日本基督教団総会議長 山北宣久
二〇〇六年十一月三日は、日本国憲法(以下、憲法とする)が公布されて丸六〇年の節目の時です。
憲法は、その前文で「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」と謳っています。
つまり、日本の過去の戦争は、政府の行為によると認識し、国内外、とりわけアジア諸国に甚大な被害と犠牲をもたらしたことへの深い反省に立った決意が憲法の基礎と言ってもよく、この決意の上に「①国民主権②恒久絶対平和③基本的人権の尊重」の三原則を定め、これらの実現こそ、新しい日本国の「形」としたのです。
特に第九条の「恒久絶対平和」に関しては、他の国の憲法にもあまり例を見ない「戦争放棄、戦力の不保持」を明確に記し、かつての戦争への反省と懺悔を前面に出しています。
また憲法施行直前に制定された「教育基……
・韓国基督教長老会
イム・ミョンギュ副議長
両教団が一九六七年に宣教協約を結んで以来、キリストにおいて深い交流を継続できたことを神に感謝する。日本基督教団が過去数十年に示した宣教へのビジョンとその実践は、韓国の教会の良き規範となったことを強調したい。また、昨今保守的傾向にある日本社会に対し、平和の使徒としての役割を忠実に担っていることに深く尊敬の念を抱く。半世紀を越える分断に苦しんでいる韓半島のためにも祈っていただきたい。平和の使徒として召された教会が成し遂げるべき時代的使命がある。お互いのために祈り協力して平和と正義が満ち溢れる神の国を成就してゆく先頭に私たちが立てるよう主の御名により祈る。
なお、副議長より記念品が教団に贈られた。
・台湾基督長老教会
タンウー・チョアン議長
台湾基督長老教会と日本基督教団が長きに亘り調和豊かな関係を分かち合って、喜びの時も困難な時も互いを受……
鷲山林蔵氏(隠退教師)
九月二〇日、逝去。八〇歳。東京都に生まれる。一九五四年日本基督教神学専門学校卒業後、富山総曲輪教会に赴任。その後日本橋教会を経て、八一年から横浜指路教会を牧会し九四年隠退した。遺族は長男の拓男さん。
山田有利氏(隠退教師)
一〇月九日、逝去。八三歳。鹿児島県に生まれる。一九六二年東京神学大学大学院修了後、東中野教会に赴任。その後青山町教会、広島教会を経て、八二年から三本木教会を牧会し九七年隠退した。遺族は妻の悦子さん。
主 題 「現代における『救い』の問題」
日 時 二〇〇七年一月九日(火)〜十一日(木)
会 場 国立オリンピック記念青少年総合センター
開会礼拝 学 長 山内 眞
主題講演 「今日の救いの問題-キリストの唯一性と
多様性における非対称の二極関係的一致-」
教 授 ヘイスティングス
シンポジウムⅠ 教 授 大住 雄一
教 授 朴 憲郁
助教授 小友 聡
助教授 中野 実
シンポジウムⅡ 助教授 ジャンセン
教 授 棚村 重行
教 授 関川 泰寛
特別講演 「日本人のアジア観」
元衆議院議員・東海大学名誉教授 河上 民雄
シンポジウムⅢ 教 授 神代真砂実
教 授 近藤 勝彦
教 授 芳賀 力
閉会礼拝 教 授 山口 隆康
会 費 二五、〇〇〇円
申 込 案内が届いていない場合は、郵便振替(00160-5-18894……
四六一三号三面、消息欄卒業大学名、「関西学院大学」を「関東学院大学」に訂正いたします。
教団年鑑刊行のお知らせ
このたび、日本基督教団年鑑二〇〇七年版を刊行いたしました。今回も新たな情報を満載しておりますので、是非、最寄りのキリスト教書店もしくは当方に直接お買い求めください(定価三六〇〇円+税)。また、ご購入いただいた方には、是非アンケートハガキにお答えいただき、当年鑑についてのご感想やご批判をいただければ幸いです。来年三月発行予定の追録を送ります。
なお、直接お買い求めの際は、〇三-三二〇二-〇五四一事務局総務部にお電話ください。
