成し遂げられた御心 ヨハネによる福音書19章28~30節
佐々木美知夫
あがないこそが父の御心
受難節の中、私共はイエス・キリストの御苦しみを記す御言葉を繰り返し読んでまいりました。そしてそこに示される事柄が詩編22編やイザヤ書53章など多くの旧約の言葉に結び付くことを信仰をもって受け取ってきたのです。「聖書はわたしについて証しをするものだ。」(ヨハネ5:39)という主イエスの言葉を思い起こしながら、主御自身がそれらの事柄を担い、父なる神の御心がそこに成し遂げられてゆく有様を私共は信仰によって見せていただいているのであります。
今、与えられております御言葉もイエスさまの十字架での最期を記したものであります。わずか三節の御言葉でありますが、ここにイエスさまの地上での御生涯とその御業が集約されていると受け取ってもよいでありましょう。十字架の苦しみと痛みの中で主が語られた二つ……
「教会史」の編纂が進められている最中に着任したので、その作業に加えられることになった。この教会の歩みを深く知る機会を得たのである。専ら書かれた原稿を読み、文章の推敲や校正を共にして、先達の働きや苦労に出会っていく。教職や宣教師、信徒の方々の名前を覚えながら、神様の不思議な御業に驚き、感謝に 満たされる時を持った。しかし「前史」の中で原主水を始めとする17世紀の駿府キリシタンの出来事をも同時に教えられたのである。
実は先日、市内キリスト教連絡会の席で駿府キリシタンの殉教についてカトリックの司祭から話を聞く機会を得た。その話によれば一六一四年「伴天連追放令」から一六三一年駿府最後のキリシタン五名の処刑までに、(文書の記録がないので言い伝えによる数として受け取るほかないが)千人を超えるキリシタンがこの地で殉教 したというのである。名も知れぬ多くの先達と命をかけた信仰の上に明治の伝道も再開されて……
正しいみ言葉を求めて
「み言葉が正しく宣べ伝えられていない」。平和の世紀への希望が文字通り音を立てて崩れていったあの「九・一一」。神の名が騙(かた)られ、人が殺されていくあの事件を目の当たりにしながら、網中さんは、み言葉の無さを見た。「取り次ぐ者がいなければ」。
小中高を過ごした東洋英和女学院時代、「命はどこから来たんだろう(そしてどこへ)」という問いから、中学三年の時に神様を求めて聖ヶ丘教会へ。半年あまり後に受洗。高校時代は牧師になろうと、真面目に伝道のことを考えた。当時の宗教主任の先生に、「牧師になるためには何が必要ですか」と尋ねたところ、「召命感で す」と返され、「そうか、それでは神様が必要としてくださる時が来るまで待とう」と決心したという。高校三年の時である。
時を待ちつつ立教大学のキリスト教学科で学び、外の世界を見るためにテレビ番組の制作の仕事に携わった。そこでも、意外な……
*ミッション21、アジア青年会議及びアジア部会総会
◎日程 5月17日~24日
◎場所 サバ(マレーシア)
◎主題 平和の源としての宗教
◎費用 ミッション21負担
*台湾ミッション2009/国際青年会議
◎日程 6月30日~7月17日
◎年齢 35歳まで
◎費用 航空運賃半額負担
締 切/4月17日
問い合わせ/世界宣教部
電話(03)3202-0544
中部教区愛知東地区 推進座談会報告
二月十五日(日)午後、岡崎教会を会場に中部教区愛知東地区推進座談会が開催されました。
この会の開催について杉本誠地区会長(西尾教会牧師)に相談しましたところ快く引き受けてくださり、地区の集会などで諸教会・伝道所の出席が薦められました。また岡崎教会は会場を快く提供してくださいました。地区の配慮に支えられ、開催することができたことを、心より感謝いたします。
参加教会六教会。参加者数は二三名(推進委員二名を含む)でした。
讃美歌21五〇五を賛美、聖書テモテ一2章1~3節を朗読、大杉弘委員長が開会のお祈りを捧げました。
大杉委員長は、挨拶と「支える運動」の原点とこれまでの歩み、そして現在の運動方針等を説明、質疑応答へと進みました。
話し合われたことは概ね次のようなことでした。
