木原葉子宣教師派遣式が、六月九日教団会議室で、大宮溥世界宣教協力委員会委員長の司式、木下宣世同委員会書記の説教により、執り行われた。
木原氏は、カナダ・バンクーバーの郊外にあるフレザーバレー日系人合同教会に二〇〇五年七月一日付で赴任する。一九九三年に就任した大下秀三宣教師の後任である。
フレザーバレー日系人合同教会は、日系一世、二世の高齢化を迎えている。高齢の一世、二世は礼拝への出席も難しくなり、出張の礼拝、聖餐、交わりなどが大切な働きとなっている。
日常的には英語で生活していても、心の問題や宗教に関わることは日本語で対応してほしい、という日系人の一般的な状況がある。この状況は近年世界の各地で紹介され、母国語でのコミュニケーションによる心と体の癒しが注目されている。
フレザーバレー日系人合同教会は、教会員の高齢化に加えて、日本からの新しい滞在者が少ないなどの課題もある。
派遣式で……
去る六月二七日、二八日、教団会議室において、礼拝をもって委員会が始められた。礼拝は前総会期から踏襲されている。上地武委員がマルコ福音書一章一四、一五節から、忘れ去られている地域への主イエスの働きかけに学びたい、と奨励。主な協議・決定事項は下記のとおりである。
一、日本キリスト教社会事業同盟(以下、社事同)の「実情と展望」を学ぶ。社事同から推薦されている小森宏委員が発題。
六月一六、一七日の一泊総会で役員改選があり藤田基理事長が退き新理事長に稲松義人氏(小羊学園理事長)が就き、小森宏総幹事の後を平井章氏(十字の園理事長)が引き継ぐ。
検討が続けられてきた「将来構想」について紹介がなされた。国の社会福祉政策が措置から契約へと変化し、キリスト教社会事業の意味が新しく問われており、教会との連携、クリスチャン・ワーカーの養成が課題となっている。商業主義、利益誘導ではなく、キリスト教精神の実践と……
二日目の最後に、教憲第九条を検討する件が扱われ、中間報告のかたちで検討作業委員会報告がなされた。藤掛順一委員会書記は、二種教職制の問題は教団における教会論、教師論を確立していくという課題と密接に関わっているという認識のもと、基本的な問題と具体的な問題に整理して報告した。具体的な問題としては、神学校間における教育内容の相違、Cコース受験者の学びの指針、合否判定の基準の問題、また教師補を設けることを想定した場合の問題などがあげられたが、今後第九条の変更への取り組みは困難であるとの判断が示された。
この報告に対して、そもそも検討作業委員会に委ねられた課題が何であったか、中間報告をどう受けとめるかなど、歴史を遡って考える議論や、委員会の性格や課題、今後の方向を巡る議論があった。
(藤盛勇紀報)
有澤禧年会計監査委員長は、「予算決算委員会報告の件」の承認に先立ち、詳細な「教団会計監査実施要項中間報告」を行い、第34総会で大幅に改正されたことで「会計監査の役割がより重要さを増した」ことを強調した。
基本方針では、いずれ外部監査を受ける法人になることを目標として、当面は組織の確立を計ることを主な仕事とすること、また、総会で新たに加えられた『業務監査』を視野に入れ、教団の機構・組織・制度そのものを監査する使命について述べ、長期的で困難な課題に取り組む覚悟を披瀝し、同時に理解・協力を呼びかけた。
具体的な取り組みとしては、以下の項目を上げた。A.「教団三局の合同監査を進めるために」、三局の合算貸借対照表を作成する試みをした。B.「教団内の各センター会計決算の掌握と統合を進めるために」、その問題点となっていることを指摘し、予算決算委員会の答申に依れば「各センターは独立法人への移行が望まし……
年金に関連して年金局決算報告、「隠退教師を支える運動」報告、年金局理事会報告が行われた。 年金局〇四年度決算報告では、謝恩金勘定一〇九七万円、退職年金勘定四億九九六二万円の収支決算が報告された。
〇四年度「隠退教師を支える運動」には、年度計画額を越えて六七五二万円の献金が寄せられ、年金局に対し五二〇〇万円の繰出を計画どおり執行した。
理事会報告では、第34回教団総会での「教団年金危機打開案」否決を受けて、年金制度見直しを再検討してきたことが報告された。