二〇〇六年一一月
日本基督教団総務部年鑑係
一〇月二五日、総会二日目午後のセッション終了後、「信徒交流の集い」が開催された。「全国の信徒の交流の機会は、三〇有余年ぶり」(呼びかけ文から)という集いは、総会出席の信徒議員に対して、総会初日に文書で呼びかけるという急な設定だったが、北海教区から沖縄教区まで大半の教区から、信徒議員の四割強、八〇人近くが参加した。
この集いには、山北宣久議長ら三役、竹前昇総幹事もゲストとして出席。金刺一雄氏(関東)の司会で始まり、小林貞夫氏(東海)の経過説明。津村正敏氏(兵庫)、池田浩二氏(東京)の挨拶に続いて、山北議長は「日本での宣教の初期に福音をもたらしたのは、クラーク、ヘボンなど信徒だった。信徒の皆さんが、良いバランス感覚を持って教団の活性化に努めて欲しい」と挨拶。
竹前総幹事は「三〇余年ぶりという歴史的な信徒の集いは誠にうれしい。忘れられない会となる。ぜひ各地で信徒の集いを持って欲しい」とエール……
▼議案第十八号「〇四年度教団歳入歳出決算承認に関する件」、議案第十九号「〇五年度教団歳入歳出決算承認に関する件」は、会計上の細かい数字にまで及ぶ質疑応答がなされた後、何れも承認された。
▼議案第二〇号「〇六年度教団歳入歳出実行予算に関する件」、議案第二一号「〇七年度教団歳入歳出原予算に関する件」は質疑応答の後、何れも可決された。
その他次のような重要議案・案件が審議され、それぞれ可否が下され、また、対応がなされた。
▼議案第十二号「常設委員会および常設専門委員会委員選任に関する件」では、教団三役と常議員七名を選考委員とする提案がなされた。前総会期までは、十七教区の議長が選考に加わっていたことから、強い反論があった。山北宣久議長は、「教区の意見は、文書で提出して貰い、有力な判断材料とする」と説明したが、「教区の利害が対立し、分捕り合戦のようになる」「適材適所こそが肝要」という賛成意見と……
総会第二日目夜、今総会に於いて部落解放センター企画の解放劇が上演された。
劇に先立って「総会での同性愛者『差別発言』に関して討議をした」旨報告された。
物語は、娘の結婚問題で悩む教会役員である父親、その娘、恋人であり、部落出身の青年、教会の牧師、の四人を中心に進む。その四人の会話を中心として「結婚」を契機に起こる様々な問題が浮き彫りにされて行く。
結婚を反対された二人が父親を説得するために何度も家を訪れ、また牧師に相談を持ちかける。そうする内に「差別者だった父親」「部落差別について無知だった牧師」「差別を実感せずに育ってきた部落出身の青年」それぞれが育てられてゆく。
特に、父親が部落差別に関する書籍を初めて手に取るシーンは印象的だった。劇中で「解放運動というのは差別された人間を解放するのと同じように、差別した人間も解放してゆくんですよ」と語られるように、差別問題に理解を深めてゆくこ……
午後一時半から開会礼拝が、朝岡瑞子氏(船橋教会信徒)の司式により行われた。日本基督教団信仰告白が告白され、野村忠規氏(松山城東教会牧師)がヨブ記16章18~20節、ローマの信徒への手紙8章31~39節から説教を語った。
「もし神がわたしたちの味方であるならば、だれがわたしたちに敵対できますか」。パウロはローマの厳しい迫害の最中にあって神を讃え、このように語っている。なぜなら神は私たちのために、その尊い御子を十字架に架けて下さった。この事実こそが、私たちに対する神の愛である。この方が私たちの味方であるなら「だれが、キリストの愛からわたしたちを引き離すことができましょう。艱難か。苦しみか。迫害か。飢えか。裸か。危険か。剣か」。
主のために迫害され、心も体も苦しめられる現実にあって、あのヨブもそうであったように、私たちにもう一つの事実が知らされた。
共におられる十字架のキリストが私たちの弱……