第4回委員会(6月5日開催)以降は、8名の委員会として活動してきた。  前総会期に可決された「教団信仰告白と教憲に基づく『日本基督教団の教師論』」に続く「教規から導き出される『教師論』」の作成に集中的に取り組み、検討作業を継続している。第2回委員会(4月10日開催)から第9回委員会(12月28日開催)までは、たたき台を作成した小委員会との合同委員会として開催し、小委員兼務の菅原、東野、服部委員のほか、小泉健、七條真明の2教師も加えた10名の委員で、検討討議を重ねてきた。  毎回、読み合わせをしながら修正を加え、版を重ねて文章を整えている……
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