既に参加している教会からは、①この献金が隠退された先生方に直接届けら……
「父が見ているもの」に気付かされ
飯塚拓也(竜ヶ崎教会牧師)
私の献身は、牧師であった父の死がきっかけです。
私が高校三年の終わりの頃に、父は直腸癌が見つかって手術を受けました。当時、告知はまだ一般的ではなく、父にも特に病名は知らせませんでした。けれど、父は知っていたようで、「僕は癌に勝った」と退院後親しい人に語っていました。二年後に癌が再発し再入院となりましたが、癌が全身に転移し手の施しようがなく、約 半年の病院生活の後に天に召されました。
この再入院の期間は、母が教会と付属幼稚園を守り(岐阜県の農村教会でした)、大学受験に失敗し名古屋で浪人中だった私が父の世話をすることとなりました。癌センターへの入院でしたので、昼過ぎに病院に行って、夜に下宿に帰る毎日でした。当時は病状が重くなると二人部屋に移ったのですが、夜に病院を後にして翌日行 くと、隣の方が変わって……
田中嘉雄氏(隠退教師)
一月二八日、逝去。八三歳。東京都に生まれる。一九六〇年日本聖書神学校卒業後、本所教会に赴任。その後六一年から教団総務局に教務教師として勤務し、六二年から九五年まで松代教会牧師を務め、隠退した。遺族は妻の弘子さん。
第36総会期第一回年金局理事会が一月三〇日(金)開催された。最初に髙橋豊理事長を選任、引き続き籔田安晴副理事長、池田浩二、中林克彦、疋田國磨呂の各常任理事を選任、内藤留幸総幹事を含め六名の常任理事会メンバーを選任、書記は池田常任理事が担当。また、常任理事会の下に設置されている資産運用と制度検討の各諮問委員会は夫々、籔田副理事長と中林常任理事が担当し 、外部の専門家を含む体制でひき続き行っていくことを承認した。教区代表理事のリストは、教団新報第四六六七号をご参照ください。
また、今年度から財政規模の大きい東京教区が五支区代表を指名し、支区の教団年金の活動を強化して行くことになった。五名の内、年金局理事・監事でない二人は陪席者として理事会に出席願うことを承認した。
新しい体制の下、祈り、知恵を絞りながら、教団年金を守りぬくよう一同認識を新たにした。
(櫻井淳子報)
互助は、伝道の武器 野村忠規
四国と言えば互助、互助と言えば四国。四国教区は四〇数年ただ
ひたすら、互助を教区の最重要課題として取り組んで来た。それは、現実に教区内に伝道の困難を抱える小教会が多いから、協力しなければ立ち行かないからだ。しかし、この四〇数年の歩みは簡単ではなかった。まさに「荒野の四〇年」、たびたび危機を体験した。
しかし、その度に皆で悩んだ。激しく議論をした。そして祈った。
そして、その度ごとに、不思議と新しい道が拓かれて来たのである。
先日も教区内の互助の意見をまとめる会があり、互助の課題について話し合った。互助を受けながら伝道に専念する教師が言われた。
『よく「伝道の最先端でのお働きを感謝します。伝道の実りは簡単には与えられないでしょう。しかし、そこに立ち続けて下さい」とこのような励ましは有り難い。しかし、その場に立ち続けると言っても、何の展望もな……
第36総会期第一回の部落解放センター運営委員会が一月二七日午後から二八日にかけて、教団四階会議室で開催された。
出席者は、陪席者をあわせて三一名。新しく選出された委員のもと、共に部落解放への熱意を確認し、二日間にわたっての協議を行った。
組織会が行われ、東谷誠運営委員長(いずみ教会)、多田玲一書記(福岡女学院教会)が選任された。さらに、活動委員会の候補者が紹介され、活動委員会のメンバー二〇名が選任された。
また、今期も引き続き常任運営委員会を設置することが決まり、委員長、書記、活動委員長の他、宮田誉夫委員(草津教会)、柴田もゆる委員(廿日市教会)、片岡謁也委員(若松栄町教会)が選出された。
議事の中で特に時間を取り、次年度の同宗連議長に就任する小林眞教師、事務局長に就任する丹波二三夫教団職員から挨拶を受けた。出席者より、センターは同宗連に思いを寄せてきたこと、『解放のはばたき』の記……