理事会は、年金改革の選択肢として「現行制度内での改革」を主として検討してきたが、合わせて「現行制度枠外の抜本的改革」、「解散」についても検討を行った。作業部会、常任理事会の検討を経て、六月に開催された全体理事会には、以下を主な内容とする案が提案された。
①退職年金満額給付の開始年齢を六五才から七二才に引き上げる。②第34回教団総会に……
土井しのぶ常議員より「セクシュアル・ハラスメント裁判に現れた教会内のセクシュアル・ハラスメントに対して、真摯に受け止め、具体的に速やかな対応をする件」が提案された。
議案は次のとおりである。「①教団議長による責任ある見解を公表し、教団内諸教会・伝道所に表明する。②常議員会でセクシュアル・ハラスメントに関する学びのための協議会をおこなう」。
①については、既に教師委員会による「戒告」の戒規執行を受けて、議長談話が「教団新報」(二〇〇五年七月九日、第四五八二号)に掲載された。また②については教師委員会作成のセクシュアル・ハラスメント防止ガイドラインが検討されている。しかし提案者としては、戒規適用に関し、戒告を受けた教師の悔い改めを問い、また被害者に対する謝罪、加害者や教会の回復に向けての教団の対応と方向性を求めるというものである。
これらに対し最初に山北宣久議長は、議長談話で申し訳ないと……
七月一二日、常議員会は教師委員会から報告を受けた。
軽込昇教師委員長による四件の報告の内「教師の戒規に関する事項」に質疑が集中した。
六月一六日に執行された粟津安和教師への『戒告』について、「軽すぎるのではないか」、「係争中の案件だからと教師委員会の判断が保留されたのはなぜか」、「加害牧師との面接はあったが、被害者との面接はあったのか」等の質問が出された。
これに対し、軽込委員長から、「セクシュアル・ハラスメントはあってはならないこと」とした上で、「当該裁判が民事訴訟であったこと」、「係争中の案件に対し先に判断を下すのは、双方への荷担ないし干渉になると判断した」、「被害者と接触をとるよう努めたが、当人の健康上の理由により適わず、父親と面接を行った」との答弁がなされた。
山北宣久議長は「戒規を受けること自体が重大なことである。免職、除名といった処分だけが戒規ではない」との見解を示し、……
▼牧師の家系に生まれ、牧師を職業に選んだ男は、神の実在を信じたことは一度もない。しかし、善良で仕事熱心で、貧しい子供達への同情心に溢れている。周囲からは、優れた無欲な牧会者と評価されている。彼が聖書の記述を信じていないことを、誰も知らない。▼彼はクリスマス説教の原稿が書けずにもがく。「もともと彼は神を信じていないのだから、これは信仰の危機ではなく心の危機であり、真夜中のミサの言葉が浮かばないのは、ただ単に思いつかないだけなのだ…ジル・マゴーン『牧師館の死』、創元文庫」。▼ どんなに善良かつ優秀であっても、学問を修めていても、説教は出来ない。もしその人に信仰がなければ。確信犯的な詐欺師でもない限りは、魂の矛盾に苦しみ、自分の不信を誰かの前に告白したくなるだろう。小説の牧師は自分の家庭が非常事態に遭遇した時、その心が破綻し、崩壊していく。▼教会の営みを、神の言とこれへの信仰以外のもので補うこと……
『教団新報』今号を四五八四・八五合併号とし、四五八六号は九月十日発行とします。
総幹事 竹前 昇
「『新潟県中越地震』被災教会会堂等再建支援委員会報告」に関しては、山北宣久議長が、「『新潟県中越地震』被災教会・被災地を覚える主日制定に関する件」も併せて審議することを提案し承認された。
小橋孝一委員長は、「一億五千万円どうしても集めなければ再建は出来ないという状況が明らかになっているので、責任を感じている。関東教区も募金しているが、それぞれ勝手にしているのではなく、よく相談している。使途は明確であり、連絡しあっているので、競合ということはない。しかし、募金の現状は厳しい」と説明した。
三浦修関東教区議長は、毎月五教会を訪問していること、教会が個々に募金すると混乱が生まれること、設計士・診断士に判定してもらい対応を考慮していることなど、状況を説明し展望を述べた。
小出望社会委員長は、社会委員会で検討した募金の会計処理について報告し、「教区との話し合いで、救援活動のためと目的を定めて募……